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自分の強みと弱みを把握することができると、生活や仕事がより安定したものになります。自己認識はとても効果的であるにもかかわらず、面倒、あるいは痛いところをつかれる、といった理由からか、余りに多くの人に見過ごされています。自己認識によって強みだと思っていた要素が、他人にはさほど重要だと思われていない可能性もあります。こうしたすれ違いから、個人の強みと弱みの把握は難しく、もどかしさを伴う過程になることもあります。強みと弱みの把握に至るまでの過程の大部分は、個人が自分で乗り越えなければならないものですが、職業の適正や個人的な目標を、より明白にするための手段として試すことのできる診断テストも存在します。また、長所と短所の把握を面接の準備といった実用的な場面に活かす方法も紹介します。
ステップ
パート 1
パート 1 の 6:自分の能力を理解する
パート 1
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1自分の努力を認める 自分が長けている要素、改善を必要としている要素をしっかりと見つめ直そうという意志がある時点で、その人はとても強い人間だということが分かります。自己を見つめ直すの容易な作業ではありません。自分を褒め、これまでの努力を認めてあげましょう。
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3自分の価値観について考えてみる 重要視する価値が分かっていないことが原因となり、強みや弱みがはっきりとしないこともあります。価値感とは、自己、他者、そして社会の見方を形成する信念を意味しています。いわば、生き方や考え方の根本的要素だと考えられるでしょう。じっくりと自分の価値観を考え、他人の意見に左右されずに、あなた自身にとっての長所そして短所を認識できるようになりましょう。[3]
- 尊敬できる人物を2~3名挙げてみましょう。尊敬している具体的な要素、一目置いている特徴について考え、自分の人生に当てはめてみましょう。
- 地域社会の1点を変えることができるとしたら、何を変えるべきか考えてみましょう。どのような理由からでしょう。そこから、あなたが重要視している要素が浮かび上がるはずです。
- 達成感や満足感を得ることのできた、これまでの経験を思い起こしてみましょう。どのような経験だったのか、何が実際に起きていたのか、その場に誰が居合わせていたのか、なぜ達成感や満足感が得られたのか、といった点を熟考しましょう。
- 自宅が火事になったと仮定します(怪我人はいません)。3つだけ家から持ち出せるとしたら、何を選ぶのか、それはなぜなのか考えてみましょう。
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4自分の考え方からテーマやパターンを見出す 自分の価値観を自覚することができたのであれば、次に、テーマやパターンを探してみましょう。例えば、ビル・ゲイツやリチャード・ブランソンの起業家精神と想像性を尊敬していると仮定します。そこから、あなたが野心、競争、そして創意工夫をする能力といった要素を高く評価していることがうかがえます。地元地域の貧困問題を解決し、誰も住居や食べ物に困らずに生活できるようになってほしいと考えているかもしれません。こうした考えからは、あなたが地域社会、相互扶助、あるいは貢献といったキーワードを重要視していることが見えてくるでしょう。つまり、あなたは中核的価値を持っているということが分かります。
- 具体的な固有名詞が浮かばない場合は、一般的な価値の一覧をインターネットで検索してヒントを得ることもできます。[4]
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5人生と価値観が合致しているか考える 日々の生活が中核的価値と合致していない時、理由は何であれ特定分野における自分の至らなさ、つまり弱みを痛感することもあるかもしれません。自分の人生と、重視する価値が合致している状態は価値観の調和した(value-congruent)生活とも呼ばれ、満足感と成功へと導く要素だと考えられています。[5]
- 例えば、野心と競争に価値を見出しつつも、仕事で低迷していることで、挑戦し、自分の能力を示す機会が十分に与えられていない感じていると仮定しましょう。この状況下では、あなたが重要視する要素と日々の生活が合致していない領域があり、その領域が欠点のように感じられるかもしれません。
- あるいは、母親として初めての子育てに奮闘しつつも、知的さを求められる仕事を重視していることから、1日も早く教師として復帰したいと考えているとしましょう。「良き母親でいる」という領域において自分の価値観の1つ(知的な仕事に従事する)と別の価値観(家族を優先する)が衝突してしまい、弱みであるように感じるかもしれません。つまり、2つのバランスを保ち、両方を尊重できるようになる術を考えなければならないということになります。生まれた子供の成長を見守る楽しみを犠牲にせずに職場復帰を実現する方法が必要でしょう。
