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この記事の共著者 : Laura Marusinec, MD. マルシネック医師はウィスコンシン小児科病院の小児科医で、病院内の臨床実務評議会に参加しています。1995年にウィスコンシン医科大学医学部にて医学博士号を取得後、1998年に同大学病院小児科にて臨床研修を修了。全米医療ライター協会と小児緊急治療学会の会員です。
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溶連菌性咽頭炎は伝染性の細菌感染症でのどに発症します。毎年約3000万件の症例が報告されています。どの年代でも感染する可能性はありますが、特に免疫力の弱い人や子供の方が健康な大人よりかかりやすい疾患です。感染の確定は医師による検査でのみ可能です。とはいえ、症状を知ると、病院に行く前に感染の可能性を予測できるでしょう。
ステップ
パート 1
パート 1 の 4:のどと口の症状を確認する
パート 1
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1のどの痛みの程度を確認します。[1] 一般的な初期症状は酷いのどの痛みです。のどの痛みが軽くても溶連菌感染の可能性はありますが、手当てして簡単に治まるようなら溶連菌性咽頭炎ではありません。
- 溶連菌感染症によるのどの痛みは、おしゃべりや飲食など特定の行為によって痛みが出たり治まったりするものではありません。
- 鎮痛薬で痛みが緩和したり、飲食によりのどの痛みが少し和らぐ場合は溶連菌感染症の可能性もありますが、通常は処方薬なしに痛みが完全に治まることはありません。
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2飲み込んでみましょう。のどに軽い痛みがあり、飲み込んだ時に痛みがひどくなる場合は、溶連菌感染症の可能性があります。痛みが酷くて飲み込めないのは溶連菌性咽頭炎の典型的な症状の一つです。
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3口臭を確認しましょう。患者すべてに口臭があるわけではありませんが、溶連菌に感染するとひどい口臭に気づくことがあります。口臭は細菌の繁殖によるものです。
- 具体的なにおいを正確に表現するのは難しいのですが、金属や病院のにおいと表現する人もいれば、腐った肉のようだと言う人もいます。いずれにしても溶連菌感染症による口臭は普通より著しく酷いものです。
- 「口臭」はやや主観的なものなので、これで溶連菌性咽頭炎の可能性を判断するのは正しい方法ではありませんが、感染患者によくみられる状態です。[2]
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4首のリンパ節に触れてみましょう。リンパ節は細菌を捕えて撲滅します。溶連菌性咽頭炎を発症すると、首のリンパ節が炎症を起こし触ると痛みます。
- リンパ節は体の様々な部位にありますが、感染個所に一番近い部分が最初に炎症を起こします。ですから、溶連菌性咽頭炎を発症するとのどに近いリンパ節が腫れます。[3]
- 指先でそっと耳の前の部分に直接触れてみましょう。指先を円を描くように動かして耳の後ろを触ります。[4]
- また、あごのすぐ下、のどの部分を確認しましょう。溶連菌性咽頭炎によって炎症を起こすリンパ節で最も多いのが耳と下あごの中間地点です。指先を耳のほうへ動かしたり、耳の下の首のほうへ動かして確認しましょう。
- 最後に鎖骨の周りを左右とも触って確認します。
- それらの個所に明らかな腫れやふくらみを感じたら、溶連菌感染によりリンパ節が炎症を起こしている可能性があります。[5]
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5舌を確認しましょう。患者の中には、舌の奥にとげ状の細かな紅い斑点が出る人がいます。[6] この紅い斑点が苺に似ていることから苺舌と呼ばれます。
- 斑点は明るい赤や暗い赤の場合があり炎症のように見えます。
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6のどの奥を確認しましょう。溶連菌性咽頭炎を発症すると軟硬口蓋(口中の上の部分、のどに近い場所)に赤く点状出血を起こす人が多くいます。
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7扁桃腺を確認しましょう。溶連菌性咽頭炎を発症すると扁桃腺が腫れます。通常より明るいもしくは暗い赤色になり明らかに肥大します。扁桃腺が白苔で覆われることもあります。白苔は扁桃腺だけでなく、のどの奥に出ることもあります。白ではなく黄色の場合もあります。[7]
- 白苔ではなく、白い膿が扁桃腺を覆うこともあります。[8] これもまた、溶連菌性咽頭炎の症状です。
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パート 2
パート 2 の 4:よく見られる他の症状を確認する
パート 2
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1溶連菌性咽頭炎の患者と接触があったか考えます。この病気は伝染性があり、直接細菌に触れることにより感染が広がります。患者と直接的な接触なしに感染することはありません。
