死にかけているベタを救う方法

共同執筆者 Pippa Elliott, MRCVS

ベタはシャム闘魚として知られる美しく優雅な水生生物で、寿命は最長6年ほどです。一般的にメスのほうがオスより長生きします。ベタは丈夫なペットですが、汚れた水槽や水、不衛生な環境、餌の与えすぎによる健康被害が起こることもあります。

方法 1 の 6:
病気に備える

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    救急箱を用意する ペットショップでベタの薬を販売していることはほとんどないため、オンラインで取り寄せましょう。ベタが病気になってからでは遅すぎます。
    • セットになった救急箱がオンラインで販売されていますが、必要なものを別々に購入すると費用の節約になります。基本の薬としては、メチレンブルー、グリーンF、カナマイシン、テトラサイクリン、アンピシリン、ジャングル社ファンガスエリミネーター(抗菌剤で日本では販売はされていません)、マラシン1、マラシン2(広域抗生物質で日本では販売はされていません)が挙げられます。[1]
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    病気を予防する ベタの病気のほとんどは、餌の与え方やそうじの仕方が不適切なため起こります。詳細は後半で説明しますが、以下の事を心に留めておきましょう。
    • 定期的に水槽をそうじします。魚を入れ過ぎないようにし、水槽用の塩と殺菌剤を入れて、水槽をきれいに保ちましょう。
    • 1匹の病気の魚から他の魚へと広がらないように、死んだ魚はすぐに取り除いて、新しい魚は2週間隔離してから水槽に合流させます。そして、魚に触れた後は手を洗いましょう。[2]
    • 魚に餌を与えすぎると、水槽の中で腐るため止めましょう。[3]
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    病気の初期兆候を知る ベタが病気かどうかを知る最も簡単な方法は、食べ物を欲しがるかを見ることです。食べなかったり、食べ物が目に入っても反応がない場合は、病気にかかっていることが多いでしょう。他のサインとしては色のくすみや、奇妙な変色が挙げられます。[4]
    • ベタの病気の兆候は他にも、体を掻くように水槽の中の物に体を擦りつける、目が腫れて飛び出る、ウロコが前方に向かって逆立つ、動きが鈍い、ヒレを広げずに小さく畳んでいる等が挙げられます。[5]
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方法 2 の 6:
特定の病気を治療する