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6状況に基づいて意味を考える 強みや弱みについて考える際は、その根底や背景にある社会的な規則や慣習も考慮しましょう。社会的な規則とは、対人相互関係に適用されるルールを指します。地理上の特定の地域や文化圏において、健全な社会的境界線を設けることを目的として築き上げられる実用的なしきたりです。[6] この社会的な規則には地域ごとに差異があるということを理解しておくと、特定の地域でなにが強みや欠点とみなされるのかを把握することが可能になります。[7]
- 例えば、住民のほとんどが手を使って働く仕事に従事している田舎の地域では、肉体労働に直結する要素や長時間労働が高く評価される可能性が高いでしょう。その一方で、大都市では、何らかの肉体労働が求められる職業を除き、あまり評価されない可能性があります。
- 現在の居住地域が、自分の強みや特質を引き出すことのできる環境であるかどうかを考えてみましょう。そうでない場合は、状況を改善させる方法や、自分の能力が大切にされる環境への引っ越すことも検討しましょう。[8]
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パート 2
パート 2 の 6:リフレクティブベストセルフ(Reflective Best Self)手法を試す
パート 2
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1第三者の手を借りる 自分の強みや欠点を把握する方法の一つにリフレクティブベストセルフ(Reflective Best Self)という手法があります。他者が自分をどのように見ているのかという観点から自分の強みを見出します。まず、自分の日々の生活のあらゆる面で交流のある人を何名か挙げてみましょう。職場、過去の職場、以前お世話になった教授や先生、さらに友人や家族もこれに該当します。
- 様々な領域で関わりのある人を対象にすることで、幅広い条件や状況に基づいて自分の性格を評価できるようになります。[9]
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2フィードバックを求める 第三者の候補を挙げることができたら、次は対象者にメールを送り、あなたの強みについて質問しましょう。あなたが強みを活かしていた場面について尋ねてみましょう。この際、「強み」とは技能と性格のどちらも含まれるということを明記しておくことが大切です。どちらも重要な要素です。
- メールであれば、受領した相手は、その場ですぐ答える必要がないので、返答内容を考える余裕が生まれます。また、より率直な意見が得られるでしょう。後で分析する内容が書面に残るという利点もあります。[10]
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3共通点を探す 返事をもらうことができたのであれば、次はその回答内容から共通する点を探しましょう。回答の1つ1つに目を通し意味を考えましょう。回答者がそれぞれ示している特徴を特定します。さらに、事例も読み、その他の特徴も浮かび上がらないか考えてみましょう。分析を済ませたら内容を比較し、複数の回答者が指摘している特徴、つまり共通している特徴が見られないか検討してみましょう。
- 特性、回答内容、分析結果のという項目を含む一覧表を作ってみると便利かもしれません。[11]
- 例えば、複数の回答者が、「プレッシャーに強い」「危機対応に優れている」「難しい状況でも人をまとめることができる」という強みを挙げているとしましょう。あなたが、追い詰められていても落ち着きを保つことができる人であるということ、強いリーダーとしての素質があるということがうかがえます。また、他人に対する思いやりがある、人の気持ちが分かるという共通点に整理することも可能でしょう。
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4自画像を描く 回答内容が揃ったのであれば、分析内容を元に自画像を描きましょう。その際、回答者が指摘した様々な要素や自己分析から浮かび上がった特徴を全て反映させるようにしましょう。
- 心理学的特性が完成するわけではありませんが、自己最高の自分の姿を詳細まで描くことができるでしょう。自分の能力を最大限発揮している時の特徴が現れます。これから先、自分の素質を活かして行動していくための基礎にもなるでしょう。[12]
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パート 3
パート 3 の 6:自分の行動を書き出す
パート 3