- 溶連菌に感染している人を見分けるのはとても難しいでしょう。完全に孤立していない限り感染者と接触した可能性があります。
- 感染しても症状が出ていない人から伝染した可能性もあります。
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2症状のスピードを考えてみましょう。溶連菌感染によるのどの痛みは突然起こり急速に悪化します。のどの痛みが数日間かけて徐々に悪化した場合は、他の原因が考えられます。
- ただし、これだけで溶連菌性咽頭炎の疑いを否定することはできません。
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3体温を測りましょう。溶連菌性咽頭炎は通常38.3 ℃以上の発熱を伴います。熱が低い場合は、溶連菌感染の可能性もありますが、どちらかといえばウィルス感染の可能性が高いでしょう。
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4頭痛の有無を確認します。頭痛も溶連菌性咽頭炎によくみられる症状の一つです。鈍い頭痛から耐えがたい激痛まで様々です。
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5消化器系の症状を確認します。食欲不振や吐き気もよくある症状の一つです。ひどい場合は嘔吐や胃痛を伴います。
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6倦怠感を確認します。他の感染症と同様に、溶連菌性咽頭炎を発症すると疲労感が増します。普段より朝起きるのが辛くなったり、倦怠感が一日中続くこともあります。
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7湿疹の有無を確認します。重篤な溶連菌性咽頭炎は「猩紅熱(しょうこうねつ)」になることがあります。[9] 猩紅熱による赤い湿疹は、見た目や触った感じが紙やすりに似ています。
- 猩紅熱は溶連菌性咽頭炎の初期症状から12~48時間後に発症します。
- まず首の周囲に湿疹が出て、その後胸部に広がります。腹部や鼠径部に広がることもあります。また稀なケースではありますが、背中、腕、足、顔に湿疹が出ることもあります。
- 抗生剤を服用すると猩紅熱は早く治ります。このような湿疹が出たら、溶連菌性咽頭炎の他の症状の有無に関わらず、できるだけ早く医師の診察を受けましょう。
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8あらわれない症状を確認します。風邪と溶連菌性咽頭炎の症状はよく似ていますが、風邪にあって咽頭炎にはない症状があります。あらわれない症状を考えると、風邪と咽頭炎を区別できます。
- 溶連菌性咽頭炎では鼻の症状はありません。咳、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、目が赤くなることはありません。[10]
- また、胃痛があっても下痢はありません。
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パート 3
パート 3 の 4:病歴と危険因子を考える
パート 3
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1病歴を考えます。他の人より溶連菌感染症にかかりやすい人がいます。罹患歴があれば、溶連菌感染の可能性は高くなります。
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2溶連菌性咽頭炎を発症しやすい年齢を考えます。子供ののどの痛みの原因の20%-30% は溶連菌性咽頭炎ですが、のどの痛みで医師の診察を受けた大人で感染していたのは5%-15%です。[11]
- 高齢者やインフルエンザのような病気に罹患していると、免疫力が低下し感染しやすい状態です。
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3生活環境による感染のリスクを考えます。過去2週間に感染した家族がいる場合は、リスクが高くなります。[12] 学校、保育園、寮、兵舎など、大勢が共有する室内空間は細菌が繁殖する可能性の高い場所です。
- 子供は溶連菌性咽頭炎に感染する可能性が高い一方で、2歳以下の乳幼児は感染のリスクがほとんどありません。ただし、乳幼児は子供や大人と症状が異なる可能性もあります。高熱、鼻水、咳、食欲不振などの症状が出ることもあります。家族が発症して熱などの症状が出ている場合は、乳幼児に伝染するリスクについて、医師に相談しましょう。
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4溶連菌性咽頭炎に感染しやすい危険因子について考えます。免疫不全の状態、すなわち感染症と戦う能力が低下している人はリスクが高くなります。他の感染症や病気を発症していると溶連菌に感染するリスクが高くなります。
- 単に疲れがたまって免疫力が低下することもあります。マラソンのような激しい運動も体の負担になります。体が疲れから回復している状態では、感染症と戦う能力が低下します。簡単に言えば、疲れ切ったからだが回復に集中し、感染症を防御できない状態ということです。
- 煙草を吸うと口腔内の保護粘膜を傷つき、細菌が繁殖しやすくなります。
- オーラルセックスは、口腔内を細菌に直接さらす危険を伴います。