  1. 1
    餌と水から始める 魚が病気になっても、ほとんどの場合水槽の徹底的な洗浄と消毒で対処できます。病気の兆候が見られたら、まずは洗浄消毒を行って、改善が見られないようなら投薬を開始します。
    • 水生生物の診察が可能な獣医師に診てもらうときのために、症状の経過を追っておきましょう。
    • 病気の魚は直ちに水槽から取り出しましょう。
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    真菌感染症を治療する 真菌感染症にかかった魚は普段より色が白くなって、元気がなくなり、ヒレを畳んでいます。一番分かりやすいのは、体に現れる白い綿のような斑点です。[6]
    • 真菌感染症は水槽を洗浄して殺菌剤で水を処理します。真菌がいなくなるまで、3日おきに繰り返しましょう。グリーンF等を使用して真菌を完全になくしましょう。
    • 真菌感染症のほとんどは、水槽をしっかりと塩と抗菌剤で殺菌処理していないのが原因です。
    • 真菌感染症は非常に感染性が高いため、治療は急を要します。感染した魚は隔離しましょう。[7]
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    尾ぐされ病を治す 尾やヒレの縁が黒や赤に変色します。ヒレが溶けて短くなり、穴が開いたり裂けたりすることもあります。 [8]
    • 水槽を3日おきに洗浄し、アンピシリンかテトラサイクリンを水槽に入れます。ヒレの組織が失われる症状が治まるまで続けましょう。回復が早まるように、水槽に殺菌剤を入れると良いでしょう。
    • 尾は時間が経つと自然と治りますが、元の鮮やかな色までは取り戻せないこともあります。[9]
    • 処置をしなければ、体まで溶けてきて、最終的には命にかかわる状態に陥ります。
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    浮き袋障害を治す 魚のお腹が肥大しているのは、閉塞していて治療が必要な場合があります。水槽に排泄物がないのもサインのひとつです。横向きではなく直立や逆さまの状態で泳ぐ魚もいます。
    • これは、餌の与えすぎのサインで、餌の量を減らすことで簡単に治ります。
  5. 5
    白点病を治す 体中に白い点が現れて食欲がなくなります。また、水槽に体をこすり付ける行動も見られます。非常に感染性が高く、魚の死亡原因として最も頻度の高い病気です。[10]
    • 白点病を治すには、水槽の温度を25.5℃から26.5℃に上げて48時間以上そのままにしておきます。そして、ホルマリンかマラカイトグリーンを水に入れましょう。[11]
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    ベルベット病を治す ベルベット病にかかった魚は鮮やかな色が失われ、ヒレを体に付けたり水槽の小石に体をこすり付けたりする行動が見られ、食欲もありません。治療は可能ですが、見分けるのが難しいでしょう。ベルベット病を特定するには、体を懐中電灯で照らし、表面に薄い金色やさび色の膜がないかをチェックします。[12]
    • ベルベット病は水槽を洗浄して、新しい水にグリーンFを入れて治療します。
    • ベルベット病は水槽を塩や水質調整剤でしっかり管理していれば発生することはありません。魚がベルベット病にかかったら、水槽のケアの仕方を見直した方が良いでしょう。
  7. 7
    ポップアイを治す 魚の目が飛び出ているのは、ポップアイにかかっている可能性があります。残念ながらポップアイの原因はひとつではなく、場合によっては治療可能ですが、治療ができないこともあります。[13]
    • ポップアイの症状が何匹かに現れている場合は、水の状態が原因のことが多いでしょう。水をチェックして、1日に1回30%の水を交換するのを4~5日続けましょう。
    • ポップアイの症状が1匹 だけなら、細菌感染かもしれません。魚を別の水槽に移して回復の兆しが見えるまでグリーンFゴールドやアグテンを使用しましょう。
    • ポップアイは重篤で治療ができない状態になることもあります。治療を施しても反応がない場合、手の打ちようがないこともあります。
  8. 8
    浮腫をチェックする 浮腫にかかると胃が膨張し、ウロコが松ぼっくりのように突き出てきます。特定の病気ではありませんが、魚は水分の調整がうまくできず、命に係わることもあります。[14]
    • 早期発見すると、塩水浴や薬浴で治ることもありますが、薬の種類の判断が難しいため(不適切な薬を使用すると悪化することがあります)治療は難しいでしょう。獣医師に相談しましょう。症状が重い場合は、安楽死も一つの選択です。
    • 浮腫は伝染病ではありませんが、水質管理システムがオフになっているかもしれません。チェックして、水を交換してみましょう。[15]
  9. 9
    水生生物の獣医に相談する 水生生物の獣医は魚の治療を専門とします。家庭で飼育する猫や犬等を治療する獣医ほど一般的ではありません。
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方法 3 の 6:
水槽の環境を変える