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1自分の行動について書き出す 特定の状況下(考え、行動し、洞察力が求められる状況)での自分の対応の仕方について考えてみましょう。まずは、既に経験したことのある状況に対して反射的に対応する様子を観察してみましょう。日記帳を用意し、思い浮かんだ内容を書き留めます。
- 反射的な対応から多くのことが読み取れます。例えば、日常的な状況だけでなく、緊迫した状況下で、その人がどのような反応を示すのかが分かります。自分の行動を記録し、その内容を元に自分の行動や能力を解読しましょう。 [13]
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2悪いことが起きた場面を思い出す 例えば、自動車事故、あるいは運転中に急に子供が飛び出してきてブレーキを踏んだ経験が該当するかもしれません。こうした急な場面で、どのように反応したか思い出してみましょう。口をつぐみ、意見せずに、その場をやり過ごした人もいれば、必要なものを集め困難に真っ向から立ち向かった人もいるでしょう。
- リーダーとして場をまとめる行動をとった人は、こうした困難な状況を切り抜ける力と勇気が自分の強みとして捉えることができるでしょう。逆に、おろおろして取り乱したり、他人に八つ当たりした人は、難しい局面での乏しい自己制御が弱みとなるかもしれません。[14]
- 複数の視点から分析するようにしましょう。例えば、自動車事故の直後に非力さに苛まれるのは緊張した状態への自然な反応です。ただし、その後、助けを求めにいくことが出来たのであれば、「力を合わせる」能力という強みが浮かび上がります。強くなるためだからといって、全てを一人で背負う必要はありません。
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3やや緊急度の低い状況を思い出す 生死にかかわるような状況ではないものの、難しい判断を迫られた場面についても考えてみましょう。例えば、満員の部屋での自分の行動を思い起こしてみましょう。その場の全員を上手に巻き込む人もいれば、騒がしさから逃れるように部屋の隅に隠れ、隣の人とのみ会話をする人もいるでしょう。
- 全員を巻き込むことができる人は、社交性が高い人物で、物静かな人は個別の対人関係を得意として、聞く力に長けています。どちらも優れた強みです。[15]
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4個人的状況について思い出す 窮地に追い込まれ、迅速に対応しなければならなかった経験を思い出してみましょう。どれほど素早く状況を把握し、適応することができたでしょうか。頭の回転が速い人は、同僚から遠まわしに批判をされても鮮やかに形勢を逆転させることができるかもしれません。じっくりと状況を観察し考えてから反応する人も、もちろんいるでしょう。
- これまでに形成した強みには何らかの代償があったかもしれないという点を忘れないようにしましょう。多くの時間を一人で過ごし、読書や物書きに費やしていたという人は、他人との世間話が苦手かもしれませんが、小説を読むとすぐに筋がひらめいたり、主題について意見を交わす能力に長けているかもしれません。また、年下の兄弟や姉妹と一緒に育った人は、思慮深さと忍耐強さを備え、争いごとを収める能力に優れた大人になる可能性があります。
- 世の中の多様性を維持するには、様々な強みや関心事を持つ人の存在が不可欠です。全ての分野で能力を発揮する必要はありません。自分にとって重要と思える能力を伸ばすことを目標にしましょう。
- いとも簡単に窮地を脱することができる人や、問題を素早く解決することができる人には頭の回転の速さという強みが備わっているのかもしれません。同時に、詳細に目を配ることを苦手としている可能性があります。じっくり時間をかけて考えることができる人は、慎重さという強みがある一方で、機動性に欠けるという点が弱みとして挙げられるでしょう。[16]
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パート 4
パート 4 の 6:願望を書き出す
パート 4
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1自分の願望を考える 自分には願望などないと思っているかもしれませんが、願望は、その人物の人となりを雄弁に語ります。達成したい目標や実現したいゴールがあるならば、なぜ達成したいと思っているのか、そのために何をすべきなのかを考えてみましょう。恐らく、こうした目標やゴールには、あなたの情熱や夢(大きな強みとなる領域)が関わっています。[17] 多くの人は家族の期待に応えるために、バレリーナや登山家といった夢を諦め、医師や弁護士になる道を選択します。日記に新たな章を設け、願望や今後の人生に求めることを書き出してみましょう。
