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応募要件を満たしているにもかかわらず、応募者に「別の人を採用することにした」と伝えるのは、簡単なことではありません。面接を行った応募者には、電話で不採用を伝えるようにしましょう。面接を行っていない応募者には、不採用メールで伝えます。電話で話す場合でも、メールで伝える場合でも、その決断について丁寧かつ率直に、要点を押さえて伝えることが大切です。

方法 1
方法 1 の 2:

電話で伝える

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    応募者に電話をかける メールを送った方が、気まずい会話をしなくて済むので気が楽だと思うかもしれません。それでも、電話で応募者と話す方が、より丁寧でプロ意識の高い対応と言えるでしょう。面接を行った応募者全員に同じように対応しましょう。[1]
    • 通常の営業時間内に電話をすれば、相手の夕食を邪魔する心配もないでしょう。
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    おしゃべりや世間話をしない 会話は短く、5分以内に収めるようにしましょう。自分の名前を名乗ってからすぐに本題に入ることで、相手の時間を尊重し、会話を長引かせるつもりはないという気持ちが相手に伝わります。私生活について尋ねたり、冗談を言ったり、天気の話題を持ち出したりするのはやめましょう。
    • 悪い例:「こんにちは。ビタミンワールド社の田中です。面接で会えてとてもうれしかったです!ところでそちらの天気はどうです?竜巻警報がいくつか出ているみたいだけど、あなたの住んでいる地域にも竜巻の予報は出てますか?」
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    会社が別の応募者に内定を出したことを説明する 面接の際にその応募者に会えてよかったと思ったこと、また、その応募者についても真剣に採用を検討したが、別の応募者に内定を出すことにしたということを丁寧に伝えましょう。すぐに済ませた方がよい話題なので、互いに挨拶を交わしたらすぐに伝えるようにします。[2]
    • 例:「こんにちは。AAA テックサービス社の鈴木です。先週は面接に来てくれてありがとうございました。あなたと話ができて楽しかったですし、履歴書も印象的でしたが、今回は別の人を採用することになりました」
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    採用が決まった応募者の具体的な強みをいくつか挙げる 不採用になった応募者の多くは、なぜその人が採用されたのか、なぜ自分は採用されなかったのかを純粋に知りたいと思っています。履歴書や面接の内容について、事細かに指摘するのは避けた方がよいですが、不採用の応募者よりも、採用された応募者が優れていた点をいくつか挙げて説明しましょう。
    • 例:「あなたの長年の経験は評価しますが、採用した人は修士号を持っていました。我が社では、そのレベルの学歴があるかどうかを非常に重要視しているのです」
    • 例:「採用した人は、別の会社で今回募集していたポジションで働いていた人なので、即戦力になると判断しました」
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    他にも要件を満たした応募者が数多く応募していたことを説明する 応募要件に合致した応募者は、不採用になると騙されたかのように感じたり、自分が悪かったと受け止めたりすることがあります。こうした場合は、同じ条件のたくさんの応募者との競争だったということを再度説明しましょう。
    • 例:「あなたは有力候補でしたが、今回の仕事は競争率が高く、残念ながらあなたはその競争で勝ち残ることができませんでした」
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    SNSで会社とつながるように促す 不採用の知らせは、応募者にとって非常に辛いことかもしれません。そこで、インターネット上で会社と直接つながるよう促すことで、会話を明るい方向にもっていきましょう。これは、応募者に対して悪意がないことを示すことにもなります。[3]
    • 例:「将来的に当社の組織内で、ポジションに空きができたときのために、あなたのことを覚えておきたいと思います。人事部にLinkedInの招待メールを送ってもらうことはできますか?」
    • 例:「あなたとはこれからもお付き合いをしていきたいと考えています。当社では今後もおもしろい企画がたくさん控えていますので、FacebookやTwitterで今後の情報もチェックしていただければと思います」
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    応募者が自分の言い分を主張してくる場合は話を終わらせる 「もう一度面接をしてくれれば気が変わるはずだ!」とか、「これは何かの間違いだ、私が最有力の応募者だったのはわかっているんだ」などと訴える応募者もいます。このような場合、応募者が面接で話すべきだったこと、履歴書の良かった点や悪かった点などについて、事細かに説明する必要はありません。[4]
    • 「今回は他の人を採用しましたが、あなたの落ち度ではありません。あなたに合った仕事がすぐに見つかると思いますよ」などと、礼儀正しく話を切り上げましょう。
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    優秀な応募者に次の機会にも再度応募するよう促す 今回募集した仕事にマッチしなかった応募者でも、その人に合うポジションに今後空きが出る可能性はあります。優秀な応募者に対しては「この仕事には向いていなかったが、今後も連絡を取り合いたい」と伝え、ここまで築いた関係を無駄にしないようにしましょう。将来的にはもっと良い仕事の機会があるかもしれないと伝えます。[5]
    • 例:「今後、当社が別の仕事の求人を出したら、迷わず応募してほしいと思っています!あなたは採用の候補に入っていましたので、次の機会にもぜひ応募いただければと思います」
    • 特に優秀な応募者で、社内の他の部署でも通用すると考えられる場合は、その部署に連絡をとってみるように促しましょう。会社にとっても応募者にとっても損のない話のはずです。
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方法 2
方法 2 の 2:

