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この記事の共著者 : Michael Noble, PhD. マイケル・ノーブルはプロのコンサートピアニストです。2018年にイエール大学音楽部にてピアノ演奏の博士号を取得。ベルギー・アメリカ教育財団の元現代音楽研究生で、カーネギーホールやアメリカ各地のコンサート会場、またヨーロッパやアジアの国々でも演奏しています。
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西洋音楽の楽譜は、何千年も前から発展してきた言葉で、私たちが今日読んでいる楽譜でさえ300年以上の歴史があります。音楽記号は音を記号で表すもので、音の高さ、長さ、拍子などがありますが、高度なものになると表情、音色、特別な効果でさえ音楽記号で表します。この記事では、楽譜の読み方の基礎だけではなく、より高度なメソッドも紹介し、楽譜を読む上で必要な知識を得る方法を学びます。
ステップ
パート 1
パート 1 の 8:
基礎
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1五線を把握する 音楽を学び始める前に、楽譜を読む人が必ず知っておかなければならない基本的な情報を、感覚的につかんでおかなければなりません。楽譜にある平行線は五線と呼ばれ、音楽記号の一番基礎となるもので、これを元に楽譜が成り立ちます。
- 五線は5つの平行線と、線と線の間にある空間から成り立っています。線と空間を分かりやすくするために、それぞれに番号が振られており、常に低い方(五線の下)から高い方(五線の上)へと数えます。
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2ト音記号から始める 楽譜を読む時にまず出くわすのが、音部記号です。大きくておしゃれな筆記体のような記号が五線の一番左に書かれていますが、これは奏者が大体どの音域で演奏するのか示す重要な存在です。高音域の楽器や声はすべてト音記号を使います。楽譜の読み方を紹介するこの記事では、例を使いながら、この音部記号に焦点を置いて説明していきます。
- 高音部記号(ト音記号)はラテン文字のGを装飾的にしたものです。これを簡単に思い出すために、ト音記号の「渦」の中心はG(ソ)の音を表しているということを念頭に置いておきます。ト音記号の五線に記された音符は、以下の音を表します。
- 五線譜の線上の音符は、下から上へ向かってミソシレファを表しています。
- 4つの空間は下からファラドミを表しています。
- 覚えるのが大変そうに感じるかもしれませんが、思い出しやすいように呪文や語呂合わせを使うことができます。五線のミソシレファには「味噌汁フー」、空間のファラドミには「腹どめ」と唱えたりして覚えます。呪文や言葉遊びだけではなく、インターネット上で音符を学ぶツールを合わせて利用して覚えるようにすると良いでしょう。
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3ヘ音記号を理解する 低音記号またはヘ音記号はピアノの左手、ベースギター、トロンボーンなどの低音域の楽器に使われます。
- ドイツ音名ではFとなるヘ音記号はゴシック文字Fが由来です。ヘ音記号の2つの点は五線の「ファ」の上の空間と下の空間につけます。ヘ音記号の五線の音とト音記号の五線の音は異なります。
- 五線譜の線上の音符は、下から上へ向かってソシレファラ(<み>そ汁腹)
- 4つの空間は下から上へラドミソ(ラード味噌)を表しています。
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4音符の部分を学ぶ それぞれの音符は最大、符頭(たま)、符幹(ぼう)、符尾(はた)の3部分から成り立っています。
- たま 楕円形で白丸と黒丸があります。最も基本的な役割は、楽器のどの音を出すのかを奏者に伝えることです。
- ぼう 「ぼう」は音符の「たま」についている細い縦線です。「ぼう」が上向きの場合は、「たま」の右側につけ、「ぼう」が下向きの場合は「たま」の左側につけます。「ぼう」の向きは音符に何も影響がありませんが、音符を読みやすくし少しでもスッキリさせます。
- 「ぼう」の向きに関する一般的な決まりは、音符が五線の真ん中の線上またはそれより上にある場合は、「ぼう」を下向きにし、音符が五線の真ん中の線より下にある場合は「ぼう」を上向きにします。
- はた 「はた」は「ぼう」についた短い曲線です。「ぼう」の位置が「たま」の右、左に関わらず、「はた」が「ぼう」の左につくことは絶対になく、常に「ぼう」の右につきます。
- 音符の「たま」「ぼう」「はた」が合わさって、 奏者に拍子または拍子の等分で計算した音価(音の長さ)を示します。音楽を聴いている時、音楽に合わせて足でリズムを取っていることがありますが、それはテンポを認識しているからです。