- 何を求めているのか自問しましょう。初めての就職活動に挑戦する人、あるいは定年退職し、これまでとは異なる生活を始めようとしている人も、何らかの目標や夢はあるはずです。自分をやる気にさせ、心を満たす要素を特定しましょう。
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2楽しめることを把握する 何をしている時が一番楽しめているのか考えてみましょう。最も満ち足りた気持ちになることができるアクティビティ、あるいは楽しそうに見えるアクティビティとは何でしょうか。愛犬のラブラドール・レトリーバーと一緒に焚火のそばに腰掛けている時間を想像する人もいれば、ロッククライミングやロードトリップが頭に浮かぶ人もいるでしょう。
- 幸せな気分にさせるものやアクティビティを書き出してみましょう。趣味や得意分野と重なる可能性が高いでしょう。
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3自分をやる気にさせるものを考える 願望だけでなく、やる気の源、つまり原動力も把握しておきましょう。力とやる気に満ち溢れた気分になるのはどのような時かを考え、その答えを日記に書き記しておきましょう。世界に立ち向かっていけるような気持ちになった場面、あるいは新たな高みを目指そうという気持ちが沸き起こった場面を思い起こしてみましょう。感銘を受け、やる気が湧いてくる領域に、その人の最大の強みが隠れています。
- 人間は幼少期から願望が芽生えます。つまり、小さな子供に見られる自己認識は、家族、仲間、あるいは社会が課す期待や金銭的な問題によって心の奥までしまいこまれてしまっています。[18]
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パート 5
パート 5 の 6:強みと弱みを評価する
パート 5
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1弱みについて再考する これから伸ばすべき領域を一言で「弱み」と呼んでしまうのは賢明ではありません。自分の弱さを感じることがあったとしても、人間は本来、強いものです。それにも関わらず、より力をつけることのできる領域や技能があるように感じる人がほとんどです。そこで、発想を転換してみましょう。[19] つまり「弱み」に集中すると、後ろ向きな意味合いも含まれてしまうので、伸びしろや改善の余地がある領域として考えてみましょう。これからの将来に視点が移り、前向きになるでしょう。
- 強みも弱みも個人の願望に関わる特徴なのであれば、弱みとは、改善するための力が備わっている分野、あるいは願望を満たしたり、目標を達成する過程であまり重要ではない分野として解釈することもできるでしょう。いずれの方法で認識しても構いません。弱みとは永久に残る要素ではなく、物事に対する取り組み方として変えることのできる要素です。この変化を経て自己を高めていくことができるのです。
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2伸びしろがある領域を認識する まだ伸びしろがある領域は、仕事、社交性、あるいは食事の節制など、様々な領域で見つけることができます。また、野球ボールを上手にキャッチすることができない、数学が苦手、といった特定の技能や理解力に通じていることもあります。多くの場合、伸びしろがある領域とは過ちを繰り返さないよう教訓を得た領域として考えられています。技能不足を改善するために努力をする必要のある領域と考えられることもあります。
- ただし、弱みだと思っていた物事が、純粋に自分に向いていないだけだという可能性もあります。この場合、それを自覚することが大切です。全員が同じ強みを持ち、同じアクティビティを楽しむことが出来てしまうと、世界はとても退屈な場所になるでしょう。[20]
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3強みに焦点をあてる 弱みに焦点を当てても時間の無駄になる、あるいは問題をはき違えることにつながるという考えもあります。弱みの代わりに主に強みに焦点を当て、可能性をできる限り育みましょう。個人の弱みに対処しようとするよりも有益な結果を得ることができるかもしれません。弱みとは、裏を返せば関心や達成しようとする意識の低さを意味しているので、強み、つまり高い関心と向上心と関連付けられている領域に着目した方が有意義かもしれません。自分の強みを認識する際は、必要以上に厳しく評価せず、寛大になりましょう。恐らく、苦手だと思っている分野にも複数の強みが含まれているはずです。強みを見つけることができたら、自分の効率が最も上がりそうな領域にさらに狙いを絞りましょう。
- 例えば、しっかりと自己主張できるようになりたいと思っている人は、既に実践でいている技能に目を向けてみましょう。ノーと言えずに困っていたとしても、実は、相手の気分を害さずに、分かりやすく自分の意図を伝える能力に長けているのかもしれません。[21]