- 糖尿病により、体が感染症と戦う能力が低下します。
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パート 4
パート 4 の 4:医師の診察を受ける
パート 4
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1医師の診察を受ける時期を考えます。のどが痛むたびに医師の診察を受ける必要はないものの、溶連菌感染を疑う症状が出たら直ちに医師の診察を受けましょう。また、のどの痛みがリンパ節の腫れ、湿疹、48時間以上続く高熱、飲み込みづらさや息苦しさなどを伴う場合も医療機関での治療が必要です。[13]
- のどの痛みが48時間以上続く場合も医師の診察を受けましょう。
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2気になることを医師に相談します。症状のリストを持参し、溶連菌性咽頭炎を疑っていることを伝えます。医師が典型的な症状を確認するでしょう。
- 病院では検温します。
- 医師がライトを使って、のどの奥を確認します。扁桃腺の腫れ、舌の紅いツブツブ状の発疹、のどの奥の白苔などを確認するでしょう。
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3臨床スコアにより診断を行います。臨床スコアとは症状の査定方法を組織化したものです。大人の場合は、センタースコアを使用して、A群β溶連菌による咽頭炎を推測するスコアリングを行います。センタースコアとは溶連菌性咽頭炎の治療法を決定するのに、医師が確認する項目のリストです。[14]
- 陽性・陰性を症状ごとに加算します。扁桃腺の乳白色の斑点(扁桃滲出物)+1点、リンパ節の痛み( 前頸部リンパ節腫脹、圧痛)+1点、発熱+1点、年齢15歳未満+1点、年齢15歳~45歳+0点、年齢45歳以上 -1点、咳-1点 などです。
- スコアが3~4点の場合は陽性反応適中度(PPV)が80%となり、A群溶連菌感染症の可能性は80%、つまり陽性です。抗生剤による治療が必要なので、医師が適切な薬を処方します。[15]
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5咽頭培養を行います。迅速検査が陰性でも症状がある場合は、咽頭培養という時間のかかる検査を行うことがあります。咽頭培養とは細菌をのどの外(検査機関など)で繁殖させる方法です。咽頭から採取した細菌が増殖し、A群溶連菌を見つけやすくなります。医師の臨床的判断によってセンタースコア、迅速検査、咽頭培養などを組み合わせて診断を行います。[18]
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6その他の検査について考えます。迅速検査の結果が陰性の場合、咽頭培養ではなく核酸増幅検査(NAAT )を行う医師もいます。この検査は正確で、培養に1~2日要する必要がなく数時間で結果が出ます。[21]
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7医師から処方されたら、抗生剤を服用します。溶連菌性咽頭炎は細菌感染のため抗生剤での治療が効果的です。[22] 抗生剤(例えばペニシリンなど)に対するアレルギーがあれば、医師に伝えると適切な代用薬を処方してくれるでしょう。
- 典型的な抗生剤の服用期間は10日間です。(医師の処方した抗生剤の種類によって異なる場合があります。)抗生剤が終わる前に回復しても、処方された期間が終わるまできちんと服用を続けましょう。
- 溶連菌性咽頭炎の治療に効果のある抗生剤として、ペニシリン、アモキシシリン、フロモックス、ジスロマックなどがよく処方されます。効果的な抗生剤としてまずペニシリンが処方されます。しかし、ペニシリンは人によってアレルギー反応をおこすことがあります。アレルギーがあれば医師に伝えましょう。アモキシシリンも効果のある薬です。効果はペニシリンと同じですが、胃酸に持ちこたえることができ、腸から効率よく吸収性されます。また、ペニシリンより広い活性スペクトルがあります。
- ジスロマックス、エリスロマイシン、フロモックスはペニシリンにアレルギーがある患者に代用的に処方されます。エリスロマイシンは胃腸への副作用が高い確率で起こることに注意しましょう。[23]
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8抗生剤が効く間ゆっくり休みましょう。回復までにかかる期間は抗生剤の服用期間と同じくらい(最大10日間)です。治るまで休んで体を回復させましょう。
- 十分な睡眠、ハーブティー、水分などがのどの痛みを軽減します。
- 冷たい飲み物、アイスクリーム、アイスキャンディーなども、のどの痛みを和らげます。[24]
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9必要に応じて再診を受けましょう。2~3日でだいぶ良くなるはずです。熱が下がらない場合や症状が全く改善しなければ再診を受けましょう。また、抗生剤によるアレルギー反応が出たら直ちに治療を受けます。抗生剤によるアレルギー反応には、服用後の湿疹、蕁麻疹、腫れなどがあります。広告
ポイント
- 溶連菌性咽頭炎の治療を始めたら、少なくとも24時間は外出を控えます。
- 患者とカップ、家庭用品、体液などを共有しないように気を付けましょう。また、自分が感染した場合は、個人的なものは自分だけで使いましょう。
