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爪切りは、愛犬の爪を短く健康に保つためにとても大切です。爪を短く切っておけば、家具の布地のほつれや床の傷を防ぐこともできます。長い爪は折れて出血したり、肉球に食い込んで痛みが出ることもあります。また、足がいつも通りに動かせなくなり、びっこを引くことにもなりかねません。愛犬の爪を定期的に切ると、こうした問題が防げると共に、爪の異変にも気づきやすくなります。

パート 1
パート 1 の 2:

愛犬をお手入れに慣れさせる

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    良いタイミングを選びましょう。たいていの犬は爪切りを好みません。そのため、愛犬がリラックスしている時を選ぶことが重要です。遊びたがるようならば、落ち着くまで待ってから肉球ケアのトレーニングをしましょう。
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    ゆっくりと肉球ケアに入りましょう。まずは優しく足を触ります。足を引っ込めたり抵抗したりしなければ、足をそっとマッサージして、爪を優しく押します。犬の年齢や気質にもよりますが、肉球ケアに慣れるまでには数回かかるかもしれません。肉球ケアに抵抗しなくなるまで、この行為を毎日何度か繰り返しましょう。
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    必要であれば、爪切りの際には犬を横向きに寝かせましょう。過去に厭な経験をしたことがある犬は爪切りを嫌がるかもしれません。例えば、誰かが誤って爪の「クイック」と呼ばれる部分(血管と神経が通る箇所)を切ってしまったら、その犬は痛みや出血を経験するでしょう。高齢の犬は、つま先に関節炎がある可能性があり、爪切りに不快感を覚えるかもしれません。こうした犬は、横にならせてから丁寧に爪のお手入れをすると、うまくいくかもしれません。
    • 肉球ケアのトレーニングをする間は犬を横にさせましょう。
    • 代わりの方法として、犬を立たせて、足を上げずに爪を切るという手もあります。ただし、これは爪切り経験が豊富な飼い主に限って行える方法です。[1]
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    肉球の異変を確認しましょう。[2] 肉球と爪をマッサージしながら、その健康状態を確認しましょう。痛みや生傷、爪の破損、腫れや赤み、跛行、爪の異常な変色があれば、爪を切る前にかかりつけの獣医に相談しましょう。[3] 外傷、炎症、腫瘍、免役疾患は、犬の爪の病気で最も良くあるケースです。
    • 外傷は通常は一枚の爪だけに起こり、粗い表面の上を走ることや、物に爪を引っ掛けること、不適切な爪切りなどが原因で起こります。
    • 外傷または糖尿病や甲状腺機能の低下のような健康状態は、爪の細菌感染を引き起こすこともあります。細菌感染は、通常、爪の周辺に、腫れ、痛み、そして分泌物などをもたらします。
    • 真菌や寄生性の感染は細菌感染ほど頻繁には起こりませんが、細菌感染に似た症状を引き起こします。
    • 腫瘍には、こぶ、腫れ、赤み、分泌物などの様々な形状があります。
    • 免役疾患も爪に影響することがあり、爪がもろくなったり、爪が剥がれやすくなったりします。
    • こうした症状が見られたら、必ずかかりつけの獣医に相談して治療を受けましょう。
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パート 2
パート 2 の 2:

