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小説は、散文形式で綴られる物語です。優れた小説は、完全な虚構の世界でも鮮やかなリアリティーを描き出し、そこに読者が真実や人間の本質を見いだします。純文学、大衆小説、恋愛小説、SF小説、戦争小説、家族ドラマなど、どんなジャンルでも本質は変わりません。小説の草稿を書き、推敲し、編集するプロセスには、尽きることのない創造性とたゆみない努力が求められます。
ステップ
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1着想を得ましょう。 小説の執筆は創造的なプロセスです。良いアイデアが、いつ湧いてくるのかは予測できません。ノートとペンを携帯し、どこへ行ってもアイデアが書き留められるようにしておきましょう。きっかけは、通勤の途中でふと耳にすることかもしれません。コーヒーショップで空想に耽っているときかもしれません。着想は予告なしに得られるので、どんな場所でも周囲に気を配る習慣をつけましょう。
- 作家になったら、コンスタントに着想を得られなければなりません。頭に何も浮かばないことも時にはあるでしょう。これはすべての作家が経験する悩みで最善の解決策はひらめきを探すことです。
- ひらめきの源は、書物である必要はありません。テレビ番組でも、映画でも、美術展でもいいのです。ひらめきは、あらゆる形でやってきます。
- アイデアの断片、思いついた段落、ちょっとした一文などをノートに書き留めましょう。メモはいずれ大きなストーリーの一部になります。
- 今までに聞かされた、あらゆる物語を思い起こしてみましょう。おばあちゃんの昔話、感動したニュース、子供の頃に聞いた忘れられない怪談などがそれに当たります。
- 幼少時や過去の記憶に残っている、特別な瞬間を思い起こしましょう。町で謎の死を遂げた女性、ペットのフェレットを溺愛するかつての隣人、忘れられないロンドン旅行など。『百年の孤独』で描かれた氷のシーンは、作者の少年時代の経験にもとづいています。
- 「知っていることを書け」と言う人がいます。「知っている事柄の、知らない側面について書くべきだ」と信じる人もいます。刺激を受けたり、困り果てたり、好奇心をかきたてられたりした人生の出来事を思い出し、作中でどのように膨らませられるか考えましょう。
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2ジャンルを選びましょう。 すべての小説が、既存のカテゴリーにぴったりと当てはまるわけではありません。それでも小説の構想を練る前に、意図したジャンルと読者について考えることは執筆の助けになります。ジャンルの定番に従って小説を組み立てる手法を身につけるため、選んだジャンルの主要作品をすべて読みましょう。まだジャンルを絞りきれていない場合、あるいは複数のジャンルを想定している場合も安心してください。特定のジャンルやカテゴリーにこだわるより、過去の伝統を意識することが大切です。以下のジャンル解説を参考にしてください。
- 純文学小説は、芸術作品であることを意図し、深遠なテーマ、象徴主義、複雑な文学的手法などを駆使して仕上げられます。"世界文学100選"などの便利なリストを参照し、偉大な作家による古典的名作を読みましょう。
- 大衆小説は読者を楽しませ、大量の部数を売り上げるように書かれています。SF、ミステリー、スリラー、ファンタジー、ロマンス、歴史など多岐にわたり、お決まりの展開を持った長いシリーズ物の作品が多くあります。
- 純文学小説と大衆文学にまたがった作品は数多くあります。SF、ファンタジー、スリラーなどの作家は、時に古典的な文学作品に劣らないほど複雑で深遠な小説を書きます。大量に売れた小説だから芸術性に乏しいということはありません。
- 好きなジャンルや選んだジャンルにかかわらず、同じジャンルの小説をできるかぎり読みましょう。そうすることで、書こうとするジャンルの伝統を理解し、そこに自分が何を加えられるのか、何を変革できるのかを考えることができます。
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3設定を考えましょう。 ジャンルが決まったら、次は小説の設定です。登場人物たちが住む町など、舞台となる世界の全体を考えましょう。設定は小説の雰囲気や性格を決め、登場人物たちが直面する問題に影響を及ぼします。これから作り上げる新しい世界の特徴を描き出しながら、以下の問題について考えましょう。
- その舞台はあなたの現実の生活と何らかの関係を持つ場所ですか?
