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この記事の共著者 : Deanne Pawlisch, CVT, MA. ディアン・パウリッシュは、認定動物看護師としてイリノイ州で動物病院を対象にした企業研修や、ハーパー大学にてNAVTA認定獣医助手の育成を行っています。2011年よりテキサス州サン・アントニオの動物福祉団体「Veterinary Emergency and Critical Care Foundation」の認定会員として活動しています。ロヨラ大学にて人類学学士号を、北イリノイ大学にて人類学修士号を取得。
犬が異物を誤飲すると、消化管内に詰まってしまうことがあります。異物を自然に排出させることができる場合もありますが、消化管閉塞を起こすと獣医師による処置が必要になります。飼い主として、自分が手助けをして異物を排出できるか、または獣医師に治療を任せるかを判断する必要があります。誤飲した異物によっては、獣医師に頼らずに、犬を傷つけることなく排出させることができます。しかし、犬の異物誤飲に気づいたら、直ちに獣医師の診察を受けることが、犬にとっては最良の結果となります。
ステップ
方法 1 の 3:
自宅で処置をするかを判断する
方法 1 の 3:
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1
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2犬が異物を排泄できるかを見極める 犬が異物を誤飲した際、まれに何の問題もなく消化器官を通って排泄される場合があります。しかし、異物が大きすぎる、表面が粗い、または体内に留まると危険な場合など、消化器官を通って排出できないことがあります。獣医師の診察を受け、手術が必要かどうかの判断を仰ぐのが賢明です。
- クレヨンや紙などの小さな破片であれば、通常は問題なく消化管を通って排出されます。
- 表面が粗い物やガラスなどの鋭い物を飲み込んだ場合は、獣医師による迅速な処置が必要です。
- 犬が腸閉塞を起こしても、必ずしも飲み込んだ物が何かが分かるわけではありません。しかし、分かっていれば、どのような処置が必要かを判断しやすくなります。
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3他のリスクも考える 犬が異物を誤飲した場合、犬の健康に影響を及ぼすのは消化管閉塞だけではありません。例えば、誤飲した物が食物ではない場合、中毒や内臓損傷のリスクも発生します。
- 犬がひもを誤飲した場合は、そのひもが腸内の筋収縮によって移動し、腸を傷つけることがあります。[2]
方法 2 の 3:
自宅で対処する
方法 2 の 3:
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1犬のバイタルサインを観察する 異物を自然に排出させると決めた場合は、犬の健康状態とバイタルサイン(体の状態を示す指標、生命兆候)を注意深く観察する必要があります。犬の呼吸数、心拍数、体温、食欲、排泄頻度、そして全般的な行動に注意を払いましょう。これらのうちのいずれかが悪化したら、直ちに獣医師の診察を受ける必要があります。
- 消化管閉塞は、命に関わる場合もあります。異物が排出された気配がなく、状況が直ちに改善されない場合は、獣医師による処置が必要です。
- 異物が原因で、餌を食べない、嘔吐をする、または元気がない場合は、獣医による迅速な処置が必要です。
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2吐瀉物を観察する 犬が異物を誤飲した際、それを吐き出す場合もあります。大きな物であれば胃の中にしばらく留まり、やがて犬の健康を損なうことなく吐き出されることがあります。[3]
- 嘔吐は、ペットの様々な健康問題の兆候として現れます。飼い犬が嘔吐しても、必ずしも消化管閉塞であるとは限りません。
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3犬の体内から異物が排泄されたかを調べる 犬が異物を誤飲したことが確かな場合は、体外へ排出されたかどうかを確認しましょう。犬が排便するたびに糞を観察し、異物が含まれていないかを調べましょう。
- 異物は体内に長時間留まる場合もあり、またはすぐに排出される場合もあります。異物が排出されるまでの時間は一様ではありません。
方法 3 の 3:
獣医師による処置を受ける
方法 3 の 3:
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1獣医師の診察を受ける 犬が飲み込んだ異物が消化器官に詰まっていることが原因で、犬の体調が悪くなったと思われる場合は、獣医師の診察を受けるのが賢明です。獣医師は、レントゲン検査、超音波検査、または内視鏡検査を行い、犬の体内に異物があるかを確認することができます。[4]
- 内視鏡検査は、犬の喉から消化管にカメラを挿入し、異物を探す検査です。
- 内視鏡検査では、小さな異物であれば、カメラの先端に取り付けた器具で摘出することもできます。
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2処置方法を話し合う 体内の異物が原因で身体症状が出ている場合は、獣医師による迅速な処置が必要です。受けられる処置の選択肢について、獣医師と話し合いましょう。一般的には、内視鏡検査または従来の外科的除去、もしくはその両方です。[5]
- 獣医師はまた、身体機能を安定させるために、手術前に点滴や薬を投与します。
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3手術後の世話をする 手術後は、切開部の手当てをする、調整食を与えるなど、家庭での特別なケアが必要です。そして、たっぷりと愛情を注いで回復を見守りましょう。
- 回復後は、これから先、異物や消化できない物を飲み込むことがないように注意を払いましょう。
注意事項
- 異物の誤飲は、犬の命に関わることがあります。飼い犬が異物を飲み込んだ場合は、病気の症状が現れていなくても、直ちに獣医師の診察を受けることが最良の選択です。犬の消化器官に異物が詰まると、閉塞部分の血液の流れを妨げて重大な結果を招きかねません。
- 消化管閉塞の手術は高額になるかもしれません。しかし、自然に排出できない場合、異物による閉塞は犬の命を脅かすことがあります。犬に苦痛を負わせたり、命の危険にさらすより、出費を覚悟して獣医師の診断を仰いだほうがよいでしょう。
出典
- ↑ http://www.akc.org/content/health/articles/bowel-obstruction-in-dogs-symptoms-treatment-and-prevention/
- ↑ http://www.mushing.com/articles/content.php?vw=3,0,0,601
- ↑ http://www.vetmed.wsu.edu/outreach/Pet-Health-Topics/categories/common-problems/vomiting
- ↑ https://www.petcarerx.com/article/how-to-treat-and-prevent-a-dog-bowel-obstruction/2792
- ↑ https://www.petcarerx.com/article/how-to-treat-and-prevent-a-dog-bowel-obstruction/2792
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