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映画が駄作でも芸術作品でも、観る人がいるのなら評価する価値があります。良い評論にはおもしろさと説得力があり、最低限のあらすじと独創的な意見、情報が盛り込まれています。優れた評論は、それ自体が芸術作品と言えるかもしれません。映画評論の専門家のように映画を分析する方法を学んで興味深い論題を選び、原作映画に負けないくらいおもしろい評論を書きましょう。

パート 1
パート 1 の 4:
書き出しの部分を書く

  1. 1
    まず、映画に関する説得力のある意見や事実を書く 書き出しで読者の心をつかみましょう。読者が読み進めてくれるように、映画の感想(素晴らしい、良い、普通、つまらないなど)を書き、映画の雰囲気を伝えます。次の方法を参考にしましょう。[1]
    • 関連する出来事や映画との比較:「国の指導者や政治家、専門家は、毎日のようにテロリストグループや国際的なライバル、他の政党への復讐を訴えています。しかし、『ブルーリベンジ』の登場人物と同じように、復讐は残酷で破滅を招き、最終的には虚しいものだということを理解している人はほとんどいません」
    • 簡潔な批評:「『フォレスト・ガンプ/一期一会』は、トム・ハンクスの演技とサウンドトラックが素晴らしいものの、筋書きに説得力がなく、設定にも真実味がありません」
    • 事情や背景:「『6才のボクが、大人になるまで。』は、俳優が同じ役を演じ続け、12年かけてゆっくりと撮影された初めての映画だということを知ったうえで鑑賞するとより楽しめるでしょう」
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    早い段階で確立した明確な意見を書く 早い段階で、その映画がおもしろかったのかどうかをはっきりさせましょう。こうすると、評論の残りの部分に自分の評価の裏付けを書くことができます。[2]
    • 10点満点や100点満点で点数をつけたり、星の数で評価したりしましょう。評価を簡単に表すために、親指が上を向いてるマークや下を向いているマークを使っても良いでしょう。評価の後にはその理由を書きます。
    • 素晴らしい映画:「ほぼすべてが優れている類まれな名作です。登場人物やシーン、衣装、ユーモアなどが素晴らしく、繰り返し観る価値があります」
    • おもしろくない映画:「カンフーや空手の映画がどんなに好きでも、お金と時間とポップコーン代をかけてまで『47RONIN』を観る価値はありません」
    • 良くも悪くもない映画:「『インターステラー』はかなりムラのある作品で素晴らしいとは言えませんが、個人的には大好きな映画です。筋書きとセリフには無理があるものの、畏怖の念を抱かせる宇宙の壮大さには圧倒されます」
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    自分の意見を裏付ける証拠として特定のシーンを取り上げる 映画を観ながら取ったメモを参考にしましょう。自分の意見を裏付ける事実を述べないと、読者を納得させることはできません。[3]
    • 素晴らしい:「脚本がそれほど良くなかったとしても、『フルートベール駅で』は、マイケル・B・ジョーダンとオクタヴィア・スペンサーの演技が相まって素晴らしい作品に仕上がっています。特に、カメラが表情だけを映し続ける中盤の刑務所のシーンでの演技が圧巻です。動きがなくても、まぶたや首の筋肉のぴくぴくした緊張、かろうじて聞き取れるかすれ声だけですべてが伝わってくるでしょう」
    • おもしろくない:「『ジュラシック・ワールド』の最大の欠点は、女性の登場人物にまったく共感できないことです。さらに、ヒロインがハイヒールを履いたまま走って恐竜から逃げるという非現実的で滑稽なシーンがその欠点を際立たせています」
    • 普通:「『スノーピアサー』は、何を伝えたいのかがはっきりしない作品でした。戦闘シーンでは、すべての武器や電球、つるつるした床などが詳細に映し出されていましたが、結末を暗示するものではありません。さらに、結末では、壮大な風景が映し出されましたが、本質的なことは何も語られていません」
  4. 4
    分析に基づいて独創的な評論を書く 映画を徹底的に研究したら、独創的な見解を繰り広げましょう。論題を決めてその中心となるアイデアを示し、映画のいろいろな要素を分析して裏付けを行います。評論の第一段落に論題を書きましょう。論題をはっきりさせると、単なる筋書きを超える映画評論のレベルになり、当然のことながら評論自体が芸術作品となります。次の点を考慮して、説得力のある論題を考えましょう。[4]