- その舞台は現代ですか? それとも別の時代ですか?
- その舞台は地球ですか? それともどこか想像上の場所ですか?
- 舞台は一都市に集約されますか? それとも複数の場所に広がりますか?
- 物語はどれくらいの時期にわたりますか? 1ヶ月、1年、それとも10年?
- その舞台は暗い影を帯びていますか? それとも前向きで楽観的ですか?
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4登場人物を作りましょう。 いちばん重要なのは、明確な性格的特徴と思考パターンで肉付けされた主人公を作り出すことです。主人公がいかにも実在しそうな人物である必要はありませんが、読者がずっと関心を持ち続けられるよう、思い浮かべやすい特徴を持っているのが普通です。フィクションを読む楽しみのひとつは、お気に入りの登場人物の人生と自分自身の人生を重ね合わせることです。
- 主人公以下の登場人物が、実在しそうな人物でなくとも構いません。しかし興味深い人物である必要はあります。『ロリータ』のハンバート・ハンバートのように、興味をそそられる人格であれば、見下げた卑劣漢でも構いません。
- 小説の主人公が一人だけである必要はありません。読者を魅了する複数の主人公を登場させ、複数の視点からストーリーを語ることもできます。
- 主人公だけでなく、他の人物も登場させる必要があります。友人や引き立て役として、主人公と交流するのは誰かを考えましょう。
- 主人公以外の登場人物を、書き始める前にはっきり設定する必要はありません。書き進めるうち、本当の主人公が実際には脇役として作り上げたキャラクターであると気づくこともあります。また予想もしなかった役割を新しい登場人物が担うことになるかもしれません。
- 多くの小説家は、自分が作り出した登場人物を、実在の人間たちと同様に考え、この状況で彼らはどのような行動をするのだろうかと自問自答し、その登場人物のイメージに忠実であろうと最善を尽くします。登場人物たちはあなたの頭のなかでリアルに育て上げられ、虚構の世界にあっても自然に振る舞う必要があります。
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5物語の筋を視覚化しましょう。ジャンルにかかわらず、ほとんどの小説はある種の対立関係を描いています。問題が最高潮に達する緊張感が、何らかのかたちで解決されます。これは小説がいつもハッピーエンディングで終わるという意味ではありません。対立関係は登場人物の行動に動機を与え、変化と意味付けを運ぶ乗り物のような役割を果たします。
- 完璧なストーリー展開の小説を書く鉄則はありません。それでも伝統的なアプローチでは、盛り上げ(細部の描写による緊張感)、対立(小説中の重大な危機)、解決(対立の結末)が描かれます。ただしこれが唯一の方法ではありません。
- 主要な対立から描き始め、時をさかのぼるようにしてその対立の理由を描く方法もあります。例えば、父親の葬儀のために娘が家に帰ってくる場面で、これがなぜ大きな対立の結末であるのかをこの時点で読者には伏せておくこともできます。
- また、小説では対立をすっきりと解決する必要もありません。曖昧な部分を残したままで終わることもできます。
- 小説の時系列が一直線である必要もありません。現在の場面で始まり、過去と現在が次々に入れ替わったり、過去から始まっていきなり20年後に飛ぶこともあります。ストーリーを語るのに最適な方法を採用してください。時系列を追わない小説の例に、フリオ・コルタサルの『石蹴り遊び』があります。
- お気に入りの小説のストーリー構造に注目してください。小説がどのようにしてまとめられているのか観察しましょう。通常の時系列に沿っていないものであれば、いっそう面白い発見があります。