爪を切る

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    犬用の爪切りを使用しましょう。人間用の爪切りは表面が平らな爪用にデザインされていますが、犬の爪は丸まっています。人間用の爪切りを使うと、爪がつぶれて、痛みや怪我のもとになります。犬用の爪切りにはいくつかの種類がありますが、よく使われているのはギロチンタイプ(U字型)かハサミタイプです。どちらを選ぶかは、使う人の好み次第です。
    • ハサミタイプは、ギロチンタイプのように切断面に爪を通す必要がないため、使いやすいかもしれません。
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    クイックを探します。クイックは血管と神経が通った爪の部分です。この部分を切ると、犬はかなりの痛みを感じ、出血することもあります。クイックから2-4ミリ残した部分で爪を切るのが理想的です。
    • 犬の爪が白ければ、ピンク色のクイックが透き通って見えるでしょう。
    • 濃い色の爪のクイックは見えません。クイックを切らないように、少しずつ爪を切っていきましょう。トリマーや獣医師にどこまで切ればよいのかを教えてもらってもよいでしょう。
    • 犬の爪が伸びると、クイックも同時に伸びます。頻繁に爪を切れば、クイックを通常の長さに保てます。
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    犬の体勢を整えます。犬がリラックスしていて、肉球や爪のお手入れに慣れているのであれば、爪を切る際に横にさせます。犬が落ち着かない状態であれば、足を掴んでいる方の肘や腕を使って、優しく押さえて横にさせます。
    • 動きの激しい犬は、誰かに手を貸してもらいましょう。友人に犬を押さえてもらっている間に、集中して爪を切ることができます。
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    後ろ足から始めましょう。通常、後ろ足の爪は短めで、簡単に切ることができます。また、犬も前足より後ろ足をいじられているほうが落ち着いている傾向があるため、後ろ足から始めて、前足に移りましょう。
    • 爪の末端を切り落とす前に、クイックの位置、あるいはおおよその位置を確かめましょう。
    • クイックに向かって少しずつ慎重に切りながら、クイックの2-3 ㎜前で止めます。
    • 狼爪がある犬は、それを切るのも忘れないようにしましょう。狼爪は、特定の犬が持つ爪で、足の内側の「足首」のすぐ上のところにあります。[4]
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    万が一クイックまで切ってしまったら、出血を止めましょう。クイックを切ると通常はたくさん出血します。そうなると、犬は激痛を訴えて鳴いたり、飼い主に噛みつくかもしれません。誤って出血をさせてしまったら、ティッシュをその爪の上に置いて数分待ちます。それでも出血が止まらない場合は、コーンスターチ、市販の止血パウダー、または止血剤ペンシルを使いましょう。粉の中に爪を入れるか、指先で多めに粉をつけます。
    • 10分経っても出血が止まらなければ、獣医に連絡しましょう。
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    犬を頻繁に褒めましょう。たくさん褒めて、場合によってはご褒美をあげると、犬はじっとしていてくれるかもしれません。お手入れの最中は褒め続け、肉球ケアが終わったらご褒美をあげましょう。
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    爪を研ぐのもよいかもしれません。人間の爪と同様に、切ったばかりの犬の爪もザラザラして尖っています。それは時間が経てば自然とすり減りますが、床や家具に傷がつくのが心配であれば、爪を切った直後に爪を研ぐという方法もあります。
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ポイント

  • 愛犬が怒られたような気持ちにならないように、終わった後にはたくさん褒めてあげましょう。
  • 最初に犬をお風呂に入れると、爪が柔らかくなって切りやすくなります。
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注意事項

  • 爪の中にある血管を切ってはいけません。
  • 爪のクイックを切ってしまったら、傷口を清潔にしないと、感染を起こす可能性があります。
  • 肉球に食い込んだ爪は獣医の診察が必要です。診察を受ける前に飼い主が勝手に切ってはいけません。
  • 爪切りは使用後に必ず洗って消毒し、感染の拡大を防ぎましょう。
  • 愛犬が爪を切った後にびっこを引いていたら、獣医に相談しましょう。
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必要なもの

  • 犬用の爪切り
  • 犬用の爪研ぎ
  • コーンスターチ、市販の止血パウダー、またはペンシル(クイックを切ってしまった時用)


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出典

  1. The Everything Dog Grooming Book. Sandy Blackburn. F + W Publications, Inc.
  2. Nail diseases. CVC in Washington, D.C. Proceedings. April 1, 2010. Patrick Hensel, DVM, DACVD.
  3. Handbook of Veterinary Procedures and Emergency Treatment. Ford and Mazzaferro. Elsevier, Inc.
  4. http://dogcare.dailypuppy.com/purpose-dewclaw-dogs-2110.html

このwikiHow記事について

Pippa Elliott, MRCVS
共著者 ::
獣医、Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)
この記事の共著者 : Pippa Elliott, MRCVS. Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)のメンバーでもあるピッパ・エリオット獣医師は、30年以上にわたり、かかりつけ獣医師、そして獣医外科医として獣医療の実践に努めてきました。1987年にグラスゴー大学にて獣医科学と獣医外科学の学位を取得し、生まれ故郷の町にある動物診療所に20年以上勤務しています。 この記事は3,761回アクセスされました。
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