汗疱状湿疹を手当てする方法

共同執筆者 Chris M. Matsko, MD

この記事には:家庭で汗疱状湿疹の手当てをする皮膚の痛みを回避する医療機関で治療を受ける19 出典

汗疱状湿疹は手、足湿疹、汗疱、汗疱状掌湿疹など様々な名称で呼ばれています。[1] 汗疱状湿疹の特徴は、小さな水泡が掌、指、足の裏にできることです。[2] この皮膚疾患の原因は不明ですが、ニッケルやコバルトとの接触、真菌感染、アレルギー、過剰なストレスなどがきっかけになることが判明しています。時間が経つと、水泡の生じた皮膚が厚くうろこ状になりやすく、かゆみ、炎症、発赤を生じます。家庭で汗疱状湿疹の手当てをすることができますが、重篤な場合は医療機関で治療を受けましょう。

パート 1
家庭で汗疱状湿疹の手当てをする

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    濡れた布などで冷やしてかゆみを緩和します。湿疹によるかゆみや灼熱感を、冷やして緩和しましょう。[3] 冷やすと、水泡の炎症が軽減するほか、ヒリヒリした神経を鈍らせ、痛みが生じるのを抑えます。清潔で柔らかい布を冷水に浸し、冷蔵庫で数時間冷やします。炎症した手や足に巻いて冷やしましょう。
    • 炎症した皮膚に冷たい布を巻いて、少なくとも15分間冷やします。1日に2~3回または、必要に応じて繰り返しましょう。
    • 砕いた氷を小さいビニール袋に入れて、柔らかい布で包み患部にあてて冷やす方法もあります。冷やした布を使うより、冷たさを少し長く保てるでしょう。
    • 炎症を起こした手や足を、氷水に浸けるのはやめましょう。初めは症状が緩和するものの血管に衝撃を与え、凍傷を起こす恐れがあります。
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    アロエベラを使います。アロエベラジェルは、炎症してヒリヒリした肌をハーブで手当てするのによく使われます。汗疱状湿疹によるかゆみを和らげ圧痛を軽減するとともに、治癒を大幅に早める強い効果があります。[4] アロエベラには抗菌作用もあり、真菌または細菌感染がきっかけで生じた(悪化した)湿疹に効果があります。手足の発赤やヒリヒリ感に気づいたら、数日間1日に数回アロエベラを塗ると湿疹の治療に大きな効果を得られるでしょう。
    • アロエベラには多糖(複合糖類)が含まれており、肌に水分を与え潤いを保つ働きがあります。また、コラーゲンの分泌を助ける作用もあり、肌の弾力性が増します。
    • 家庭でアロエを栽培している場合は、葉を切って出る濃いジェルや汁を直接患部に塗りましょう。
    • または、純粋なアロエジェルをドラッグストアなどで購入して使います。ジェルを冷蔵庫で冷やしてから使うとより効果的です。
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    オートミールを塗りましょう。オートミールにもヒリヒリする肌を和らげる効果があり、民間療法でよく使われます。炎症やかゆみをかなり早く軽減できます。オート麦のエキスには、抗炎症作用のある合成物が含まれており、湿疹で傷ついた肌を鎮める働きがあります。[5] オートミールを1回分作り(濃厚になりすぎないように)、冷蔵庫に数時間入れて冷やし、患部に直接塗り乾いてから流水ですすぎます。オートミールには肌を軽く剥離する作用もあるので、やさしくすすぎましょう。
    • また、オートミールを細かくひいたもの(コロイド状オートミールとして健康食品店やドラッグストアで取り扱っています)を冷水に混ぜて洗面器やフットバスに入れ、毎日15~20分間手や足を浸します。
    • インスタントまたは煮込み用のオートミール1掴みをミキサーに入れて、まんべんなく細かく砕き滑らかな状態にすると、コロイド状オートミールを手作りできて、出費を抑えることができます。細かく砕いたオートミールのほうが、よく水に混ざります。
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    濃厚な軟膏やクリームを塗って、肌の潤いを保ちます。ワセリン、ミネラルオイル、植物性ショートニングなど濃厚な軟膏は、肌の潤いを保ち、保護層をつくり刺激から肌を守るので、湿疹の手当てに適しています。[6] ユーセリンやルブリダームといったクリームは多くのローションのより濃厚なので、軟膏と同様に効果があるでしょう。ただし、クリームは吸収されるのが速いので、軟膏より頻繁に塗る必要があります。一日を通して肌の潤いを保ちましょう。特に、入浴後はクリームや軟膏で水分を閉じ込め、肌の乾燥やひび割れを予防します。
    • 患部がひどくヒリヒリしたりかゆみが強い場合は、ヒドロコルチゾンクリームを塗りましょう。市販のヒドロコルチゾンクリーム(1%未満)は、効果的で痛みや炎症を早く抑えます。
    • 手足の指の間は、汗疱状湿疹の影響を受けることが多い箇所ですから、時間をかけてマッサージをするようにクリームや軟膏を塗りましょう。
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    抗ヒスタミン剤を服用してかゆみを抑えます。ジフェンヒドラミン(レスタミンコーワ)やロラタジン(クラリチン)など市販の抗ヒスタミン剤には、湿疹の特性である炎症やかゆみを緩和する効果があります。[7]明確に言うと、抗ヒスタミン剤はアレルギー反応によって放出されるヒスタミンの作用を遮断します。
    • 循環するヒスタミンの数を減らすと、皮下毛細血管の膨張(拡張)を抑え、発赤やかゆみを軽減できます。
    • 抗ヒスタミン剤によって眠気、めまい、目のかすみなどが生じることがあるので、服用後の車の運転や重機の操作などは控えましょう。