- 性格の中から、強みだと思える要素を抜き出してみましょう。親切、寛大、偏見を持っていない、聞き上手といった要素は、とても重要な要素でありながら、全体から見落とされがちです。こうした要素にも目を向け、誇りに思いましょう。
- 生まれ持った才能や能力や願望も、自我と将来の目標と合致した強みとして捉えましょう。つまり、「元々これ得意だから、努力しなくてもできるんだ」と言っていたような得意なことも、強みに変えることができます。
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4強みと弱みを書き出す 行動や願望について書き出したので、次は、あなたが考える自分の強みと弱みを書き出してみましょう。第三者が返答として送った内容と、ここまでで説明した練習方法から学んだ点を参考にしながら、仕事と私生活の面それぞれでの強みと弱みを書いてみましょう。どちらも現時点の状況をもとに考えてみましょう。つまり、過去を振り返ったり、願望について考える練習ではありません。
- ここで書き出した内容によって他人のあなたを見る目が変わるわけではないので、正直になりましょう。強みと弱みそれぞれ個別の枠を作り一覧表にすると見やすいかもしれません。頭に浮かんでくるものを、そのまま書き留めていきましょう。[22]
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5書き出した内容を比較する 内容は合致していましたか?想像していなかったような結果となったかもしれません。自分の行動を書き出した時は得意分野だと思っていたものが、実はそれほど強みではないのかもしれないということに驚いているかもしれません。自分で「こうだ」と思い込んでいても、窮地に追い込まれた際に本来の性格が現れる傾向があるため、こうした不一致は生じます。
- 願望と自己評価した強みとの間に不一致はありませでしたか?この不一致は、他人の期待あるいは、こうすべきだという考えに基づいて行動してきたことが原因となって生じます。つまり、あなた自身の願望と実際の行動に著しい違いがあるということを示しています。
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6予想外の点や不一致についてよく考える 一覧から見えてくる差異に目を向けましょう。予想外の結果や不一致が重要な意味を持っています。強みや弱みに、なぜこのような差異が生じたのか考えてみましょう。楽しんでいると思っていたこと、あるいは原動力だと思っていた要素が、本当は違っていた可能性があります。ここまで書き出した一覧を見比べると、こうした事実が浮かび上がります。
- 不一致を特定し、一致させる方法を考えてみましょう。例えば、歌手になりたいという願望が書かれている一方で、科学や医学が得意だとも自分で書いていたとしましょう。歌の上手な医師という道も斬新で面白いかもしれませんが、これらは大きく異なる専門分野です。長期的に見て、より強いやる気が感じられるのはどちらなのかを認識しましょう。
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7友人や家族の意見を求める 親しい友人や家族に建設的な意見を求めましょう。自己評価でもある程度の答えは得られますが、第三者の視点も取り入れられると自分の解釈に確証が持てるようになるだけでなく、根拠のない思い込みにも気がつくきっかけとなります。また、建設的なフィードバックを受け止められるようになることも、社会生活の中で大切な要素です。改善点を指摘されたからといって、自己防衛に必死になったり、傷つくことなく受け止めることも重要です。つまり建設的批判を自分の日々の生活に取り入れられること自体が強みとなるのです。
- 家族から率直な意見が得られないように感じるのであれば、本当のことをありのまま述べてくれるような人物を探しましょう。中立的な立場の人物を探しましょう。同等の立場の仲間、メンター(指導してくれている先輩)が理想的です。率直かつ建設的な回答を得ることができるでしょう。
- 一覧に書き出されている内容に関するフィードバックを求めましょう。第三者の視点に基づく意見をもらいましょう。「緊急事態で素早く行動しないのはなぜだと思う?」といった要領で質問してみましょう。また、自分では忘れてしまっていた場面(全員が困っていた時にヒーローのごとくその場を解決した、など)を、この人物が覚えている可能性もあります。
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8専門家の助けを借りる ここまでで紹介した練習を試しても依然として苦労している人、あるいは他人の視点を交えたほうが強みと弱みを把握しやすいと感じる人は、専門家の助けを借りても良いでしょう。人材雇用斡旋会社と協力関係にある心理プロファイリングを専門とする民間企業も存在します。[23] 有料で、所属する精神分析医に相談し、性格やプロファイリングの診断テストを受けることができるかもしれません。