    • 映画が今起こっていることや現代社会の問題を反映しているか考えましょう。監督は、より大きなテーマを伝えようとしているのかもしれません。映画の内容を現実社会と関連づける方法を探しましょう。
    • 映画にメッセージが込められているか、もしくは観客から特定の反応や感情を引き出そうとしているのかを考えましょう。また、映画でそれを達成できているかについて論じても良いでしょう。
    • その映画と自分自身に繋がるものがあるか考えましょう。自分の感情に基づいた評論を書き、個人的なエピソードを織り込んで読者を楽しませても良いでしょう。
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パート 2
パート 2 の 4:
評論を構成する

  1. 1
    論題段落の後に短い筋書きの要約を入れる 読者がその映画を観るかべきか判断できるように、大まかなあらすじを書きましょう。主人公、舞台、登場人物の対立、見どころなどを簡単なあらすじにまとめます。ただし、映画評論で最も大切な「内容を教えすぎない」というルールを破らないように注意しましょう。読者から映画を観る楽しみを奪わないようにします。[5]
    • あらすじで登場人物の名前を書く場合は、登場人物のすぐ後ろに括弧をつけて俳優の名前を入れましょう。
    • 監督の名前と映画のタイトルを入れましょう。
    • ネタバレになる事柄を書かなければならない場合は、あらかじめ読者に警告しましょう。
  2. 2
    映画の技術面や芸術面について書く 筋書きは映画のほんの一部であり、それで評価が決まるわけではありません。筋書きに説得力や魅力がない映画もありますが、映画全体が悪いとは言えないでしょう。筋書き以外に注目すべき点は次の通りです。[6]
    • 撮影技術:「『her/世界でひとつの彼女』は、色使いが特徴的な映画です。主人公2人の間に愛が築かれ、次第に失われていく様子が柔らかな色合いの明るい赤とオレンジ、落ち着いた白とグレーなどの色で表現されています。すべてのシーンが、落ち着いて鑑賞する価値がある絵画のようです」
    • 全体の雰囲気:「『オデッセイ』は、主人公が火星に一人取り残され、極度の孤独の中で生き残りをかけて奮闘する映画でありながら、あらゆるシーンにユーモアと感動があります。宇宙での生活は過酷で危険かもしれませんが、科学的な発見の喜びに心を奪われるでしょう」
    • 音楽、サウンドトラック:「バックミュージックを使わないという『ノーカントリー』の大胆な決断は成功したと言えるでしょう。砂漠の不気味な沈黙は、追うものと追われるものとの激しい争いと効果音によって破られ、ハラハラドキドキする展開が繰り広げられます」
    • 演技:「『スピード』において、キアヌ・リーブスは、暴走するバスに立ち向かう役を冷静かつストイックに演じています。どんな映画でも彼は素晴らしい演技をしますが、静かなシーンで無表情のままとぎれとぎれに話す演技は、共演者の演技と合っていません」
  3. 3
    映画の分析をする 数段落使って、論議を裏付ける映画の興味深い要素について書きましょう。演技、演出、撮影技術、舞台などについて明確で興味深い議論を展開し、読者を飽きさせないようにします。[7]
    • 明確でわかりやすい文章を書きましょう。映画製作の専門用語を多用せず、わかりやすく明確な言葉を選び、誰が読んでも理解しやすい評論にします。
    • 事実と自分の意見の両方を書きましょう。たとえば、単に「音楽の選択に違和感があった」と書くよりも「バックミュージックのバロック音楽は、20世紀の舞台設定と食い違っていて耳障りだった」と書くほうがわかりやすく参考になるでしょう。
  4. 4
    たくさんの事例を挙げて自分の意見を裏付ける 映画に関する意見を書いたら、裏付けとなる例を挙げましょう。シーンの見せ方、役者の演技、カメラアングルなどを説明します。自分の意見を裏付けるために、せりふを引用しても良いでしょう。こうすると、読者に映画の雰囲気を伝えると同時に映画を評論することができます。[8]
  5. 5
    個性的な評論を書く 大学の正式な論文のような評論を書いてもかまいませんが、個性的な評論のほうが読者の興味を引くでしょう。普段から機知に富んだおもしろい文章を書くのであれば、評論も同じように書きます。劇的でまじめな文章を書く人はそれでも良いでしょう。言葉や文章に独自の視点と個性を反映させましょう。そのほうが、読者にとってはるかにおもしろくなります。[9]