パート 2
皮膚の痛みを回避する

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    浴槽のお湯やシャワーの温度を下げて、乾燥を防ぎます。お湯の温度が高いほど、皮膚を保護する天然の脂分を取り除く作用が高いので、熱い湯での入浴やシャワーで肌が乾燥し痛みが生じます。湿疹がある時は、常温またはぬるま湯での入浴やシャワーが適しています。実際、肌は水分をよく吸収するので、定期的に常温の浴槽に15分以上つかると肌が潤います。[8] ただし、熱い湯は逆に体内の水分を奪います。特に、バスソルトを使用すると水分を奪う作用が大きくなります。
    • エプソムソルトには消毒作用があるものの、入浴の際に使用すると肌から水分を奪ってしまうため、湿疹がある時は避けたほうが無難でしょう。
    • シャワーヘッドにフィルターを付けて、塩素や亜硝酸塩など肌の刺激になる化学物質を取り除きましょう。
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    低刺激の石鹸や天然成分の洗浄剤を使いましょう。湿疹があるときに普通の石鹸を使うと肌への刺激になります。無香料で天然の保湿成分(ビタミンE 、オリーブオイル、アロエベラ)を含む天然成分の石鹸を使いましょう。[9] 敏感肌用に作られた低刺激の石鹸(花王キュレル、牛乳石鹸カウブランド)は肌をそれほど乾燥させないので、湿疹がある時にも使えます。患部をボディタオルやスポンジでごしごしこすらないようにします。
    • 実際、洗剤や家庭用化学品、石鹸やシャンプーおよび化粧品や香水に含まれる成分は、アレルギー反応や汗疱状湿疹のきっかけになることが知られています。[10]
    • 念のため、家庭用洗浄剤を使う際は必ず手袋をして、肌に化学品が触れたり浸み込まないように注意しましょう。
    • 洗濯には低刺激の洗剤や柔軟剤を使って、衣類に残った成分で肌を傷めないように予防します。
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    皮膚を掻くのはやめましょう。炎症を起こした皮膚や水疱をきちんと治すため、(開放創や水疱がある場合は特に)掻かないようにします。掻いた際の摩擦や圧迫により症状が悪化し、炎症や発赤が広がる恐れがあります。また、細菌感染や真菌感染のリスクが高くなります。[11]
    • 無意識に掻いてしまったときに水疱を破らないように、爪を短く切っておきましょう。
    • 掻かないように、患部を手袋や靴下で覆って予防する方法もあります。

