この記事の共著者 : Lois Wade. ロイス・ウェイドは元高校の図書館員として4年間の勤務経験があります。一般的な本のケアや事務作業のほか、本の修復、バインディングの再縫合、保護を行っていました。
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お気に入りの本のページや表紙が外れて、ばらばらになってはいませんか?本を補修するのは、思っているより簡単です。外れそうなページを付け直すには、製本用接着剤を使います。また、中身(本体を構成するページの束)と本の背の間にすき間がある場合も、この接着剤を使って補修できます。補修テープは、外れそうな表紙の修理に役立ちます。
ステップ
外れそうなページを補修する
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1無酸性の製本用接着剤を購入する 製本用の接着剤は、大抵のクラフトショップやホビーショップ、またはインターネットで購入できます。必ず無酸性の接着剤を購入しましょう。酸を含む接着剤を使うと、ページが劣化したり、のど(本の中身が背に接する部分)からページが浸食されたりします。[1]
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2ゆるんだページを外す 外したページは、接着剤を付けないように脇に置いておきましょう。この際、正しいページ順に重ねておきます。誤ってページを入れ替えて付けしまうと大変です![2]
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3接着剤を薄く塗る 本を開き、ページが外れたのどの部分に接着剤を塗ります。割りばしなどを使い、接着剤をのどに均等に塗りましょう。[3]
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4ページをのどに戻す まず、ページが正しい順番になっているかを必ず確認しましょう。次に、他のページと上下の端が揃うように、ページを慎重にのどに接着します。そして、ページの端をのどにしっかりと押しつけて、密着させましょう。[4]
- 他のページと端を揃えるために、接着したページを上下に少し動かす必要があるかもしれません。その際、思わぬ箇所にくっついてしまわないように、素早く作業をすることが大切です!
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5本を閉じて輪ゴムで留める こうすると、接着剤が乾く間、すべてのページを正しい位置に保つことができます。または、重い本を修復した本の上に載せてもよいでしょう。[5]
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6本を24時間乾かす 24時間経ったら、輪ゴム(または他の本)を慎重に外し、やさしくページをめくってみましょう。ページはしっかりと付いているはずです。ページがまだゆるいようであれば、上記の手順を繰り返す必要があるかもしれません。[6]広告
中身と背の隙間をなくす
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1道具を用意する 製本用接着剤、編針またはプラスチックの棒(接着剤塗布用)、ワックスペーパー、スムースヘラなどの平らなプラスチックの道具を揃えましょう。背の高いボトルに入った接着剤を使うと、接着剤を本の背に塗る際、編針やプラスチックの棒をボトルに挿し込んで簡単に接着剤を付けられます。[7]
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2本を立てる 本を立て、さらに傷めないように注意しながら、片手で中身と背の隙間を広げます。[8]
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3編針または棒に接着剤を付ける 編針を中身と背の間に慎重に挿し込み、両側に接着剤を塗り付けます。こうすると、中身と背の両方に均等に接着剤が付着し、しっかりと接着されます。[9]
- 背の裏側全体に隙間がある場合は、本をひっくり返して立て、上記の手順を繰り返しましょう。
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4本を平らに置く 中身を背に均等にしっかりと押しつけ、背の裏側に中身を密着させます。そして、スムースヘラなどの平らなプラスチックを使い、見返し(本の最初のページ)を表紙と背の接合部分に押しつけます。こうすると、すべてのページが背の裏側にしっかりと接着します。[10]
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5表紙と中身の間にワックスペーパーを挟む 表紙と背の接合部分までワックスペーパーを押しつけましょう。こうすると、表紙に接着剤が漏れ出すのを防ぐため、接着剤が乾いた後に本が適切に開きます。[11]
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6スムースヘラを溝に沿って滑らせる 溝は、本の表紙と背の間にある窪みです。圧力を均等にかけて、スムースヘラを溝に沿って滑らせましょう。[12]
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7本に重しを載せて一晩おく 平らな板の上に、表紙の厚さより少し太い編針を置き、裏表紙の溝を編針に合わせて載せます。別の編針を表表紙の溝に置き、もう一枚の板を本の上に載せます。その上に5kgほどの重さの本を載せ、一晩おきましょう。[13]広告
背割れの補修
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1外れかけた背を本体から外す 糸で本体と繋がったままの背を修理するのは大変なため、背を外した方が作業が楽になります。糸や剥がれた紙を切り取り、中身をきれいな状態にしましょう。[14]
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2布製の製本テープを切り取る このテープは、クラフトショップやインターネットで購入できます。中身の縦の長さに合わせてテープを切り取ります。この際、表紙に合わせるのではなく、中身と同じ長さにしましょう。通常、中身は表紙より短いため、表紙に合わせるとテープは長くなりすぎます。[15]
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3テープの縦半面に接着剤を塗る ハケを使うと、均等に接着剤を塗ることができます。[16]
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4テープを見返しと中身の端にそれぞれ貼り付ける テープの接着剤を塗っていない部分を持ち、テープの中心を中身の端に合わせて押しつけます。片方のテープを見返しに貼り付け、もう片方を中身の端に貼り付けます。スムースヘラを使い、テープをしっかりと貼り付けましょう。[17]
