煙草を栽培する方法

この記事には:土の状態と気候種植えと植替え煙草の管理収穫と保管

何世紀にもわたって煙草は農家や造園業者の間で個人使用のため、あるいは商業目的で栽培されてきました。今日ではその多くが大企業によって栽培・管理されていますが、少しのノウハウがあれば、みなさんご自身でも時間と手間をかけて栽培することができます。煙草の栽培は合法ですが、とても根気のいる作業です。では、さっそくステップ1からご説明しましましょう(※日本では煙草の栽培そのものは合法ですが、商品としての「製造タバコ」はJTの独占になっていて、法律で禁止されています)。

パート 1
土の状態と気候

  1. 1
    煙草はほとんどの種類の土壌で育ちます。その意味では、煙草は非常に丈夫な植物といえます。煙草は他の作物が育つ場所ならどこでも問題なく育てることができますが、大ざっぱに言えば、水はけのよい土地が最適です。重要な点は、煙草は育った土の影響を強く受けるということです:総じて、明るい色の土で育てば色の薄い煙草になり、暗い色の土で育てば色の濃い煙草になります。
  2. 2
    煙草が最も育ちやすいのは、湿度が低く温暖な気候です。苗の植え替えから収穫までの間に、霜の降りない時期が3~4ヶ月は必要となります。[1] さらに、あまり激しい降雨に晒すのは、煙草の成熟にとって望ましいとはいえません:過度に水気を与えると痩せ細り、かえってカサカサになってしまいます。気温は摂氏20度から30度が理想的です。

