電卓が普及する前は、学生も教師も平方根を自力で計算しなければいけませんでした。この複雑な計算を解く方法にはいくつかあり、概数を求めるものもあれば、正確な値を求めるものもあります。簡単な手順で平方根を求めるには、まず方法1から見ていきましょう。

方法 1 の 2:
素因数分解を用いる

  1. 1
    元の数を完全平方に因数分解します。この方法では、因数を用いて平方根を求めます(元の数によって、正確な答えになる場合と、概数になる場合とがあります)。因数というのは、掛け合わせると元の値になる数の組み合わせのことです。[1] 例えば、2 × 4 = 8なので、2と4は8の因数です。一方、完全平方というのは任意の整数を2乗してできる整数のことです。 例えば、25、36、49はそれぞれ52、62、72なので、完全平方です。完全平方では、因数も完全平方である必要があります。素因数分解で平方根を求める場合、まず完全平方に分解しましょう。[2]
    • 例題です。400の平方根を求めましょう。まず、元の数を完全平方に因数分解します。400は100の倍数なので、完全平方の25で割り切れることが分かります。軽く暗算すると、400には25が16個含まれ、16も完全平方です。つまり、 25 × 16 = 400なので、400の完全平方の因数は25と16です。
    • これを、√400 = √(25 × 16)と書き表します。
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    完全平方の因数の平方根をルートから出します。平方根の特徴として、任意の数「a」と「b」において√(a × b) = √a × √bが成り立ちます。この特徴を用いて、完全平方の因数の平方根をルートから出し、掛け合わせれば答えが出ます。[3]
    • 例題の場合、25と16の平方根をルートから出します。
      • √(25 × 16)
      • √25 × √16
      • 5 × 4 = 20
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    答えが因数分解できる場合は、解をまとめます。実際には、平方根を求める元の数が400のように分かりやすい完全平方である場合は多くないため、整数の正確な解は出ないのが通常です。その場合、完全平方の因数を見つけて、ルートの中の数をより小さく、簡潔で、計算しやすい数にします。まず、ルート内の数を完全平方の因数と残りの因数とに因数分解し、まとめましょう。[4]
    • 例として、147の平方根を求めましょう。 147は完全平方ではないため、先のような整数の答えにはなりません。しかし、完全平方49と整数3とを掛けた値なので、これを用いて次のとおり答えを求められます。
      • √147
      • = √(49 × 3)
      • = √49 × √3
      • = 7 × √3
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    必要に応じて概算を出します。ルート内の値を小さくすれば、ルート内に残った数の大きさを推測し、残りの数と掛け合わせることで比較的簡単に概算値が求められます。概算値を出す方法の1つとして、ルート内の数より大きい完全平方と小さい完全平方を見つける方法があります。この方法により、求めたい値はこれらの2つの値の間にあることが推測できます。
    • 再度例題を見ましょう。22 = 4かつ12 = 1なので、√3は1と2の間の値で、1より2に近い値であることが予想できます。1.7だと推定すると、7 × 1.7 = 11.9です。電卓で確認すると、実際の答え12.13と非常に近い値であることが分かります。
      • この方法はより大きな数でも使えます。例えば、√35は5と6の間の値(恐らく6に非常に近い値)だと推測できます。52 = 25、62 = 36で、35は25と36の間の数なので、この平方根は5と6の間の値になるということです。 35は36と隣り合う値なので、この平方根は6よりわずかに小さい値だと推測されます。電卓で求めると、答えは約5.92で、推測が正しいことが確認できます。
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    まず、元の値をできるだけ小さい 因数 でまとめます。素因数を見つけられれば、必ずしも完全平方を見つける必要はありません。元の数をなるべく小さい因数に分解します。そして、同じ素因数のペアを見つけます。素因数のペアが見つかったら、それらをルートの中から出して、ルートの外にその数を1つだけ書きます。
    • 例として、45の平方根をこの方法で求めましょう。45 = 9 × 5で、9 = 3 × 3です。従って、ルート内は素数を用いて√(3 × 3 × 5)と書き表せます。3を削除し、ルートの外に3を1つだけ書くと、平方根は3√5という形にまとめられます。この形になれば、簡単に概算を出せます。
    • 最後の例題として、88の平方根を求めましょう。
      • √88
      • = √(2 × 44)
      • = √(2 × 4 × 11)
      • = √(2 × 2 × 2 × 11)。ルート内に2が複数あります。2は素数なので、ペアを作ってルートの外に出しましょう。
      • = その結果、この平方根は2√(2 × 11)または2 √2 √11となります。よって、√2と√11の概算値を求めれば、答えのおよその値を算出できます。
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方法 2 の 2:
手計算で平方根を求める

