自然に胃酸過多を治す方法

共同執筆者 Zora Degrandpre, ND

この記事には:効果的な療法効果的だと思われる治療民間療法の真相を追求する医療を受けるタイミング30 出典

胃酸が過剰に生産されて逆流すると胃酸過多が起こります。胃酸過多は、胸やけ、胃食道逆流症(GERD)、逆流性食道炎などの原因になります。不快な症状を伴うため、すぐに治まってほしいものです。幸いにも、自然な方法で症状を治める方法があります。しかし、症状がひどい場合や週に1~2回以上起こる場合は医師に相談しましょう。このほか、特に妊娠中や授乳中の人は、ハーブ療法を行う際は必ず医師に相談しましょう。

1
効果的な療法

  1. 1
    症状を誘発する食品や飲料を避ける 不快な症状を引き起こした食品や飲料の記録をとりましょう。摂取した食品を記録し、1時間後に感じた症状を観察します。摂取1時間後に不快な症状が起こった場合は、その食品を避けましょう。[1]一般的に、胃酸過多の原因となりやすいとされるのは下記の食品です。
    • 柑橘類の果物
    • カフェイン入り飲料
    • チョコレート
    • トマト
    • ニンニク、タマネギ
    • アルコール飲料
    • 注意:以上の食品のほとんどが症状を引き起こす食品かどうかは研究では十分に明らかにされてはいませんが、[2]上記の食品を避けるのではなく、どの食品で症状が起きるのかを見つけ出すことが大切です。
  2. 2
    症状が睡眠の妨げになっている場合はベッドの頭の位置を高くする ベッドに傾斜がつけられる場合、頭の位置を15~20㎝ほど高くします。重力によって酸が胃の中にとどまります。ただし、ただ枕を積み重ねただけではいけません。枕だけでは、首や体が曲がりやすくなるため圧力がかかり、その結果、胃酸過多が悪化してしまいます。[3][4]
  3. 3
    減量が症状抑制に効果的かどうかを医師に尋ねる 体重が重すぎる場合、減量することで下部食道括約筋への圧力をある程度減らすことができ、胃酸の逆流を防ぐことができます。しかし、減量が必要でない人もいるため、減量する前に医師に相談しましょう。医師に相談した後、生鮮食品や赤身肉などを基本とした健康的な食事を摂り、1日30分運動をしましょう。[5][6]
  4. 4
    食べる量を少なめにして満腹を避ける 食事の摂取量を減らしましょう。摂取量が減ると胃へのストレスや圧力が減ります。[7][8]
    • 使用する皿やお椀のサイズを小さいものに変えると、実際よりもたくさん食べたように感じることができます。
  5. 5
    消化がよくなるようゆっくり食べる 一口ごとに数回噛み、もうひと噛みしてから飲み込みます。よく噛むと胃の中での食物の消化が進みやすくなり消化速度も上がります。その結果、胃内の食物が少なくなり下部食道括約筋(LES)への圧力が減ります。[9][10]
    • 一口食べるごとに箸やフォークを置くと食べる速度を落とすことができます。
  6. 6
    胃に余分な圧力がかかっていないか確認する 圧力によって胃酸過多の不快感が増します。裂孔ヘルニア(胃の上部が横隔膜の上方に突き出ている状態)、妊娠、便秘または過体重の場合、胃への過剰な圧力を感じることがあります。[11]
    • 胃部や腹部を締め付ける服を着てはいけません。[12]