  6. 6
    結論を書いて評論を締めくくる 通常は、最初の論題や事実に戻って評論を締めくくります。[10] 評論を読んで映画を観るべきか判断する人がいることを考慮しましょう。観る価値があるかどうかを伝える文章で締めくくります。読者の興味を引く結論を書きましょう。[11]
    • 素晴らしい:「最終的には、『ブルーリベンジ』の登場人物でさえ復讐の虚しさに気づきましたが、復讐心というものは、死ぬまで手放すことができないのでしょう。緊張感漂うこの作品には中毒性があります」
    • おもしろくない:「『フォレスト・ガンプ』には、何回か繰り返される「チョコレートの箱」のようにちょっとした良いシーンがいくつかありますが、ほとんどは、公開前にカットされるべき退屈なシーンです」
    • 普通:「小説と画期的な概念がなければ、『6才のボクが、大人になるまで。』は素晴らしい、もしくは普通の作品ですらなかったかもしれません。しかし、時間の経過の美しさと12年に及ぶ撮影でしか捉えることができなかったであろう取るに足らない瞬間の力によって、リチャード・リンクレイター監督の最新作は、映画ファンが見逃せない作品となったと言えるでしょう」
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パート 3
パート 3 の 4:
評論を仕上げる

  1. 1
    評論を編集する 最初の下書きが完成したら、一通り読み(音読も可)、文章の流れや構成がうまくできているか確認しましょう。段落を入れ替えたり文章を削除したり、足りない部分に書き足したりする必要があるかもしれません。少なくとも1度は見直し、できれば2度3度見直して編集を完了しましょう。[12]
    • 論題が一貫しているか確認しましょう。結論が最初に提案したアイデアと結びついているか考えます。
    • 映画についての十分な詳細が含まれているか確認しましょう。読者にその映画をもっとよく理解してもらうために、ところどころに書き足す必要があるかもしれません。
    • 評論が1つの作品として読む価値があるか確認しましょう。独創的な視点や考えが含まれているか確認します。また、読者が、映画を観るだけでは得られなかったものを評論から得ることができるか考えましょう。
  2. 2
    校正する 俳優の名前や日付が間違っていないか確認しましょう。誤字、脱字、文法のミスなどを訂正します。きちんと校正された評論は、間違いだらけの評論よりも本格的に見えるでしょう。[13]
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    評論を公開、またはシェアする 自分のブログにアップする、映画レビューサイトに投稿する、Facebookでシェアする、家族や友達にメールで送信するなどしましょう。映画は現代の代表的な芸術であり、他の芸術と同様に議論を巻き起こしたり内省の場を提供したりして文化に大きな影響を与えています。つまり、映画は、失敗作であろうと天才的な作品であろうと議論される価値があるということです。議論に貴重な意見を提供した自分をほめましょう。
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パート 4
パート 4 の 4:
原作資料を研究する

  1. 1
    映画の基本的事実を収集する 映画を観る前でも後でもかまいません。評論には映画の基本的な事実を含める必要があるので、この手順は不可欠です。必要な情報は以下のとおりです。[14]
    • 映画のタイトル、製作年
    • 監督名
    • 主演俳優の名前
    • ジャンル
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    映画を観ながらメモを取る メモ帳やノートパソコンを用意して、メモを取りながら映画を観ます。映画は長いので、細部や筋書きを記憶するのは難しいでしょう。メモを取っておけば、細かいことを後で確認できます。[15]
    • 良いことでも悪いことでも、気づいたことがあればメモを取りましょう。たとえば、衣装、メイク、舞台セット、音楽などの詳細を書き留めます。書き留めたことと映画との関連性、または評論に反映する方法などを考えましょう。
    • ストーリーが展開されていく中で、気づいたパターンなどを書き留めましょう。
