痴漢は卑劣な犯罪行為です。男性から女性に対して行われるケースが圧倒的に多く、女性にとって大きな脅威となっています。検挙件数も年間3000件に上りますが、検挙されていないものはその数倍あるとも言われています。[1][2] その一方で、男性側においては痴漢をやっていないのに嫌疑をかけられる冤罪が発生する危険性があり、実際にいくつもの深刻な事件を引き起こしています。そうならないための知識と手立てが必要です。

方法 1 の 4:
痴漢について知る

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    刑法の規定を知る 痴漢行為が悪質な場合、刑法176条の強制わいせつ罪が適用されます。悪質とは、例えば「下着の中に手を入れる」といったような行為を指します。[3]
    • 6カ月以上10年以下の懲役刑となります。
    • 罰金刑がなく、起訴された場合懲役刑となる可能性が高い犯罪です。
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    条例を知る 各都道府県が「迷惑防止条例」として痴漢行為を禁止しています。強制わいせつ罪に至らない程度のみだらな行為がこれに該当します。
    • 強制わいせつ罪と同様に親告罪ではないため、被害者本人の告訴がなくても公訴を提起することができます。
    • 罰則は都道府県により異なりますが、重いケースでは1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科せられます。
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    冤罪の事例を知る 冤罪の恐ろしさは、重い刑罰を不当に科せられる危険性があることと、名誉を著しく損なわれることにあります。それが悲惨な結果を生んだ事件が実際に起こっているのです。
    • 裁判が長期化し、無罪が確定するまで2年以上かかる場合もあります。生活に与える影響の大きさは想像に難くありません。
    • 容疑を着せられた苦しみの余り、自ら命を絶つという悲劇も起こっています。[4]
    • 現場から逃走しようと線路に飛び降り、電車にはねられて死亡する事故も問題となりました。
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方法 2 の 4:
疑われないよう行動する

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    疑わしい場所を避けましょう 疑われることが全ての冤罪の始まりです。痴漢を疑われないための防衛線として一番手っ取り早いのは、女性の近くを避けることです。
    • 最も疑われやすいのは立っている女性の後ろですから、絶対に避けましょう。
    • 満員の電車やバスでは思うように避けきれない場合もありますが、なるべく女性側に体を寄せないようにしましょう。
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    疑わしい姿勢を避けましょう あなたが痴漢行為が可能な体勢を取っていないことをアピールしましょう。周囲から疑いや警戒の目で見られるリスクはぐっと減ります。
    • 両手を周囲から見える位置に出し、誤解を防ぎましょう。吊革をつかんだり、本やスマホを持っていれば周囲からもわかりやすいはずです。
    • 鞄や傘など手に提げる荷物がある場合は、女性と反対側の手で持ちましょう。
    • ドライブレコーダーと同じ感覚で自分の手をスマホで録画するという方法も目にしますが、盗撮を疑われる危険性の方が大きいのでやめておいた方がいいでしょう。
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方法 3 の 4:
疑われた場合の行動を知る

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    身の潔白を訴える 運悪く嫌疑をかけられてしまった場合に最も必要なのは冷静さです。あなたは潔白なのですから、感情的になったり卑屈な態度を取ったりしてはいけません。
    • 体を下手に動かさず、痴漢行為をしていないことがわかる体勢を維持しましょう。
    • 相手の勘違いであり自分には身に覚えがないという事を、冷静にはっきりと周囲の人にも聞こえるよう堂々と述べましょう。
    • 日本人はよくあいさつ程度の意味合いで気軽に「すみません」と口にしますが、この場合は罪を認めたという証拠と取られます。絶対に言うべきではありません。
    • 後々の証拠として、スマホ等で相手とのやり取りを録音しましょう。こっそりやるのではなく、周囲にも聞こえるように「あらぬ嫌疑をかけられているから録音する」と宣言しておいてから録音を開始しましょう。録音することで感情を落ち着かせ、互いの主張を冷静に聞けるようになるかもしれません。録画はプライバシーの侵害が問題となり逆効果になることが考えられますので、音声録音を選択すべきです。
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    目撃者の協力を得る 周囲にあなたの主張に同調している人がいるかもしれません。多くの人は関わり合いになることを望みませんが、ひと言でも肯定意見をもらえれば有利な材料となるでしょう。
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    弁護士を呼ぶ 誤解を解くことが難しい状況になってしまったら、自力で打開しようとせず速やかに弁護士を手配するのが賢明です。感情的な口論がエスカレートして二次的なトラブルに発展することも防げるでしょう。
    • 万一の時の備えとして、管轄の弁護士会などの電話番号を電話帳に登録しておくと安心です。[5]
    • その場で弁護士を手配できないようなら、家族や知人に頼みましょう。
    • 逮捕・勾留される前に冷静に行動しましょう。
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    現場を立ち去る 潔白であるあなたがその場で吊るし上げにされるいわれはありませんし、駅事務所などについていく義務もありません。
    • 自分は潔白であり逮捕される理由がないことを明言し、堂々とその場を立ち去りましょう。駅員や警備員の誘導や拘束に従うことは「私人逮捕[6] 」への同意と解釈され、大変不利になります。
    • 既に弁護士に連絡がついているなら、弁護士の指示に従いましょう。
    • 駅員や警備員に制止されるようなら、弁護士と電話で直接話してもらうとよいでしょう。
    • 逃走するのは賢明ではありません。疑惑を深めることになり、事故の原因にもなるなど大変危険です。
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方法 4 の 4:
逮捕された場合の行動を知る

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    冷静に弁護士を待つ 万一逮捕されてしまっても、弁護士が到着するまでは出来る限り冷静に構え、嫌疑を否認する必要があります。尋問に対しては黙秘を主張しましょう。今、あなたは犯人だと考えられています。ここが非常に重要です。無用な自己弁護をして状況を悪くすることは絶対に避けなければなりません。
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    弁護士と相談する 弁護士は法律のプロフェッショナルであり、あなたの最大の味方です。弁護士には事実を誇張なく話し、きちんと伝わったかを確認してから、今後の方針を話し合いましょう。
    • 弁護士はあなたが早期釈放されるよう活動します。その間、弁護士の方針にもよりますが、原則として尋問には勝手に答えず黙秘を続けます。
    • 釈放されても再逮捕や出頭命令が出る場合があります。これまでと同様、冷静かつ誠実に行動し、弁護士を信頼して事に当たりましょう。
    • 釈放が実現しなかった場合、相手との示談など次善策を弁護士と一緒に考えます。示談には抵抗感があるかもしれませんが、起訴された場合との比較を想定して熟考すべきでしょう。
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ポイント

  • 日本の刑事裁判の有罪率は99.9%と極めて高いことを認識しなければなりません。普段から事件に巻き込まれないよう留意し、万が一の際にも起訴に至らせないために素早く冷静に対処しましょう。

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カテゴリ: 法律
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