2
効果的だと思われる治療

  1. 1
    リンゴを食べて胃を安定させる 胃酸過多のある人がリンゴを食べると、胃の状態が安定することがよくあります。通常、胃酸過多でもリンゴを摂取しても問題ないため、巷の知恵を試してみるのもよいでしょう。[13]ただし、この方法は裏付けに乏しく、また、リンゴには胃酸抑制作用があるという説は全くの誤りであることを覚えておきましょう。[14]
  2. 2
    ジンジャーティーで胃を静める ショウガが胃酸過多の治療に有効だという決定的な裏付けはありませんが、ショウガは胃を落ち着かせる作用があるようです。[15]ジンジャーティーのティーバッグでもよいですが、せっかくなら生のショウガを使いましょう。カップに小さじ1杯の生のショウガとお湯を加え、5分ほど蒸らしたあと飲みます。日中のいつ飲んでもよいですが、特に食事の20~30分前に飲むと良いでしょう。
    • ショウガは、吐き気や嘔吐にも効果的です。ジンジャーティーは妊娠中でも安心して飲むことができます。[16]
  3. 3
    胃に圧力をかけないように夜食は控える 明確な根拠はありませんが、専門家の多くは夜遅くに食べると症状が悪化すると考えています。[17]寝る2~3時間前の食物摂取を控えると食物によって就寝中に下部食道括約筋(LES)に圧力がかかるリスクを減らすことができます。
  4. 4
    ストレスを避け、普段の体調を整える 初期の研究によれば、ストレスによって逆流の症状に自覚的な悪化を感じる一方で、検査をしても異常が出ないことが報告されています。[18][19]症状を和らげるため、どんな状況でストレスや疲労を感じるのかを確認します。そうした状況を避ける方法を見つけたり、様々なリラックス方法を備えたりしましょう。
    • 瞑想ヨガを取り入れたり、毎日決まった時間に昼寝をしたりします。このほか、深呼吸、鍼治療、マッサージ、入浴を試したり、鏡の自分に向かって自分を肯定する短い言葉を投げかけたりするとよいでしょう。
  5. 5
    腸疾患による胃酸過多の場合はハーブ療法を試す 以下に紹介する方法はどれも効果が証明された治療法でありませんが、潰瘍性大腸炎または腸炎症によって胃酸過多の症状が引き起こされている場合、こうした状態に「少し」ですが役立つことがあります。ただし、主な治療法として頼ってはいけません。
    • カップ1/2杯のアロエベラ・ジュースを飲みましょう。1日に飲む量はカップ1/2杯です。1日の量はカップ1~2杯を超えてはいけません。アロエベラには緩下剤の作用があります。
    • フェンネルティーを飲みましょう。小さじ1杯程度のフェンネルの種をつぶし、カップ1杯の沸かしたお湯を加えます。お好みで蜂蜜を加えます。1日に2~3杯を目安に食事の約20分前に飲みます。フェネルによって胃が安定し酸度が低下します。
    • スリッパリーエルムを試してみましょう。スリッパリーエルムは飲み物や錠剤から摂取します。飲み物から摂取する際は、約90~120mLを摂取します。錠剤から摂取する際は、製品の指示に従いましょう。スリッパリーエルムには、炎症を起こした組織を鎮静化させたり、膜を作って組織を保護したりする効果があることが知られています。
    • DGL錠を試します。グリチルリチンを取り除いた甘草(DGL)はチュアブル錠剤で摂取することができます。飲みやすい風味がついていますが、胃の修復や胃酸過多の抑制とても効果的です。摂取量は製品の指示に従いましょう。通常4~6時間おきに2~3錠摂取します。
  6. 6
    プロバイオティクスのサプリメントを摂取して健康な腸を保つ プロバイオティクスは、通常腸内に存在する「良い」細菌の集まりです。こうした細菌にはサッカロミセス属の酵母類、乳酸菌やビフィズス菌などがあり、全て腸の中に存在しています。研究ではこうした細菌が腸の健康を緩やかに改善することが示されていますが、具体的なことはまだわかっていません。[20]
    • 「生きた乳酸菌」が入ったヨーグルトを摂ることが、プロバイオティクスを摂取する最も簡単な方法です。
    • サプリメントを摂取する際は、どんな種類のものでも事前に医師に相談しましょう。

