自然に消化を助ける方法

共同執筆者 Patricia Somers, RD

この記事には:食事を改善する行動にちょっとした変化を起こすハーブ療法6 出典

消化は、食物を細かく分解して血液中に吸収させるための方法です。残念ながら、さまざまな要因によって消化作用が妨げられた結果、ガス過多、腹部膨満感、吐き気、便秘、下痢などの合併症が現れます。食習慣や生活習慣を少し変えると、こうした不快な症状を簡単かつ最小限に抑え、消化機能を健康的に改善できます。この記事では、自然に消化を助ける方法を紹介します。

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食事を改善する

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    食物繊維の摂取量を増やす 食物繊維は、自然な消化に欠かせない栄養素です。食物繊維を摂取すると便の量が増え、やわらかくなるため、楽に排便ができ、便秘を予防します。
    • 食物繊維には血糖値を調整する働きもあります。これは、食物繊維の摂取によって消化速度が落ち、食物中のブドウ糖が血中に緩やかに取り込まれるためです。
    • オートミール、ふすまのシリアル、レンズ豆、黒豆、うずら豆などの豆類、ピーナッツ、クルミ、ペカンナッツなどのナッツ類といった食物繊維を多く含む食品を摂取し、食物繊維摂取量を増やしましょう。食物繊維を多く含むベリー類、プルーン、乾燥あんず、レーズン、梨、リンゴ(皮付き)などの果物の摂取も賢い選択です。[1]
    • こうした食品の代わりに(またはそれに追加して)消化を助ける食物繊維のサプリメントを日常的に摂取することもできます。
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    脂肪分の多い食品を避ける 消化器官では脂肪分の多い食品の処理が困難なため、消化速度が全体的に遅くなります。食事での脂肪分の摂取を減らして消化速度を上げましょう。
    • タンパク源として鶏肉や七面鳥などの脂肪分の少ない肉を選びましょう。牛肉や豚肉を食べる際は、脂身を取り除いた赤身の部分を食べましょう。
    • 牛乳、チーズ、ヨーグルトは全脂肪のものから低脂肪または無脂肪のものに変えましょう。調理する際は、バターやマーガリンの代わりにオリーブオイルを使用しましょう。
    • 脂肪分を多く含む傾向のある揚げ物、加工食品、冷凍食品を避けましょう。[2]
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    プロバイオティクスを摂取する プロバイオティクスは善玉菌の1種です。ヒトの体内には腸の健康と便通を維持する微生物が自然に存在しますが、プロバイオティクスはこれに似ています。
    • プロバイオティクス食品の摂取量を増やすだけで、過剰ガスや下痢などの消化器系の問題を防ぐことができます。
    • 体に良い細菌が豊富に含まれる食品には、ヨーグルト、味噌汁、ザワークラウト、ソフトチーズ(ミルクを乳酸菌で凝固させたチーズ)、ケフィア、サワードウブレッドなどがあります。
    • こうした食品を食事で摂取するのが難しい場合は、プロバイオティクスのサプリメントを摂りましょう。カプセル状、粉末状、液状のサプリメントが薬局や食料品店で入手可能です。
    • ただし、特定の既往症のある人にとっては害になることもあるため、こうしたサプリメントを摂取する際は医師に相談しましょう。[3]
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    ナトリウム、デンプン、人工甘味料を避ける お腹の膨れや張りがよく起こる人は、デンプン、ナトリウム、人工甘味料が原因である可能性があるため、このようなものを多く含む食品の摂取を控える必要があります。
    • また、食べすぎによって腹部膨満感が起こりやすくなるため、食べすぎにも注意しましょう。
    • 細菌が出すガスが腸から胃に逆流すると腹部膨満感が起こり、お腹が風船のように膨らみます。[2]
    • 腹部膨満感は、憩室炎、小腸の細菌過剰症候群、卵巣がんのようなさらに深刻な基礎疾患の徴候の可能性もあるため、上記の方法を試しても腹部膨満感がまだ続く場合は、医師に相談しましょう。
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    ガスを減らす 体内でガスが過剰にたまるのは恥ずかしく、悩ましいものです。幸い、体内で発生するガスをコントロールする方法がいくつかあります。
    • ガス発生の原因となる食品を避けましょう。例えば、豆類の多く、キャベツ、ブロッコリー、カリフラワーなどの野菜がガス発生の原因となる食品です。
    • 炭酸飲料を避けましょう。ソーダなどの炭酸飲料は空気を多く含むため、体内で発生するガスの量が増えます。
    • ゆっくり食べましょう。食べる速度が早くなるほど、空気を飲み込みやすくなります。こうしたことが、ガス発生の原因になります。[4]
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    アレルギーを起こすとがわかっている食品(アレルゲン)や疑わしい食品を取り除く 腹部膨満感、ガス、腹痛など消化器系の症状は、実際には原因不明のアレルギーや過敏症のある人が食物を摂取したことによって現れる場合があります。食事から特定の食品を取り除くだけで、消化不良に関する多くの懸念を簡単に払拭することができます。
    • アレルゲンになりやすい食品には、乳製品、イチゴ、ナッツ類、鶏肉、卵、グルテンを含む製品などあり、こういった食品によってアレルギーが起こることに気づいておらず、ひどい反応が現れる人が多くいます。
    • 何からの過敏症があるかもしれないと思う人は、数日間その食品を完全に食事から取り除き、消化の状態に変化があるかどうかをみてみましょう。問題の食品を特定できるように、ひとつずつ食品を取り除きます。数日後、その食品を再び食べた時に体にどんな反応が現れたかを記録します。
    • 消化器の問題を起こす食品を特定できない場合は、医師に食物アレルギー検査について相談しましょう。