- 水分を多くとります。水分をとって体が細菌と戦うのを助けます。まだ薬を服用していなければ、症状を緩和する薬を服用すると効果があります。ゆっくり休んで健康的な食事を摂りましょう。あと少しで具合がよくなり回復するでしょう。
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注意事項
- 液体や唾液を飲み込めなかったり、脱水症状、ひどい首の痛みや首のこわばりがあれば直ちに医師の診察を受けましょう。
- 伝染性単核球症は溶連菌性咽頭炎と同じ症状が出たり併発することがあります。溶連菌性咽頭炎の検査が陰性でも、症状が続いたり倦怠感があれば伝染性単核球症の検査を受けましょう。
- 溶連菌性咽頭炎は抗生剤での治療が必要です。抗生剤を服用しないと、心臓と関節に影響を及ぼす深刻な病気であるリューマチ熱に発展する恐れがあります。溶連菌感染症の初期症状から9~10日でリューマチ熱に発展する可能性もあるので、早めの治療が肝心です。
- 治療中にコーラ色の尿や尿量の減少に気づいたら、医師に相談しましょう。溶連菌感染症の合併症である腎臓炎の疑いがあります。[25]
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出典
- ↑ http://www.webmd.com/oral-health/guide/sore-throat-cold-strep-throat-tonsillitis?page=2
- ↑ Domino, F. (n.d.). The 5-minute clinical consult standard 2015 (23rd ed.).
- ↑ http://www.webmd.com/cold-and-flu/ss/slideshow-anatomy-of-a-sore-throat
- ↑ http://www.plymouthhospitals.nhs.uk/OURSERVICES/CANCERSERVICES/SKIN/Pages/HowtoCheckYourLymphNodes.aspx
- ↑ Domino, F. (n.d.). The 5-minute clinical consult standard 2015 (23rd ed.).
- ↑ http://www.cdc.gov/features/StrepThroat/
- ↑ http://www.nationwidechildrens.org/strep-throat
- ↑ Domino, F. (n.d.). The 5-minute clinical consult standard 2015 (23rd ed.).
- ↑ http://www.webmd.com/oral-health/tc/strep-throat-symptoms
- ↑ http://www.uaf.edu/chc/say-ah-articles/Strep-throat-4-12.pdf
- ↑ http://cid.oxfordjournals.org/content/early/2012/09/06/cid.cis629.full
- ↑ http://www.aafp.org/afp/2004/0315/p1465.html
- ↑ Domino, F. (n.d.). The 5-minute clinical consult standard 2015 (23rd ed.).
- ↑ McIsaac WJ, Kellner JD, Aufricht P, et al. Empirical validation of guidelines for the management of pharyngitis in children and adults.JAMA. 2004;291:1587–1595.
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- ↑ http://kidshealth.org/teen/infections/bacterial_viral/strep_throat.html#
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- ↑ http://www.webmd.com/oral-health/throat-culture
- ↑ https://www.genomeweb.com/pcrsample-prep/meridian-bioscience-naat-group-strep-shines-multicenter-clinical-study
- ↑ http://www.webmd.com/oral-health/antibiotics-for-strep-throat
- ↑ http://www.webmd.com/oral-health/antibiotics-for-strep-throat
- ↑ http://www.webmd.com/cold-and-flu/ss/slideshow-anatomy-of-a-sore-throat
- ↑ http://www.childrensdayton.org/cms/resource_library/nephrology_files/8473d3ae4f1f545a/psgn.pdf
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