割り算の筆算の手順を用いる

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    元の数を2桁のペアに分けます。この方法は、筆算で1桁ずつ正確な平方根の値を求める方法に似ています。必須というわけではありませんが、計算するスペースと元の数を作業しやすく分割すると、計算が楽になります。まず縦に線を引いて計算するスペースを2つに分けます。次に、短めの水平な線を右側のスペースの上の方に引き、右側を、上の狭いスペースと下の広いスペースとに分けます。続いて、元の数を小数点から2桁ずつに分けます。例えば、79,520,789,182.47897をこのルールで分けると、「7 95 20 78 91 82. 47 89 70」となります。これを左側のスペースの上の方に書きます。
    • 例として、780.14の平方根を求めてみましょう。上述のとおり、直線を2本引いて計算スペースを分割し、左側のスペースの上の方に「7 80. 14」と書きます。1番左の数字がペアにならなくても問題ありません。答え(780.14の平方根)は右上のスペースに書きます。
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    2乗した値が1番左の数(または1番左のペア)より小さくなるか、これと等しくなる整数「n」のうち、最大のものを求めます。1番左のグループは単独の数の場合とペアの場合とがありますが、まずここから計算を始めます。このグループの値より小さいか等しい完全平方で、最大のものを見つけます。この完全平方の平方根を「n」とします。nを右上のスペースに書き、nの2乗を右下のスペースに書きましょう。
    • 例題の場合、1番左のグループは7です。22 = 4 ≤ 7 < 32 = 9なので、2乗した値が7より小さいか等しい最大の整数は2、つまりn = 2です。右上のスペースに2と書きましょう。これが答えの1桁目となります。右下のスペースには4(2の2乗)を書きましょう。この数は、次の手順で重要となります。
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    1番左のグループから、今計算した値を引きます。割り算の筆算と同様に、先の計算で求めた平方数を1番左のグループから引きます。求めた値をの1番左グループの下に書き、引き算して差を下に書きましょう。
    • 例題の場合、7の下に4を書き、引き算します。この差は3です。
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    次のペアを下に下げます。元の数の次のグループを、算出した差の横に移動させます。続いて、右上のスペースの数に2を掛けた値を右下のスペースに書きます。そしてその横に'"_×_="'と書いて、次の手順で行う掛け算の準備をします。
    • 例題の場合、次のペアは「80」です。従って、「80」を左側のスペースの3の隣に書きましょう。次に、右上のスペースの数に2を掛けます。この数は2なので、 2 × 2 = 4です。右側の下のスペースに"'4"'と書き、_×_=と続けましょう。
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    掛け算の空欄を埋めます。右下の枠に書いた2つの空欄には、同じ整数が入ります。この掛け算の結果が、左側の現在の値よりも小さいか等しくなる最大の整数を空欄に入れましょう。
    • 例題の場合、空欄に8を入れると4(8) × 8 = 48 × 8 = 384で、380よりも大きい数になります。従って、8では大きすぎるので7を試します。7を空欄に入れて計算すると、4(7) × 7 = 329です。329は380より小さいので、7が要件を満たします。7を右上の枠内に書きます。これが780.14の平方根の2桁目です。
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    今求めた値を、左側の現在の値から引きます。筆算の要領で、引き算して計算を続けましょう。右の枠で求めた掛け算の値を、現在の左側の値の下に書いて引き算します。
    • 例題の場合、380から329を引き、差51を出します。
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    手順4を繰り返します。元の数の次のグループを下に下ろします。小数点まで達したら、右上の枠の答えにも小数点を打ちます。そして、右上の数に2を掛けて、上記の手順と同様に、掛けた値と空欄の掛け算("_ × _") とを並べて書きます。
    • 例題の場合、780.14の小数点に到達したので、右上の現在の答えの値に小数点を打ちます。そして、左側の枠内の次のペア(14)を下に下げます。右上の数(27)に2を掛けると54になります。従って、右下の枠に「54 _×_=」と書きましょう。
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    手順5と6を繰り返します。右側の空欄を埋めたときに、計算結果が現在の左側の値よりも小さいか等しくなる要件を満たす、最大の数を見つけましょう。そして計算を行います。
    • 例題の場合、549 × 9 = 4941で、左側の値(5114)よりも小さい値となります。549 × 10 = 5490では大きすぎるので、9が要件を満たす数です。9を右上の枠の数に書き加え、掛け算の結果を左の数から引きます。5114-4941=173です。
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    同様に小数点以下の計算を続けます。左側の数に0を2つ加えて、手順4、5、6を繰り返します。この手順を繰り返して、小数点以下の値を求めていくと、答えがより正確な値となります。必要な小数点以下の位に到達するまで、この計算手順を繰り返しましょう。
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仕組みを理解する