  1. 1
    大きな水槽を用意する ベタ1匹に9.5リットル以上の水槽が推奨されます。ベタを複数飼う場合は、より大きな水槽を用意しましょう。[16]
    • 大きい水槽を使用すると、水の交換頻度は少なくてすむでしょう。小さな水槽では毒素がより早く高密度で蓄積します。
  2. 2
    水槽の水をテストする pHバランスが良いと、アンモニアや亜硝酸塩、硝酸エステルの濃度上昇が抑えられベタを健康に保つことができます。pH値7が理想的です。[17]
    • 脱塩素剤を使用します。メーカーの使用方法に従って、水に加えましょう。
    • テストキットで水中のアンモニアレベルをチェックしましょう。水槽に計測器を浸けるか、サンプルを採取してテストします。脱塩素処理をしているため、アンモニアレベルは0のはずです。1日に1回計測しましょう。アンモニアレベルが上がってくると、水を交換する頻度の目安になります。[18]
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    水を交換してきれいな状態を保つ 週に2回水槽の水を交換して、アンモニアや亜硝酸塩、硝酸塩の濃度が危険なレベルに達しないようにします。蒸留水やペットボトルの水、水道水のいずれを使用しても良いですが、水槽に入れる前に水を処理して、栄養バランスの良い状態に戻しましょう。[19]
    • 週に2回水槽の25%~50%の水を交換します。つまり、25%は新しい水を入れて、75%は古い水のままということです(もしくは、新しい水50%と古い水50%)。
    • ペットショップで500円から1500円程で手に入る水槽用の水質調整剤を使用してpHを調節します。メーカーの使用方法に従って使用しましょう。
    • 3.8リットル当たり水槽用の塩大さじ1杯とグリーンF等の抗菌剤を1滴加えます。水槽用の塩の代わりに食卓塩を使用してはいけません。魚に有毒なヨウ素やケイ酸カルシウム等の添加物が含まれていることがあります。
  4. 4
    水を循環させる 循環とは魚が元気になるように水槽の中に良いバクテリアを増やすことです。バクテリアが魚の排泄物を亜硝酸塩へ、そして硝酸塩へと分解してアンモニアレベルを低く保ちます。新しい水を入れた水槽に魚を入れずに循環を始めましょう。[20]
    • 硝酸塩にアンモニアの元を入れて良いバクテリアを集めます。魚の餌やアンモニア液をタンクに入れましょう。テストキットを使って水中のアンモニア、亜硝酸塩そして硝酸塩の濃度を測ります。初めはアンモニアレベル0を示します。
    • 毎日水をチェックしているとアンモニアのレベルが僅かに上がります。亜硝酸塩レベルが上がりだすとアンモニアレベルが下がります。そして、亜硝酸塩レベルが下がり、硝酸塩レベルが上がります。
    • 毎日魚の餌を一つまみ入れてアンモニアレベルを上げ、同様に亜硝酸塩レベルと硝酸塩レベルを上げましょう。
    • 循環を行って水槽の水の物質濃度が適切なレベルになるまで4~6週間かかるため、辛抱強く待ちましょう。水質が良いと魚が健康でいられて、寿命も延びます。
  5. 5
    水温を調節する 水槽の温度は24℃~26℃が適切です。25ワットのヒーターを使用して水温を保ちましょう。このヒーターはペットショップやオンラインで1500円から2500円程で購入できます。[21]
    • 温度計は水槽の中に入れておき、定期的にチェックして水温が一定であることを確認しましょう。
    • 水槽は部屋の中の暖かいエリアに置きましょう。水槽の温度は均一に保つ必要があります。窓の傍に置くと水温が下がってベタを危険に晒す可能性があります。
  6. 6
    フィルターを使用する 水槽にフィルターを設置して不純物を取り除きます。ベタは流れの早い水を嫌いますが、フィルターを設置しても水が動きすぎることはありません。フィルターは水槽のサイズによりますが、ペットショップで3000円~15000円程で購入できます。
    • フィルターを設置したくない場合は、エアストーンを小さなポンプに繋ぐと良いでしょう。エアストーンはペットショップで200円~1500円程で購入できます。
    • フィルターは水槽のサイズに合ったものを購入しましょう。
  7. 7
    水槽用の塩を入れる 水槽用の塩は海水を蒸発させたもので、水槽に入れると水中の亜硝酸塩が減り、魚のえらの機能が促進されるうえ、電解質も増えて魚の健康全般にとって良いでしょう。[22]
    • 水19リットル当たり塩大さじ1杯を加えましょう。
    • 水槽用の塩は、新しい水槽、水を交換した際、そして魚の健康障害の原因を探る際に使用します。
    • 水槽用の塩の代わりに食卓塩を使用してはいけません。魚に有毒なヨウ素やケイ酸カルシウム等の添加物が含まれていることがあります。
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方法 4 の 6:
水槽を消毒する

