脂肪腫ができているか知る方法

共同執筆者 Danielle Jacks, MD

この記事には:症状を認識する医学的診断を受ける危険因子を理解する脂肪腫を治療する16 出典

脂肪腫の名で知られるリポ―マは非がん性の腫瘍です。通常この種類のできものは胴部、首、腋の下、上腕部、大腿部、そして内臓に発生します。幸いにも脂肪腫が生命に危険を及ぼす可能性は極めて低く、不快感を引き起こすようであれば効果的に治療を行うことができます。これらの事実をふまえ、脂肪腫の見分け方、そして脂肪腫が発生した場合の対処方法を心得ておくと後々役に立つでしょう。

1
症状を認識する

  1. 1
    皮膚の下にある小さなしこりを探す 通常、脂肪腫は豆粒大から直径3cm程のドーム状のしこりとしてあらわれます。皮膚の下にこのサイズのしこりができているようであれば、脂肪腫を疑う必要があります。[1]
    • 脂肪腫によっては3cm以上の大きさを持つ場合もあります。また、皮膚の上からでは完全に感じとれないこともあります。
    • 脂肪腫は脂肪細胞の異常、そして急速な増加により形成されます。
    • ただし、しこりが大きく、硬く、また流動性に欠けるようであれば、それらは嚢胞である可能性があります。また、嚢胞である場合は圧痛を伴い、ウイルスに感染すると排膿することがあります。

    ポイント 脂肪腫の中にはまれに直径5cm以上に肥大化するものもあります。そのような脂肪腫はジャイアントリポ―マと呼ばれています。

  2. 2
    しこりに触れて硬さを確かめる 通常、脂肪腫は手触りがやわらかく、指で押すと中身が動きます。この種類のできものは比較的発生位置に固定された状態にありますが、周囲組織との癒着が軽いため、皮膚の表面からでもわずかに動かすことができます。[2]
    • これはしこりの種類(脂肪腫、腫瘍、嚢胞)を見分ける役に立ちます。脂肪腫と比べ腫瘍と嚢胞のしこりには硬さがあり、輪郭がはっきりとしています。
    • まれに皮膚の深層部分に脂肪腫が発生することがあります。その場合全体の大きさや硬さを確認をするのは難しいかもしれません。
  3. 3
    痛みに注意を払う 脂肪腫を形成するしこりには神経が通っていないため、痛みをもたらすことはほとんどありません。ただし、発生部位によっては脂肪腫が肥大化すると痛みを引き起こす可能性があります。例えば、神経組織付近に発生した脂肪腫が成長すると、神経が圧迫され、痛みの原因となります。[3]
    • 脂肪腫の周辺に痛みを感じるようであれば、医師に相談しましょう。
  4. 4
    しこりの出現や変化に気付いたら医師の診断を受ける 新しい脂肪のかたまり、もしくは以前からあるしこりの形状に変化がみられるようであれば、医師の診断を受けましょう。症状に合わせた治療を行うには自己診断でななく、専門家による医学的診断を受ける必要があります。[4]
    • 医師であれば脂肪腫や別の種類の腫瘍、そして嚢胞の違いを見きわめることができます。

2
医学的診断を受ける

  1. 1
    しこりに気付いた日にちを書き留める しこりが発生してからの経過日数、またこれまでの形状変化の有無を認識しておくことが重要です。しこりに初めて気付いた時点でその日の日付、発生部位、そして全体の形について記録しておきましょう。
    • これらの情報は医師が症状の深刻度を見きわめ、増殖性のあるしこりを切除するべきか判断するさいに役立ちます。

    ポイント これらのしこりは長い間形状を変えないこともあり、放っておいても害を及ぼすことはありません。大抵の人は外見上の理由から脂肪腫を取り除きます。

  2. 2
    しこりの成長に注意を払う しこりの発生に気付いたら、巻き尺で長さを図り、サイズの変化を記録しましょう。1、2か月の間に大きくなっているようであれば、すでに診断が済んでいるものであっても、病院を受診し再度調べてもらいましょう。[5]
    • この種類のできものは成長する速度が非常に遅いため、サイズの変化を確認しづらいかもしれません。
    • 脂肪腫は豆粒大のサイズから始まり、直径3cm程にまで成長することがあります。しこりがそれ以上大きくなるようであれば、脂肪腫ではない可能性があります。
  3. 3
    しこりを医師に診てもらう 体に新しい、もしくは異常なしこりを発見したら、医師の診断を受けましょう。病院を予約をするさいに、あらかじめしこりの診察と検査の依頼をしておきましょう。受診当日に医師による問診と触診が行われます。[6]
    • 通常、医師であれば触診により脂肪腫の判断を下すことが可能ですが、成長の原因を確かめるために病理検査が行われる場合もあります。
    • 病理検査にはレントゲンやCT検査、MRI検査、そして生体組織検査が用いられます。[7]

