例えば、「スタートレック」のクリンゴン語や、ジェームズ・キャメロン監督作品「アバター」のナヴィ語など、架空の言語が映画で使われていると、フィクション作品がより現実感を帯びてみえます。架空の言語を作り出すのは、かなり根気のいる作業です。複雑なプロセスと熟慮を重ねなければなりません。しかし、熱心な練習とやる気さえあれば、誰でも新しい言語を作り出すことができます。趣味として楽しんだり、架空の世界に浸ったりしてみましょう。

パート 1 の 3:
語彙を増やす

  1. 1
    基本的な文章を作るのに使う簡単な語彙を決める 英語の「I」、「my」、「he」、「his」、「she」、「her」、「they」、「we」などにあたる代名詞に、音をあてましょう。また、「to be」、「to have」、「to like」、「to go」、「to make」などの動詞の表現を決めます。「a」、「the」などの冠詞、「and」、「but」、「or」などの接続詞といった、基本的な語彙も決めましょう。[1]
    • 数字の数え方を決めるのもよいでしょう。10までの数え方を決めてから、100までどのように数えるかを決めましょう。
    • 例えば、人工言語のシンダール語では、英語の「Him」は「ホン」と翻訳されます。他にも、ドスラク語では、英語の「She」は「アナ」となり、ヴァリリア語では、英語の「to go」は「ネージョット ジカゴン」と翻訳されます。
  2. 2
    日常で必要な語彙を見つける 思いつくもの全てに名前を付けて、語彙を構築していきましょう。そうした物や事に実際にあたった時は、発音しながら書き出してみましょう。そうすることで、その新しい言語を使って考える習慣がついていきます。[2]
    • よく使われる言葉のリストを見て、まず決めるべき語彙のアイディアを得ましょう。家にあるもの、動物、曜日、体の部分、人、仕事、場所、服など、様々な語彙を考えてみましょう。
    • 行き詰った場合は、他の言語から語彙を借用してみましょう。また、少し変化させて使ってもよいかもしれません。例えば、フランス語で「男性」を表す言葉は、「homme」です。一方、スペイン語では「hombre」となり、わずかにスペルや発音が違うだけで、言葉自体が非常に似ています。

    基本語彙リスト

    動物:犬、猫、魚、鳥、牛、豚、ねずみ、馬、羽、動物

    交通機関:電車、飛行機、車、トラック、自転車、バス、ボート、船、タイヤ、ガソリン、エンジン、切符

    場所:都市、家、アパート、通り、空港、駅、橋、ホテル、レストラン、牧場、コート、学校、オフィス、部屋、町、大学、クラブ、バー、公園、キャンプ、店、劇場、図書館、病院、教会、市場、国、ビル、グラウンド、屋外、銀行

    服:帽子、ドレス、スーツ、スカート、シャツ、Tシャツ、ズボン、靴、ポケット、コート、シミ、服

    色:赤、緑、青、黄、茶、ピンク、オレンジ、黒、白、グレー

  3. 3
    自分の母語から翻訳して辞書を作る 母語で書かれた辞書を開いたら、言葉を無作為に選び、自分が作った新しい言語へと翻訳してみましょう。辞書があると、言い回しを忘れた時に役に立つだけでなく、思いついた語彙をしっかりと保存することができます。日英辞典や中日辞典など使うのもよいでしょう。ひとつの語彙を、異なる言語ではどのように発音するのかを参考にすることができます。[3]
    • 学習者が発音しやすい読み方の言葉を作るようにしましょう。
    • 総じて、シンプルな語彙やよく使われる語彙は、短くした方がよいでしょう。例えば、「火山灰」のような常用度の低い言葉を「ケソライノトコス」と長めに、「あなた」のような語彙は「ギョブ」と短めに、「映画」は「ウメヴォ」のように中くらいの長さにします。
  4. 4
    シンプルな語彙を組み合わせて複合語を作る 複合語は、全く新しい言葉を考えることなく、言語を発展させていくことができます。この方法は、特に名詞に効果的です。機能を説明する名詞を頭に置き、その後に置く名詞で、それが何なのかを表す言葉を置きます。ドイツ語や英語などの現代語では、この法則で、毎日新しい言葉が誕生しています。[4]
    • 例えば「中国」が「キンサ」、「飲み物」が「ビーヴァー」だとしたら、これを掛け合わせて、「お茶」を「キンサビヴァー」とします。お茶は古代中国発祥の飲み物なので、中国の飲み物=お茶、という論理で説明ができます。
  5. 5
    新しい音と語彙を使って言語の名前を付ける 新しい言葉を使って、その言語の名前を付ましょう。できるだけ短くかつユニークで、言語の起源、この言語を話す人の人種などが明確にわかる言葉を選ぶとよいでしょう。
    • 必ずしも人種や国に関連する名前である必要はありませんが、自分がそうであるべきだと考えたら、そのようにしましょう。
    • 例えば、映画「スタートレック」のクリンゴン人はクリンゴン語を話しますし、「アバター」のナヴィ人はナヴィ語を話します。また、「ゲーム・オブ・スローン」に出てくるドスラク人は、ドスラクの海沿いに住み、ドスラク語を話します。
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パート 2 の 3:
言葉や文章を書く

