家庭でのビール作りは、簡単なうえに安上がりで、しかも楽しい作業です。さらに、市販の薄めの缶ビールよりも上等なビールができるかもしれません。そして仲間内では、酒の神のバッカスとして崇められるでしょう!ここでは、ビール作りの基本的な手順、さらに技術を磨く方法、そして様々な種類のビールの作り方をご紹介します。 【注意】日本では、アルコール分1度以上の飲料を製造する場合は、酒類製造免許が必要です。

材料

  • モルトエキス(液体または乾燥)
  • ホップ
  • ビール麦芽
  • イースト(種類は醸造するビールによって異なります。これらの材料はビール作りキットに含まれています)

パート 1 の 3:
ビール作りの準備

  1. 1
    道具を清潔に保ちます。ビール作りの熟練者は、醸造における成功の秘訣の80%は清潔な道具にある、と声を揃えて唱えます。ビールに触れるすべての道具を洗浄・殺菌しましょう。食器洗浄機の高温コースを使うと、道具を簡単に洗浄できます。
    • 洗浄の際、道具を傷つけるきめの粗いスポンジを使ってはいけません。病原菌が細かいキズに入り込んで繁殖し、完全に殺菌することができなくなります。洗浄後は丁寧にすすいで、漂白剤かヨウ素に短時間浸します。
  2. 2
    すべての道具を丁寧にすすぎます。清潔な飲料水か蒸留水を使い、漂白剤を洗い流しましょう。水道水は、醸造に使う道具のすすぎには適していません。
    • 殺菌に漂白剤を使う場合は、19 Lの水に30 mlの漂白剤を加え、さらに30 mlのホワイトビネガーを加えます。漂白剤と酢を最初に混ぜ合わせて、水に加えてはいけません。酢は水を酸性にして、漂白剤の殺菌効果を高めます。
    • ヨウ素を洗い流してはいけません。道具をそのまま乾燥させましょう。
    • 漂白剤はビールに不快な味を残すことがあるため、道具を丁寧にすすぐ必要がありますが、それにより殺菌済みの道具に微生物が付着する場合があります。道具を適切に殺菌するには、食品にも使える洗浄剤や殺菌剤を使いましょう。すすぎのいらないドーバーパストリーゼ 77などの消毒用エタノールや、ヨウ素溶液が便利です。
    • ビール作りは自由にできる作業で、お好みの材料を入れて、様々なビールを作ることができますが、道具の適切な殺菌は最も重要な作業です。時間と労力をかけて、丁寧に殺菌しましょう。
  3. 3
    ビール作りを始める前に、すべての準備を整えます。上記で述べた道具の洗浄・殺菌をするとともに、すべての材料を揃えて計量しておきましょう。
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パート 2 の 3:
ビールの醸造

  1. 1
    記録を取ります。ビール作りに取り組む前に、ノートを用意して作業の詳細な記録を取りましょう。洗浄・殺菌、イーストの種類、モルトのタイプと量、ホップの種類、ビール作りに使うビール麦芽の種類やその他の材料などを記録に残しましょう。
    • 記録を取っておくと、後で同じビールを作ったり、記録を基に試作や改良ができます。
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    麦芽を煮出します。ビール麦芽が入った布袋(大きなティーバッグのような不織布などの袋)を、10 Lのお湯(約66℃)が入った大きな寸胴鍋に入れて30分煮出します。
    • 麦芽を取り出し、液体が袋から鍋に滴り落ちるのを待ちましょう。この際、袋を絞ってはいけません。絞るとタンニンが抽出されて、ビールに渋みが出てしまいます。
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    モルトエキスを加えて沸騰させます。ホップはビールに芳醇な味と香り、苦みを添えるために、何度かに分けて加えます。ホップを入れるタイミングは、作るビールの種類で異なるため、キットの説明書に従いましょう。
    • 一般的には、沸騰の早い段階で入れるホップは、ビールに苦みを与えますが、沸騰が進むとホップの味と香りは薄れてしまいます。沸騰の後半に加えるホップは、ビールに芳醇な味と香りを添えますが、苦みにはさほど影響しません。
  4. 4
    麦汁(ワート)を冷やします。溶液(麦汁、ワート)を沸騰させた後、直ちに冷却します。氷水を張ったシンクか浴槽に鍋をそのまま浸けると、簡単に冷やすことができます。
    • 素早く冷却するために、麦汁を静かに撹拌してもよいでしょう。ただし、麦汁が熱いうちは飛び散ったり、空気を含んだりしないように注意しましょう。ビールに不快な味がついてしまう場合があります。
    • 麦汁が約27℃になったら、発酵容器に移します。
  5. 5
    冷えた麦汁を発酵容器に移します。麦汁が冷めて発酵を始める前に、麦汁に空気を通らせます。麦汁に空気が入ってよいのは、この段階に限ります。イーストは発酵に酸素を必要とするため、麦汁を発酵容器に入れる際、空気を含ませるように勢いよく注ぎましょう。
    • 発酵が始まったら、できる限り麦汁を空気に触れさせないようにしましょう。空気に触れると、ビールの味と香りが損なわれます。
    • 大きなざる(業務用調理道具店で安価に購入できます)を使い、ホップをすくい出します。この時点で、ホップからはすべてのエキスが抽出されています。カルボイ(口の狭いガラス瓶)を使う場合は、ホップを濾しながら麦汁をカルボイに注ぎましょう。
    • 麦汁が20 Lになるように水を注ぎます。これでイーストを入れる準備ができました。予備発酵(お湯と混ぜて事前に発酵させる)が必要なイーストと、必要でないイーストがあります。予備発酵の必要がないイーストでも、予備発酵で発酵が早まる場合がありますが、通常はそれほど違いはありません。
    • 発酵容器に蓋をして(カルボイを使う場合はストッパー)、上部にエアロック(発酵栓)を挿し込みます。室温が一定な暗所に発酵容器を置きます(エールにはこの方法を使います。ラガーを適切に発酵させるには、冷蔵する必要があります)。24時間ほどで、エアロックから炭酸ガスが放出されます。48時間経ってもガスが出ない場合は、イースト菌が死んでいるなどの問題があるかもしれません。
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パート 3 の 3:
瓶詰め