3
民間療法の真相を追求する

  1. 1
    喫煙によって症状が悪化しないことを知る かつてはタバコによって胃酸の逆流が悪化すると考えられていました。しかし、3つの研究では、禁煙しても改善しないことが示されました。[21]
  2. 2
    マスタードに頼らない マスタードが症状の改善に効果的だという証拠はありません。
  3. 3
    胸やけを抑えるために重曹を使わない 医師は重曹を使う方法を推奨していません。
  4. 4
    かかと上下運動に注意する 「かかと上下」療法はカイロプラクティック療法のひとつですが、科学的根拠に基づくものではありません。その一方で、効果があった事例もあります。どんな運動でも試す前に医師に相談しましょう。

4
医療を受けるタイミング

  1. 1
    週に1~2回以上症状が起こる場合や症状がひどい場合は医師に相談する 誰にでも胃酸過多は時々起こります。しかし、症状が続いたり症状がひどい場合は医学的な治療が必要です。医師と現在の症状が胃酸過多によるものなのかを確認したり、治療選択肢について聞いたりしましょう。症状には以下のようなものがあります。[22]
    • 胸やけ
    • 口の中が酸っぱく感じる
    • 膨満感
    • 便が黒っぽい
    • げっぷやしゃっくりが止まらない
    • 吐き気
    • 空咳
    • 嚥下障害(喉に食物が詰まっているかのような食道の狭窄感)
  2. 2
    胸の痛みに息切れやあごの痛みが伴う場合はすぐに治療を受ける 症状は胸やけのようでも、心臓発作による胸の痛みの症状である可能性があります。こうした例はあまり多くはないため、あまり心配する必要はありませんが、念のため、すぐに受診して心臓の検査を受けた方がよいでしょう。[23]
    • 心臓発作を起こしていると左腕にも痛みを感じることがあります。
    • 胸の痛みと息切れがある場合は、緊急対応の必要性が高い症状だと考えられます。
  3. 3
    症状に応じて必要な診断検査を受ける 自分の病歴、胃酸過多の症状が出始めた時期、試したことのある自然療法を医師に伝えます。医師は主に症状だけに基づいて診断しますが、最初に診断検査を行う医師もいます。おそらく、以下の検査のうちの1つ、または複数の検査が行われるでしょう。
    • 上部消化管内視鏡検査:喉の下にカメラを挿入して食道と胃を調べたり生検組織を少量採取したりします。通常、この検査は痛くはありませんが不快感を伴います。
    • pHモニタリング:食道に細い管を挿入し、48時間にわたって酸の逆流を測定します。この検査は痛くはありませんが不快感を伴います。
    • 食道マノメトリ:飲み込む際の喉の筋収縮を測定します。
    • 消化管部のX線検査:白い液体(バリウム)を飲み、X線で消化管を写します。
  4. 4
    効き目が早く短い市販の制酸剤を服用する 通常、制酸剤は酸を中和することによって短期的に症状を抑えます。ただし、胃酸によって食道上皮が損傷を受けている場合は制酸剤では治りません。また、制酸剤は長期間服用することはできません。必要に応じて制酸剤を服用する際は、表示に書かれている指示に従いましょう。[24]
    • パンシロン、太田胃散、ガストールなどは人気の制酸剤です。
    • 表示されている用量を超えて服用すると下痢などの副作用が起きることがあるため、製品の指示に正しく従いましょう。また、制酸剤は医師の指示がない限り2週間以上服用してはいけません。制酸剤を長期間服用すると、体内のミネラルバランスが崩れ、腎臓に障害が起こる可能性があります。
  5. 5
    H2ブロッカーで胃酸の生産量を減らす H2ブロッカーは市販されていますが、作用の強いものには処方箋が必要です。H2ブロッカーは、最長12時間にわたって胃酸の生産量を抑え、症状を和らげます。どのH2ブロッカーが自分に合っているのかを医師に相談してから、用法用量に従って市販薬を服用したり、処方を受けたりしましょう。通常、その日の最初の食事を摂る前に服用します。[25]
    • シメチジン(タガメット)、ファモチジン(ファモチジン)とラニチジン(ザンタック)などのH2ブロッカーがよく使われています。
    • H2ブロッカーは制酸剤よりも効果が現れるまでに時間がかかりますが、症状をより和らげることができます。
    • H2ブロッカーは指示に従って正しく服用しましょう。指示量を超えて服用した場合、頭痛、下痢、めまい、発疹などの副作用が起こることがあります。[26]
  6. 6
    食道の修復のためプロトンポンプ阻害剤(PPI)を試す PPIは胃酸の生産量を減らして食道を修復する作用があります。PPIは市販薬としても販売されていますが、医師が効果の強いPPIを処方することもあります。製品や処方箋の指示通りに服用しましょう。通常、毎朝の食事前に1錠服用します。[27]
    • PPIには、エゾメプラゾール(ネキシウム)、ランソプラゾール(タケプロン)、オメプラゾール(オメプラゾン)、ラベプラゾール(パリエット)、デクスランソプラゾール(デクスラント)などがあります。
    • まれに頭痛、便秘、下痢、腹痛、発疹、吐き気などの副作用が起きることがあります。[28]

