難聴は老化とともに生じる一般的な問題ですが、耳を酷使したり、適切な清掃や手入れを怠ると、年齢に関わらず発生する可能性があります。難聴には大きく分けて感音難聴と伝導難聴の2つのタイプがあります。感音難聴(SNHL)は最もよくあるタイプの難聴で、蝸牛(かぎゅう)と呼ばれる内耳の感覚器官もしくは内耳と脳をつなぐ神経の損傷が疑われます。[1] 多くの場合、感音難聴は完治できませんが、補聴器や人工内耳で聞こえにくさを改善することはできます。一方、伝導難聴(CHL)は、音が中耳内の耳小骨を伝わるときに部分的に遮られた場合に発生します。[2] たいていの場合、伝導難聴は治療できます。

パート 1 の 6:
耳の検査を受ける

  1. 1
    聴力の低下について医師に相談する 聴力の低下や聞こえ方の変化に気づいたら、医師に相談しましょう。医師は異常を発見するために耳の検査をして、病歴や生活習慣についての問診を行います。聴力に悪影響を及ぼすたいていの要因は良性で完治します。恐れずに医師の話を聞きましょう。
    • 自己診断や医療行為を行う資格のない友人や家族に耳の中を調べてもらうことは避けましょう。
    • かかりつけ医は詳細な検査を行うために耳鼻科医を紹介するかもしれません。
  2. 2
    専門医による聴力検査を受ける 耳鼻科医や言語聴覚士は、脳に到達できる音の強度を評価する聴力検査を含む、詳細な検査を行うことができます。これは痛みを伴わずに比較的すぐに行える検査で、難聴が永久的なものであるかどうかの判断に欠かせません。
    • 耳鼻科医は問題となる難聴が感音難聴か伝導難聴であるかを診断できます。
  3. 3
    診断と治療の選択肢を理解する 必ず医師に診断内容と治療の選択肢について明確に説明をしてもらいましょう。難聴が感音難聴である場合には、耳鼻科医が治療を行うでしょう。しかし、伝導難聴であるならば、症状に応じて、簡単で安全な家庭療法を含む様々な治療の選択肢があります。
    • インターネットで難聴について調べると、(特に伝導難聴に関して)治療の方法が見つかるかもしれませんが、常に信頼のおける医療サイトを参照するようにしましょう。
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パート 2 の 6:
感音難聴と闘う

  1. 1
    感音難聴は自然治癒しないことを理解する 感音難聴を発症すると、天然療法や家庭療法では元の状態に戻ることはできませんが、先進医療で間違いなく症状に対処できます。
    • アメリカでは感音難聴は最も一般的なタイプの難聴であり、65才以上のうち23%の人に発症します。[3]
    • 感音難聴(とくに高周波音域が聞こえ辛い症例)の最も一般的な原因は過剰な騒音にさらされることです。20~69才のうちの15%が過剰な騒音の影響を受けています。[4]
  2. 2
    補聴器をつける 補聴器は耳の後ろにつける小さな電子デバイスです。補聴器は耳に入って来る音波を増幅して音を大きくします。補聴器の主要なパーツはマイク、アンプ、スピーカーの3つです。補聴器はマイクを通じて音を受け取ります。マイクは音を電気信号に変換してアンプに送ります。アンプは受け取った電気信号を増幅して小さなスピーカーから内耳の蝸牛へと送ります。送り出された音は蝸牛内の繊毛を動かして、それにより神経が刺激されて信号を脳の聴覚中枢へと送ります。
    • 最近の補聴器は小型化されており、ほとんど見えません。したがって、補聴器の使用が最善の選択であるならば、外見を気にする必要はありません。
    • 補聴器はアナログ仕様かデジタル仕様かによって、若干動作が異なります。
  3. 3
    人工内耳を埋め込む 蝸牛の繊毛が感染症、腫瘍、または頭部の怪我などでひどく損傷している場合は、補聴器はあまり役に立ちません。その代わりに、損傷した繊毛に代わって音声信号を脳に送る人工内耳という電子医療機器を埋め込む手術を受けて、聴覚機能を取り戻す必要があります。
    • 人工内耳の埋め込み手術は補聴器よりもかなり費用がかかります。
  4. 4
    聴覚補助装置を入手する 電子的増幅、電磁エネルギー伝播、ラジオ信号あるいは赤外線を利用した様々な技術があります。こうした技術は単体で、あるいは補聴器や人工内耳に伴って音の増幅を図るように設計されています。
  5. 5
    外科手術の日程を決める 内耳の感染症の処置、腫瘍の摘出、あるいは遺伝的な奇形を整形するなどして難聴を治療するために外科手術が必等になるかもしれません。あらゆる手術にはリスクが伴うことに留意して、手術を決断する前に、必ず医師などから十分な情報を得るようにしましょう。
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パート 3 の 6:
伝導難聴と闘う