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行動にちょっとした変化を起こす

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    水をたっぷり飲む(1日にコップで8杯以上) 水には体の食物繊維の分解や自然な消化を妨げる毒素の排出を助ける働きがあります。また、便を柔らかくし、便通を楽にします。
    • いつもボトル入りの水を持ち歩きましょう。持ち歩いていれば、水を飲むのを忘れずに済みますし、退屈しのぎにもなります。運動後は、多量の水分が汗として失われるため、飲む水の量を増やす必要があります。
    • 尿の色が1日を通して透明なら、水分が十分足りているということです。体が脱水状態になるにつれて、尿の黄色が濃くなります。[2]
    • 野菜や果物は水分の多いもの(スイカ、キュウリ、オレンジなど)を選びましょう。
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    定期的に運動をする 定期的な運動は、消化に良い効果をもたらします。
    • 運動すると臓器への血流量が増し、腸の筋肉が刺激されるため、消化速度が上がり、老廃物が速やかに処理されます。[2]
    • ウォーキング、水泳、ジョギングなど体全体を動かす有酸素運動を行いましょう。また、エレベーターの代わりに階段を使うなど小さな変化を取り入れましょう。
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    速やかにトイレに行く 最初の便意を感じたら、トイレに行きましょう。便意を逃すと、水分が腸に再吸収されてしまい、便が固くなり排泄しにくくなります。
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    体重を1~1.5㎏減らす 体重が多いと腹部周辺に圧力がかかり、胃と食道との間の弁がきちんと閉まらない状態になるため、胃酸が逆流したり胸焼けを引き起こしたりします。[2]
    • 余分な体重を減らして腹部にかかる圧力を減らしましょう。健康的な食事と運動を組み合わせることで、安全に効果的に減量することができます。
    • 減量のためのちょっとした秘訣として、小さめのお皿を使って食べる量を調節する、食事の前にコップ1杯の水を飲んでお腹を満たす、その日の最後の食事は少なくとも就寝4時間前に済ますなどがあります。
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    食べる速度を落とす 歩きながら食べる、一口の量が多い、急いで食べる、このような食べ方をすると空気をたくさん飲み込んでしまいます。飲み込んだ空気は体内でガスになり、深刻な筋けいれんや不快感を引き起こします。また、食べる速度が速すぎると、食べ過ぎ、消化器官への負担の増加、消化速度の低下の原因になります。
    • 食べる時は、1口ごとに20回以上噛んでから飲み込みましょう。こうすることで、胃はこれから食べ物を受け入れる準備をすることができます。一方、脳は満腹になったことを認識しやすくなります。
    • 何かに気を取られていると食べる量が多くなりやすいため、食べている時はテレビやSNSを見たり、雑誌や新聞を読んだりするのを避けます。夕食はテーブルで食べ、一口ごとに集中して食べましょう。[2]
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    簡単なお腹のマッサージをする おへその半径3~5cm辺りを全体的に、指で少し力を入れながらゆっくりと時計回りに押します。効果的なマッサージの時間は2~5分です。食後または1日1回(就寝前など)でも、この簡単なマッサージを行うだけで、消化が速やかに促進されます。
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    悪い習慣を一度中断する 甘い菓子類、加工食品、アルコール、ニコチン、カフェインを2~3日摂らずに過ごしてみましょう。こうすることで、腸管の自然なバランスを取り戻すことができます。
    • その後、消化器の健康を促す自然なデトックスプログラムを試してみましょう。こうしたデトックスプログラムは、健康食品店などで入手可能です。消化器系の問題が悪化しないよう使用方法をよく読み、説明通りに行いましょう。
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    食後に温水を入れたボトルをお腹に当てる この簡単な方法でも、胃腸の筋肉をリラックスさせることによって消化機能を改善できます。
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    処方薬と市販薬の表示内容を全て確認する 現在服用している薬の副作用が、ガス、腹部膨満感、吐き気など消化のストレスを伴うものなら、その薬を一時中断するか、主治医に代わりの薬があるかどうか聞きましょう。