  1. 1
    水槽を空にする 魚を隔離する必要があるときは、水槽も消毒して他の魚に病気が広がらないようにします。魚を水槽に戻す前に水槽を消毒しましょう。[23]水を捨てて水槽内の全てのものを取り除きましょう。
  2. 2
    生きた植物は捨てる 消毒できないため、生きた植物は新しく購入しましょう。人工植物を使用しても良いでしょう。
  3. 3
    砂利を取り除く 水槽に天然の砂利を敷いている場合は全て取り除き、天板に乗せて230℃のオーブンで1時間加熱し、完全に冷まします。コーティングがされている砂利は溶けるため、どんな素材であっても加熱してはいけません。処分して新しい砂利を使用するのが一番でしょう。[24]
  4. 4
    ブリーチ液を作る ブリーチと水を1:9で混ぜて清潔なスプレーボトルに入れます。家庭にある、洗剤が含まれていない普通のブリーチを使用します。魚が水槽にいる状態でブリーチを使用してはいけません。魚が死んでしまいます。
    • ブリーチ液を水槽の側面にスプレーして10~15分放置します。
  5. 5
    水槽を数回すすぐ 魚を水槽に戻すときに水が汚染されないように、水槽に付着したブリーチは残らず流しましょう。数回すすいだら、念のためにもう一度すすぎ、ペーパータオルで水分を拭き取ります。
  6. 6
    ブリーチ液を入れたバケツかボウルに水槽用品(フィルターや人工植物等)を浸ける 10分放置して数回すすいだら水槽に戻しましょう。
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方法 5 の 6:
食性を変える

  1. 1
    ベタに適切な餌を与える 魚粉もしくは海老粉でできたペレットを購入します。[25]週に1回程度、補助食として茹でたエンドウ豆や羽付きのミバエを与えましょう。[26]
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    餌を与えすぎない ベタの胃袋の大きさは眼球ほどの大きさです。1日に2回眼球ほどの量を与えます。1回あたりペレット2~3粒になるでしょう。
    • ペレットは10分程度水に浸してから与えましょう。胃の中で膨張するのを防ぐ効果があります。[27]
    • 魚のお腹が真ん丸なら餌の与えすぎ、へこんでいるようなら量が少ないかもしれません。[28]
  3. 3
    水槽内の食べ残しを片付ける 餌の食べ残しは水中で毒素となり、細菌やアンモニアが増えます。そして、水槽内の細菌は魚に害を与え始めます。
  4. 4
    週に1回断食をさせる 魚に消化不良や便秘が見られる場合、週に1回餌を与えずに休ませましょう。断食させても魚に害はなく、体内システムの中にある食べ物で対処できます。[29]
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方法 6 の 6:
薬で治す

  1. 1
    魚を隔離する 感染性の病気を持っている場合、水槽から出して他の魚に病気が広がらないようにします。新しい処理済みの水を入れて、隔離用の水槽を用意します。そして、病気の魚を元の水槽から取り出して新しい水槽に移しましょう。
    • 魚が新しい魚や水槽の環境の変化でストレスを感じているようなら、隔離後には元気になるでしょう。
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    魚に触れた後は消毒する 魚が持っている病気には感染性の高い病気もあります。手やフィッシュネット、スプーン等、魚や水に触れたものは全て消毒してから他の魚に使用します。抗菌せっけんで手を洗いましょう。[30]
    • 病気の魚や水槽の水に触れたものは水とブリーチを9:1で混ぜた液で消毒します。ブリーチ液に10分浸けて、しっかりとすすぎましょう。もう大丈夫と思っても、念のためにもう一度すすぐと良いでしょう。絶対に魚が入った水槽にブリーチを入れてはいけません。魚が死んでしまいます。
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    薬を投与する 魚の病気が確実に判明したら、一般的な魚の薬を使用します。[31]病気に適した薬を使用し、メーカーの使用方法に従いましょう。
    • 必ずメーカーの推奨通りの薬物治療を行いましょう。
    • 魚に薬を使用する際は、しっかりとした見極めが大切です。複数の薬を試して正しい薬を見つけ出すような方法はやめましょう。自信がない場合は水生生物の獣医師に相談しましょう。
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このwikiHow記事について

獣医、Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)
この記事はPippa Elliott, MRCVSが共著しています。 Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)のメンバーでもあるピッパ・エリオット獣医師は、30年以上にわたり、かかりつけ獣医師、そして獣医外科医として獣医療の実践に努めてきました。1987年にグラスゴー大学にて獣医科学と獣医外科学の学位を取得し、生まれ故郷の町にある動物診療所に20年以上勤務しています。
カテゴリ: ペット
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