横隔膜を使って歌う方法

共同執筆者 Annabeth Novitzki

横隔膜は心臓と肺が収まっている胸腔とその他の臓器とを隔てている筋肉性の幕です。[1]また、けいれんやしゃっくりを引き起こすことで最もよく知られていますが、歌う時にも重要な働きをする部分です。歌は息の使い方が大切です。横隔膜のサポートを得て肺に息を吸い入れ、吐く時にも横隔膜を使って肺から息を押し出しながら声を出します。プロの歌手を目指すなら、横隔膜を強化して上手に歌う練習をしましょう。

パート 1 の 2:
横隔膜を強化する

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    横隔膜の位置を把握する 上腕二頭筋は見てすぐに分かりますが、横隔膜は見ることも感じることも難しい筋肉です。まずは、その位置を理解しましょう。正確な位置を把握して初めて歌うための筋肉、横隔膜を強化できます。背筋を伸ばして立ち肋骨の下に手を当てます。横隔膜はその手の位置にあり、胴体内部を水平に横切る形で存在します。
    • 感じ難い場合は床に仰向けになり、大きな本や枕などある程度重さのある物をお腹の上におきましょう。次にお腹の筋肉だけを使ってそれを押し上げ、同時に肺一杯に空気を吸い込みます。その時に使われる筋肉が横隔膜です。 [2]
    • 歌う時に横隔膜を意識することが大事ですが、そのためには横隔膜を駅のプラットフォームまたはテーブルの天板だと考えると良いでしょう。両方とも物を載せても耐えられる安定感があります。横隔膜も同様に、声が気柱を上昇するための丈夫な基盤として機能することができます。
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    横隔膜に息を吸い込む練習をする 横隔膜に息を吸い込むには、できるだけ深く吸い込んでお腹を大きく膨らませます。他の身体部位はできるだけ動かさないようにしましょう。吸い込んだら息を吐きお腹を元の位置に戻しましょう。肩を動かないように気をつけましょう。[3]
    • 呼吸の時に使う筋肉は固くさせますが、歌うときに締め付けてはいけません。胸、肩、顔の筋肉は緩め、決して強ばらせません。
    • 煙突を想像しましょう。声が肺の底にある横隔膜から発せられ煙突の中を通り屋根から出るのをイメージしましょう。
    • 仰向けになり片手をお腹に、もう片方を胸の上におきます。ゆっくりと息を吸い込みお腹が膨らむのを感じましょう。胸が上がり始めたら息を吐き始めます。
    • おへその奥に風船があるとイメージしましょう。息を吸いながら風船を膨らませ、吐きながら風船の中の空気を絞り出します。
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    呼吸を意識して横隔膜を強化する 横隔膜の筋肉を定期的に動かしましょう。正しい呼吸法を学んだら、横隔膜に出来るだけたくさんのエネルギーを取り入れましょう。横隔膜を使って大きく息を吸い、吐きながら数えます。出来るだけ長く数えられるようにしましょう。ゆっくりと均等なリズムで数え、毎日どれだけ長く数えられたかを記録して上達を確認しましょう。
    • 「ストローでミルクシェイクを飲む」振りをしましょう。ストローでミルクシェイクを吸っている振りをします。肩と胸は動かさないように注意します。お腹に手を当て、その動きを確認しましょう。[4]
    • 「犬の喘ぎ」を真似ましょう。疲れ果てた犬のように喘いでみましょう。繰り返しますが肩と胸は動かしません。そこでもう一度お腹に手を当てて、動きを確認しましょう。
    • 「トイレで力む」振りをしましょう。とんでもないアイディアですが、横隔膜を使う練習にとても効果的です。肩と胸を動かさず、「トイレで力む」ように息を吐きます。お腹に手を当てて確かめましょう。
    • 深く吸い込んでから、細いストローから息を吐きましょう。細いストローを通して息を吐く時に感じる抵抗は、声が声帯を通過する時の空気の流れに似ています。
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    歌いながら呼吸の練習をする 歌うために横隔膜を強化する場合は、いつもの歌の練習に加えて先に紹介した呼吸法も練習すると良いでしょう。それ以外でも1日に数回呼吸の練習をしましょう。特別な装置や材料を必要としないため、いつでもどこでも簡単に行うことができます。必要なのはあなたの声だけです。
    • 通勤中やテレビを見ながら呼吸法を練習しましょう。手間がかからず、簡単にできるため練習しない言い訳はありません。真剣に練習をすれば、すぐに結果が出ます。
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    息を吐きながら唇をぶるぶると震わせるリップトリルで歌う 横隔膜を使って歌えるように、閉じ気味にした唇の間から空気を出しながら高音で歌を歌ってみましょう。この練習を行うと、声帯をリラックスさせたまま、息をたくさん使えるようになります。
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パート 2 の 2:
正しく歌う