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    ビールを瓶に詰めましょう! 1週間ほど経つと、エアロックから放出される炭酸ガスが減少し始めます。醸造・発酵を開始してから2週間はそのままにしておきます。その後、ビールを瓶に詰めます。ビール作りのキットには、プライミングシュガー(泡の素になる砂糖)またはDME(ドライモルトエクストラクト)が入っているはずです。これが瓶の中で炭酸ガスを発生させます。
    • プライミングシュガーを少量の水に入れて沸騰させ、冷却します。その後、洗浄・殺菌済みのスピゴット蛇口が付いた空のバケツ、または発酵済みの麦汁に入れます。
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    麦汁を移します。洗浄・殺菌済みのシリコンまたはビニールチューブを使い、プライミングシュガーが入った瓶詰め用バケツに、発酵容器の麦汁を移します。この際、麦汁に空気が入らないように、できるだけ静かに移しましょう。発酵容器の底にある沈殿物が、瓶詰め用バケツに入り込まないように注意しましょう。
    • 洗浄・殺菌済みのボトルフィラーを、洗浄・殺菌済みのシリコンチューブに接続し、もう一方の端をスピゴットに取り付けます。ひとつのバケツで作業する場合は、プライミングシュガー液を加えて撹拌した後、麦汁が落ち着くのを待つことが重要です。ビールの味を損なう沈殿物が、バケツの底に溜まるのを待ちましょう。
  3. 3
    十分に洗浄・殺菌した瓶を用意します。瓶詰め用バケツを使う場合は、スピゴットを開けてボトルフィラーを瓶に挿し込みます。ボトルフィラーを瓶の底に押し付けると、ビールが瓶に流れ込みます。
    • バケツがひとつだけの場合は、チューブ(ボトルフィラーに接続)に水を満たし、ボトルフィラーが付いていない端を麦汁に入れます。そして、ボトルフィラーをコップ、瓶、またはシンクに入れて底に押し付け、水を抜いてサイフォンの原理で麦汁をチューブに流し込みます。瓶から溢れる寸前まで麦汁を詰め、ボトルフィラーを瓶から抜きます。こうすると、瓶の上部に理想的な空気の隙間ができます。ハンディー打栓機で瓶に王冠を打栓します。この作業を繰り返し、すべての瓶にビールを詰めましょう。
  4. 4
    ビールを短期間熟成させましょう! ビールを詰めた瓶を最低1週間、できれば2週間、室温で保存します。その後、冷蔵庫に入れましょう。
  5. 5
    喉を潤しましょう。ビールが飲み頃になったら、栓を開けてビールをグラスに静かに注ぎましょう。瓶の底にビールを5 mmほど残します。瓶の底の沈殿物はイーストの味が強く、深刻なオナラの原因にもなります。
  6. 6
    手作りビールを満喫しましょう!
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ポイント