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ハーブ療法

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    リコリス(甘草)を試す リコリスは、胃けいれんを和らげ、胸やけや胃酸の逆流を軽減するのに用いられるハーブ系サプリメントです。
    • リコリスはカプセルで摂取したり、根を煎じてお茶にして飲んだりします。
    • リコリスはDGL(脱グリチルリチンリコリス)で摂取するのが最も安全です。DGLは、通常のリコリスの摂取時にみられる高血圧などの副作用を起こさない特殊なリコリス抽出成分です。[5]
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    ペパーミントオイルを摂取する ペパーミントオイルを少量摂取すると、胃痛と腹部膨満感が軽減されると言われています。ペパーミントオイルはカプセルで摂取します。または、ペパーミントの葉を噛む刺激の少ない方法もあります。[5]
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    カモミールティーを飲む カモミールティーは、沈静効果や睡眠誘導効果の他に、吐き気、疝痛、胃痛などの消化器系の問題に効果があると考えられています。
    • カモミールティーには、筋けいれんを和らげる働きもあります。
    • まずは、1日に1杯、自家製または市販のカモミールティーを飲んでみましょう。[5]
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    アロエベラ・ジュースを飲む アロエベラには、消化を自然に助ける独特の酵素があり、消化管の血流を増やすビタミンCとアミノ酸も含まれています。
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    ショウガを使う ショウガは、胃痛に効果のある伝統的な漢方薬です。そのほか、吐き気を和らげる働きがあります。
    • 新鮮なショウガの根を煎じてお茶にしたり、間食でショウガの砂糖漬けを食べたりしましょう。または、カプセル状、粉末状、飲料タイプのサプリメントで摂取してもよいでしょう。
    • 安全上の理由により、1日のショウガ摂取量は1~3gを超えない量がちょうどよいとされています。

ポイント

  • プルーンは消化を助ける働きがありますが、下痢を引き起こすことがあります。
  • 消化管は、口、食道、胃、胆嚢、すい臓、大腸、小腸などの器官から構成されています。
  • 便座では、座るのではなくしゃがみましょう。しゃがんだ方が、自然で効果的に排泄することができると考えられています。しゃがんだ時の体勢を維持するため、洋式トイレ専用の足置き台があります。[6]
  • ペパーミントティーにも効果があります。

記事の情報

この記事はPatricia Somers, RDが共著しています。 パトリシア・ソマーズはアーカンソー州に住む認定栄養士です。1979年にアメリカ最大の管理栄養会、「Academy of Nutrition and Dietetics」から栄養士の認定資格を与えられています。

カテゴリ: 健康

他言語版:

English: Aid Digestion Naturally, Español: ayudar a la digestión naturalmente, Français: aider la digestion naturellement, Português: Melhorar a Digestão de Forma Natural, Deutsch: Die Verdauung natürlich unterstützen, Italiano: Aiutare la Digestione in Modo Naturale, 中文: 自然地促进消化, Русский: естественно помочь пищеварению, Nederlands: Je spijsvertering op natuurlijke wijze stimuleren

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