- こうした診断によって、あなたの性格の本質が分かるわけではありませんが、強みや弱みを把握するという目的のためであれば、有益な情報源となります。
- こうした診断テストから、分析医の専門的な判断に基いて、あなたの強みや弱みが浮かび上がります。繰り返し生じる回答内容から傾向が読み取れるよう、ある程度の長さのある診断テストが理想的です。診断テストを受けた後は、分析医と直接話し、弱みの対処法、そして強みを引き出し活かす方法を考えましょう。
- インターネット上で受ける事の出来る診断テストもあります。信頼のおけるウェブサイトに掲載されているもの、さらに有資格の精神分析医、あるいはそれに同等の専門家によって作成されたものを選びましょう。診断テストが有料の場合は、費用が無駄にならないよう、まずは運営会社の口コミを調べてみましょう。
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9診断結果について考える 結果について考えてみましょう。弱みを改善するべきかどうかを判断し、どのような方法で改善するのか考えましょう。
- 役立つ講座やクラス、あるいはアクティビティを探してみましょう。とっさに行動をとることが出来ないという点が明らかになったのであれば、とっさに行動をとることが求められる状況に身を置きましょう。例えば、地域の劇団、スポーツのチーム、あるいはカラオケバーなどが参考になるかもしれません。
- 自分の中の恐れや不安を克服するためのセラピーを受けることも検討しましょう。講座や劇団への参加では恐れや不安の根底にある問題が解決されず前に進めないのであれば、セラピストの出番かもしれません。
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10完璧主義は目指さない 弱みばかり気にしないようにしましょう。気にし過ぎてしまうと非建設的な考え方に陥ります。完璧になろうとすると、逆に成功が遠のく可能性もあります。まずは、現時点で兼ね備えている技能に基づく強みに目を向け、こうした技能をさらに高める方法を見つけ、徐々に伸ばしていきましょう。[24]
- 「コミュニケーション能力」を高めたいと思っていると仮定しましょう。色々と見つめ直した結果、かなりの聞き上手であることに気づいたとします。聞き上手であるというのは、大きな強みです。その一方で、自分が話をする番になると状況が変わってしまいます。そこで、言葉を発し、会話途中の適切な間で1~2文を差し込み参加できるようになることを課題としましょう。
- 完璧主義者は、「話すことが苦手なのであれば、話してみたところでミスをするのが分かっているので、そもそも話さないほうが良い」と考えます。ミスをすることも学習と成長には重要だということを認識しましょう。ミスを通して成長するような心構えで取り組むと良いでしょう。
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11重要な瞬間を否定しない 誰にでも得意なことがあります。「才能がある」と気づく瞬間があります。
- スポーツ、芸術、創作活動、動物との交流、人助けなどが該当するかもしれません。だれでも、こうした瞬間に遭遇するというわけではないものの、幸運にも遭遇したのであれば、その要素を今後も磨き、自分の能力を最大限に引き出しましょう。
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パート 6
パート 6 の 6:強みと弱みを把握する能力を面接で活用する
パート 6
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1強みと弱みを職種に関連付けて考える ここまでで分かった自分の強みや弱みを活かして面接に備えましょう。強みと弱みが特定の職種にどう関わっているのか考えてみましょう。まず、その職種にはどのような責任が求められるのか想定し、これまでの人生で似た場面は無かったか思い起こしてみましょう。さらに、求められている職務を果たす上で強みとなりそうな要素、弱みとなりそうな要素に振り分けてみましょう。[25]
- プログラマーという職種に応募するのであれば、パソコン使用や問題解決能力と関連性の高い強みについて話せるよう準備をしておきましょう。一方で、卓球が得意という情報は、面接担当官が関心を示さない限り、あまり関係がないでしょう。
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2率直さと自信を示す 自分の性格について面接で尋ねられた時は、正直に自分の強みについて語りましょう。強みと弱みは何ですか、といった質問をされたときは、直接の回答だけでなく、いかに上手に自分について話すことができるかという点にも面接官は注目しています。社交性や自分を上手に売り込む能力は、あらゆる職種で役に立ちます。面接官は、求職者がいかに効果的に、そして自然に、自らの強みと弱みを説明することができるかという観点から、こうした特性の有無を観察します。[26]
