手術を受けた肩を守りながら寝る方法

共同執筆者 Jonas DeMuro, MD

この記事には:就寝前に痛みを和らげる寝ている間の痛みを軽減する11 出典

肩の手術を受けると、痛みや腫れが生じ、治癒するまでの2~3か月間はあまり動かせなくなります。[1]また、具体的にどのような手術(例えば回転腱板や関節唇の修復、関節鏡処置など)だったのかに限らず、術後はとても寝づらくなります。こうした時に少しでも睡眠を快適なものにするために、この記事で紹介する方法をぜひ試してみましょう。

パート 1
就寝前に痛みを和らげる

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    就寝前にアイスパックをあてる 肩の関節や筋肉の痛みを就寝前に和らげておくと寝つきやすくなり、夜中に目も覚めづらくなります。良質な睡眠は治癒にも欠かせません。就寝の30分前に肩にアイスパックをあてて、炎症や痛み和らげると一時的に楽になります。その結果、よりスムーズに入眠できるようになるでしょう。
    • アイスパックは必ず薄い布やタオルで包んで患部にあてるようにしましょう。直接あてると、しもやけになったり不要な刺激を与えてしまいます。
    • 15分ほど、あるいは患部の感覚がなくなり、痛みもあまり感じられなくなるまで氷をあてましょう。
    • 氷がない場合は袋の冷凍野菜や果物を冷凍庫から取り出して代用しましょう。
    • 冷やした後は15~60分程効果が持続するので、その間に眠りにつくことができるでしょう。
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    医師の指示に従って薬を服用する 術後の肩の痛みには、主治医や執刀医の指示に従って市販薬や処方薬を服用することも大切です。[2] 鎮痛剤や抗炎症剤といった薬の種類に関わらず、1回分の容量を就寝30分前に服用しましょう。30分あれば効き目が現れ、より快適な状態で眠れるでしょう。
    • 就寝前に服用する際は、少し何かを食べることで胃にかかる負担を軽くしましょう。果物、トースト、シリアル、あるいやヨーグルトなどを試してみましょう。
    • ビール、ワイン、リキュールといったアルコール飲料で服用しないようにしましょう。体内で中毒反応を起こす可能性が高まり大変危険です。その代わりに水、ジュース(グレープフルーツジュースは除く)を用意しましょう。グレープフルーツジュースは薬に含まれる成分の血中濃度を高めてしまうため、結果的に効きすぎて危険な状態に陥る恐れがあります。[3]
    • 一般的に、肩の手術を受けると少なくとも直後の2~3日から最大2週間は強力な薬を処方されます。[4]
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    日中はアームスリング(三角巾)で腕を吊る 術後の2~3週間はは、日中のアームスリングの使用を医師から勧められるかもしれません。アームスリングは肩を支えるほかにも、重力による負担(術後の肩の痛みを悪化させます)を軽くするという役割を果たします。[5] 日中に使用していると一日の終わりに感じる腫れや痛みも軽くなるので、眠りにつきやすくなるでしょう。
    • アームスリングのストラップは首にかけて、快適に着用できるよう位置を調整しましょう。
    • 腕が支えられた状態を維持できるのであれば、短時間外すことも可能です。外している間は仰向けに寝ているようにしましょう。
    • アームスリングを外さないようにするために、数日入浴を禁じられることもあります。あるいはシャワー中も着用していられるよう予備を用意しなければならないかもしれません。この場合はシャワー後に乾いたものと取り替えましょう。[6]
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    日中に無理をしない 肩に負担をかけないようにして日中の時間を過ごすことが、就寝前に感じる痛みの予防につながります。[7]アームスリングを着用していると自然に肩が動かしにくくなりますが、ジョギングやステップマシンを使った運動、友達との悪ふざけといった肩に揺れを生じさせる動きも意識的に避けましょう。受けた手術の種類にもよりますが、2~3か月とまではいかなくても、術後はしばらく肩を保護することに集中しましょう。
    • 朝晩にウォーキングを行うと、体全体の健康や血行が良くなります。ただし、ゆっくりとしたペースで無理せずに歩きましょう。
    • アームスリングを着用していると体のバランスが崩れるので、転んだり怪我をすることがないよう注意しましょう。このような事態になると肩の炎症が悪化し、余計眠れなくなってしまいます。

