避妊手術を受けていないメス猫は3、4週間おきに発情期(交尾の準備が整った状態)を迎えます。[1]発情期に入ったメス猫は通常、うめき声や甲高い声を出す、身もだえる、オス猫を呼ぶ、オス猫とともにいなくなるなどの行動を見せます。[2]発情期のメス猫を落ち着かせるのは簡単ではありませんが、このような行動は一時的なものであることを忘れてはいけません。飼い主には不快に感じる発情行動ですが、猫にとっては実に自然な行為です。どうしても手に負えなくなった場合は、一時しのぎではなく長期的な解決策を模索しましょう。

方法 1 の 2:
発情期の猫を落ち着かせる

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    発情期の特徴を見極める 猫の行動をじっくりと観察して、病気ではなく発情中であることを確認しましょう。避妊手術を受けていない発情期のメス猫は、しきりに鳴いて落ち着きがなくなり、人や物に擦り寄ったり床を転げ回ったりするようになります。メス猫の後背部を撫でると、お尻を突き上げてしっぽを左右どちらかに寄せます。[3]
    • メス猫の発情期は通常、春から晩夏にかけての時期です。
    • 発情中なのか病気なのかを判断しましょう。行動に落ち着きがないものの、何かに擦り寄る、しっぽを左右いずれかに倒すなどの行為が見られない場合は、苦痛を訴えている可能性があります。動物病院で診察を受け、原因を調べましょう。
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    オス猫から隔離する 発情中のメス猫は、オス猫の前では興奮しやすくなります。メス猫を屋外に出さないように家中の窓を閉め、ドアやペット用の出入り口にも鍵を掛けておきましょう。メス猫を落ち着かせる(妊娠を未然に防ぐ)には、オス猫に近づけないようにする必要があります。オス猫から隔離するのも安全策ですが、メス猫は屋外に居るオス猫に感づくと飼い主の家から抜け出してしまうことがあるので注意しましょう。[4]
    • メス猫とオス猫を一緒に飼っている場合は、知人もしくは猫の世話をしてくれる人を探し、オス猫を1~2週間預かってもらいましょう。同じ家の中でオス猫とメス猫が近くにいると、どちらの猫も行動が荒々しくなり、ほぼ間違いなく繁殖行動を行うことになります。
    • 屋内にいるメス猫から窓越しにオス猫が見える場合には、カーテンや段ボールを使って窓を隠しましょう。
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    温かい敷布に座らせる 成功する保証はありませんが、カイロや蒸しタオルを敷くと発情中でもじっと座り、落ち着くことがあります。[5]電子レンジ対応のカイロが最も手軽な方法かもしれません。発情行動が見られたら、温め直してすぐに使うことができます。電気クッションや電気毛布を使うのも良いでしょう。
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    イヌハッカ(キャットニップ)は、効果が見られる場合に「限定」して使用する イヌハッカに対する反応は猫によって様々です。イヌハッカを与えると、リラックスして静かになる猫もいれば、活力が増して攻撃的になる猫もいます。[6]飼猫がイヌハッカにどういう反応を示すのか分からない場合には、イヌハッカの使用は控えましょう。イヌハッカを使うと、さらに状況が悪くなる場合もあります。
    • イヌハッカの効果は一時的なものですが、1~2時間は平穏に過ごせるかもしれません。
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    薬草療法を試す 鎮静効果のある猫用の薬草が多く市販されています。効果が認められた事例もありますが、すべての猫に効く万能療法はなく、みなさんの猫がこうした薬草に一切反応しないことも考えられます。まずは小袋に入ったお試し用の薬草セットを購入して、いろいろと試してみましょう。飼猫に効く薬草が見つかってから、その薬草を買い置きすると良いでしょう。
    • 使用方法を守りましょう。水皿に入れて与えるものや毛に数滴垂らして擦り込むタイプのもの、芳香剤として空中に散布するタイプのものもあります。
    • 人間用の薬草を使用してはいけません。人間用の薬草は高用量のものがほとんどです。
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    自宅でフェリウェイを使用する 「フェリウェイ」とは、鎮静効果のある猫専用の合成フェロモン製剤です。[7]効果が見られるまでには数週間を要し、即効性はありません。避妊手術を受けていないことが明らかな場合は、発情期の初期(春)に、コンセントに差し込むタイプのフェリウェイ拡散器を使用するのも良い方法です。事前に設置しておけば、発情期を迎える頃にはすでに猫の体内にフェリウェイが蓄積されているために、効果がすぐに表れます。
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    トイレを清潔に保つ 発情中のメス猫は、オス猫の気を引くために尿マーキングをする習慣があります。トイレを常に清潔に保っておけば、家の中ではなくトイレでマーキングを行うようになるかもしれません。それでもマーキングを行うようであれば、直ちにその場所を掃除し、消臭しましょう。尿の臭いを放置すると、メス猫はマーキングを繰り返すことになります。
    • 漂白剤入りの掃除用品を使用してはいけません。これらの用品にはアンモニア成分が使われています。アンモニアは尿にも含まれているため、その臭いを嗅いだメス猫が同じ場所で再びマーキング行動に及ぶ可能性があります。
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    猫と遊ぶ 一緒に遊んでやると、猫の気を一時的に逸らすことができます。しかし、遊ぶのをやめるとすぐにまたうめき声を上げ始める猫が大半でしょう。猫がすでに落ち着いているときには、(嫌がらないようであれば)腰のあたりを撫でる、掻く、ブラシがけをするなどしたほうが効果的かもしれません。[8]
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方法 2 の 2:
避妊手術とその他の長期的対策