パート 3
医療機関で治療を受ける

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    水疱を適切に治療してもらいます。汗疱状湿疹が重篤で水疱が多くできたら、つついたりつぶさないようにします。医師の診察を受けて適切に治療してもらいましょう。かかりつけ医が治療することもあれば、必要に応じて皮膚科医を紹介されることもあるでしょう。いずれにしても医師は、抗生物質入りのクリームを塗り、減菌ガーゼなどを巻いて感染症予防や傷跡が残らないように治癒の促進をはかるでしょう。水疱が特に大きい場合は、医師がまず水泡液を除去してから処置を行うことがあります。[12]
    • 包帯を毎日(誤って濡らしたり汚した場合は直ちに)交換します。注意深く包帯を取り、肌への刺激を最小限にとどめましょう。
    • 水疱が破れたら、抗生物質入りの軟膏を塗り、新しく清潔な包帯を緩く巻きます。
    • 医師が皮膚の症状を診察して、別の病気の可能性を検討することもあります。汗疱状湿疹に似た皮膚症状が生じる疾患は、真菌感染、細菌感染、疥癬、アトピー性皮膚炎、尋常性乾癬、水疱瘡などがあります。[13]
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    コルチコステロイドクリームの処方について医師に相談します。コルチゾン、プレドニゾン、その他のコルチコステロイドは体の免疫反応を変化させるので、湿疹による発赤、痛み、かゆみを軽減すると考えられます。[14] コルチコステロイドには強い抗炎症作用があります。プレドニゾンはコルチゾンより強く、湿疹に適しています。プレドニゾンは、皮下毛細血管の大きさを反転することで炎症を軽減し、免疫システムの炎症反応を抑制します。
    • クリームを塗った患部をラップで覆うと、コルチコステロイドがよく吸収され、水疱を早く治すことができます。[15]
    • 湿疹の症状がひどい場合は、医師の処方による経口ステロイド剤を処方数日服用し、炎症や痛みに対処する場合もあります。
    • 経口ステロイドの長期服用による副作用は、皮膚の菲薄化、水腫(水貯留)、免疫不全などがあります。
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    免疫抑制作用のあるクリームの使用を検討しましょう。重篤な湿疹には、タクロリムス(プロトピック軟膏)など免疫抑制作用のあるクリームや軟膏が効果的です。特にコルチコステロイドの副作用を避けたい場合は検討してみましょう。[16]免疫抑制作用という名称が示す通り、これらの薬は湿疹の原因になる刺激物に対する免疫反応を抑制して、炎症、発赤、かゆみが軽減します。ただし、これらの薬の使用によって、皮膚感染症や皮膚がんのリスクがあがるので、最後の手段として使用を検討しましょう。[17]
    • 免疫抑制作用のあるクリームや軟膏を、子供や妊娠中の女性が使用するべきではありません。
    • 免疫システムを抑制すると、風邪やインフルエンザなどの感染性疾患にかかりやすくなります。
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    光線療法を試してみましょう。他の治療法が湿疹にそれほど効果がなければ、医師に光線療法を勧められることもあります。光線療法とは、紫外線(UV)の照射と遠紫外線照射に対する感受性を高める特定の薬剤を組み合わせた治療法です。[18] 光線療法は皮膚内のビタミンD の生成を増やし、原因となる微生物を殺す効果があります。光線療法で60~70%の患者に、炎症やかゆみの軽減と早期治癒の効果が得られています。[19]
    • 皮膚治療には、光線療法のなかでも「ナローバンドUVB療法」が最も多く行われています。
    • また、ブロードバンドUVB 療法、PUVA療法(ソラレンとUVA)、UVA1療法 といったその他の光線療法で皮膚治療を行うこともあります。
    • 日光のUVA部分は皮膚に重大なダメージを与え、老化促進や皮膚がんのリスクを高める可能性があるので、光線療法ではこの部分を避けて行われます。

ポイント

  • 汗疱状湿疹は、通常は数週間から数か月で問題なく治癒しますが、周期的に症状が再発することがあります。
  • 湿疹を過剰に掻くと、慢性的な肌荒れや皮膚が厚くなる恐れがあります。

記事の情報

この記事はChris M. Matsko, MDが共著しています。 クリス・M・マツコ医師はペンシルバニア州在住の内科医です。マツコ医師は2007年にテンプル大学医学部から医学博士号を授与されています。

カテゴリ: 全般的健康

他言語版:

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