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パート 2
パート 2 の 8:
拍子
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1小節線について学ぶ 譜面上には、五線に垂直に交差している細い線がほぼ一定間隔に見られます。この線は小節を表しており、1本目の小節線の前の空間が第1小節で、1本目と2本目の小節線の間が第2小節となり、その後も同様に続きます。小節線は、音楽の響きには関係ありませんが、奏者が一定感を保つために役立ちます。
- 下記に見られるように、「各小節には同じ拍数が入る」ということも、奏者にとって役立ちます。例えば、ラジオを聴いている時に音楽に合わせて「1、2、3、4」と自分で拍子を取っていることがあるならば、おそらく気づかないうちに小節線を見つけ出しているのでしょう。
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2拍子を学ぶ 拍子は一般的に音楽の脈拍や鼓動のように考えられます。ダンス音楽やポップミュージックなどを聞いた時には、無意識に拍子を感じ取っています。典型的なダンス音楽の「ズンズン」というのは拍子の一例です。
- 譜面上で、拍は最初の音部記号の横に書かれている分数のようなもので表現されています。どの分数にもあるように、分子と分母があります。五線上の上2つの空間に書かれている分子は、1小節内の拍数を示しています。分母は1拍(足でリズムを取る「脈拍」)になる音符の種類を示しています。
- おそらく一番簡単に理解できるのは4分の4拍子です。4分の4拍子では1小節内に4拍が入り、1拍は4分音符に値します。ポピュラー音楽の大半が、この拍子記号を使っています。4分の4拍子の曲は「1、2、3、4、1、2、3、4」と拍を数えることができます。
- 分子を変えると、小節中の拍数も変わります。拍子記号でもう1つよく使われるのは4分の3拍子です。例えば、ワルツのほとんどが「1、2、3、1、2、3」と一定した拍を打ち、4分の3拍子を作ります。
- 拍子の中には、2つの数字の代わりにアルファベットのCで表されるものもあります。4分の4拍子は英語では、Common timeとも呼ばれるため、頭文字を取って大文字のCで表すことがよくあります。同様に、2分の2拍子も大文字のCに縦線を入れて表記されることがあります。 2分の2拍子は英語でCut timeとも呼ばれるため、その省略でCに縦線が入ります。
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パート 3
パート 3 の 8:
リズム
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1リズムに乗る 拍子に刻みが取り入れられるゆえに、「リズム」はその曲の雰囲気を表現する上で、重要な役割を果たします。拍子は単に何拍なのかを示すだけですが、リズムはその拍をどのように使うのかを示します。
- 机を指で、トントンと叩いてみましょう。その時、「1、2、3、4、1、2、3、4」と数えながら一定のスピードで叩きます。このような叩き方では、面白くないでしょう。では、次に1拍目と3拍目は強く、2拍目と4拍目は弱く叩いてみましょう。違った感じがするはずです。では、その逆も試してみましょう。2拍目と4拍目は強く、1拍目と3拍目は弱く叩きます。
- レジーナ・スペクター(Regina Spektor)のDon't Leave Me を聴いてみましょう。はっきりとリズムが聞こえてきます。静かな低音が1拍目と3拍目に、手を叩く大きな音とスネアドラムの音が2拍目と4拍目に聞こえます。音楽がどのようにして成り立っているのか、何となく感覚が伝わってきているはずです。これが、リズムと呼ばれるものです。
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2自分が歩いているのを想像しましょう 一歩一歩が1拍に値します。西洋の音楽の多く(アメリカのカントリー音楽の巨人と言われるHank Williamsの音楽に限らず、西洋社会の一般的な音楽)では、各小節にこの1拍が4つ入るので、音楽では1拍を4分音符で表します。 ウォーキングを音楽的に表現すると以下のようになります。
- 一歩一歩が4分音符です。譜面上では、4分音符は塗りつぶされた黒い「たま」と「ぼう」で書き表されており、「はた」はついていません。歩きながら「1、2、3、4、1、2、3、4」と数えます。
- 1拍目と3 拍目すなわち2拍ごとに一歩足を出すというように、速さを半分に減速した場合は、2分音符(1小節の半分)で記譜します。譜面上では、2分音符は4分音符とよく似ていますが、異なる点は黒く塗りつぶされていないところです。外枠は黒ですが、中は白です。