パート 2
種植えと植替え

  1. 1
    煙草の種を無菌堆肥の上に蒔いて、少し水をかけます。堆肥は、できれば底に穴の開いた小さな植木鉢に入れましょう。4~6週間は屋内で育てることになります。[2]
    • 堆肥はコンポスト(動植物由来の有機物質)やその他種子の生長を助長する栄養素によってできています。堆肥は園芸店やホームセンターなどで購入することができます。
    • 煙草の種は非常に小さいため(針で開けた穴より少し大きい程度)、 一か所に多く蒔かないように注意してください。種同士の間隔をあけて密生しないようにしましょう。
    • 種子が小さいため、外の畑に蒔くのはおすすめできません。また必要となる養分が他の多くの植物と異なるため、少量の砂利や煙草専用の肥料を加えると効果的です。
    • 煙草の種の発芽に最適な気温は24~27度です。ビニールハウスなどの温室で栽培するのでなければ、室内の温度が常に適温になるように調整してください。
    • 発芽には光が必要となるため、種の上に土が被らないように注意してください:土が被ると発芽の速度が遅くなったり、場合によっては芽が出なくなってしまうこともあります。発芽は通常7~10日で始まります。[3]
  2. 2
    土には頻繁に水をかけて、水浸しにならない程度に湿らせておきましょう。土が完全に乾いた状態にならないように注意してください。
    • 水やりをする際には特に注意が必要です。水の勢いが強いと、生長し始めた苗が根元から引き抜かれて死んでしまうこともあります。[4]
    • できれば、水やりは植木鉢の底の方からすると確実です。鉢の底に穴が開いている場合は、鉢を水の入ったトレイの上に置きます。数秒間置いたままにすると、土が水を吸収します。この方法であれば、直接苗に水をかけることなく水やりができます。
  3. 3
    苗を植え替えましょう。3週間ほどたったら、苗をさらに大きな鉢(またはプランター)に植え替えます。適切な方法で水やりや温度調整をしていれば、この時点で苗は植え替えるのに十分な大きさに生長しているはずです。
    • 苗を大きな鉢に植え替えることによって、根をより強く健康に育てることができるのです。
    • 苗が十分な大きさに育ったかどうかを調べるには、苗をつまんでみるのが手っ取り早い方法です。親指と人差し指でつまめる大きさであれば、すでに苗は十分に育っています。 まだ小さければ、つまめる大きさになるまでもう少し様子を見ましょう。
    • 煙草の苗を根がむき出しのまま(土がついていない状態)で最初の鉢から庭の畑へ植え替えれば、植替えの回数は1回で済みます。ただし、根がむき出しの苗は「植替えショック」を起こし、ほとんどの葉は黄ばんで萎れてしまいます。その後一週間ほど経過すれば苗は再び瑞々しさを取り戻します。しかし、やはりショックを避けるためにも、鉢植えの状態で植え替えた方が、一週間待つ必要もなく、植替え後すぐに生長を始めるため、安全な方法といえるでしょう。
  4. 4
    水やりはハイポニカ液肥や乳剤でできた液体肥料を使って行いましょう。鉢植えの間は液体肥料が苗の主な養分になります。3~4週間ほどで、苗を庭へ植え替えます。
    • 苗が黄ばんだり発育が悪くなった時は、さらに液体肥料の量を増やしてみましょう。ただし、少しずつ増やしてください。肥料を与えすぎると、根が腐ったり、茎が細長くなってヒョロヒョロになってしまいます。[5]
  5. 5
    庭の畑を準備して 、大きくなった苗を植え替えましょう。煙草の苗を植える区画には、常に日当たりと水はけが良く、耕作が済んだ場所を選んでください。
    • 日当たりが悪いと植物は健康に生長できず、茎は細くなり、葉は薄くなってしまいます。もっとも、いわゆる葉巻タバコを作る場合、あえて日影で育てた葉を使って独自の色や風味を出すこともあります。[6]
    • また、畑の水素イオン濃度(pH濃度)も調べておきましょう。煙草の栽培には弱酸性の土が必要で、それ以外の土では発育が悪くなってしまいます。土のpH濃度は5.8が理想です。6.5を超えると、生長が阻害され、発育不良を引き起こすこともあります。[7]
    • 疫病や線虫(センチュウ)が発生していないことを確かめましょう。センチュウは土に住む寄生虫で、煙草を食べてしまい、一度発生すると駆除するのが非常に難しくなります。
  6. 6
    茎の高さが6~8cmになった時点で、庭へ植え替えましょう。苗同士は少なくとも60cmから1mは間隔をあけて、並べて植えていきます。列同士は1mから1.2mはあけるようにしてください。
    • 煙草はとても“食欲旺盛”な植物で、2年ほどで土の栄養を取りつくしてしまいます。そのため、ローテーションを組んで、2年間煙草を栽培した場所は次の1年は休閑地とし、別の場所に準備した耕地で新たに栽培する必要があります。[8]
    • 休閑地を作りたくない場合は、煙草とトウモロコシや大豆のような土に住む寄生虫に強い作物を交互に栽培するようにしましょう。[9]

