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「アスペルガー症候群」(以下アスペルガー)は発達発達症の一種としてよく使われる用語ですが、DSM5(精神障害の診断と統計マニュアル)では正式な診断名としての記載はありません。今では自閉スペクトラム症(ASD)の一種で、比較的支援の必要性が低い神経発達症として分類されています。[1] いわゆる「アスペルガー」を持つ子供は大抵において言葉の発達が良く、知能指数も平均からそれ以上と比較的高機能であるため、特定は困難です。しかし、子供のコミュニケーションの様子や行動をよく観察すれば自閉スペクトラム症の子供を見分けることはおそらく可能でしょう。アスペルガーを疑われる症状が見られる場合は小児科医に連絡しましょう。

パート 1 の 3:
社会的な行動を観察する

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    子供の他者とのやり取りをよく観察する 他人とのコミュニケーションが困難なことは自閉スペクトラム症の主な特徴です。[2] そのためアスペルガーや自閉症の兆候を見つけるには、子供が他人とのコミュニケーションを図る様子を注意深く観察すると良いでしょう。
    • 例えば、会話中は交互に発言するといった基本的なコミュニケーションのルールを子供が理解できているかどうかを観察します。うまく理解できていなければ、それは自閉スペクトラム症の症状かもしれません。[3]
    • 人とのコミュニケーションに参加し、それを継続するのが難しい場合も、アスペルガーや自閉症の症状である可能性があります。例えば、お友達と遊んでいる最中に突然部屋を出ていったり、破壊的な行動に出ることがあります。[4]
    • 自閉スペクトラム症を持つ子供は一人遊びを好む傾向にあり、他の子供が近寄っただけで癇癪を起こすこともあります。自分の興味があることを話したい時や、必要なものがある時以外は他人と関わろうとしないでしょう。
    • 常に人と目を合わせない、姿勢が不自然である、身振りや顔の表情が不足しているといったコミュニケーション上のぎこちなさが目立つ場合は、自閉スペクトラム症の可能性があります。 [5]
  2. 2
    子供のごっこ遊びやなりきり遊びの様子をよく観察する アスペルガーの子供のごっこ遊びやなりきり遊びは、通常のそれとは多少異なります。アスペルガーを持つ子供は人と関わる遊びを好まないか、あるいは苦手とします。例えば、大好きな物語やテレビ番組の再現といった筋書きの決まったごっこ遊びや、自分の空想の世界でのなりきり遊びは好みますが、他人とのコミュニケーションや社会的な役割が要求されるごっこ遊びは不得手です。
    • 例えば、ぬいぐるみを何らかの社会のように複雑に配置するものの、それらでごっこ遊びをしない場合は自閉スペクトラム症が疑われます。
    • さらに、お友達と一緒に遊ばずに「自分だけの世界」にいる、お友達に自分のしたい遊びを押し付ける、あるいはお友達に対して非常に一方的に行動するなどの様子が見られるかもしれません。[6]
    • アスペルガーの子供の中には、お友達やきょうだいの言うとおりにならごっこ遊びができても、自分ではしない子供もいます。
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    人の気持ちをどう読むかを観察する アスペルガーの幼児は人の基本的な感情を感じ取ることはできますが、早いペースが要求される実際のコミュニケーションにおいて他人の感情を読み取り、理解することは苦手です。[7] [8]
    • アスペルガーを持つ子供は、プライバシーなどの他人との距離感を理解することが苦手です。
    • 他人の感情を無視する行動は人から無神経だと思われがちですが、これは子供自身にコントロールできるものではありません。
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    子供が関わりたがる相手を観察する アスペルガーを持つ子供は同年代のお友達とのコミュニケーションが大変苦手です。子供が他の子供よりも大人との会話を好むならば、それは自閉スペクトラム症の症状かもしれません。
    • 幼児はどうしても接する相手が限られますが、お友達と遊ぶ機会を積極的に作ると子供が好んで関わる相手やコミュニケーション行動などを観察できるでしょう。
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    単調な話し方に気を付ける 単調で抑揚のない話し方は自閉症の特徴です(発話が可能な幼児の場合)。[9] 場合によっては奇妙な、高いトーンで話すこともあります。言葉の抑揚の付け方、話し方のリズムに異常をきたすのはアスペルガーの症状によるものです。
    • なるべく様々な状況で子供の話し方を聞き、その内容にかかわらず常に話し方が単調かどうかを観察しましょう。
    • 歌うような話し方や、独自のトーンで話す自閉スペクトラム症スペクトラムの子供もいます。
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    独特な言葉の使い方に注意する 子供が単語から二語文、三語文と文章で話し始める時期には、言葉が正常に発達しているかどうかに細心の注意を払いましょう。アスペルガーの有無にかかわらず、この時期は大抵2歳頃に相当します。アスペルガーや自閉スペクトラム症を持つ幼児は言葉の発達そのものは正常もしくは高度でも、不適切な状況で言葉を使うことがあります。意味を理解していない言葉を繰り返すといった行動がその一例です。[10]
    • アスペルガーの子供は言語能力が常に高く、よくしゃべります。例えば、部屋にあるものの名前をすべて列挙できたりするでしょう。しかし、アスペルガーの子供は思考や感情を表すためではなく事実を伝えるために言葉を使う傾向にあるため、その発話は全体的に堅苦しく、筋書きが決まったものになりがちです。
  7. 7
    教師や保育士とのやり取りを観察する 自閉スペクトラム症を持つ幼児は決まった行動パターンを遮られることが大の苦手です。決まった行動パターンを少しでも乱されると、子供は教師や保育士に訴えるなどするでしょう。自閉スペクトラム症かどうかを見分ける上では、このような状況での幼児の行動をよく観察することが重要です。
    • 他の子供よりも手助けや励ましが必要だったり、大人の指導がないと不安を感じたりするかもしれません。
    • 日中、子供と一緒にいられない場合は教師や保育士に特定の行動 (決まった行動パターンを中断するように求められると癇癪を起こすなど) に注意し、後で報告してもらうように頼みましょう。
  8. 8
    受け答えの行動を観察する 子供が自分が質問したことに対して自分で答えたり、人の質問に答えるだけで会話を継続できないといった行動が見られるかどうかを観察しましょう。自閉スペクトラム症を持つ幼児の会話は、自分の興味がある話題について一方的に質問するだけで終わることがあります。
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パート 2 の 3:
常同運動と感覚過敏を観察する