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3面接の練習をする 肩の力をぬいて面接に臨むことができるようにするためにも、面接の練習をしましょう。友人に面接官になってもらい説明してみましょう。すらすらと自分の強みと弱みについて話せるようになるまで、何度も練習を繰り返します。初めのうちは台本を読んでいるように感じられるかもしれませんが、しばらく練習を続けているうちに自然に話せるようになるでしょう。
- 面接を受ける前に、強みを裏付けるような出来事を準備しておきましょう。面接官は、あなたの個人的な考え以上の情報を求めています。強みとして述べた要素が不可欠となるような出来事や場面について話すよう求められる可能性が高いでしょう。これまでに経験した困難な出来事などを思い起こして整理しておけば、自信をもって面接を受けることができます。 [27]
- 「私の強みは細部にまで気を配ることができるという点です」とだけ述べるのではなく、次のような例を添えましょう。「前職では、毎月の予算の金額を再確認することが業務に含まれていました。何度か、誤りに気づき、幸いにも修正することができましたが、そのまま通っていたら大きな損失がでていたかもしれません。細かな点に気づけるという私の強みが、とても役に立ちました」
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4答えをひねらない 面接をする側もプロなので、求職者の常とう手段もすぐに見抜きます。何百人も面接をしてきた経験のある人もいるので、「強みを弱みにすりかえる」だろうということはよく分かっています。[28] 自分では強みだと思っていたことが、柔軟性やチームワークといった要素を重視する面接官にはそうは映らないこともあります。つまり、回答内容によっては自己意識が乏しいという判断されることも少なくありません。[29] 下記のような回答は要注意です。[30]
- 「私は完璧主義なので、なんでも正しくなければ気が済まないことがあります」と答えたとしましょう。完璧主義は面接官の立場からすると、実は強みではありません。むしろ、自分自身と他者に無理な基準を課していることを示唆し、期日が守られないのではないかという不安も生じるかもしれません。[31]
- 「頑固でなかなか納得できない」という回答もまた、柔軟性や適応性の低さが懸念されます。
- 「仕事人間なので、ワークライフバランスが維持できず苦労しています」と答えてしまうと、自己管理が出来ない人間だと思われるかもしれません。燃え尽き症候群の可能性を心配されるだけでなく、同僚にとって一緒に働きたくない人物なのではないかという懸念が生じます。
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5正直に弱みを話す 面接官に弱みについて質問された際は正直に答えましょう。使い古された常とう句ばかりを用いて自分のすばらしさを強調するのであれば、弱みについて尋ねる意味がなくなってしまいます。面接官もそれは望んでいません。改善する余地のある要素、自分の内面に対する洞察力がうかがえるような情報に基づいて会話をしたいと思っているはずです。真の弱みとは、次のような要素を含みます。[32]
- 批判的になりすぎる
- 権力や仲間を信じない
- 要求が高すぎる
- 後回しにしてしまう
- 話しすぎる
- 繊細すぎる
- 主張できない
- 気配りが足りない
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6弱みに基づく難点を認める 弱みについて述べる以上、改善する必要があると認識していること、そして、こうした弱みがいかに業務に影響する恐れがあるのかについても触れる必要があるでしょう。弱みがこれまで職務遂行能力にどのような影響を及ぼしたのか、あるいは今後影響を及ぼす可能性があるのかについて話すことができると、良い印象を与えられるかもしれません。伝え方に注意をする必要はあるものの、正直な人として映るはずです。[33]
- 「これまでの自分は、やるべきことを先延ばしにすることが多かったのですが、自分の仕事の効率だけでなく、同僚の仕事にまで影響を及ぼしているということに気がつきました。学生の頃は校則を熟知していたので、うまくやり過ごす方法を見つけ、お咎めなしでした。仕事の世界ではこの方法は通用しないと思ってます。働き、仕事をこなし、目標を達成する理想的な方法ではないからです」といった要領で伝えてみましょう。