- 1拍目のみ、すなわち4拍ごとに一歩足を出すというように、速さをさらに減速した場合は、全音符(1小節に1音)で記譜します。譜面上では、全音符は「O」又はドーナッツのような形をしています。2分音符に似ていますが「ぼう」がついていません。
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3ペースを速める! 減速についての説明は、もう十分しました。音符を減速させると音符についているものが、取り除かれていくことに気づいたでしょう。まず、塗りつぶした黒がなくなり、次に「ぼう」がなくなりました。では、ペースを速めていきましょう。そのためには、音符に色々付け加えていきます。
- ウォーキングの速さに戻って、頭の中でその姿を思い浮かべましょう(拍にあわせて、足をトントンと叩くと良いでしょう)。さて、バス停にバスが到着したのが見えますが、バス停まであと20 メートルです。どうしますか?走るしかありません。走りながら、バスの運転手に気付いてもらえるように「はた」を振って合図を送りましょう。
- 音符の速度を加速させるには、 「はた」を加えていきます。それぞれの「はた」は、音符の長さを半分にする力を持っています。例えば、8分音符(「はた」1つ)は4分音符の半分の長さで、16分音符(「はた」2つ)は8分音符の半分です。動きは、 ウォーキング(4分音符)からウォーキングの2倍の速さのランニング(8分音符)へ、そしてランニングの2倍の速さの全力疾走(16分音符)へと変わります。4分音符1つ1つが歩いている時の一歩だと考え、前述の例を思い浮かべて指や足で叩きます。
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4連結する 前述の例でわかるように、譜面の1ページにたくさんの音符が並んでいると混乱しそうになります。目があちこちへ泳ぎ、どの音符を見ていたのかわからなくなってきます。音符を小さなひとまとめのグループにして、視覚的にわかりやすくしましょう。そのために、「連桁(れんこう)」を使います。
- 連桁はそれぞれの音符の「はた」に代わるもので、音符の「ぼう」と「ぼう」を太い線で結んでいます。連桁で音符が理論的にひとまとめにされており、複雑な音楽になればなるほど、連桁の決まりも複雑になりますが、この記事では4分音符をまとめる連桁について説明します。下記の例と上記の例を比較してみましょう。指又は足でリズムをとってみて、連桁を使うことによって、記譜がどれだけ明確になるか確認します。
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5符点とタイの価値について学ぶ 「はた」をつけることによって音符が半分の長さになりますが、符点はその反対の似たような働きをします。限定的な例外はありますが、ここではそれに触れず、符点は常に符頭の右側につけます。音符の横に符点がつくと、音符の長さが元の長さより1.5倍長くなります。
- 例えば、2分音符の横に符点がつくと2分音符と4分音符が合わさった長さになります。4分音符の横に符点がつくと4分音符と8分音符が合わさった長さになります。
- タイは符点と似た働きをし、元の音符の長さを伸ばします。タイは「たま」と「たま」を弧線でつなげることによって、2つの音符を連結します。符点のように元の音符の長さによって決まる抽象的なものではなく、タイは明快です。タイで結ばれた2つ目の音符の長さ分を正確に伸ばします。
- 符点ではなくタイを使う理由のひとつとして、音楽的に1小節内にある音符の長さが、はまりきらないことが挙げられます。その場合は、単純に残りの長さを次の小節に音符として加え、その前の音符とタイで結びます。
- タイは「ぼう」のある側と反対側で「たま」と「たま」を繋いで書きます。
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6休みを入れる 音楽は単に音符の連続だと言う人もいますが、それは半分正解です。音楽は音符の連続であり、その間あいだに空間があります。この空間は休符と呼ばれ、無音ではあるものの音楽に動きや活力を与えます。どのように記述されるのか見てみましょう。
- 休符も音符と同じように、特定の長さには特定の記号があります。全休符は第4線からぶら下がっている長方形で、2分休符は第3線に乗っている長方形です。4分音符の休符は曲がりくねった線になっており、その他の休符は数字の「7」のような角のついた斜線で、それぞれの音符の長さの「はた」の数と同じ数の「はた」を休符にも付け加えます。休符の「はた」は、常に左に書きます。
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パート 4
パート 4 の 8:
メロディー
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1ここまでの基礎を習得する 五線、音符の構成部位、音符と休符の長さの記述についての基礎を学びましたが、これらを徹底的に理解しておきましょう。次は楽譜を読んでいくという音楽の醍醐味に触れていきます。