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    変化に対応する様子を観察する 自閉スペクトラム症を持つ子供は変化に対応することが苦手で、きちんとした日課や規則に従って行動することを好みます。しかしこういった規則を少しでも破ったり変更すると、子供にとってそれは効果がない、あるいはどうでもいいものになってしまいます。[11]
    • いつも同じ行動パターンで子供と接しているならば、通常とは行動パターンを変えてみて自閉スペクトラム症かどうか、子供の反応を観察しましょう。
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    大好きなものを観察する 子供が特定のものに関して「歩く事典」と呼ばれるほどの知識を持っているなら、それはアスペルガーの兆候かもしれません。特定のもののことばかり考えたり、あるいはそれに極度な執着を示すことがあります。[12] [13]
    • 同年代の子供と比べて特定の分野に対する子供の興味があまりにも極端ならば、アスペルガーの兆候かもしれません。
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    常同運動に注意する 一般的に、アスペルガーを持つ幼児には絶え間なく手をひらひらさせる、指をトントンと動かす、あるいは全身を動かすといった常同運動 (反復的で非機能的な運動)がよく見られます。アスペルガーの子供に見られる常同運動は長く、儀式的に見えますが、同じく不随意的運動であるチックはそれよりも持続時間が短いのが特徴です。[14] それにより自分で自分をなだめる、感情を表現する、より集中するなどのことができる場合や、単に楽しいからする場合もあります。
    • 自閉スペクトラム症の子は行く手を遮られると嫌がります(例えば、テーブルの周りを丸く歩こうとしている前を横切るなど)。このような行動をしてみて、子供の反応を見ましょう。
    • 一般的な自己刺激行動は害がなく、止めさせる必要はありませんが、頭を強く振る、壁紙を破るなどの害になる行動をすることもあります。このような場合は、危険のない別の自己刺激行動に方向転換させるとよいでしょう。
    • また、アスペルガーを持つ子供はボールを投げたり取ったりといった運動が苦手なことがあります。一般的に、こういった子供の動作はぎこちなく、無器用になりがちです。[15]
  4. 4
    異常な知覚反応に注意する 触覚、視覚、嗅覚、聴覚、味覚に普通ではない反応が見られる場合は、自閉スペクトラム症の兆候かもしれません。 [16]
    • 知覚の感受性は人によって異なりますが、アスペルガーを持つ子供は、普通の刺激に対して強烈な反応をすることがよくあります。
    • 痛みに敏感なアスペルガーの子供もいますが、その伝え方がわからない子供もいます。[17]
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パート 3 の 3:
アスペルガーの診断と治療

