耳鳴りの治療方法

共同執筆者 Jurdy Dugdale, RN

耳の中で甲高い音やブーンという音がするのが耳鳴りの特徴です。耳鳴りの原因には、非常に大きな音、耳垢塞栓、心臓や血管の異常、処方薬、甲状腺疾患などがあります。医療機関を受診し、正確な診断を受け、治療計画を立ててもらいましょう。治療できない耳鳴りも少なくありませんが、それを緩和する方法はいくつもあります。例えばサウンドジェネレーター(音響治療器)、補聴器、投薬などで耳鳴りを気にならないようにすることができます。耳鳴りの研究は絶えず進化し続けている分野なので、実験的治療を受けることもできるかもしれません。

方法 1 の 3:
耳鳴りの症状を緩和する

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    サウンドジェネレーターで耳鳴り音を聞こえなくする サウンドジェネレーターはホワイトノイズや心が落ち着く音、静かな音楽などを鳴らし、耳鳴りの音をかき消す働きをします。補聴器型、ヘッドフォン型、ホワイトノイズマシン型などがあります。エアコンや空気清浄機、扇風機などの家電を作動させる、テレビを低音量でつけておく、といった方法も試してみましょう。[1]
    • サウンドセラピー(音響治療)では耳鳴りの治療はできませんが、症状に気付きにくくし、集中力を高め、眠りにつきやすくする効果は期待できます。
    • 医療機器レベルのサウンドセラピーの装置は高額で、保険適用外です。より安価な方法が必要なら、音楽(ビデオ)ストリーミングサービスで環境音楽や穏やかで心静まる音楽を探しましょう。
    • ホワイトノイズ(「シー」というような一定の音)のように安定した、漠然とした音の方が、波の音などの強弱の変化がある音よりも効果的です。[2]
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    補聴器で難聴をカバーし、耳鳴りの音を覆い隠す 難聴がある場合は、補聴器を使って外界の音を大きくすることで、耳鳴りの音が気にならないようにします。かかりつけの耳鼻科の医師に補聴器について相談しましょう。自分に合った補聴器選びと調整をサポートしてもらえます。[3]
    • 難聴がない人も、聴覚神経を刺激したり、耳鳴り音をホワイトノイズでカバーする目的で補聴器や人工内耳を使用できます。
    • 補聴器は高額な上、保険適用は受けられませんが、自治体の補助金制度で公的助成を受けられることがあります。
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    主治医に抗うつ剤・抗不安剤について相談する 向精神薬には耳鳴りの症状や、耳鳴りによる不眠症を緩和し、耳鳴りとの付き合い方を楽にする効果が期待できます。 向精神薬は、ストレス、不安、抑うつを引き起こすほどに耳鳴りの症状がひどい場合に最も効果があります。 [4]
    • ストレス、不安、抑うつは耳鳴りを悪化させることがあります。こういった感情と耳鳴りとは相互関係にあり、お互いに悪影響を及ぼしあいます。このような負の連鎖に陥ってしまった場合には、医師に抗不安薬や抗うつ薬を勧められるかもしれません。
    • 抗うつ薬や抗不安薬には、視界がぼやける、口渇、吐き気、便秘、イラつき、性欲低下などの不快な副作用が伴うことがあります。副作用や新たな症状、今までにない症状(抑うつ、自殺念慮、攻撃性など)が見られた場合は医師に相談しましょう。
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    耳鳴りに詳しい医師を探す 耳鳴り専門外来の医師は耳鳴りとの上手な付き合い方や、耳鳴りが患者の生活の質に与える影響への対処法を指導します。大抵の場合、何らかの耳鳴りの治療(投薬やサウンドセラピーなど)とカウンセリングを組み合わせて行います。 [5]
    • 耳鳴り専門外来のある病院を検索してみましょう。
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    実験的治療について医師に尋ねる 耳鳴りの完全な治療法は見つかっていませんが、研究は続いています。そのため、実験的な治療があれば、積極的に受けてみましょう。例えば、脳や神経への電気・磁気刺激治療は耳鳴りの原因となる神経の過活動を抑える効果があります。こういった治療はまだ発達途上ですが、実験的な治療が自分に合うかどうか、専門医に相談してみましょう。[6]
    • 近い将来、新薬も登場するかもしれません。治験があれば教えてもらえるように、医師に頼んでみましょう。[7]
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方法 2 の 3:
生活習慣の改善で耳鳴りを軽減する