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6視点を定めましょう。 通常の小説は、三人称か一人称の視点で書かれます。二人称で書かれたり、複数の視点の組み合わせで書かれることもあります。一人称は主人公の視点から直接「私、僕、俺」で語られ、さほど数は多くないものの二人称の作品では読者に「あなた」と呼びかけながら相手の行動を詳細に描き、三人称では登場人物たちをみな外部の視点から描写します。
- 冒頭の一文を書き始める前から、小説の視点を定める必要はありません。一人称と三人称のどちらがしっくりくるのか決める前に、第1章を書き上げたり、小説全体の草稿を書き上げたりすることも実際に可能です。
- 「このジャンルにはこの視点」といった、わかりやすい鉄則はありません。それでもさまざまな人物が登場して広がりのある小説を書くときは、三人称にすることで全登場人物をうまく操ることができます。
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7ゼロから始めることも検討しましょう。 ジャンル、構想、登場人物、舞台設定などを整理してから書き始めるのは素晴らしいプロセスです。しかし小説は、最初からこのような詳細に縛られすぎる必要もありません。歴史上の瞬間、八百屋で聞こえてきた会話、おばあちゃんの昔話など、単純な物事から始めることもできます。すでに自分が知っていることを描いて筆を進めるには、このようなきっかけでも十分です。
- 草稿を書く前から細部にこだわりすぎると、創造力を窮屈に抑圧してしまうこともあります。
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1あらすじを検討しましょう。 小説家には、それぞれ独自の書き出し方があります。あらすじを作ることはアイデアを青写真として描き出すのに役立ち、作品全体を完成させる大きな目標に向う際に、まず達成すべき小さなゴールを設定してくれます。それでも詳細を決めず、思い付きを頼りに書きたいのならそうしてください。自分自身のひらめきを重視して、本当に書きたいと思えるものを捉えるまで、思いつくままに何でも書いてください。
- あらすじが物語の順番に沿っている必要はありません。それぞれの登場人物の特徴をおおまかに描き出したり、登場人物同士の物語がどのように重なり合うのかを模式図で表すこともできます。
- あらすじができても、それを忠実に辿ろうとしないでください。大事なのは物語の方向性を視覚化して、執筆に取りかかる勢いをつけることです。書き始めると、当初に考えたあらすじは必ず変わっていきます。
- あらすじは、草稿をいくつか書き終えた後から役立ってくることもあります。あらすじは小説がどのように構成されるのかをより明確に理解する助けとなり、その小説に相応しい部分やそうでないもの、膨らませるべき部分と圧縮すべき部分がわかるようになります。
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2自分にあった執筆の習慣を確立してください。 第一草稿を書き上げるには、目標を達成するための時間と場所を見つけなければなりません。毎朝もしくは毎晩、同じ時間に書くのもよし。まる1日、猛烈に書くのもよし。週に3回、長めの時間をとって書くのもよし。どのような習慣であれ、物語のインスピレーションが湧いたときに書けばいいと考えるのは無理な幻想です。執筆を生業と同様に扱い、書きたい気分かどうかにかかわらず、規則的な習慣を守りましょう。
- 執筆の習慣が保てる場所を作りましょう。リラックスできて、邪魔が入らない居心地の良い場所を見つけましょう。何時間も座ったまま書き続けても、身体が痛まない椅子を入手しましょう。本は1時間では書けません。数ヶ月はかかります。背骨や腰の健康を守りましょう。
- 執筆前、執筆中、執筆後に、どんなものを飲食するのかも執筆の習慣の一部です。コーヒーを飲むと、頭が冴えて意識がはっきりしますか? それとも創作するには神経が昂ぶりすぎますか? たっぷりの朝食は、元気のもとになりますか? それとも頭をどんよりと鈍らせますか?