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2ハ長調について学ぶ 楽譜の読み方を教える時に、最初に教える音階はハ長調です。それは、白鍵のみを使う音階だからです。一度この音階が頭に入ると、その後は自然に身についていきます。
- まず、その音階がどのようなものなのか示した後、どうやって成り立っているのかを説明します。それから、楽譜を読み始めましょう。五線譜上では、このように表されます。上の「ハ長調」を見てみましょう。
- 最初の音符、低いド(C)の音を見ると、五線の下にあります。このような場合は、単純にその音符のみに線を加えます。従って、「たま」の真ん中に小さい線を書き加えます。音符が低音になればなるほど、加線が増えますが、現段階でそこまでは学びません。
- ハ長調は8つの音符から成り立っています。ピアノの白鍵と同じ数です。
- ピアノをすぐに触れる状態にあるかどうかわかりませんが、この時点で、音楽がどのように書き表されているのかを理解するだけでなく、どのような音がするのかを知っておくのも重要です。
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3初見歌唱(ソルフェージュ)を少し学ぶ 難しそうに聞こえるかもしれませんが、おそらく、すでに誰でも知っていることです。「ドレミ」をおしゃれな言い方に変えただけです。
- 音符を見て歌うことを学ぶと、初見歌唱の力が身についていきます。初見歌唱を完璧にするには一生かかりますが、最初から学ぶと役に立ちます。ハ長調のソルフェージュの音階(上記のハ長調ソルフェージュⅡを参照)を再度見てみましょう。
- おそらくハマースタイン作詞、ロジャース作曲の「ドレミの歌」(サウンドオブミュージックより)を皆さんも知っているでしょう。「ドレミ」の音階を歌える人は、今、音符を見ながら歌ってみましょう。「ドレミの歌」を思い出す必要があれば、YouTube でこの歌を聴いてみましょう。
- ほんの少し上級バージョンにチャレンジです。ハ長調の音階をソルフェージュの音符を使って上がったり下がったりしましょう。上の「ハ長調ソルフェージュ」を参考にします。
- ソルフェージュを歌って練習します。パート2は、慣れるまで数回練習します。初めの2、3回は、歌いながらそれぞれの音符を見れるようにかなりゆっくりめに読みます。
- これまで学んだ音符の長さを思い出しましょう。1段目の最後の高音のドと2段目の最後の低音のド以外は4分音符ですが、その2つは2分音符です。また自分がウォーキングしているのを想像すると、一歩ずつが音符だったのが思い出されます。2分音符は2歩ということになります。
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4おめでとうございます!これで楽譜が読めるようになりました。広告
パート 5
パート 5 の 8:
シャープ、フラット、ナチュラル、調号
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1次の段階へ ここまでで、リズムとメロディーの非常に基本的なことを学びました。譜面上の符点や曲線が何を表しているのか理解して、基本的な力をつけたはずです。ここまでの学習で、おそらく基本的な縦笛のクラスを受けたぐらいのレベルにはなりましたが、もう少し学んでおくべきことがあります。その中でも重要なのが、調号です。
- 楽譜にあるシャープやフラットを見たことがある人もいるでしょう。シャープ(♯)はハッシュタグ、フラット(♭)はBの小文字のような形をしていて、音符の左側に記述され、シャープがついていれば、その音符は半音程高く演奏され、フラットがついていれば半音階低く演奏されます。これまでに学んだハ長調は、ピアノの白鍵から成り立っています。楽譜を読み始めたばかりの時は、シャープやフラットはピアノの黒鍵だと考えると一番簡単です。ハ長調には、シャープもフラットもありません。
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2全音と半音 西洋の音楽では、音符は全音か半音離れています。ピアノのドの鍵盤を見ると、ドと次の音レの間に黒鍵があります。ドとレの音楽的距離は全音と呼ばれます。ドとその隣の黒鍵との距離は半音と呼ばれます。この段階で、黒鍵は何と呼ばれるのかと疑問を持つ人もいるでしょうが、一概には言えません。
- 簡単な方法は、音階を上がっていく場合は最初の音符にシャープがつけられ、音階が下がっていく場合は最初の音符にフラットがつけられます。従って、ドからレに上がっていく場合の黒鍵はシャープ(#)を使って記述されます。
- この場合、黒鍵はド#で書き表されます。 レからドへ音階が下がってくる時のこの2音の間にある黒鍵は、フラット(♭)を使って記述されます。