    • 細かい部分を見逃さないように、こまめに一時停止しましょう。必要に応じて巻き戻します。
  3. 3
    映画の構成を分析する 映画を観ながら、様々な要素がどのように構成されて映画が作られているのか分析しましょう。鑑賞中、または鑑賞後、次の分野で印象に残ったことを考えましょう。[16]
    • 演出:監督がそれぞれの出来事をどのように演出しているか確認しましょう。ストーリー展開が遅かったり、必要だと思われる要素が映画に含まれていなかったりした場合は、監督の演出によるものです。その監督が演出した別の映画を観たことがあれば、比較してどちらが好きか考えてみましょう。
    • 撮影技術:撮影に使われている技術を確認し、舞台セットや背景などの要素が映画の色づくりにどのように影響しているか考えましょう。
    • 脚本:対話や登場人物の描写を含めて、脚本を評価しましょう 。展開が予想できないほどストーリーが独創的だったか、それとも魅力がなく退屈なストーリーだったかを考えます。さらに、登場人物のセリフに信憑性があったか考えましょう。
    • 編集:シーンが途切れ途切れだったか、それとも流れるように展開したかに注目します。モンタージュ技法が用いられていたかどうかを確認し、それが効果的に作用したかを考えましょう。また、俳優の演技力を強調するために長回しで撮影されたか、出来事やセリフに対する周囲の反応を撮影する「リアクションショット」が多く用いられたかにも注目します。さらに、VFXが使われていた場合は、適切なCG映像が使われていたか、うまく合成されていたかなどを考えましょう(映像効果が現実的に見えるかどうかは編集の問題ではありませんが、コンポジッターに送る映像データを選ぶのは編集の仕事なので、映画に影響を及ぼします)。
    • 衣装デザイン:適切な衣装が使われていたかに注目しましょう。衣装が映画全体の色彩に良い影響を及ぼしたか、もしくはかけ離れていたかを考えます。
    • 舞台セット:映画の舞台がその他の要素にどう影響しているかに注目しましょう。観る人に良い影響を与えているか、それとも悪い影響を与えているかを考えます。映画が実在の場所で撮影された場合は、場所の選択が適切だったか考えましょう。
    • 音楽、サウンドトラック:音楽やサウンドトラックがシーンと合っているか、使いすぎていたか、不足していたかなどに注目します。また、音楽がスリルに満ちているか、楽しいか、不快感を引き起こすかを考えましょう。音楽に特別な意味やメッセージが込められていると、良くも悪くも映画に影響を及ぼす可能性があります。
  4. 4
    もう1度映画を観る 特にメモを取るために一時停止を繰り返していると、1度観ただけで完全に理解するのは不可能です。評論を書き始める前に、最低でももう1度観ましょう。1度目に見逃した細部に注意を払います。1度目に演技について多くメモを取ったのであれば、2度目は撮影技術に集中するなど、1度目とは異なる部分を確認しながら観ましょう。[17]
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ポイント

  • 観た映画が好みに合わなかったからといって、酷評したり悪口を書いたりするのはやめましょう。好みに合わなそうな映画は、できるだけ観ないようにすると良いでしょう。
  • 自分の好みに合わないという理由だけで低評価をつけるべきではないということを理解しましょう。良い評論家は、読者の好みに合う映画を見つける手助けをします。好みは人それぞれなので、自分の好みに合わなかったとしても、読者がその映画を楽しめるかを考慮する必要があります。
  • 構成は非常に重要です。映画の様々な部分を分類し、個別に評価しましょう。個別に評価すると、全体をより正確に評価できます。たとえば、演技、特殊効果、撮影技術などに分けて、それぞれ評価しましょう。
  • 映画について多くの人の意見を求め、評論に加えましょう。 また、自分がその映画を楽しめたかどうかとその理由も書きましょう。
  • 映画評論をたくさん読み、役に立つ評論と役に立たない評論の違いを考えましょう。繰り返しになりますが、評論の価値は、正確さ(読者がどれくらい同意するか)ではなく、有用性(評論を読んで映画を観るべきか判断できるか)にあります。
  • ネタバレしないように注意しましょう。
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カテゴリ: アート・エンタメ
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