生活保護を受ける方法

突然の病気や怪我で働けなくなったり、年齢を重ねて収入が少なくなるなど経済的に困窮する可能性は誰にでもあります。いざ生活に困った時に私たちが利用できる制度が「生活保護」と呼ばれている制度です。日本国憲法第25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」という条文に基づいた、経済的に困窮する日本国民へ国が給付を行う制度です。[1] 万一私たちが生きていくのに困ったときのために、生活保護の取得方法を知っておくことは大切なことです。

パート 1 の 3:
制度について調べる

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    取得基準を満たしているか確認する 生活保護は、本当に困窮する個人や世帯に向けて支給される、国のお金を使った制度です。そのため、申請すれば誰でも気軽に取得できるというものではありません。受給するためには基準が設けられています。複数の基準があります。[2]
    • 病気や怪我などの事情で働くことができない状態にあること
    • 生活費のための貯金やお金に換えられる資産が全くないこと
    • 雇用保険や年金でも生活費が賄えない状態にあること
    • 親や親族など、頼れる身内がいないこと
    • 月々の収入が厚生労働省の定める最低生活費を下回っていること[3]
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    何が支給されるか調べる もし生活保護の受給資格を満たしていることがわかったら、どんなサービスを受けられるか確認しましょう。大きく分けて8つの補助があります。日本の生活保護制度では手厚い補償が受けられます。
    • 生活扶助…日々の暮らしにかかる食費、光熱費、電話代、交際費など
    • 住宅扶助…家賃や部屋代、地代、住宅の修繕費や更新費、引っ越し費用など
    • 医療扶助…病気やケガをして医療を受けるときの費用、通院費
    • 介護扶助…介護サービスを受ける費用など
    • 教育扶助…学級費、教材費、給食費など子どもの義務教育にかかる費用
    • 出産扶助…病院や助産施設で出産する費用
    • 生業扶助…就職支度費用、子どもの高校の授業料など就職するための技能を習得する費用
    • 葬祭扶助…お葬式、火葬、埋葬などの費用[4]
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    具体的な支給金額を調べる 生活保護受給者には、生計を成り立てていくために一定の金額が毎月支給されます。その支給額は、国が定める最低生活費の基準と世帯全員の収入を比較して決められ、自治体によっても違います。[5] 自分の暮らしている地域のホームページで確認しておきましょう。
    • 例えば、東京23区内で暮らす20歳〜40歳の単身者の場合、令和元年10月以降の基準では生活費に77,730円、住居費に53,700円の合計131,430 円が支給されます。
    • 東京23区内で暮らす20歳〜40歳のシングルマザーに小学生の子供1人の場合は、生活費に120,070円、母子加算が20,300円、児童養育加算が10,190円、住宅費に64,000 円の合計214,560円が支給されます。
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    申請する場所を調べる 生活保護は、居住している地域の福祉事務所の窓口で申請します。路上生活をしているなど現在家がない場合は、今いる地域の最寄りの福祉事務所から申請することができます。福祉事務所は大抵は市役所の中にあります。
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パート 2 の 3:
書類準備など事前手続きを済ませる

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    身分証明書や印鑑を準備する 生活保護を申請するためには、個人の身分を証明するものや申請時に使う印鑑が必要です。自分がどこの誰であるかが分からなければ、生活保護を支給してくれることはありません。いろいろな書類が身分証明に使えますので、あらかじめ準備しておきましょう。
    • 運転免許
    • 写真付きマイナンバーカード
    • 写真付き住基カード[6]
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    経済的困窮を示すものを準備する 福祉事務所の方で、収入状況が調査されます。そのため、お金がなくて現在働くこともできない状態であることを書類で証明しなければなりません。シングルマザーの人は離婚していることを示す住民票か戸籍謄本も準備しましょう。
    • 収入状況がわかる預金通帳や家賃・公共料金の請求書を準備しましょう。
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    資産を処分する 持ち家があったりすると、生活保護受給のハードルが上がってしまいます。また、生活保護費はローンの返済に当てることができないため、住宅ローンを払っている人は、その家の売却をする必要があります。[7] 自動車や現金化がしやすい宝飾品なども贅沢品と見なされるので処分をしましょう。
    • 3人世帯の場合、全国平均で2300万円以上の資産価値があれば、売却を迫られる可能性があります。[8]
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パート 3 の 3:
申請に行く

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    福祉事務所に行く 準備ができたら、居住地域の福祉事務所に申請に行きましょう。生活保護担当からまずは説明を受けることになります。生活保護制度は最後の最後のセーフティーネットです。生活保護を受ける前に、生活福祉資金や各種社会保障施策など他の制度が適用できないか、話し合います。[9]
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    申請書を書く 福祉事務所を訪れてから、申請書を提出することになります。申請者や世帯構成、申請理由などを書く「申請書」と、収入(無収入)申告書および資産申告書の、2種類の申告書を書くことになります。いずれも福祉事務所にあります。
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    受給のための調査を受ける 生活保護の申請を済ませた人全員に生活保護費が支給されるわけではありません。生活保護申請者が受給に足る人物がどうかの調査が行われます。調査は、資産の状態や預貯金の額、さらには家庭訪問もあります。このようにして申請者の生活状況が総合的に調査され、受給可否が決まります。
    • 扶養義務者による仕送り援助が可能か、就労の可能性等の調査も行われます。[10]
    • 年金等の社会保障給付も調査されます。[11]
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    生活保護費を受け取る 原則14日以内に生活保護の受給可否が決まり、支給が決まれば「保護開始決定通知書」が申請者のもとに送られます。こうして毎月、生活保護費が支給されます。生活保護の受給中は、収入の状況を毎月申告することになり、福祉事務所のケースワーカーからの訪問調査も行われ、自立支援が行われていきます。
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ポイント

  • 実際の家賃が支給される住居費用を下回る場合は、実際の家賃の額が支給されます。
  • 生活保護がローン返済に充てられないのは資産形成を防ぐためですが、ローン残額が300万円以下で、5年以内に完済予定であれば、自宅の保有を認められます。[12]
  • 生活保護受給中も、就労に向けたアドバイスが行われていきます。[13]
  • 生活保護から脱却すると「就労自立給付金」といって、単身世帯で10万円、多人数世帯で15万円が一括で支給されます。[14]

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注意事項

  • 生活保護は本当に生活に困窮した人のための制度なので、ただ楽に暮らしたいためだけに申請をするなど、制度を悪用するのは絶対に止めましょう。
  • 日本に住んでいたとしても、日本国籍も永住権もない外国人は生活保護を受けることはできません。[15]
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このwikiHow記事について

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カテゴリ: 資金管理
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