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7弱みをどのように克服しようと考えているのかを示す 理想的なことよりも実務的なことを話題にした方が賢明でしょう。理想に満ちた回答をすると、非現実的な考えを持っているような印象を与え、自分を宣伝しているような雰囲気になってしまいます。[34]
- 「なんでも先延ばしにする癖を改めようと思い、真面目に努力をしています。例えば、自分に期日を課し、期日を守ることを促すためにインセンティブも用意しています。これまで、かなりの手ごたえがありました」と答えてみましょう。
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8自信を持って強みについて話す 物怖じしない態度で面接を受けることは大切ですが、うぬぼれた印象を与えないよう注意しなければなりません。これまでの業績や自分の技能について話す時は謙虚さを維持しつつ、自信も示しましょう。応募した企業、事業、そしてあなた個人の目標と合致した強みを選んで話しましょう。下記のような内容を心がけると良いでしょう。
- パソコン、言語、特殊な技術など、知識に関するもの
- コミュニケーション、人をとりまとめる、問題解決など転換可能な技能
- 社交性、自信、時間を守る、といった人柄や性格上の特徴[35]
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9例も添えながら強みについて話す 人づきあいが上手い、と述べるのは良いですが、本当に人づきあいが上手いということを示す必要があります。個人的な人間関係、これまでの職場での経験でも良いので、実生活でどのようなことを意味するのかを示すことができるような例を用意しましょう。
- 「私はコミュニケーションに長けていると思います。自分が用いる言葉を慎重に選び、曖昧にならないよう常に心がけています。また、目上の人の話の中で理解できなかった点がある際も、はっきりと質問します。同じ情報でも解釈は人それぞれ異なるということも常に念頭に置くようにしています」
- 過去の成功体験を用いて自分の強みを示す方法も効果的です。
- 受賞経験や表彰された経験も述べておきましょう。
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ポイント
- 弱みを改善するには時間を要します。すぐに解決策が見出せないときは、少し自分に休みを与えましょう。また、弱みを強みに変えることに必死になる必要はありません。まず、次善策として新たな技能を身につけること、つまり実際に変えられることから始めましょう。そして強みを増やしていきましょう。自然に行うことで、こうした強みを際立たせましょう。
- 願望について考える時は、偽の願望に惑わされないよう注意しましょう。偽の願望とは、例えば、「パリ、ロンドン、リオデジャネイロといった憧れの都市で暮らすことができるから外交に関する仕事に携わりたい」あるいは「豪華なパーティーに参加し、裕福な結婚相手を見つけるために映画俳優になりたい」といった、誤った認識に基づく願望を指します。これらは厳密には願望ではありません。空想に左右され、充足感を与える実質的な要素が欠けていているためです。これらの違いを認識しなければ、生まれ持った強みや使命感ではなく、単なる気まぐれからキャリアを築くことになります。
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注意事項
- 弱みを無くさなければ全てがお終いだ、という誤った考えに囚われないよう注意しましょう。人間であれば誰にでも克服すべきことがあります。自分が面接官であったら、自分がいかに完璧な人間なのかという点を誇示する相手を見てどう思うか考えてみましょう。
- 面接では、自分の強みを自慢したり、逆に弱みについて愚痴を言わないよう心がけましょう。単刀直入に話し、弱みとして触れた点をどのように改善すべきか、考えを述べましょう。強みに関しては、現実的な心構えを忘れず、適度に謙虚さを見せることで自慢げに話さないよう工夫しましょう。
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出典
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- ↑ Hiemstra, R. (2001). Uses and benefits of journal writing. New Directions for Adult and Continuing Education, 2001(90), 19–26. http://doi.org/10.1002/ace.17
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- ↑ http://www.mindtools.com/pages/article/newTED_85.htm
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