  1. 1
    言葉を書き起こしたい場合は、独自の文字を作る まずは新しい言語において使いたい、独自の文字を描き出し、音をあてましょう。そして、パターン化をして構成していきます。歌いながら音作りをしてもよいでしょう。[5]
    • 時間のかかる作業になると心得る必要があります。一つの文字もしくは一つの音節に、少なくとも一つの音をあてましょう。
  2. 2
    既存の文字を借用するのが最も簡単な方法 ローマ文字、キリル文字、ギリシャ文字、ジョージア(グルジア)文字、コプト文字など、世界には様々な文字が存在し、各言語のネイティブ話者に使われています。選んだ文字に自分の使いたい音が全て含まれているのであれば、新しく文字を作る必要はありません。また、新しい発音をあててもよいでしょう。そうすることで、その文字を既に使っている人にとって、あなたが作った新しい言語の学習は容易になります。[6]
    • 例えば、ローマ字とキリル文字を混ぜて文字を一式作るとします。その場合、「イ」の音にはキリル文字「Я」を、他の音にはローマ字を使います。
    • 他の文字の言葉を翻訳して、ローマ字化することもできます。例えば、ロシア語の「знаю」は、英語のローマ字表記では「znayu」となります。あなたの言語にローマ字が使われていない場合に有効な方法です。
  3. 3
    象形文字や記号を取り入れる 各言葉がどのような意味を持つのか、単純な線で象形文字や記号として描いてみましょう。次に、形の違いに注目しながら、それぞれに発音をあてます。全ての記号に、必ず違う音をあてるように注意しましょう。[7]
    • 漢字のように、文字そのものに意味を持つ言語も多く存在します。
    • 英語などの西洋言語では、数字は象形文字または記号として扱われ、アルファベットの一部としては含まれていません。
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    既存の文字にアクセントを付けて、新しい文字や音を作る 文字の上下に小さな記号をつけて、発音を変えてみましょう。そうすることで、文字の一式を少なめに保つことができます。主に、a/e/i/o/u/yといった母音、c/l/n/r/s/t/zなど一部の子音に、アクセントを付けることができます。[8]
    • 例えば、「E」は「ドレス(dress)」の「e」として「エ(/ɛ/)」と発音されますが、「É」は「オブ(of)」の「o」として「オ(/ə/)」と発音されます。
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パート 3 の 3:
意味を成す文章を作る

  1. 1
    文章や質問文に最適な語順を見つける まずは、英語のように、主語の後に動詞、という語順での文章構成にするのか、またはその他の型にするのかを決めましょう。続いて、質問文にする場合の語順を決めます。自分の母語を参考にして構文を組み立ててもよいですし、また、自分で一から文法規則を作ってもよいでしょう。[9]
    • 例えば、英語の基本の文型は、主語+動詞+目的語(SVO)です。日本語の場合は、主語+目的語+動詞(SOV)です。
    • 基本の語順を決めたら、形容詞、所有格代名詞(his、herなど)、副詞、およびその他の品詞を置く順番について法則を決めましょう。
  2. 2
    名詞の複数形を作るかを決める 単数と複数の区別を付ける場合は、接頭辞(pre- など)または接尾辞(-nessなど)を選びます。人工言語では、言葉を重ねて複数形を現していることもよくあります。繰り返すことで、2つ以上であることを表しています。複数形を作らなくても言語を構成できますが、西洋言語を母語とする学習者には分かりにくくなるかもしれません。[10]
    • 英語のように、言葉の前に「a-」の音を加えるか、言葉の最後に「-s」の音を付けるだけでも、複数形を作ることができます。
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    動詞の使い方を決める 多くの西洋言語では、主語や時制によって、動詞の語形が変化します。接頭辞や接尾辞を付けて動詞の語形を変化させるかどうかを決めましょう。語形変化があると、話し手が誰なのか、その行動をいつ取ったのか、を明確に表すことができます。[11]
    • 例えば、英語で主語の人物やものが現在形で好きなことを表す場合、「I like」、「you like」、「He/she likes」、「It likes」、「We like」、「They like」となります。he/she/itなどの三人称単数代名詞の後には、基本形「like」の最後に「s」を付けた語形を置いています。
    • 「swim」と「swimming」のように、言葉を足して区別を付けることもできますが、フランス語のような言語では、それができません。フランス語の「Je nage」は、英語の「I swim」または「I am swimming」を意味します。
    • 主語や動作に応じて、完全に違う言葉にしてもよいでしょう。これは一般的に「不規則動詞」と呼ばれています。
  4. 4
    新しい言語のスピーキングとライティングを練習する 「私は猫を飼っています」などの簡単な文章から始めましょう。その後、「私はテレビを観るのが好きですが、映画館に行く方が好きです」といったもう少し複雑な文章に挑戦しましょう。まだ作っていない語彙に行き当たったら、作ってから文法規則に沿っているかを確認しましょう。[12]

    効果的な練習方法

    新しい言語を使って日記を付ける:毎日、新しい言語を練習するのに良い方法です。その言語で日記を付けて、一日を振り返ってみましょう。

    友達に教える:新しい言語を一旦教えたら、実際に使って友達と一通り会話をしてみましょう。その言語の「辞書」を持参するようにして、話すときに参考にしましょう。

    Babel Text(英語)もしくは既存の文章の一部を翻訳する:好きな本、記事、小説などを選んだり、各言語でよく使われる文章を集めた「Babel Text」から探したりするのもよいでしょう。これらに載っている語彙や文章で、新しい言語の限界をはかることができます。

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ポイント

  • 自分が作った新しい言語を使い始めたら、文法規則に厳密に従うことを心がけましょう。慣れてきたら、俗語や略語などを取り入れてもよいでしょう。
  • 忘れないようにするには、他の言語と同じように、頻繁に練習することが大切です。
  • 独自の句読点を使いたい場合は、しっかり決めておきましょう。
  • 新しい文字を作った場合は、画像編集ソフトやフォント作成ソフトを使って、新しいフォントを作成してみましょう。特に記号や象形文字を含むフォント作成は、ワクワクする作業です。
  • 自分の言語を使って、本を書いてみましょう。

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