  1. 1
    平方根を求める値を正方形Sの面積として考えます。正方形の1辺の長さをLとすると、面積はL2 なので、特定の数の平方根を求めるということは、正方形の1辺の長さLを求めることを意味します。
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    答えの各位の数字を変数記号で表します。変数AをL(求める平方根)の最初の位の数、Bを2つ目の位の数、Cが3つ目の位の数というように割り当てます。
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    元の数の2桁ずつのグループを変数記号で表します。SaをS(元の数)の最初の2桁のペア、Sbを2つ目のペアというように割り当てます。
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    この方法と割り算の筆算との共通点を理解します。この方法は、本質的には割り算と同じで、元の数を平方根で割ることにより、平方根を求めます。割り算の筆算では1桁ずつ計算をしていきますが、ここでは2桁のペアで考えます(これが平方根の次の位の数に対応します)。
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    2乗した値が Saより小さいかこれと等しくなる最大の数を見つけます。最初の位のAは、2乗した値がSaを超えない最大の整数ということです(つまり、A² ≤ Sa < (A+1)²が成り立ちます)。例題では、Sa = 7で2² ≤ 7 < 3²なので、A = 2です。
    • 筆算で88962を7で割る計算をする場合と、最初の作業はほぼ似ています。88962の最初の数字(8)に注目し、7と掛け合わせたときに8より小さいかこれと等しくなる最大の数を探します。これは、7×d ≤ 8 < 7×(d+1)を満たす「d」を探すことを意味します。ここではdは1となります。
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    元の数を面積とする正方形を図で書きます。求めるべき元の数の平方根はLであり、これは面積S(元の数)の正方形の1辺の長さです。A、B、Cの数は、Lの各位の数を意味します。つまり、2桁の答えの場合、10A + B = Lが成り立ち、3桁の答えの場合、100A +10B + C = Lが成り立ちます。
    • 例として、(10A+B)² = L2 = S = 100A² + 2×10A×B + B²とします。10A+Bが答えのLの値で、Bが1の位の数、Aが10の位の数です。例えば、A=1、B=2の場合、10A+Bは12です。正方形全体の面積は(10A+B)²で、100A²は中に含まれる最大の正方形の面積、が最小の正方形の面積、10A×Bが残った2つの長方形の1つ分の面積です。ここまでの長くて複雑な計算を終えられたら、あとは2つの正方形と2つの長方形の面積を足し合わせれば、全体の面積が分かります。
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    SaからA² を引きます。Sから次のペア(Sb)を下ろします。元の正方形の面積から差し引いたSa Sbは、全体の面積の大部分を占めます。残りの面積をN1とすると、この値は手順4ですでに求められています(例題では、N1 =380)。N1の面積は、2×10A×B + B²と表せます(2つの長方形と小さい正方形の面積の和)。
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    N1 = 2×10A×B + B²= (2×10A + B) × Bの値を求めます。例題では、N1=380、A=2がすでに分かっているので、Bの値を求めましょう。Bは整数ではない場合がほとんどなので、 (2×10A + B) × B ≤ N1を満たす最大の整数を求め、これをBとします。従って、N1 < (2×10A + (B+1)) × (B+1))となります。
  9. 9
    解きます。この不等式を解くため、Aに2を掛けた数を10の位の数にします(つまり10倍します)。そして、Bの数を1の位の数にして、できた数にBを掛けます。この計算は(2×10A + B) × B と表せます。やっていることは、手順4の右下の枠で行った「N_×_=」(N=2×A)の計算と同じことです。手順5で、下線部に入る最も大きな整数B、つまり(2×10A + B) × B ≤ N1が成り立つ最大の整数Bを求めます。
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    全体の面積から(2×10A + B) × B を引きます。S-(10A+B)²を求めると、さらに残る面積が分かります(この値を用いて計算を繰り返し、次の位の数を求めます)。
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    次の位の数Cを求めるため、同様に計算を繰り返します。Sから次のペア(Sc)を下ろし、(2×10×(10A+B)+C) × C ≤ N2 が成り立つ最大の整数Cを求めます(つまり、先の手順と同様に、2桁の数「AB」の2倍と「_×_=」を連結させ、答えがN2より小さくなるか等しくなる最大の整数を見つけます)。
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ポイント

  • 例題では、1.73が「余り」となります。780.14 = 27.9² + 1.73。
  • この方法は10進法だけでなく、どの基数でも使えます。
  • 有理数の小数点を2桁分(100単位)ずらすのに対し、ルート内の数は小数点を1桁分(10単位)ずらします。
  • 計算式は自分が解きやすいように書いて構いません。答えを元の数の上に書く人もいます。
  • 連分数を用いた方法の公式は、√z = √(x^2+y) = x + y/(2x + y/(2x + y/(2x + ...)))となります。例えば、780.14の平方根を求める場合、2乗して780.14に最も近い値になる整数は28なので、z=780.14、x=28、そしてy=-3.86です。これらを代入し、まずx + y/(2x)(既約分数)を求めると、78207/2800つまり約27.931(1)です。次の項まで計算すると、4374188/156607 つまり約27.930986(5)です。計算する項を増やすたび、その手前の答えより約3桁分正確さが増します。
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注意事項

  • 必ず小数点を起点に数字を2桁ずつに分けましょう。79,520,789,182.47897を「79 52 07 89 18 2.4 78 97」と分けてしまうと、きちんと答えが出ません。
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カテゴリ: 数学
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