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5接着剤を乾燥させる 接着剤が乾くまで、数時間から一晩かかります。接着剤の乾燥具合は、テープを指でなぞるとわかります。テープが濡れていると感じたら、接着剤はまだ乾いていません。[18]
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6中身の上と本の背にワックスペーパーを置く 中身に貼りつけた補修テープとまだ貼り付けていないテープの間に、ワックスペーパーを置きます。[19]
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72枚のテープの残りの半分に接着剤を塗る そして、表紙をやさしく持ち上げ、表紙の端とテープの繋ぎ目を合わせます。[20]
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8本の背をテープにしっかりと押しつける このテープは、本の背と中身の間にある、本の背に平行しているテープです。表紙を持ち上げると、本の背がこのテープに重なり合って接着されます。[21]
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9残りのテープを表紙に貼り付ける スムースヘラでテープをならして平らにします。本を閉じ、スムースヘラを背に滑らせてテープを密着させましょう。[22]
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10本を輪ゴムで留めて、一晩乾燥させる 輪ゴムをかけると、接着剤が均等に乾燥し、補修テープが背と中身に密着します。本を持ち上げてもばらばらにならないように、一晩乾燥させましょう。[23]
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11輪ゴムとワックスペーパーを外す 本を慎重に開き、ページをめくって補修した箇所を馴染ませましょう。[24]広告
ポイント
- 板(本より大きいもの)と2~4個のレンガを重しに使うと便利です。輪ゴムで留めるより、本全体を平らに保つことができます。
- 本の補修をする際、最も傷んでいる部分から傷みの少ない部分へと修理を進めましょう。背の補修がうまくいかない場合、角を補修したり、外れたページを貼り付けたりしても、結果的に補修はうまくいきません。
注意事項
- 本の補修に梱包テープやダクトテープを使ってはいけません。3年ほど経つと、梱包テープは剥がれ、ダクトテープはベタベタになって本を台無しにします。セロテープも数年で粘着力がなくなるため、使用は避けましょう。
- 高価な本や貴重な本の補修は控えましょう。修理中に誤って本を傷つけたり、本の価値を大幅に下げてしまったりするかもしれません。本修復の専門家をインターネットで検索しましょう。米国では、ウェブサイト「American Institute for Conservation」の「Find an Expert」機能を使って検索できます。
必要なもの
- プラスチックまたは製本用接着剤
- 製本用補修テープ
- 鋭利なハサミ
- ボーンホルダー、または定規やスムースヘラなどの硬くなめらかな道具
- 太い輪ゴムまたはブックプレス
- 編針
- プラスチックの棒
- ワックスペーパー
出典
- ↑ https://www.youtube.com/watch?v=RxfmugOfXtE
- ↑ https://www.youtube.com/watch?v=RxfmugOfXtE
- ↑ https://www.youtube.com/watch?v=RxfmugOfXtE
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- ↑ http://www.philobiblon.com/bkrepair/BookRepair.html
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- ↑ http://ideas.demco.com/blog/book-doctor-series-book-binding-repair-1/
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- ↑ http://ideas.demco.com/blog/book-doctor-series-book-binding-repair-1/
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- ↑ http://ideas.demco.com/blog/book-doctor-series-book-binding-repair-1/
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このwikiHow記事について
本を修復する方法は、損傷した部分によって異なります。ページがゆるんだ場合は、無酸性の製本用接着剤で貼り付けましょう。ゆるんだページを外し、ページが外れたのどの部分に割りばしで接着剤を薄く塗ります。外れたページを戻してのどの部分に接着します。本の上に重しを載せて、24時間乾かしましょう。また、本の中身と背に隙間が空いている場合は、製本用接着剤を使って修復します。まず、本を立て、指で中身と背の隙間を広げましょう。隙間の内側に編針で接着剤を塗り、本を平らに置いて背の裏側に中身を密着させます。表紙を少しだけ持ち上げ、スムースヘラを使って表紙と背の接合部分に見返しを押しつけましょう。表紙と見返しの間にワックスペーパーを挟み、表紙に接着剤がつかないようにします。本を閉じ、表紙と背の間の溝に沿ってスムースヘラを滑らせます。本を板に載せ、表紙の厚さより少し太い編針を裏表紙の溝に置きましょう。別の編針を表表紙の溝に置き、もう一枚の板を本に載せます。その上に4.5kgの重しを載せて一晩おきましょう。また、本の背が外れそうな場合は、修復しやすいように背を本体から外します。中身の縦の長さに合わせて布製の製本テープを切り、縦半面に製本用接着剤をハケで塗ります。テープ1枚を中身の端に貼り、もう1枚を見返しに貼ります。スムースヘラで2枚のテープをこすり、一晩かけて乾かしましょう。見返しの上にワックスペーパーを載せ、中身の端にもワックスペーパーをあてます。2枚のテープの残りの半分に製本用接着剤を塗り、表紙を持ち上げて表紙の端とテープの繋ぎ目を合わせます。スムースヘラでテープをこすり、残りのテープを表紙の内側に貼り付けます。本を閉じ、スムースヘラを背に滑らせてテープを密着させましょう。最後に、本を輪ゴムで留めて一晩乾燥させます。 外れかけた本の背を修復する細かい手順については記事を参考にしましょう。