- こうした決まりは、楽譜を読みやすくします。音階が上がっていく時に、この3つの音符をC#ではなくD♭で書いた場合、Dの表記にナチュラル(♮)が使われます。
- ナチュラルという新しい記号が登場しました。ナチュラルの記号(♮) が見られる場合は、それまでに記述されているシャープやフラットは、どれも取り消しされます。この例では、2つ目と3つ目の音符は両方ともレで、まずはレ♭で次に2つ目のレが出てきます。1つ目のレから半音上がるため正しい音符を示すためには「正しく戻した」音符が表記されていなければなりません。譜面のあちらこちらにシャープやフラットが登場するので、楽譜を見ながら演奏する前に、奏者はそれをよく理解しておく必要があります。
- 作曲家の中には前の小節で臨時記号を使った場合に、奏者にわかりやすいように「記さなくてもよい」ナチュラル記号をつける人がいます。例えば、ニ長調の曲で前小節にラ♯を使った場合に、次の小節に出てくるラにナチュラル記号をつけて示すといった具合です。
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3調号を理解する これまで、ハ長調の音階を見てきました。ハ長調はドから始まり全部白鍵を使う8つの音から成り立ちます。しかし、音階はどの音から始めてもいいのですが、全部白鍵のみを弾いた場合は、長調ではなく「モード音階」と呼ばれるものになり、この記事内では説明しきれません。
- 音階の始まりの音、すなわち主音は調の名前です。「それはハ調の曲」などと、だれかが言っているのを耳にしたことがあるかもしれません。これは、その基本的な音階がド(日本音名でハ)から始まるということで、ドレミファソラシドの音が含まれます。長調の音はそれぞれが、非常に特定の関係を持っています。上のキーボードを見ましょう。
- ほとんどの音の間は、全音ですが、ミとファの間とシとドの間は、半音しかありません。長調の音階はすべて、これと同じ間隔です。つまり、全、全、半、全、全、全、半になっています。例えば、音階をソから始めると、このように記譜されます。
- 上の方のファ#を見ましょう。正しい間隔を保つために、ファとソとの間を全ではなく半になるように、ファを半音上げなければなりません。この程度なら、読むのは難しくないでしょう。しかし、長調の音階でド#から始まる場合はどうでしょう?(上記参照)
- 複雑になってきました。混乱しないで、よりやさしく楽譜を読むために、調号が作られました。それぞれの長調は、決まった数のシャープまたはフラットをつけることになっており、楽譜の最初に調号が示されています。ト長調を再度見てみると、1つだけ♯の音(ファ#)があります。五線のファの横にシャープをつける代わりに、五線の一番左につけて、そこからは譜面上のファはすべてファ#で演奏します。(上記参照)
- これは、上記の調号の書かれていないト長調と全く同じように聞こえ、同じように演奏されます。全ての調号が列挙されているので、下記の調号のセクションを参照しましょう。
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パート 6
パート 6 の 8:
強弱と表現
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1強弱をつける! 音楽を聴いていると、全部が常に同じ音量ではないことにおそらく気づくでしょう。大きな音になる部分と静かになる部分があります。この変化は「強弱」と呼ばれています。
- リズムと拍子が音楽の心臓部であるならば、音符と調は脳であり、強弱はまさに音楽の声と言えます。上記の1つ目のバージョンを考えてみましょう。
- テーブルの上で、1と2と3と4と5と6と7と8と叩きます。( この「と」が音楽家の言う8分音符です)。ヘリコプターのように聞こえるように1拍1拍が同じ音量になるように叩きます。2つ目のバージョンを見てみます。
- 4つの音の間隔で「ファ」の音にアクセント記号(>)が付いています。アクセント記号がついている音はアクセントをつけて叩いてみます。ヘリコプターではなく、電車のように聞こえるはずです。アクセントをほんの少し変えるだけで、曲の雰囲気が全然違ってきます。
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2ピアノかフォルテシモか、その間の強さで演奏する 話す時には、状況に応じて自分の声を大きくしたり小さくしたり調節します。話す時に、常に同じ声量で話さないのと同じで、音楽も音量を調節します。作曲家は、奏者にどのように強弱をつけて欲しいのか、というのを強弱記号を用いて伝えます。
- 楽譜には、いくつもの強弱記号がありますが、よく見かける一番一般的な記号はf、m、p でしょう。
- p は「ピアノ」で「弱く」
- f は「フォルテ」で「強く」
