猫を飼っている人は、通常バケーションや車での旅行に愛猫を連れていこうとは思わないでしょう。お出かけを怖がらない勇敢な猫もいますが、大概の猫にとっては、住み慣れた環境を離れて外出することは恐怖以外の何物でもありません。しかし、大した問題もなく猫と外出することは可能です。事前に猫を少しずつ外出に慣らして準備をしておくこと、出発前に必要なものを揃えておくことがポイントです。

パート 1 の 2:
事前準備をする

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    猫を車に慣らす 最近、猫を車に乗せて外出していなければ、旅行の数週間前から、30分程度以下の短距離ドライブを数回行います。旅行の際に使うキャリーケースを使い、猫を車の振動や騒音、ケースのにおいなどに慣らします。
    • 車内で猫におやつをあげましょう。車に乗ると良いことがあると学習させます。
    • この訓練ドライブ中に困った点などがあれば、実際に家を離れて長距離旅行をする日までに対策を講じます。
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    必要があれば、乗り物酔い止めの処方薬を手に入れる 短距離ドライブをしてみて、猫が乗り物酔いをしやすいということがわかれば、獣医師に薬剤の処方をお願いしましょう。乗り物酔い止めの薬として、クロルプロマジンなどの吐き気止めの薬が使われます。[1]
    • 車中での猫の乗り物酔いの症状には、乗車後数分経っても鳴いたり声を出し続ける、大量によだれが出る、動けずに硬直する、車の動きを怖がる行動が見られる、過剰にうろうろする、嘔吐、排尿、排便などがあります。[2]
    • 人間には吐き気止めとしてショウガが使われますが、これは猫にも安全だとされています。欧米では、液体タイプや柔らかいキャンディータイプのものがオンラインショップ、ペットショップ、動物病院などで販売されています。
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    「ペットのためのレスキューレメディー」を試してみる これはバッチフラワーレメディー社の製品で、外出や慣れない場所に対する恐怖とストレスを緩和する自然療法です。毎日飲み水に数滴たらし、出発時に猫が目に見えて動揺しているようなら、直接口内に一滴たらします。その効果を試すには、経口で1単位与え、30分後に短時間のドライブに出かけます。鎮静剤は猫をぼーっとさせるだけですが、レスキューレメディには猫を落ち着かせ、穏やかにする効果があるため、飼い主としてはこちらの方が望ましいと言えるでしょう。
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    最後の手段として鎮静剤を処方してもらう まずは慣らしドライブと自然療法で対処し、どうしても効果がなければ薬に頼ります。獣医師に相談すれば、愛猫に最適な薬を選んでくれるでしょう。市販の抗ヒスタミン薬や、不安を軽減するアルプラゾラムなどの処方薬などが用いられます。[3]
    • 薬剤の効果を最大限にするには、獣医師に用量を相談し、その指示を必ず守りましょう。
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    旅行の数日前に鎮静剤を試してみる 猫の行動をよく観察し、何か変わったことがあれば獣医師に連絡しましょう。数日前であれば、用量を調整してもらう、別の薬に変えてもらうなど余裕を持って対応できます。人と同様、猫にも薬の効果には個体差があります。可能性としては、猫が攻撃性など鎮静とは逆の行動を見せた場合、獣医師は別の薬剤を試すと考えられます。
    • 鎮静剤の多くは猫を完全に眠らせてしまうわけではなく、その行動を鈍らせるだけです。鎮静剤の効果が強すぎたり、弱すぎたりする場合は、出発前に獣医師に連絡しましょう。鎮静剤が効いている時でも、猫は周りの環境に警戒を払っています。
    • 薬を試してみるには、猫をキャリーケースに入れてドライブに出かけます。こうすると、薬を飲んだ猫がお出かけ時にどのような行動をするかがわかります。ドライブで往復する間、充分に効果を発揮する量の薬剤をもらったかを確認し、出発前のお試し用に1,2錠多めにもらいましょう。
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    旅行の数日前に、猫のベッド(かお気に入りの寝場所)にタオルか毛布を敷いておく 猫の匂い、家の匂いをタオルや毛布に移しておくのが目的です。さらに、猫はタオルがあると快適で、好きな匂いのついたタオルがあると心が落ち着きます。
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    当日の朝もしくは前夜にキャリーケースを用意する ケースの底に猫が使っていたタオルを敷きます。床が硬いようであればさらにもう一枚タオルを敷きます。また、お気に入りのおもちゃも入れてあげると心強いでしょう。
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    出発20分前にケースの内部と猫本体にフェリウェイスプレーを噴霧する フェリウェイは、猫が自分の縄張りで快適に落ち着いているときに出すフェロモンに類似した製剤です。スプレーすることで移動中の猫の気持ちを落ち着かせます。[4]
    • フェリウェイをケースの中にスプレーする前に、必ず猫の反応を試してみましょう。ごくまれにスプレーを他の猫のマーキングと勘違いし、嫌がったり、攻撃的な反応をすることもあります。
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パート 2 の 2:
猫と旅行に出発する