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    歌う前に準備運動をする 呼吸法と発生練習は準備運動として欠かせません。横隔膜から歌うのは歌唱技術のほんの一部で、他のテクニックと組み合わせる必要があります。長時間歌う前に、次の準備運動を行いましょう。
    • 長く深く息を吸い数秒間保持したらゆっくりと吐きます。息を吸い込むと同時に腕を上げましょう。互いに触れるまで上がったら、ゆっくりと息を吐きながら腕を元の位置に戻しましょう。これを3〜5回繰り返しましょう。
    • 出すことができる一番低い音から始めて、喉を緊張させずに出せる一番高い音に達するまで声を出し続けましょう。急いではいけません。ゆっくりと行うほど効果的です。この練習で呼吸をコントロールできるようになり、声帯を温めるのにも役立ちます。
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    歌う時には姿勢を正す 横隔膜で歌うには、より多く深く息を吸い込んで吐きます。そのためには完璧な姿勢を取らなければなりません。背筋をまっすぐにし、肩を後ろに引いたら、呼吸しながら声と息の通り道に可能な限り十分な空間を与えられるように肩をそのままの位置でキープしましょう。
    • 横隔膜は肺を取り囲んでいる胸郭の真下にあるため、前かがみになると肋骨が肺に押し込まれ、下に向かって大きく拡張できず、結果として空気を深く取り入れることができなくなります。
    • 正しい姿勢を保ちながらも緊張している場合は、重力に任せて緊張を解きましょう。壁を背にして立ちましょう。後頭部、肩、お尻を壁につけます。歌っている間、横隔膜がどれだけ自由に動いているかを感じましょう![5]
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    喉を開いて歌う 鏡の前であくびをして喉の開き具合を見ながら感覚を掴みましょう。歌っている時に、喉がその状態になっていなければなりません。しかし、出来るだけ力を抜きリラックスすることも重要です。息が横隔膜から自然に自由に流れるようにするには、喉を開いて歌う練習をしなければなりません。
    • 喉の中に野球のボールの大きさのマシュマロがあり、それが大きく伸びるのを想像しましょう。喉を開けたまま色々な音程で歌う練習をします。力強く歌えるようになるにはしばらく時間がかかるかもしれませんが、声を太く強くするために必要なトレーニングです。
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    2種類の歌声を鍛える 歌声が繋がっている2つのパーツから成っているとイメージしましょう。1つは高音もう1つは低音です。高音は「頭声」と呼ばれる域で発せられ、低音は「胸声」と呼ばれる域で発せられます。低い音で歌うときは、高い音で歌う時ほど音量を上げないようにします。大声を出すと、実際に出そうとする音よりも高い音になってしまいます。高音でも低音でも丸みを帯びた完璧な音を出すには横隔膜から歌う必要がありますが、これら2種類の歌声を区別しそれらの間を完璧に移動できるようになれば、揺るがない音程で歌えるように成るでしょう。
    • 定期的に呼吸の練習をして、高音と低音を行き来する時の感覚を掴みましょう。オクターブのインターバルトレーニングを行って2つの音域の間を行き来し、音の移動がスムーズに行えるように声を強化しましょう。
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    子音の発音練習をする 子音は口腔内で空気の流れが妨げられて発せられる音ですが、日本語の場合は「ン」以外は単独で成り立つ子音はありません。しかし英語などでは、子音が単独で成り立ちます。子音は母音と比較して歌う時に聞き取れない場合があります。英語で歌う場合を想定して子音の発音練習もしましょう。次のフレーズは子音の発声練習に効果的です。「The tip of the tongue and the teeth and the lips(舌の先と歯と唇)」。このフレーズを1つの音程で繰り返し歌いましょう。肺を横隔膜でしっかりサポートして呼吸を行い、単語を1つ1つはっきり発音できるように成るまで歌う練習をしましょう。
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ポイント

  • 横隔膜の上に手をおき、呼吸のたびに上下に動くなら横隔膜を使えている証拠です。
  • ボイストレーニングの専門家の下で歌の練習をしましょう。トレーニングを受ければ良い歌手になれるでしょう。
  • 歌う前に声帯の準備運動をしましょう。声帯をストレッチしたり声がよく出るように音階の練習を何回か行いましょう。
  • 自分の歌を録音して音量に違いがあるかを確かめましょう。
  • 喉を使って息をすると胸が膨らみます。腹部(内側に横隔膜が位置する)が膨らむように呼吸しましょう。

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注意事項

  • 声を無理に出してはいけません。声帯を永久的に傷つけてしまう恐れがあります。
  • 頻繁にはないことですが、長期間喉を使って歌っていると、喉が膨れ上がってしまう恐れがあり結果として声帯を傷つけてしまう場合があります。
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このwikiHow記事について

個人音楽教師
この記事はAnnabeth Novitzkiが共著しています。 アナべス・ノヴィツキーはテキサス州オースティン在住の個人音楽教師です。2004年にカーネギーメロン大学にて音楽学士課程を修めた後、2012年にはメンフィス大学にて音楽(声楽)の修士号を取得しました。2004年から音楽教師を務めています。
カテゴリ: 音楽
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