パート 3
煙草の管理

  1. 1
    苗を庭に植えてから数日間は、毎晩しっかり水やりをしましょう。発育が安定してきたら、回数を減らして水分過剰にならないようにしてください。
    • 葉や茎にはしっかりと水をかける必要がありますが、土は水浸しにならないように注意しましょう。土が頻繁に乾燥する場合は灌漑システムの導入を考えてみてください。極度の乾燥は煙草の発育を阻害することになります。 [10]
    • 雨や小雨が数日間降り続くようでしたら、水やりの回数を減らしてください。煙草の葉から吸収された水は体内に蓄えられ、茎を伝ってしっかり根元にまで達します。[11]
  2. 2
    塩素の少ない硝酸態窒素の肥料を使いましょう(※塩素を多く含んだ土壌はダイオキシンを発生させます)。トマトやトウガラシやジャガイモの栽培に使う肥料でも構いません。[12]
    • 肥料を与えすぎると塩分が堆積し、深刻な問題を引き起こします。適切な肥料の量は、肥料の種類、もともと土の中にある養分、水はけによる養分の流出の度合い、その他さまざまな条件によって変わります。肥料の説明書をよく読んで、みなさんの庭の土に合った使い方をしましょう。
    • 幾度かに分けて肥料を与えることをおすすめします。花がつき始めた後は、それ以上の肥料は必要ありません。
  3. 3
    花がつき始めたらすぐに摘み取りましょう。真ん中の花の芽を取ることで、上側にある葉をさらに大きく厚く生長させることができます。[13]
    • 花の芽は植物の体の中で最も目立つ部分で、通常は茎の先端につきます。[14]茎の先端は折ったり切り落としたりしても問題ありません。なるべく他の花が開く前に摘んでしまいましょう。
    • 花の芽を摘んだ後は、すぐに 葉の付け根に腋芽や台芽が生えてきます。それらも手で摘み取ってください。それらは放っておくと、葉の養分を吸収してしまい、煙草の質・量ともに低下させることになります。
  4. 4
    煙草の周りの土を慎重に掘り起こして、雑草が生えないようにしましょう。また、茎の根元周りの土を盛り上げておくことで茎をより強くすることができます。[15]
    • 煙草の根は生長が早く、何千もの根毛(毛状突起)が地表近くまで伸び、全体のサイズは非常に大きくなます。土を耕したり掘り起こしたりする際は、あまり深く掘りすぎると根を傷つけることになるので注意しましょう。
    • 庭に植えてから3~4週目以降は、あまり強く土を掘り起こさず、軽く表面の土を削りながら雑草の発生に対処しましょう。
  5. 5
    たとえ寄生虫を見かけなくても、煙草専用の殺虫剤を散布しておきましょう。煙草につきやすい寄生虫として、青虫やイモムシなどがあり、また各種バクテリアやウィルスにも注意が必要です。
    • 煙草は各種微生物や病原菌の発生を引き起こしやすい植物です。疫病の可能性をゼロにすることはできませんが、やはり畑を変えながら栽培するのが賢明でしょう。
    • 寄生虫の発生にお悩みの方は、園芸店やホームセンターで煙草専用の殺虫剤を購入してください。具体的なブランド名として、「ベニカ」、「ボトキラー」、「ゴッツA」などがあります。注意すべき点として、殺虫剤には虫を駆除するものと、カビなどの菌のみを駆除するものがあります。みなさんの畑の状態に合ったものを選んでください。[16]

