どれほど注意を払っていても事故は起こります。遊び好きで、好奇心旺盛な愛犬が、切り傷、擦り傷、または刺し傷を負ってしまうことはあるでしょう。家庭での適切な傷の手当や、すぐに病院に行けない場合の、応急処置の方法を知っておくことは大切です。正しい傷の洗浄で感染症を防ぐとともに、傷の状態も知ることができます。

パート 1 の 3:
止血をする

  1. 1
    犬を落ち着かせます。犬が怪我のため興奮状態である場合は、犬を制して落ち着かせましょう。優しく撫でながら、低く落ち着いた声でなだめます。たとえ心配でも、落ち着いた態度で接しましょう。犬は飼い主のボディーランゲージを読み取り、声の調子を判別できます。穏やかな態度で接すると、犬も安心して指示に従います。
  2. 2
    必要であれば、マズル(口輪)を付けます。負傷した動物を扱う際、自身の安全も考慮することが大切です。普段はおとなしくて人懐こい犬でも、さらなる痛手を負わないよう、攻撃的になる場合があります。少しでも不安がある場合は、マズルを付けましょう。犬が唸り始めたり、噛みつきそうな態度をとる、もしくは過去に興奮して噛みついた例がある場合も同様です。
    • マズルがない場合は、犬の口吻(鼻から口の部分)にリードもしくは柔らかいロープを撒きましょう。[1]
    • 犬が騒ぎ出したら、マズルは付けずに、安全に留意して動物病院に連れて行きましょう。
    • 病院に連れて行く際、犬に毛布かタオルを被せて自分の身を守りましょう。
  3. 3
    止血をします。傷口の洗浄はもちろん大切ですが、多量の出血がある場合は、迅速な止血を行うことが重要です。傷口から脈打つような出血がある場合は、大変危険な動脈出血の恐れがあります。深刻な状況として対処しましょう。
    • 傷口の圧迫には、タオル、手ぬぐい、シャツ、ガーゼ、または生理用ナプキンなど、清潔な吸収性のあるものを使いましょう。
    • 止血の確認は、傷口を3~5分間圧迫した後に行います。途中で圧迫を止めると、血液の凝固が中断され、止血も遅れます。
  4. 4
    止血帯の使用は必要な場合に限り、専門家の指導の下で行います。止血帯は出血を抑える最終手段です。不適切な処置により容態が悪化し、細胞組織が壊死する恐れがあります。血流を止めてしまい、足の切断という事態にもなりかねません。犬への止血帯法の訓練を受けていない場合は、獣医師に連絡を取って専門家の指示を仰ぎ、次の一般的な処置方法を参考にしましょう。
    • 清潔なタオルやパッドを手足に巻きます。ただし、首、胸、腹部に巻くのは禁物です。
    • ベルトやリードで先ほどのタオルまたはパッドを固定します。傷口より胴体側(心臓側)に巻きます。
    • 手足への永久的な損傷を防ぐため、5~10分以上圧迫してはいけません。
    • 止血のための十分な圧迫は必要ですが、筋肉や軟部組織を押しつぶさないように注意しましょう。
    • 止血帯により、犬に苦痛がないように注意します。
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パート 2 の 3:
傷の洗浄をする