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    避妊手術を受けさせる 避妊手術では猫の卵巣を取り除くため、発情行動が起こらなくなります。妊娠を防止できるだけでなく、癌などの疾患にかかるリスクも軽減できます。[9]
    • 手術の費用負担が困難な場合は、手術を低額で行っているサービス機関を探しましょう。野良猫の数を抑制する目的から、飼い主の費用負担を抑えている動物病院も数多くあります。
    • インターネットを使って、最寄りのサービス機関の情報を入手しましょう。
    • 手術を行っても、残った卵巣組織の一部が機能して発情行動が見られることが稀にあります。その場合は、獣医師の診断を受けましょう。
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    避妊手術は発情期の終了後に行う 発情期であるか否かに関わらず、避妊手術はいつでも行うことが可能です。しかし、発情期の最中に手術を行うと大量出血する恐れがあります。不可能ではありませんが、その場合は経験豊かな獣医師に相談しましょう。[10]
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    ホルモン療法は最後の手段と考える 猫の発情期を止めるホルモン療法では、プロスタグランジンとエストロゲンというホルモン剤を用います。しかし、これらの療法には子宮感染症や腫瘍といった深刻な副作用を伴います。[11]そのため、ホルモン療法はあくまでも避妊手術を行えない場合の選択肢と捉えておきましょう。受療に当たっては、ホルモン剤の正しい服用方法を獣医から詳細に説明してもらいましょう。[12][13]健康上の理由で避妊手術が受けられないとしても、発情行動を抑えるためだけにホルモン療法を行うのはリスクが高すぎます。
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ポイント

  • 猫の避妊手術費の負担が困難な場合は、避妊・去勢手術を支援する非営利団体の助成金が受けられることがあります。
  • 発情期ではなく、天候が原因で猫の体温が高い場合は、この記事で述べたものとは対処方法が異なります。

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このwikiHow記事について

Pippa Elliott, MRCVS
共著者 by
獣医
この記事の共著者 by Pippa Elliott, MRCVS. 獣医であり、Royal College of Veterinary Surgeons(王立獣医師会)のメンバーでもあるエリオット医師は、30年以上にわたり、かかりつけ獣医、そして獣医外科医として獣医療の実践に努めてきました。1987年にグラスゴー大学にて獣医科学と獣医外科学の学位を取得してます。エリオット医師は生まれ故郷の町にある動物診療所に20年以上勤務しています。 この記事は24,086回アクセスされました。
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