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この記事の共著者 : Sean Alexander, MS. ショーン・アレキサンダーは家庭教師サービス「Alexander Tutoring」の経営者です。同サービスでは数学と物理を中心とした個別指導を提供しています。家庭教師として15年以上の経験があり、スタンフォード大学、サンフランシスコ州立大学、そしてスタンブリッジアカデミーでは数学と物理の講師を務めていました。カリフォルニア大学サンタバーバラ校にて物理学の学士号を、サンフランシスコ州立大学にて理論物理学の修士号を取得。
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真空空間で物体は重力の働きで加速し続けるのに対し、スカイダイビングでは落下中に最高速度に達するのはなぜでしょう。落下する物体は空気抵抗などの抵抗力があると、等速になります。質量体にかかる重力は通常一定ですが、空気抵抗のような力は落下物の速度が上がるにつれて大きくなります。十分な高さから自由落下をさせると、落下物は空気抵抗と重力が等しくなる速度に達します。そして2つの力は互いに打ち消し合い、地面に到達するまで同じ速度で落下し続けます。これを終端速度と言います。
ステップ
方法 2
方法 2 の 3:重力を求める
方法 2
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1落下物の質量を調べます。メートル法のグラムやキログラムの単位で測りましょう。[3]
- ヤードポンド法で測った場合、ポンドは質量の単位ではなく、力の単位であることに注意が必要です。ヤードポンド法での質量の単位は質量ポンド(lbm)を使い、地表での重力は32重量ポンド(lbf)とされています。例えば、地上で体重が160ポンド(約73kg)の人の場合、質量は5lbmですが、その人は160lbfの重力を感じていることになります。
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2重力による加速度を理解します。 大気圏内では、重力による加速度は9.8m/秒(32フィート/秒)です。[4]
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3重力による下向きの力を計算します。物体を下に引く力は、その物体の質量に重力加速度を掛けた値であり、F = MAと書き表せます。これに2を掛けた値が終端速度の方程式の冒頭にきます。[5]
- ヤードポンド法では、これが物体の重量ポンドにあたり、一般的に重量と呼ばれます。つまりは、質量ポンドに32フィート/秒を掛けた値です。メートル法の場合、グラムでの質量に9.8m/秒を掛けた値が下向きの力となります。
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方法 3
方法 3 の 3:抵抗力を求める
方法 3
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1媒体の密度を調べます。物体が大気中を落ちる場合、空気密度は標高や気温によって変わります。物体が下に落ちるにつれて空気の密度が変わるため、落下する物体の終端速度を求めるのは複雑になります。しかし、およその空気密度は教科書等で調べられます。[6]
- 目安として、標高0、気温15℃での空気密度は1.225 kg/m3です。
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2物体の抗力係数を概算します。この値は物体がどのような流線形を描いているかによって異なります。残念ながら求めるには非常に複雑な計算や、科学的な仮定が必要です。風洞や複雑な空気力学の計算を使わずに抗力係数を求めようとするのは無謀です。代わりに、同様な形の物体を参考に、概算を求めましょう。[7]
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3物体の投影面積を求めます。求めるべき値の最後は、物体が媒体に対して描く断面積です。落下している物体を真下から見た場合のシルエットを想像しましょう。その、平面に映し出される形が投影面積です。この値も、単純な幾何学的な形以外では求めるのが難しい値です。
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4重力の逆向きに作用している抵抗力を求めます。物体の速度は分かるけれど抵抗力は分からない場合、方程式で抵抗力を求められます。方程式は(C x ρ x A x (v^2))÷2です。広告
ポイント
- 終端速度は実際には自由落下中も若干変化します。重力は物体が地球の中心に近づくと僅かに強くなりますが、誤差として無視できる程度です。媒体の密度は物体が媒体の中を進んで行くほど大きくなります。この変化はより大きな影響を与えます。スカイダイバーは落下中に落下速度が遅くなりますが、これは高度が下がると空気密度がどんどん高くなるためです。
- パラシュート無しで落ちた場合、スカイダイバーは時速約210kmの速度で地面に落下します。
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出典
- ↑ http://hyperphysics.phy-astr.gsu.edu/hbase/airfri2.html
- ↑ http://www.engineeringtoolbox.com/drag-coefficient-d_627.html
- ↑ https://home.fnal.gov/~cheung/rtes/RTESWeb/LQCD_site/pages/calculatingtheforces.htm
- ↑ https://www.physicsclassroom.com/class/1DKin/Lesson-5/Acceleration-of-Gravity
- ↑ http://wwwphy.princeton.edu/~steinh/ph115/Chapter03D.pdf
- ↑ http://wahiduddin.net/calc/density_altitude.htm
- ↑ http://exploration.grc.nasa.gov/education/rocket/dragco.html
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