不採用メールで伝える

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    別の応募者の採用が決まった時点で、すぐに不採用メールを送る あなた(または人事部や採用担当者)が採用者を選んだら、面接に呼んでいない応募者にはできるだけ早く不採用のメールを送りましょう。不採用の応募者も無駄に希望を抱かずに、別の仕事を探し始めることができます。
    • 採用者が決まった翌営業日には、不採用メールを送るようにしましょう。
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    3~4文以内でメールを作成する 面接をしていない応募者へのメールの内容は、かなり簡潔にまとめて構いません。まずは応募者のフルネームを書きましょう。次に「ABC広告社のクリエイティブ・ディレクターへのご応募ありがとうございました。あなたの履歴書には感銘を受けましたが、最終的に別の応募者の採用が決まりました。今後のご活躍をお祈りしています」などと続けましょう。[6]
    • メールの文面の下に自分の名前を書き、間違いがないか確認してから送信しましょう。
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    メールの文面で不採用に関して謝罪しない 不採用になったという事実は、応募者にとって大変つらい事でしょう。それでもプロとして、謝罪したり、会社の採用決定に反対しているようなことを匂わせたりするのはよくありません。個人的に採用に関して意見の相違があったとしても、そのことは絶対に漏らさないようにしましょう。
    • 悪い例:「私はあなたを雇いたいと思っていましたが、採用担当者の意見は違っていました」
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    応募者が質問をしてきた場合は簡単に返信する 応募者からメールに返信があり、「自分になくて採用された人にある強みなどを知りたい」といった質問をしてきた場合は、3~4文のメールで返信しましょう。[7] メールのやり取りが続かないよう、簡潔で客観的なメールを返すようにします。
    • 例:「あなたの履歴書は印象的でしたが、職務経歴書に問題があるとされました。職歴に複数年のブランクがあったため、別の応募者を採用することになった次第です」
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ポイント

  • 電話での会話を長引かせないようにしましょう。応募者には、他の多くの競争相手との競争に敗れたこと、今後の求人への応募を歓迎していることを伝えます。内容は簡潔にして、丁寧な口調で話し、5分以内に終わらせるようにしましょう。
  • 1つの求人につき、面接に呼ぶのは5~6人以内にしましょう。不採用の電話も4~5人分で済みます。
  • 採用されなかった理由について、応募者に嘘をついてはいけません。面接での印象が悪く、採用に至らなかった場合でも、丁寧にその事実を伝えるようにします。
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このwikiHow記事について

Michael McCutcheon, PhD
共著者 ::
キャリアコーチ、心理学者
この記事の共著者 : Michael McCutcheon, PhD. マイケル・マクカッチェロン博士はキャリアコーチ、心理学者であり、演説家として受賞歴もあります。人生全体における満足度の向上を目指し、先延ばし癖の改善法と目的達成法を指導。現状の行動パターンを打破し、新しい生活習慣をつくりあげ、人生を変える結果を得られるよう、心理学者としての知識と経験にもとづいたカウンセリングテクニックを活用し、クライアントが自身の不安や本当の願望をより意識する手助けを行っています。その他にも管理スキルの改善、新しいキャリアのスタート、昇進を目指す社会人の手助け、難関大学院への進学指導、学校から社会への移行に関する大学院新卒者のサポートも提供。著者、講演者でもあり、ニューヨーク大学では心理学の大学院課程コースの講師を務め、2014年と2019年には最優秀教師賞を受賞。ライフスタイル・キャリア専門家としての業績はThe Washington Post・The Associated Press、 The New York Post、Scholastic、 Lifehacker、そしてThe Coca-Cola Companyの広報誌に取り上げられました。「Out Magazine」の寄稿者、米公共ラジオ局(NPR)の討論者及び解答者としても活躍。 この記事は1,373回アクセスされました。
カテゴリ: ビジネス
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