パート 4
収穫と保管

  1. 1
    煙草は葉をつけたまま茎から切って収穫します。あるいは、その場で葉を茎から切っても構いません。煙草は庭に植えてから約3か月で収穫できるようになります。
    • 茎は花の芽を摘んでから3~4週間後に切り落としましょう。その時点で、下側の葉はすでに一部が枯れ始めているはずです。 葉だけを切る場合は、下側の葉から収穫し始め、1~2週間ほど間隔をあけながら、4、5回に分けて収穫してください。一度目の収穫は、芽を摘んだ直後、葉が黄色く変色し始めたのを見計らって行いましょう。
    • 花は葉の生長を阻害し、太陽の光を隠してしまいます:花を摘み取っておくことは、煙草の葉を大きく育てるためにはとても重要なのです。
    • 煙草は吊るして乾燥させることになるので、葉には傷をつけないように注意しましょう。乾燥は煙草の製品化のために必要不可欠な作業です(切り口を乾燥させてコルク層を形成させることによって腐食を防ぐ作業、キュアリングとも):十分に乾燥させることによって、煙草の葉はあの独特の、まぐさに似た、それでいてローズオイルや紅茶のような、フルーティな香りや風味を生み出すことができるのです。また乾燥によって、煙草に口当たりの良い味わいを与えることにもなります。
  2. 2
    煙草の葉は、通気性が良く高温多湿な場所に吊るして保管します。煙草の乾燥に最適な気温は摂氏18度から35度の間で、湿度は65~70%といわれています。[17]
    • 煙草の葉は十分に乾燥させる必要があるので、茎同士の間に十分な間隔をあけて保管しましょう。
    • 上質な煙草を作るには、数週間かけて適切な方法で乾燥させる必要があります。乾燥が早すぎると、煙草の葉は緑のままで、良い香りや風味が出なくなります。逆に遅すぎると、カビが生えたり、場合によっては腐ってしまいます。葉の状態をよく観察して、腐食の兆候があれば、気温や湿度を適切に調整しましょう。
    • 茎をつけたまま保存する場合は、乾燥が終わった時点で茎を取り除いてください。
    • できれば、必要に応じて通気口を開閉できる貯蔵庫があれば湿度管理が容易になり、煙草の貯蔵には理想的といえます。“地タバコ”の生産者の中には貯蔵庫を自作している方もいるので、場合によっては売りに出されているかもしれません。[18]
    • 上記のような空気乾燥の煙草は、主に葉巻に使用されます。他にも、火を使った乾燥の方法や、日干し、あるいは熱を通した鉄管に吊るす方法(鉄管乾燥)もあります。火による乾燥は10~13週間かかり、葉はパイプ煙草や噛みタバコに使われます。日干しや鉄管乾燥を経た葉は紙タバコになります。
  3. 3
    上記の空気乾燥と同様の条件下で煙草を熟成させてみましょう。市販の煙草は通常1~2年熟成させた葉を使用しています。しかし、みなさんの家庭で熟成させるとなると、5~6年はかかります。
    • 気温と湿気が最適な場合、熟成は起こりません。葉が乾燥していればそれ以上熟成することはなく、また湿気を多く含むと腐ってしまいます。残念ながら熟成に最適な気温と湿度は様々な条件に左右されるため、みなさんご自身の試行錯誤が必要になります。根気のある方は実験を繰り返してみましょう。
    • 熟成の最中は、腐食しない程度に葉が湿気を含んでいるか常に注意してください。熟成には明確な方法はありません。臨機応変に対応しましょう。[19]
    • 熟成は必ずしも必要ではありませんが、 熟成させた煙草はより深みのあるまろやかな風味が出ることは確かです。

ポイント

  • 葉が好みの大きさになった時点で切り取ることによって、数か月のうちに何度も収穫をする方法もあります。葉のみを収穫するべきか、それとも茎ごと切って収穫するべきか、栽培する作物によって適切な判断をしましょう。
  • 肥料の種類や量、または水やりや殺虫剤を散布する頻度は、お住まいの地域の気候や畑の場所によって変わります。近くに農業や園芸に詳しい方がいればぜひ相談しましょう。

注意事項

  • 煙草につく寄生虫は、他の作物に被害を与える寄生虫とは種類が異なる場合も珍しくありません。肥料や殺虫剤を使うときは、隣接した畑の他の作物に影響を与えないことを確認しましょう。
  • 煙草を同じ畑で二度にわたって栽培する場合は、その前に4、5年ほど畑を休ませましょう。その間に、土に煙草の生長に必要な養分を回復させることができます。

必要なもの

  • 煙草の種
  • スコップ
  • プランター
  • 肥料
  • 通気性の良い高温多湿な貯蔵庫


記事の情報

wikiHowは「ウィキ」サイトの一つであり、記事の多くは複数の著者によって共著されています。 この記事は、匿名の筆者を含む19人が執筆・推敲を行い、時間をかけて編集されました。

カテゴリ: 住まいと暮らし・ガーデニング

他言語版:

English: Grow Tobacco, Español: cultivar tabaco, Italiano: Coltivare il Tabacco, Русский: выращивать табак, Português: Plantar Tabaco, Deutsch: Tabak anbauen, 中文: 种植烟草, Français: faire pousser du tabac, Bahasa Indonesia: Menanam Tembakau, Čeština: Jak pěstovat tabák, Nederlands: Tabak kweken, العربية: زراعة التبغ, Tiếng Việt: Trồng Thuốc lá

このページは 16,695 回アクセスされました。
この記事は役に立ちましたか?