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3リサーチをしましょう。 書くべき小説によって調査の必要量は違います。小説の設定について、出来る限りの情報(登場人物の文化背景、描かれる場所、描かれた時期など)を集めましょう。革命戦争の時代の歴史小説を書く場合には、高校時代の思い出からヤングアダルト小説を書くよりも大量のリサーチが必要になります。それでもジャンルに関わらず、小説の中で起こる出来事が正確で信じられるものであるためには、十分なリサーチが必要です。
- 図書館を利用しましょう。必要な情報のほとんどは地元の図書館で入手でき、さらに図書館はちょっとした執筆に最適な場所となります。
- インタビューをしましょう。自分が書いている内容に確信を持てないときは、そのテーマについて直接的な知識や経験のある人を見つけてたくさん質問をしましょう。
- 書こうとしている小説と、同じような題材を扱った小説を読むのもリサーチのひとつです。例えばフランス人の立場から描いた第2次世界大戦中の物語なら、同じ設定で書かれた他の小説を読みましょう。自分の小説が、他の小説とどんな違いを描けるのかを考えます。
- リサーチは、小説の広がりや内容にも影響を及ぼします。書こうとしている時期のことについて読めば読むほど、今まで知らなかった素晴らしい細部に出会い、小説の方向性を完全に変えてしまうこともあります。
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4第一草稿を書きましょう。 準備ができたと感じたら、机に向かって小説の下書きを始めましょう。完璧な言葉で書こうとする必要はありません。第一草稿を読むのは自分だけです。自分では何も判断せず、とにかく書きましょう。小説の草稿が見事な出来栄えである必要はありません。とにかく書き終わればそれでいいのです。遠慮や自制は無用です。小説のいちばん粗野な部分が、もっとも魅力的な部分だと後からわかってくる場合もあります。
- 覚悟を決めて、毎日欠かさず、出来る限り頻繁に書きましょう。自分が引き受けた仕事をしっかりと理解してください。たくさんの素晴らしい書き手が、未完の小説に埋もれて無名の人生を過ごします。
- 小さな目標を設定しましょう。章を書き上げる、数ページを書き上げる、数日ごとの文字数を決めるなど、自分の意欲を持続させましょう。
- 長期的な目標を立てても結構です。第一草稿を1年または半年で書き上げると決めてしまいましょう。最終的な締切日を決めて、それを変更せずに守りましょう。
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1必要に応じて、できるだけ多くの草稿を書きましょう。 たった3本の草稿でうまくいくかもしれません。20本書いて、ようやくこれだと思えるものに出会えるかもしれません。重要なのは、ゆっくり落ち着いて考え、執筆を終えて誰かに読ませてもいい状態だと判断するタイミングです。あまりに早い段階で見せてしまうと、創造性が押さえつけられます。十分な草稿を書き終えて、次の段階に進む準備ができたと感じたら、編集ステージに進むことができます。
- アーネスト・ヘミングウェイが、『武器よさらば』の執筆でいちばん困難だったのは何かと問われて「正しい言葉を選ぶこと」と答えたのは有名な話です。.
- 第一草稿を書き終えたら、数週間から数ヶ月の休憩をはさんで、読者の一人になったつもりでじっくり読んでみましょう。説明がもっと必要な部分はありませんか? 長すぎて退屈な部分はどこですか?
- 経験から明らかな法則があります。自分で読み飛ばしてしまう部分は、他の読者も読み飛ばすということです。問題の箇所を削り、推敲して小説をさらに魅力的なものにする方法はありますか?