  1. 1
    正式な診断は医師が行う 子供がまぎれもないアスペルガーの兆候を示しているとしても、最終的には医師もしくは相応の専門家による医学的な判断が必要です。[18]
    • 診断においては、子供の認知能力の発達度を潜在的な面からも徹底的に診断する検査を医師が行います。
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    心配事があれば医師に確認する 子供がアスペルガーの兆候を示していると思ったら、医師に相談しましょう。子供に以下のような点が見られたら、そのことを医師に伝えます。[19]
    • 6ヶ月までに人の笑顔や楽しげな表情に反応しない
    • 9ヶ月までに人の表情や顔の動きの真似 (舌を突き出すと子供も同じ動きをするなど) や、声真似をしない
    • 1歳までにぶつぶつ言ったり、クークーといった音を出さない
    • 1歳2ヶ月までに指さしなどの身振りをしない
    • 1歳4ヶ月で単語を発しない、2歳までに二語文を話さない
    • 1歳半で想像ごっこ遊びをしない
    • コミュニケーション能力や言語能力が退行しているように見える
  3. 3
    専門家に紹介される場合もある アスペルガーの診断および治療の専門家とは、児童心理学者、小児神経科医、発達小児科医などを言います。 [20]
    • ひとつの検査だけではアスペルガーの診断はできません。医師と協力して根気よく診断の過程をたどりましょう。
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    一生付き合っていく神経発達症であっても、支援の方法はあることを理解する アスペルガーの完全な治癒はないものの、セラピーによってできることを増やしたり、生活しやすくすることは可能です。治療の目的は対処メカニズムを身につけさせ、学習の成果を重視して子供の能力を最大限に生かすことです。主な治療法には以下のものがあります。[21]
    • 行動療法及びコミュニケーション療法 問題行動や問題のあるコミュニケーションを減らす、あるいは正しい行動方法を教えて問題行動の改善を図ることを目的とする治療法
    • 家族療法 子供の社会的・感情的発達を促すコミュニケーションの方法を幼児の家族に教えることに重点を置く治療法
    • 感覚統合療法と感覚ダイエット 感覚受容の許容範囲を改善し、多動をコントロールする治療法
    • 教育療法 一人一人に合わせてきちんと作成されたプログラムに沿って 、アスペルガーを持つ人とのコミュニケーションや教育の専門家チームが行う治療法
    • 投薬 抗うつ薬、抗精神病薬などの服薬によって、不安や著しい問題行動などに何らかの効果が期待できることもある (ただし、人によって効果は異なる)
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ポイント

  • 診断を恐れることはありません。アスペルガーなんて最悪だ、セラピーをものすごい回数受けないとこの子は幸せになれないんだ、などとと言う人(専門家も含めて)もいるかもしれません。しかし、そんなことはありません。親子とも少しペースを落として、楽しくいきましょう。1週間に40時間もセラピーを受けて、大切な子供時代を犠牲にする必要はありません。大丈夫です。肩の力を抜きましょう。
  • 普通は、親が自分の子供の神経発達症の兆候を発見するのは難しいことかもしれません。友達や家族の話で、特に子供の社会性、言葉の発達、行動などについての言及や人前で恥ずかしい思いをした行動の話などがあればそれを記録しましょう。アスペルガーの兆候を示唆するものかもしれません。
  • 今までのところ、アスペルガーに関する研究の大半は男の子を対象にしていますが、アスペルガーを持つ女の子は男の子とは少し様子が異なります。子供の診断を担当する医師に、女の子のアスペルガーを診断した経験があるかどうかを尋ねると良いでしょう。
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注意事項

  • ABAセラピーでよく見られることですが、適合性に問題のある技法を使用するセラピーもあります。子供の心の健康がセラピーの犠牲になることなどあってはなりません。また、服従を目的としたセラピーは多分に精神的ダメージを与えます。また、神経発達症を治すなどと謳った詐欺も多いので、注意しましょう。
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このwikiHow記事について

Trudi Griffin, LPC, MS
共著者 ::
認定カウンセラー
この記事の共著者 : Trudi Griffin, LPC, MS. トゥルーディ・グリフィンはウィスコンシン州に住む認定カウンセラーで、依存症と精神衛生を専門としています。個人治療や地域医療の場で、依存症、精神病、心的外傷に苦しむ患者のカウンセリングにあたっています。2011年にマーケット大学にて臨床精神衛生カウンセリングの修士号を取得。 この記事は13,622回アクセスされました。
カテゴリ: 子供
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