パート 2
寝ている間の痛みを軽減する

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    寝ている間もアームスリングを着用する 術後、少なくとも2~3週間は日中だけでなく就寝中もアームスリングを着用すると良いかもしれません。スリングで腕を支えながら眠ることで肩も安定した状態を維持することができます。スリングが肩をピッタリと固定して支えているので、寝ている間に動いて痛みが生じることを心配する必要もなくなります。
    • ただし、アームスリングを着用して寝ている場合でも、手術を受けたほうの肩を下にして眠らないようにしましょう。圧力がかかることで痛みと炎症が生じ、目が覚めてしまうかもしれません。
    • スリングが擦れることで上半身や首元の肌が刺激を受けてしまわないよう、薄手のTシャツを着た状態で使用するようにしましょう。
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    リクライニングの姿勢で眠る 肩の手術を受けた直後は、肩やその周辺の軟組織に負担をかけないよう、リクライニングの姿勢で眠るのが一番でしょう。[8]ベッドでリクライニング姿勢になるには、腰と背中の中央部分を枕やクッションで支える必要があります。あるいは、リクライニングチェア(レイジーボーイ・リクライナーなど)で眠るのも良いでしょう。リクライニングチェアの方が枕やクッションを積んで眠るよりも楽かもしれません。
    • 肩の手術を受けた直後は、仰向けに真っすぐに寝ると肩に最も負担がかかるのでやめましょう。[9]
    • 肩の痛みや張りが徐々に和らぐにつれ、様子を見ながら、リクライニングの角度を普段の横になって寝る状態に徐々に近づけていきましょう。
    • 手術の種類にもよりますが、目安として、術後の6週間は、ある程度のリクライニングの状態で眠らなければならない可能性が高いと考えましょう。
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    手術を受けた肩を上にして横向きに寝る ベッドでリクライニングの姿勢で休む際は、アームスリング着用の有無に限らず、中くらいの枕を手術を受けたほうの腕の肘と手の下に置いて肩を支え、手術を受けた肩を上にして眠るようにしましょう。このような姿勢で休むことで、関節や周辺の筋肉の血行が良くなり、治癒を助けます。[10]この時、必ず肘を曲げて枕をわきの下に挟むようにしましょう。
    • 枕の代わりにクッションや丸めたブランケットあるいはタオルを用いても良いでしょう。肘下を無理なく持ち上げることができて、表面が滑りにくい素材であれば問題はありません。
    • 回転腱板や関節唇の手術を受けた人は特に、肘下の位置を高くし肩関節が外旋することで、ベッドで横になっている時もずいぶん楽に感じられるでしょう。
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    枕を積み上げて支えを作る 術後にベッドで就寝する際は、それがリクライニングの姿勢だとしても、うっかり寝返りをうって症状を悪化させてしまわないように注意することが大切です。[11] そのためにも背後に枕を複数積み上げて、寝ている間に向きを変えられないように壁を作っておきましょう。硬めの枕を使うと、寝返りをうとうとした際に腕が枕の表面を転がるように移動してしまう可能性があるので避けましょう。柔らかめの枕のほうが沈む可能性が高くなります。
    • 体の片側だけでなく両側に柔らかめの枕を積み上げて壁を作り、眠っている間に動いてしまうことを防ぐのも良いでしょう。
    • サテンやシルクの枕カバーは、表目がつるつると滑るので、壁となって体を支えるという用途には向きません。
    • ベッドを壁際に移動し、術後の肩を上にして、優しく壁に立て掛けるようにして眠っても良いでしょう。

ポイント

  • 就寝前に湯船に浸かると気持ちが落ち着くので、寝つきやすくなるかもしれません。ただし、スリングを濡らしてしまわないよう注意しましょう。入浴する数分間だけ取り外しても良いかもしれません。
  • どれほど深刻な手術だったのか、またどのような内容の手術だったのか次第では、しっかりと夜眠れるようになるまで2~3週間を要するかもしれません。このような場合は、睡眠導入剤などの服用を相談しても良いでしょう。
  • 怪我の程度や手術内容を知る医師に、どのような姿勢で眠るべきか助言を求めましょう。

記事の情報

この記事はJonas DeMuro, MDが共著しています。 デミューロ医師はニューヨーク州に住む小児救命救急科専門の外科医です。1996年にストーニーブルック大学医学にて医学博士号を取得後、ノースショア・LIJ・ヘルス・システムにて臨床研修を終了しました。米国外科学会の元フェローでもあります。

カテゴリ: 全般的健康

他言語版:

English: Sleep After Shoulder Surgery, Español: dormir luego de una cirugía de hombro, Italiano: Dormire Dopo un Intervento Chirurgico alla Spalla, Português: Dormir Depois de Fazer Cirurgia no Ombro, Français: dormir après avoir subi une chirurgie de l’épaule, Bahasa Indonesia: Tidur Setelah Operasi Bahu, Deutsch: Nach einer Schulteroperation schlafen, Nederlands: Slapen na een schouderoperatie, Русский: спать после операции на плече, العربية: النوم بعد الخضوع لجراحة في الكتف, 中文: 在肩部手术后改善睡眠, Tiếng Việt: Ngủ sau khi phẫu thuật vai, ไทย: นอนให้สบายหลังจากผ่าตัดหัวไหล่

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