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    出発の数時間前に餌を与え、トイレにはいつでも行けるようにしておく ケースの中に余裕があれば小さなトイレを入れても構いませんが、必ずしも必要ではありません。水と餌も同様です。
    • 餌と水がなく、トイレを使えない状態で、8時間以上猫をケースに入れっぱなしにしてはいけません。
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    キャリーケースのドアを開けたままにし、自由に入れるようにしておく 猫が自主的に気持ちよくケースに入ってくれれば理想的です。この段階で猫がケースに入らなくても、無理に押し込んではいけません。
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    猫をキャリーケースに入れ、車に乗せる ケースをタオルや毛布で覆って、「怖い」外の様子が見えないようにしても良いでしょう。[5] 車に乗り込んだら覆いは外しましょう。
    • キャリーケースは車内の安全な位置に置き、できればシートベルトで固定します。シートベルトが使用できない場合は、急停車や事故に備えてバンジーコードや紐などで固定しましょう。[6]
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    猫にハーネスを装着しておく 猫が嫌がっていてもそうでなくても、車での移動は猫にとってストレスになります。車内であっても、ケースから出す時にはハーネスとリードをつけておくと、猫が窓やドアから飛び出そうとした時にとっさにつかむことができます。
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    猫に伸びをさせる 猫は、一日中キャリアケースの中にいたくはありません。そこで、ハーネスとリードの出番です。20分程度置きにリードをつけ、ケースから車内へ出してあげましょう。トイレを勧めるのも良いですが、猫がそっぽを向いたとしても不思議ではありません。
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    滞在する部屋に猫を入れる前に、部屋全体にフェリウェイをスプレーする(もしくはフェリウェイ拡散器を使う) 外出時には猫をキャリーケースに入れ、ルームサービスが入らないようにドアに「就寝中」の表示を出しておきます。一日中出かける時は、可能であれば餌、水、トイレと共に猫を浴室に入れ、ドアを閉めておきます。そして、ドアに「今、猫が浴室にいるので外に出さないように注意してください」とメモを置いておきましょう。
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ポイント

  • 鎮静剤を飲ませた動物の受け入れをしない航空会社もあります。鎮静剤が効いていると、動物が熱射病などの病気かどうかを判断しにくいためです。そのため、空港まで長距離を車で移動する場合でも、猫に鎮静剤を飲ませてはいけません。飛行機に乗れなくなります。かわりに、動物が完全に目覚めた状態で穏やかにするレスキューレメディは、鎮静剤ではない自然治療として受け入れ可能です。
  • 爪とぎ板や段ボールの爪とぎを忘れてはいけません。これを忘れる飼い主は多く、猫はホテルのカーテンや寝具などで爪とぎをしてしまい、困ったことになります。猫に爪とぎは必要です。本能的な行動というだけでなく、普段は使わない筋肉を伸ばす良い機会でもあります。
  • 複数の猫を連れて長距離の旅をする時は、大きな折り畳み式の犬用キャリーケースを使うのが良いでしょう。カバー付きの小さなトイレを入れると、猫が上に乗って窓の外を見る台にもなります。大きなケースなら、さらに、猫のベッド、餌、水、おもちゃなども入れることができます。側面がジッパー開閉のタイプなら出入りも楽で、猫は飼い主や窓の外の景色を見ることができます。ペットがいるお宅を訪ねる際にも猫をケースに入れておけば安全で、さらに猫は中でトイレを使ったり、動き回ることもできて快適に過ごせます。

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注意事項

  • 猫の首輪と名札は必ずつけましょう!猫が逃亡することがあるかもしれません。マイクロチップ(動物病院で入れてもらえます)は、最新情報を登録することで、絶対に外れない名札として機能します。迷い猫を見つけた人が動物病院やシェルターでマイクロチップのスキャンをしてもらうと、その猫の個体情報や飼い主の情報がわかる仕組みになっています。
  • 飼い主が運転している時に、猫を車内で出しっ放しにしてはいけません。猫は非常に些細なことで怯える場合があるため、車の後部、手の届かないシートの下、ドライバーの足元(ペダルの下)などに入り込んでしまう事態には注意が必要です。同乗者がいて、猫が窓の外を見たがる場合はハーネスとリードをつけ、一緒に座らせても良いでしょう。しかし、猫があまり興奮しすぎないように注意しましょう。
  • 窓を少し開けたとしても、絶対に猫を車に置き去りにしてはいけません。車に置きざりにされた動物が熱射病で死んでしまうのには、20分もかかりません。
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必要なもの

  • トイレ 
  • 餌と水用のボウル
  • キャリーケース 
  • 小さなタオルか毛布 
  • 爪とぎポールや爪とぎ板
  • 餌 
  • 水 
  • おもちゃ、紐 
  • 猫用ハーネスとリード 
  • 名札付き首輪 
  • フェリウェイ 
  • 酵素入りの消臭剤(車やホテルで粗相をした時用)
  • レスキューレメディースプレー 
  • 薬 

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このwikiHow記事について

Pippa Elliott, MRCVS
共著者 :
Pippa Elliott, MRCVS
獣医
この記事の共著者 Pippa Elliott, MRCVS. 獣医であり、Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)のメンバーでもあるエリオット医師は、30年以上にわたり、かかりつけ獣医、そして獣医外科医として獣医療の実践に努めてきました。1987年にグラスゴー大学にて獣医科学と獣医外科学の学位を取得してます。エリオット医師は生まれ故郷の町にある動物診療所に20年以上勤務しています。 この記事は3,775回アクセスされました。
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