- 推敲や改訂は、単一の部分に焦点を当てることも、一度に複数の要件を直すこともできます。例えば、語り手が読者の興味を引きつけることだけを念頭に置いてまったく新しい草稿をひとつ書き、第二草稿ではセッティングや出来事を磨き上げることに集中し、第三草稿では主題のロマンスに肉付けするということもできます。
- 他の人に自信を持って見せられるようになるまで、このプロセスを何度でも繰り返します。この段階に来るまで、何ヶ月も、何年もかかるかもしれません。粘り強く頑張りましょう。
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2自分で編集する訓練をしましょう。 十分な草稿が書けたと思った時点から、自作の編集が始められます。効果に乏しい段落や文章を削除したり、ぎこちない表現や同語反復を直したり、ただ文章を整えたりすることができます。第一草稿の後で、すべての文章を編集する必要はありません。ほとんどの言葉は、最終草稿が出来上がるまでには変化していくものです。
- 小説をプリントアウトして音読してみましょう。耳で聞いてしっくりこないところを削ったり直したりします。
- 自分が書いたものに愛着を持ちすぎないようにしましょう。例えば、物語が先に進むのを邪魔している段落などがこれにあたります。文章への愛着を乗り越えて、正しい判断ができるようになりましょう。その段落は、別の場所で使えるピースとしていつでも活用できます。
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3作品を誰かに見せましょう。 まずは完全に信用できる人に見せて、自作を他人に読まれる気持ちに慣れていきます。あなたの気持ちを傷つけたくないと思っている人から正直な感想を言ってもらうのは難しいこともあるので、次のいくつかの方法で外部の意見を取り入れるよう検討してください。
- 創作のワークショップに参加しましょう。地元の大学や創作センターは、小説のワークショップを探すのに最適です。他の人が書いた作品に感想を述べ、自分の作品に感想をもらいます。
- 創作グループを始めましょう。小説を書いている人を何人か知っていたら、月に一度会合を持って進捗状況を報告しあったり、執筆のコツなどを聞き出したりしましょう。
- アドバイスは割り引いて聞きましょう。ある章が効果的でないという人がいたら、原稿から削除を決める前に、他の人の意見も聞いてみましょう。
- 本気で小説を完成させたいのなら、大学院で文学修士や芸術学修士などの創作課程を受講する手もあります。このようなプログラムでは、他の人と作品を共有できる魅力的な環境を用意しています。さらには作品を完成させる締切を設定して意欲をかきたててくれます。
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4小説の出版を検討しましょう。 多くの新人作家は最初の小説を学習体験ととらえ、その後より力強い作品を書くための準備であると考えます。しかしながら作品に強い自信を感じ、出版社に持ち込んでみたいと思ったら、いくつかの道筋があります。それが既存の書籍出版社、オンライン出版社、自費出版専門の出版社といった選択肢です。
- 古くからのルートをたどるなら、あなたの著作を出版社に売り込んでくれる著作権代理人を探すのが近道です。代理人のリストは、米国なら「Writer's Market」のウェブサイトに載っています。質問表に回答し、作品の概要を送るよう求められます。
- 自費出版の出版社のランクは千差万別です。出版社を選ぶ前に、見本の書籍をいくつか見せてもらいましょう。紙や印刷などの品質がわかります。
- 出版を特に望んでいない人も、問題はありません。作品の完成を祝い、次の創作プロジェクトに取りかかりましょう。
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ポイント
- 執筆前、執筆中、執筆後に、たくさん本を読みましょう。書こうとしている本に近いジャンルや、どんな形であれ関連のあるものを読みましょう。
- 登場人物には、自分自身に似た性格の持ち主(ものの見方を含む)と、自分とは異質な性格の持ち主を作りましょう。あまりに理想化された主人公は好まれません。よく書けた作者の化身は読者も大目に見てくれるかもしれませんが、多彩な登場人物を登場させるために努力しましょう。
- 発想が湧いてくるのを、ただ待つのはやめましょう。執筆は消化と同じで、出さない限り入ってこないものです。まったく脈絡もなく、やっていることと無関係なアイデアが湧いてくる瞬間を予知できますか? そんなアイデアに出会ったあなたは、無意識の世界に入り込んでアイデアの出所を探り、また意識の世界に戻ってきます。ある意味でこれはアイデアの最良の源泉のひとつです。自分から勝手に湧いてくるアイデアは、意味深長な皮肉や面白いひねりで物語に変化を与えるのに役立ちます。
- 不意に湧いてくるアイデアをどこでも書き留めておける、スマートフォンやタブレット用のアプリ(Google KeepやAstrid Tasksなど)がたくさんあります。デバイスによっては、事務系ソフト一式やワープロ機能を搭載しているので出先でも執筆できます。