  1. 1
    外耳道の掃除をする 耳あかやその他のごみによる耳詰まりは、一般的な伝導難聴の原因です。耳あかは少量であれば、耳の中の保護、潤滑、抗菌の役割を果たすので有益です。通常、外耳道は自己浄化を行いますが、時には詰まってしまい、それが耳詰まり感、かゆみ、耳鳴りなどに加えて難聴の原因になります。外耳道の奥を掃除するのに綿棒を使用することは避けた方がよいでしょう。鉱油、ベビーオイル、グリセリンなどを詰まった耳に数滴たらすなどの安全な方法を検討しましょう。[5]
    • オキシドールも同様に安全に耳垢を除去しますが、点耳後数分間は多少の刺激感やヒリヒリ感があるかもしれません。
    • 耳鼻科で耳洗浄をしてもらうことも可能です。
    • イヤーキャンドルと呼ばれる方法は、火傷や鼓膜穿孔(鼓膜に穴が開くこと)のリスクを伴うため、医師は耳掃除の手段としてこれを薦めていません。
  2. 2
    耳管の詰まりを解消する 一般的な風邪、副鼻腔炎やアレルギーは耳管(中耳と咽頭および鼻腔をつなぐ管)を液体や粘液で詰まらせて、耳の痛み、キーンと鳴る耳鳴り、聴力の低下を引き起こします。通常、耳管の詰まりは放っておいても解消されますが、早く詰まりを解消したければ、耳抜き(口を閉じて鼻をつまんだまま、鼻をかむように優しく息を吐く)をしましょう。
    • あくびをしたり、ガムを噛むのも耳管の詰まりを解消するのに役立つかもしれません。
    • 耳管が開くときに、耳の中でポンという音がするかもしれません。それは耳の内部と外部の圧力が等しくなったことを示しています。
  3. 3
    抗生物質の使用を検討する 抗生物質は、内耳や中耳の感染症の原因となる病原菌のような微生物を死滅させたり、その発生を抑制します。医師から耳に感染症があると診断されたら、アモキシリンのような抗生物質は、感染症を治療して、聴力を回復するのに役立つかもしれません。
    • エリスロマイシンやテトラサイクリンのように、難聴の原因となる恐れのある経口抗生物質があることに留意しましょう。
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パート 4 の 6:
聴力を改善する運動を行う

  1. 1
    運動で聴力を改善する 感音難聴もしくは伝導難聴のどちらでもなく、単純に聴力を改善したい場合は、血液循環が改善して、耳の内部の微調整に役立つ有酸素運動を定期的に行いましょう。[6]
  2. 2
    騒音を除去する練習をする 友だちと会話している最中に比較的小さな音量で音楽をかけましょう。引き続き会話に集中しながら、音源を2つ3つと追加していきましょう。これは、環境音を除去するための耳のトレーニングになります。
  3. 3
    音源を特定する練習をする 自分が目を閉じた後に、友だちに6mくらい離れたところに歩いて行ってもらいましょう。友だちにホーンやベルで大きな音を2秒間鳴らしてもらい、音の発信源と思われる場所を指し示しましょう。友だちに毎回位置と距離を変えてもらいましょう。
  4. 4
    さまざまな種類の音を識別する練習をする 目を閉じて周囲の全ての異なる音を聞きましょう。近くに聞こえる音、遠くに聞こえる音ともに、一つ一つ何の音なのかを識別していきましょう。練習を積み重ねていくと、より多くの音を識別できるようになります。[7]
  5. 5
    聞き取り能力を改善するソフトやアプリの利用を検討する これらのソフトやアプリの例には、CLIX (複数の単語の音の違いを識別するトレーニング)、 Forbrain (適切な声量を認識するトレーニング)、 Category Carousel (音と関連する画像を結びつけるトレーニング)などが挙げられます。[8]
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パート 5 の 6:
食生活を変える

  1. 1
    健康維持と耳の正常な機能に必要な栄養を含む食品をとる これらの食品の例には、冷水魚(ニシン、鮭、マス)、ナッツ類、種子類、全粒穀物、新鮮な野菜や果物などが挙げられます。[9]
    • 抗酸化物質は体全体の老化を防ぎ、ビタミンA、C、Eを含んでいます。抗酸化物質は、体内に蓄積して有害となる活性酸素を中和します。
    • ビタミンB3(ナイアシン)は末梢血管をわずかに拡張して、耳(および体全体)への血液循環を高めます。一方で、ビタミンB6(ピリドキサミン)は正常な神経機能のために必要とされます。
    • ビタミンB12とB9(葉酸)の欠乏は加齢に伴う聴覚障害に関連がある可能性があります。食品やサプリメントからこれらを十分に摂取しましょう。[10]
  2. 2
    聴覚に悪影響を及ぼす食品を避ける 健康に有益な食品を摂取することに加えて、特定の食品の摂取を避けることで、健康を増進して聴覚にも良い影響を及ぼすことができます。
    • 動物性飽和脂肪を摂りすぎると、血中コレステロールが上昇して、動脈が詰まるリスクが高まります。耳は正常に機能するために、適切な血流を必要とします。
    • 塩分の摂りすぎは、耳の中に溜まる液体の量を増加させる恐れがあります。
  3. 3
    水銀、ヒ素、カドミウムなどの重金属を避ける 重金属は神経(とりわけ耳内部に分布しているような小さなもの)にとって有害であり、最終的にそれを破壊してしまいます。人体は重金属を上手く排出することができないため、重金属は体内に蓄積して、危険度が増します。
    • 比較的水銀を多く含む食品は、サメ、メカジキ、アマダイ、キングマッケレルなどの魚です。
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パート 6 の 6:
難聴を防ぐ