- m は「メゾ」で「中くらい」と言う意味ですが mf (やや強く)やmp(やや弱く)というようにmに続く記号の強弱に変化を加えます。
- p や f の数が多ければ多いほど、より弱く、またはより強く演奏します。上記の例を歌ってみましょう(ソルフェージュを使って、歌いましょう。例の初めの音が主音または「ド」です)。強弱の記号を使うと違いがあるかどうか、感じとってみます。
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3徐々に大きく、または徐々に小さく もう1つの非常に一般的な強弱記号にクレシェンドとデクレシェンドがあります。音量の少しずつの変化を見てわかるように表現されていて、「<」と「>」が横に伸びたような記号です。
- クレシェンドは少しずつ大きな音になっていき、デクレシェンドは少しずつ小さな音になっていきます。この2つの記号は口が開いている方が大きくなる方で、口が閉まっているほうが小さくなる方を示しています。例えば、曲が少しずつフォルテからピアノにするようにと指示している場合、f 記号の次に横に伸びた>の記号が付き、p が記述されます。
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ポイント
- きれいな声でなくてもいいので、初見歌唱で練習してみます。譜面上の音を目で見て、耳で理解する力をつけられるようになります。
- 根気よく練習します。新しい語学を学ぶのと同様に、楽譜が読めるようになるのにも時間がかかります。どんなことを学ぶ時でも、練習をすればするほど容易になり上達するのと同じです。
- 楽しくなければ、演奏するのを学ぶのは難しくなりますから、音楽を楽しむようにしましょう。
- 楽譜を見ても、全部の音符を思い出すことができない場合は、各音符の下に音の名前を文字で書きましょう。ただし、徐々に音の名前を思い出せるようになるために、文字で書くのは控えめにするようにしましょう。
- IMSLPは、 音楽の演奏や楽譜の数々を保存したものをパブリックドメイン(公有)で提供しています。楽譜を読む力を伸ばすために、作曲家の作品に目を通し、その音楽を聴きながら楽譜を読んでみましょう。
- 自分の好きな曲の楽譜を入手しましょう。地元の図書館や楽器店に行くと、自分の好きな曲のメロディーと和音が記譜されたリードシートが、たくさんおいてあります。曲を聴きながら楽譜を読むと、 目の前にある楽譜を感覚で把握できるようになります。
- 繰り返し、根気よく続けて練習することが秘訣です。音符を読む基礎の力をしっかり養うために、フラッシュカードを作成したり、音符を読むためのワークブックを活用したりしましょう。
- 西洋式に記譜された音符や楽譜を学ぶのは、非常にいいことです。西洋式の音符は将来的に役立ち、単に音名で学ぶより覚えやすいはずです。
- 静かな場所や静かな時に練習しましょう。ピアノは練習すればすぐに弾けるようになるので、まずピアノで試してみるのが一番です。ピアノがなければ、インターネット上の仮想のピアノを使ってみます。ピアノで弾けるようになったら、他の楽器を練習し始めましょう。この方法で上手くいくはずです。
- 一番一般的な音符は4分音符 、8分音符、2分音符の3つです。
- 自分のよく触る楽器で練習しましょう。ピアノを弾く人は、おそらく楽譜を使うことが多いでしょう。しかし、ギターを弾く人は、楽譜を使わないで耳で聞いて学ぶ人が少なくありません。楽譜の読み方を学んでいる時は、これまで学んだことは忘れて読み方を学ぶのを優先させて、即興演奏は後回しにしましょう。
- 語呂合わせを試してみましょう。ト音記号の五線譜の線上は「味噌汁フー」空間は「腹どめ」、ヘ音記号の五線譜の線上は「<み>そ汁腹」空間は「ラード味噌」で覚えます。
- どうしても、楽譜が読めない場合は、先生を見つけましょう。楽譜が読めるようになり、お手本を示してもらえるだけでなく、間違ったことを覚えなくて済みます。誤った方法に慣れてしまうと、その誤りを正すのは非常に困難です。また、先生なしで学ぶと、自分が最初の段階から間違いを犯していることに、全く気づかないこともあります。
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注意事項
楽譜の読み方を学ぶと、一生の宝物になるかもしれません。あせらず自分のペースで学びましょう。
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出典
- Music Notation by Gardner Read
- "Harmony by Walter Piston
- Harper Dictionary of Music by Christine Ammer
- Jazz Harmony by Andy Jaffe
- Berklee College of Music
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