  1. 1
    電動バリカンで、傷の周囲の毛を刈ります。出血が治まったら、傷の洗浄を始めましょう。長毛犬は、傷の周囲の毛を刈る必要があるかもしれません。ただし、安全に刈れる場合のみ、この処置を行いましょう。バリカンがない場合は、刃先が丸いハサミで毛を刈り込みます。皮膚の間際まで刈り込み、新たな傷を作らないよう気をつけましょう。毛を刈ることにより傷の状態を確認でき、さらには毛に汚れがついたり、毛が傷口を刺激するのを防ぐことができます。
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    温めの塩水で傷口を洗浄します。1カップの温水に小さじ2杯の海塩を入れ、塩が溶けるまでかき混ぜます。料理用スポイトまたは注射器(針なし)に塩水を入れ、傷口に優しくかけて洗浄します。傷面に異物がなくなるまできれいに洗浄しましょう。[2] [3] [4]
    • スポイトや注射器がない場合は、傷口に温水を直接掛けます。
    • 足裏に傷を負った場合は、温塩水を張ったボウル、耐熱皿、または小さなバケツに足を3~5分程浸します。足を拭くためのタオルを用意しておきましょう。
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    傷口を消毒します。[5] イソジンきず薬(ポピドンヨード)またはヒビテン(クロルヘキシジン)を温水で希釈します。この希釈液で傷口をすすぐか、または足を浸して消毒します。塩水の代わりに、初めからこの希釈液を使うこともできます。
  4. 4
    傷口を乾かします。清潔なガーゼが最適ですが、他の吸水性の良い素材も使用できます。傷を悪化させるため、ガーゼでこすってはいけません。優しく押し当てて水分を取り除きましょう。
  5. 5
    ヒト用の抗生物質軟膏またはスプレーを塗布します。犬がスプレーを怖がったり、スプレー液が傷口に沁みる場合があるため注意しましょう。抗生物質スプレーがある場合は、軟膏の使用は避けましょう。軟膏に土や埃が付着したり、犬が軟膏を舐めてしまう場合があります。軟膏は、犬が患部に触れない場合に限り使用しましょう。犬が触れないように、傷口を包帯で巻いたり、エリザベスカラーを使用することもできます。
    • 犬の目にスプレーが掛からないように注意しましょう。
    • ハイドロコーチゾンやベタメタゾンなどの、ステロイド軟膏を使用してはいけません。傷の回復を妨げる場合があります。抗生物質軟膏を使いましょう。
    • ケトコナゾールやクロトリマゾールなどの抗真菌薬は、獣医師の指示がない限り使用してはいけません。
    • 疑問点がある場合は、医薬品を使用する前に、薬剤師または獣医師に相談しましょう。
  6. 6
    傷口を毎日チェックします。感染症の兆候が見えれば、直ちに獣医師の診察を受けましょう。感染症のサインとしては、異臭や黄、緑、または灰色の膿などがあります。
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パート 3 の 3:
獣医師の診察を受ける

  1. 1
    目の負傷の場合は、直ちに獣医師の診察を受けましょう。目の傷はどのような傷であっても、犬の視力に生涯的な影響を与える恐れがあります。早期回復のために、直ちに獣医師の診断と治療を受けましょう。
  2. 2
    傷が皮下に達している場合は、病院での傷の縫合が必要です。自然治癒ができないほど深刻な傷であれば、獣医師の診察を受けましょう。傷が皮下に達し、筋肉、腱、または脂肪も損傷している場合は、獣医師の診察が必要です。このような場合は、傷の縫合が必要かもしれません。
  3. 3
    噛み傷の場合は、必ず獣医師の診察を受けます。噛み傷は大抵の場合、組織の損傷を伴います。組織を損傷すると、回復に時間が掛かります。噛み傷は大量の水で洗い流して洗浄するため、麻酔下での治療が行われます。噛み傷がそれほど深刻に見えなくても、動物の口内には多くのバクテリアが存在するため、感染症に罹る恐れがあります。[6]
  4. 4
    必要であれば、獣医師が傷の排膿(切開して膿を排出)またはデブリードマン(創面除去)を行います。傷口が治癒せず膿が溜る場合は、排膿が必要かもしれません。デブリードマンとは、損傷または感染した組織を、傷口の周囲から除去する治療法です。どちらの治療にも麻酔が必要です。
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    獣医師に、抗生物質の全身投与について尋ねましょう。抗生物質は、傷の治癒が遅れる原因となる感染症の治療・防止に用いられます。獣医師は傷の診察後、感染症の有無を診断し、抗生物質が必要であれば投与について飼い主と話し合います。
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注意事項

  • 傷口が深い、大きい、または大量の出血がある場合は、獣医師の診察を受けましょう。
  • 傷口が感染している場合も、獣医師の診察を受けましょう。
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このwikiHow記事について

Pippa Elliott, MRCVS
共著者 ::
獣医
この記事の共著者 : Pippa Elliott, MRCVS. 獣医であり、Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)のメンバーでもあるエリオット医師は、30年以上にわたり、かかりつけ獣医、そして獣医外科医として獣医療の実践に努めてきました。1987年にグラスゴー大学にて獣医科学と獣医外科学の学位を取得してます。エリオット医師は生まれ故郷の町にある動物診療所に20年以上勤務しています。 この記事は18,744回アクセスされました。
カテゴリ: ペット
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