  1. 1
    大きな騒音による難聴の症状悪化防止策を講じる 感音難聴になったら元に戻すことはできませんが、症状が悪化するのを防ぐことは可能です。例えば、持続する大きな騒音に晒されるのを避けたり、避けることが不可能な場合は耳栓を利用するなどしましょう。
    • ロックのコンサートや自動車レースなどのスポーツイベントに行くことを考え直しましょう。
    • 大好きな音楽を聴くときは、MP3プレイヤーの音量を下げましょう。
  2. 2
    先端の尖った物から耳を保護する 先端の尖った物を決して耳の中に入れてはいけません!ペン、鉛筆、ナイフ、その他の先端の尖ったものを耳の中に入れると、鼓膜を破る恐れがあり、永久的に難聴になる可能性があります。
    • 鼓膜が破れると、痛み、めまい、耳鳴りなどが生じるかもしれません。[11]
  3. 3
    薬が聴覚に及ぼす影響を考慮する 健康のために定期的な服用が欠かせない薬もありますが、頭痛のような些細な症状に対処するための薬は聴覚に悪影響を及ぼすかもしれません。
    • アスピリンのようなサリチル酸塩は、耳の内部の電流を乱すことが実証されています。[12]
    • 高血圧やガンを治療する薬も難聴の大きなリスク要因となります。
    • 化学療法に用いられるいくつかの薬剤は永久的な難聴さえも引き起こしかねません。 これらの薬剤は、シスプラチン、5-フルオロウラシル、ブレオマイシン、ナイトロジェンマスタードなどが挙げられます。
    • 高容量のアスピリンは一時的な難聴を引き起こすかもしれません。[13]
    • キニーネやクロロキンのような抗マラリア薬も一時的な感音難聴を引き起こす可能性があります。[14]
  4. 4
    聴覚に悪影響を及ぼす可能性のある他の病気を速やかに治療する 風邪、インフルエンザ、鼻炎、あるいはアレルギーが手が付けられない(あるいは慢性化したり、繰り返し発生する)状態になって、耳や聴覚に悪影響を及ぼすようになるまで放っておかないようにしましょう。感染症に対抗できるように免疫力を高く保ちましょう。
    • 十分な睡眠と水分補給、ストレスの制御、栄養のある食品の摂取などは全て免疫力を高めます。
    • 糖尿病のようないくつかの深刻な疾患もまた、難聴を引き起こします。糖尿病を患っていれば、できるだけ症状を制御して、耳に痛みを感じ始めたらすぐに医師に相談をしましょう。これは、難聴や死にさえもつながりかねない壊死性の外耳炎の兆候かもしれません。[15]
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ポイント

  • 自分の声がよく聞こえないときは、聞こえるようにと大きな声で話そうとしがちになります。よく聞こえない場合は、自分が思っているよりも若干抑えた調子で話しましょう。
  • 喫煙者は非喫煙者と比較して難聴になりやすいので、禁煙を検討しましょう。[16]
  • 耳鳴りは内耳が損傷している兆候であり、難聴の前ぶれである可能性があります。

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このwikiHow記事について

Payam Daneshrad, MD
共著者 ::
認定耳鼻咽喉科医
この記事の共著者 : Payam Daneshrad, MD. 認定耳鼻咽喉科医、顔面形成外科医(認定資格取得予定)のパヤム・ダネシュラド医師はカリフォルニア州ロサンゼルスにある「DaneshradClinic」の経営者兼運営者です。 成人と小児を対象とした鼻咽喉科・頭頸部外科治療、鼻腔パッキング手術、低侵襲経蝶形骨洞手術、いびき治療を専門としており、経験は19年以上。最新技術を使い扁桃摘出術、アデノイド切除、甲状腺摘出術、副甲状腺摘出術を行っています。カリフォルニア大学バークレー校にて学士課程を修了し首席で卒業。テュレーン大学医学部にて医学博士号を取得。在学時に医学優等生協会AOAへの入会、そしてテュレーン大学トゥレーン大学公衆衛生学への入学が認められました。南カリフォルニアにて医療訓練を受け、現在は同大学の臨床准教授を務めるほか、ロサンゼルス・スパークス(米国女子プロバスケットボールチーム)とロヨラ・メリーマウント大学の運動部担当の耳鼻咽喉科医及び顔面形成外科医としても活躍。 この記事は4,651回アクセスされました。
カテゴリ: 全般的健康
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