  • ビール作りを始めるかなり前から、王冠仕様の瓶を集めておきましょう。標準的な醸造量で、約50本の瓶が必要です。高級ブランドのビールを購入するための、正当な言い訳にもなります。また、リサイクルが可能なジュースのガラス瓶や、シャンペンの瓶も適しています(コーラの瓶にダークビールを入れると、見分けがつかなくなってしまいます)。空き瓶はガレージセールなどで購入できます。
  • 発酵容器内を低温に保つと、スッキリとした味わいのあるビールになります。できれば、エールを作る場合は温度を16 ~21℃に保ち、ラガーの場合は7 ~13℃(低温ほど良い)にします。温度が低すぎるとイーストの働きが衰えますが、高すぎるとビールにはそぐわない「フルーティー」な香りが出てしまいます。理想的な温度は使うイーストの種類によって異なるため、この温度はあくまで一般的な指標です。
  • 洗浄と殺菌を徹底しましょう!洗浄・殺菌がビール作りで最も重要なポイントです!食器洗浄機があれば活用しましょう。
  • 瓶の洗浄にはボトルブラシが便利です。正確な温度計も様々な場面で重宝します。
  • 発酵容器の温度を簡単に下げるには、容器を水で満たした大きなバケツに入れ、大判の毛布で全体を包みましょう。必要であれば、アイスパックや凍ったペットボトルを水に入れて、温度を下げる手もあります。
  • ビール作りの初心者であれば、スクリューキャップのペットボトルを使ってもよいでしょう。自家製ビールの醸造者のなかには、プラスチックのビール瓶の見掛けや感触を好まない人もいますが、ペットボトルでも十分に役目を果たします。ペットボトルは安価なうえに丈夫で、しかも手軽に利用できます。ペットボトルを使う場合は、ジュースと混同しないようにラベルを剥がしましょう。
  • お近くの自家醸造専門店やインターネットで、缶入りのモルトエキスを購入できます。異なる味のモルトがあり、様々な風味のビールを作ることができます。
  • ビール麦芽、イースト、ホップ、モルトにはたくさんの種類と調合法があります。様々な材料の組み合わせを試して、自分だけのビールを作ってみましょう。
  • 大型のクーラーボックスに水と漂白剤を入れると、瓶を簡単に殺菌できます。
  • ガラス製のカルボイはバケツより重く高価ですが、ビール作りを長く続ける場合は、持っていると便利な道具です。ポリバケツは使いこむと傷がついて洗浄しにくくなり、酸素が少しずつ麦汁に混入してしまいます。

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注意事項

  • 炭酸ガスを発生させる砂糖を瓶に加える際は、注意が必要です。砂糖が多すぎると、瓶が爆発する恐れがあります。
  • 麦汁を沸騰させる際、吹きこぼれに注意しましょう。モルトエキスは沸騰し始めると、すぐに吹きこぼれてしまいます。プライミング(糖を加えて炭酸ガスを発生させる)にDME(ドライモルトエクストラクト)を使う場合も、同様の注意が必要です。
  • 健康食品店などで販売している醸造用イーストを使ってはいけません。生きたイーストではないため、ビール作りには使えません。
  • ガラス製のカルボイを使う場合は、熱湯を直接注いではいけません。急激な温度変化でガラスが破損します。
  • モルトエキスを熱湯に加える前に、火を止めましょう。静かによく撹拌した後、再び点火します。こうすると、モルトエキスを焦がすことなく、吹きこぼれも防止できます。
  • 日本では、アルコール分1度以上の飲料を製造する場合は、酒類製造免許が必要です。
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必要なもの

  • 11 Lの容量がある大きな寸胴鍋(できれば蓋付き)
  • 20~23 Lの容量の食品用ポリバケツと密閉できる蓋(またはガラス製カルボイ)、下部にスピゴット蛇口が付いたバケツ(あると便利です)
  • エアロック(発酵栓)(自家醸造専門店やインターネットで500円ほどで購入できます)
  • 355 ml の瓶(王冠仕様の瓶)少なくとも2ケース(大きな便から飲みたい人は500 mlの瓶でも構いませんが、スクリュー式のペットボトルに限られるかもしれません)
  • ボトルフィラー(スプリング式のノズル付きチューブ)(ビールを瓶に移し替える際に、溢れるのを防ぎます)
  • ボトルフィラーに装着できる1.5 mの食品用のシリコンまたはビニールチューブ(バケツまたはカルボイから、ビールを瓶に移し替える際に使用)
  • 打栓機
  • 王冠


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カテゴリ: 飲み物
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