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    大きな音に晒される機会を減らす 大きな音が耳鳴りのきっかけ・悪化の原因となることがあります。職場が騒々しい、大きな音の出る電動工具を扱う、庭仕事をする、掃除機をかけるといった場合は、耳栓や防音イヤーマフを着用しましょう。[8]
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    1日に30分運動をする 定期的な有酸素運動は非常に効果的です。ウォーキング、ランニング、サイクリング、水泳などをしてみましょう。こういった運動は全般的な健康増進に役立つだけでなく、運動によって血液の循環が良くなることで、心臓や血液循環に起因する耳鳴りの緩和にも役立つかもしれません。[9]
    • 活発に運動をすると、心の健康にも良い効果があります。
    • 定期的に運動をしていない人(特に何らかの病気がある人)は、新しく運動を始める前に医師に相談しましょう。
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    瞑想やリラックス法を試してみる ストレスは耳鳴りを悪化させることがあります。不安や心配、絶望的な気持ちを感じ始めたら、深呼吸をしてリラックスしましょう。ゆっくりと4まで数えながら息を吸い、4つ数える間息を止めて、また4つ数えながらゆっくりと吐きます。1~2分、もしくは自分で落ち着いたと感じるまで続けましょう。[10]
    • 深呼吸をしながら、海岸や子供の頃の穏やかな思い出など、リラックスできる光景を思い浮かべましょう。
    • ストレス源となる状況や人をなるべく避けましょう。たくさんのストレスを抱えている人は、新たに仕事を抱え込んだり、パンク寸前まで頑張ってはいけません。
    • ヨガや武道を習うとマインドフルネスやリラクゼーションの効果が期待できます。また、クラスを受講することで社会的なつながりもできて、全般的なものの考え方を改善できるかもしれません。
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    カフェイン、アルコール、ニコチンを避ける アルコール、カフェイン入りの飲料、コーヒー、紅茶、炭酸飲料、チョコレートなどの摂取量を制限しましょう。こういった物質は血液循環に影響を及ぼし、耳鳴りを悪化させることがあります。ニコチンは特に有害なので、必要であれば禁煙方法について医師に相談しましょう。[11]
    • また、カフェインを制限すると、耳鳴りによる不眠にも効果があります。
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方法 3 の 3:
基礎疾患の治療をする

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    医師に正確な診断を仰ぐ 耳鳴りは、耳の中で甲高い音やブーンというような音が聞こえる症状です。しかし、これは症状であり、それ自体は病気ではありません。そのため、医療機関を受診し、そもそもの原因を特定してもらいましょう。受診すると、身体検査や聴力の検査が行われます。 [12]
    • 耳鳴りの主な原因として、大音量の騒音、耳垢塞栓、心臓や血管の病気、処方薬の服用、甲状腺疾患などが考えられます。
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    必要があれば紹介状を書いてもらう 近所の医院やかかりつけ医で耳鳴りの診断を受けると、耳鼻科や大学病院の耳鳴り専門外来に紹介状を書いてもらえるかもしれません。専門外来では、耳鳴りに関してより専門な知識を持った医師が長期的な管理計画を立ててくれます。
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    頻繁に大きな音に晒されていることを医師に告げる 大きな音が原因の難聴は、耳鳴りの主な原因です。工場や建築現場、電動工具を使う場所などで働く人、頻繁にコンサートに行く人、ミュージシャン、頻繁に爆発音を聞く人は耳鳴りになる危険性が高いと言えます。 [13]
    • 大きな音に頻繁に晒されることを医師に伝えると、他の病気の可能性を除外しやすくなります。
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    服用中の薬について医師に相談する 耳鳴りや、耳鳴りの悪化の原因になることが知られている薬は200種類に上ります。一部の抗生剤、抗がん剤、抗マラリア薬、利尿薬などがそれにあたります。薬を服用している人は、医師に相談して、服薬量を減らすか、より副作用の少ない別の薬を探してもらいましょう。[14]
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    耳垢塞栓があれば、耳鼻科で取ってもらう 溜まった耳垢が外耳道を塞ぎ、聴力低下や炎症、耳鳴りの原因となることがあります。必要であれば、耳鼻科で耳垢をふやかす薬剤や、専用の吸引装置を使って除去してもらいましょう。[15]
    • 耳鼻科で相談せず、自分で耳垢を取り除こうとしてはいけません。ベビーオイルや過酸化水素をスポイトで垂らすなどして家庭で処置できる場合もあるかもしれませんが、それは医師の許可が出た場合のみに留めましょう。
    • 綿棒で耳掃除をしてはいけません。綿棒は耳を刺激し、耳垢を外耳道の奥へ押し込んでしまいます。
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    必要であれば血圧や血管の病気の管理をする 高血圧やそれ以外の循環器の病気による耳鳴りには処方薬が出ます。指示された通りに薬を服用し、食生活や生活習慣の改善が必要かどうか、医師に相談しましょう。[16]
    • 例えば、塩分の摂取制限が必要な場合があります。調理には塩の代わりにハーブ(生、乾燥)を使い、塩分の多いスナックは避けましょう。食事に追加で塩をかけてはいけません。医師に脂肪分の高い食品を制限したり、もっと運動するように勧められるかもしれません。
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    必要があれば、甲状腺障害の薬を服用する 甲状腺機能亢進症(甲状腺の過活動)、甲状腺機能低下症はどちらも耳鳴りの原因となります。医師は喉にある甲状腺に腫れや塊がないかを調べ、血液検査で機能を確認します。何か問題があれば、甲状腺ホルモンのレベルを正常に保つ処方薬が出されます。[17]
    • 多くの場合、甲状腺の薬は空腹時、一日の決まった時間に服用しなくてはなりません。服用の際は医師の指示に従いましょう。
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このwikiHow記事について

治験審査委員
この記事はJurdy Dugdale, RNが共著しています。 ジューディー・ダグデールはフロリダ州在住の正看護師です。1989年にフロリダ州の看護師委員会より、正看護師として認定されています。
カテゴリ: 健康
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