- 執筆の最中や合間の時間に、音楽を聴いてみましょう(短時間でも長時間でもOK)。特定の気持ち、情熱、短い物語などを想起させる曲が最適です。手持ちのCD、テープ、LP、MP3などからぴったりの音楽を探し、ジャンルやムードを変えて他の曲も探してみましょう。自分の小説に合った曲を集めて、映画のサウンドトラックのようなプレイリストを作りましょう。草稿の味気ない部分や、情感に欠ける部分にエモーショナルな要素を加えるアイデアの源泉になります。また、ある特定の曲を聴いて感じたことをもとに、場面や章を描いてみるのもよいでしょう。
- 時間が経つにつれ、執筆中の物語が自分の関心や想像力を本当に魅了しているかどうかがわかってくるでしょう。このような感覚が得られないうちは、さまざまなアイデアを盛り込んで試行錯誤を続けてください。執筆の合間に、音楽を聴くのが役に立つこともあります。ぴったりの曲は、新しいシナリオ、新しい章、登場人物の内面(周囲の出来事、自分自身や他の登場人物に対する気持ち)を描写するアイデアをもたらしてくれます。
- 物語が行き詰まって先へ進めなくなったら、登場人物の一人があなたの後に立っていると想像しましょう。その人が、この状況で何をするのかを想像してください。
- あなたの願望や夢想を、思うがままに書いてください。もしあなたがSFマニアなら、歴史小説の執筆はさほど楽しめないでしょう。
- 「自分を殺して大衆に向かって書くよりも、大衆を意識せず自分自身に向かって書くほうがいい」という言葉があります。あなたが望むように物語を書いてください。あらゆるジャンルに市場があり、よく書けた興味深い内容であれば、あなたの作品には必ず居場所があります。
- 日記や日報を書き、読書量を増やすことでスキルが上達します。何かを変えたいと思ったら、迷わずに変えてください。中東の戦争から始まって、ありがちな高校生の悩みに行き着くこともあります。これは書き始めでも、書いている最中でも起こりえることです。書く前に、対象について深く考えることを徹底してください。
- 今日の創作意欲に関わらず、1日1ページは書いてください。
- 現実味のある登場人物を描き出すのに苦労しているなら、以下のことを試してみましょう。その登場人物をあらゆる場所に連れ出すこと。仕事に出かけるときも、食料品店やショッピングモールへ行くときも、ただ道を歩くときにも、この状況で登場人物が何をするのか想像すること。登場人物たちの行動が自分と同じなのか、自分とどう違うのかをノートに書き留めておくこと。
- 完璧な描写の登場人物でも、名前で失敗する場合があります。赤ちゃんの名付け本でいろいろな名前と意味を調べ、執筆中は傍らに置いておきましょう。言葉の意味を説明しながら名付けをしてくれるウェブサイトもあります。他には、オンラインの翻訳サイトで日本語の言葉(例えば「武」など)を他の言語に訳して名前として使ってみる手もあります(物語の筋に合っていることが条件)。別々の言語から組み合わせた新語を作ることもできます。
- 執筆中のスランプを乗り切るためには、たくさん本を読み、たくさん映画やテレビを観て、雑誌を読みあさり、旅行して、外食して、友達とバーやディナーに出かけ、パーティーに顔を出し、街を歩き回りましょう。つまり、人生を生きるのです。創作のひらめきがいつ訪れるのかは、決して予測できません。
- 自分の物語が好きだからといって、他人も気に入ってくれるとは限りません。出版社に送る前に、最低3〜4人の信頼がおける友人に作品を読んでもらいましょう。その際には、未完成でも忘れずに著作権を保護しましょう。
- 「常套句はペスト患者のように遠ざけよ」という古い諺があります(皮肉なことにこの警句も使われすぎてやや陳腐化しました)。常套句はぴたりとはまることもありますが、使いすぎると退屈で独創性が感じられません。
- 自分が仕事をずるずると先延ばしにするタイプなら、「NaNoWriMo」(National Novel Writing Month)のようなグループを探してみましょう。月に英文50,000ワードを書いて、小説を完成させる米国のサービスです。差し迫った締め切りは作家に動機を与え、執筆の意欲をもたらしてくれます。
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出典
- National Novel Writing Month
- How to Write a Damn Good Novel and How to Write a Damn Good Novel II by James N. Frey
- What If? by Pamela Painter and Anne Bernays
- How to Write Best Selling Fiction by Dean Koontz
- Writing Down the Bones by Natalie Goldberg
- The Power of Myth by Joseph Campbell
- How I Write by Janet Evanovich
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