3
危険因子を理解する

  1. 1
    脂肪腫の発生率は年齢と共に増加することを理解する 一般的に脂肪腫は40歳代から60歳代の人たちに多く発生します。あなたが40歳を過ぎているようであれば、このタイプの脂肪のかたまりには注意を払いましょう。[8]
    • 脂肪腫の発生率は40歳を過ぎた頃から上昇しますが、それ以外の年齢層の人たちにも発生することを覚えておきましょう。
  2. 2
    脂肪腫が発生しやすい症状を持っているか見きわめる 特定の健康状態にあると、脂肪腫が発生しやすくなります。下記の疾患との間に関連性が認められています。[9]:
    • バナヤン・ライリー・ルバルカバ症候群
    • 良性対称性脂肪腫症
    • アンダース病
    • カウデン症候群
    • ガードナー症候群[10]
  3. 3
    脂肪腫の家族歴を調べる あなたとあなたの家族の健康状態には遺伝子的な繋がりがあります。両親や祖父母、もしくは親類の中に脂肪腫の発生歴を持つ人がいるか調べましょう。脂肪腫の発生には遺伝子が関係している場合があります。[11]
    • 例えば、あなたとあなたの祖母は遺伝子を共有しています。祖母に脂肪腫の発生歴があるようであれば、あなたにも発生する可能性があります。
    • もっとも、脂肪腫は遺伝的なものよりも散発的(非遺伝的)なものの方が一般的です。家族歴の有無にかかわらず発生する可能性があることを覚えておきましょう。

    注意事項  脂肪腫の家族歴を認識していても発生を防ぐことはできませんが、体にできたしこりの種類を判断するさいに役に立つでしょう。

  4. 4
    コンタクトスポーツにより繰りかえし外傷を受けている部位を見きわめる コンタクトスポーツ(身体接触を伴う競技)に参加することで同じ部位に強い衝撃を受け続けると、脂肪腫の発生率が高まります。例えば、バレーボール選手であれば、ボールを打ち付ける部位に脂肪腫が発生します。[12]
    • 同じ部位に怪我を繰りかえすようであれば、その箇所を入念に保護し、将来脂肪腫が発生するのを防ぎましょう。

4
脂肪腫を治療する

  1. 1
    医師にステロイド注射について相談する 最も侵襲性の低いこの治療法では、ステロイド剤(トリアムシノロンアセトニドにリドカインを1%混合したもの)をしこりの中心部に注射し、脂肪腫を取り除きます。注射を受けた当日に帰宅することができます。[13]
    • 1か月以内に脂肪腫が消えないようであれば、効果が得られるまで注射を受けることも可能です。
  2. 2
    大きな脂肪腫、または痛みを伴う脂肪腫は手術で除去する 脂肪腫を取り除くには外科的手術を受けるのがもっとも効果的です。脂肪腫が皮下の浅い部分にできている場合は、皮膚をわずかに切開し、中のしこりを取り除いた後、切開創の洗浄と皮膚の縫合を行います。通常、外科的手術はおよそ3cm以上、もしくは痛みを引き起こす脂肪腫にのみ用いられます。[14]
    • まれに脂肪腫が内臓に発生することがあります。内臓にできた脂肪腫を取り除くさいには全身麻酔が用いられます。
    • 脂肪腫は一度除去をすれば再発生したり、元の大きさに戻ることはほとんどありません。
  3. 3
    脂肪吸引法を治療の選択肢として検討する 吸引技術を用いて脂肪組織を取り除くこの方法では、しこりを覆う皮膚に小さな切込みを入れ、吸引管を差し込んで脂肪腫を形成する脂肪細胞を吸い出します。通常、施術を受けた当日に帰宅することができます。[15]
    • これは一般的に美的な理由から脂肪腫の除去を望む人たちが受ける治療法ですが、通常に比べ脂肪組織がやわらかい脂肪腫の治療にも用いられます。 

    注意事項 脂肪吸引法には小さな瘢痕の発生が伴いますが、完治後はほとんど目立たない状態になります。

  4. 4
    脂肪腫の補充療法として家庭療法を用いる 薬草やサプリメントの中には脂肪腫を縮小する効果があると言われているものが数種類あります。科学的には明らかにされていませんが、実体験に裏付けられた家庭療法として下記のものが挙げられます。[16]
    • ハコベ ― 1日3回、食後にハコベエキス製剤を摂取します。米国では薬局で購入できますが、日本では販売されていません。
    • インドセンダン ― インドセンダン(原産地のインドではニームと呼ばれている薬草)を食事に加える、もしくは1日1回、インドセダンのサプリメントを摂取します。
    • フラックスシードオイル ― 1日3回、フラックスシードオイルを直接患部に塗ります。
    • 緑茶 ― 毎日1杯の緑茶を飲みます。
    • ウコン ― 毎日ウコンのサプリメントを摂取する、もしくはウコンの粉末とオイルを同じ割合で混ぜ合わせたものを、直接しこりに塗ります。 
    • レモン汁 ― 1日を通して飲み物にレモンのしぼり汁を加えます。

注意事項

  • しこりの発生に気付いたら、それが比較的無害な脂肪腫のように見えても医師の診断を受ける必要があります。

記事の情報

この記事はDanielle Jacks, MDが共著しています。 ダニエル・ジャックス医師は、ニューオリンズ市の Ochsner Clinic Foundation(ルイジアナ州最大の医療機関)に勤務する外科研修医です。ジャックス医師は2016年にオレゴン健康科学大学より医学博士号を授与されています。

カテゴリ: 全般的健康

他言語版:

English: Know if You Have a Lipoma, Русский: определить, что у вас липома, Italiano: Capire se hai un Lipoma, Deutsch: Erkennen ob du ein Lipom hast, Português: Saber se Você Tem Lipoma, Español: saber si tienes un lipoma, Français: savoir si vous avez un lipome, Bahasa Indonesia: Mendeteksi Lipoma, Tiếng Việt: Nhận biết dấu hiệu u mỡ, العربية: معرفة إذا كان لديك ورم شحمي, Nederlands: Weten of je een lipoom hebt, 中文: 知道自己是否长了脂肪瘤, 한국어: 지방종이 생겼는지 알아보는 방법

このページは 139 回アクセスされました。
この記事は役に立ちましたか?