    注意事項:多くの場合、服用と併用して食事や生活習慣を変えると胃酸過多を抑えることができますが、まれに下部食道括約筋を強化する手術が必要なこともあります。その場合、どのような処置が合っているか医師から説明があります。

  7. 7
    下部食道括約筋を強化する薬について尋ねる 下部食道括約筋の緩みによって胃酸が逆流しやすい状態になっているため、胃酸過多が起こる場合があります。バクロフェンという薬は、胃と食道との間にある下部食道括約筋を緊張させて閉じるよう作用します。これによって胃酸過多の症状を減らすことができます。服用する際は、指示に従って正しく服用しましょう。[29]
    • 医師と話し合ってこの薬が合うかどうかを決めます。
    • まれに、バクロフェンによる副作用(吐き気や倦怠感など)が起こることがあります。

ポイント

  • 下部食道括約筋を強化する薬もあります。ベタネコール(ベサコリン)とメトクロプラミド(メトクロプラミド錠5mg「トーワ」)などがあります。こうした薬の処方について医師と相談しましょう。

注意事項

  • 胃酸過多を治療しなかったり、胃酸過多が長期間に及んだりすると食道炎、食道出血、潰瘍のほか、食道がんのリスクが高くなるバレット食道と呼ばれる状態を引き起こす可能性がありす。
  • PPIを長期間使用すると、股関節、手関節、脊椎の骨粗鬆症関連の骨折リスクが高くなります。[30]

出典

  1. http://www.gerd-diet.com/
  2. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2886414/
  3. http://www.gerd-diet.com/
  4. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2886414/
  5. http://www.gerd-diet.com/
  6. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2886414/
  7. http://www.webmd.com/digestive-disorders/ss/slideshow-digestion-tips
  8. https://www.nlm.nih.gov/medlineplus/gerd.html
  9. http://www.webmd.com/digestive-disorders/ss/slideshow-digestion-tips
続きを 表示する… (21)

記事の情報

この記事はZora Degrandpre, NDが共著しています。 デグランプリ医師はワシントン州バンクーバー在住の自然療法医で、米国国立衛生研究所と米国国立補完代替医療センターで論文査読者も務めています。2007年に国立自然医学大学にて自然療法医師学位を取得。

カテゴリ: 健康

他言語版:

English: Cure Hyperacidity Naturally, Italiano: Curare l'Iperacidità in Maniera Naturale, Русский: вылечить повышенную кислотность естественным путем, Português: Curar a Hiperacidez Estomacal Naturalmente, Español: curar la hiperacidez naturalmente, Français: soigner naturellement une hyperacidité gastrique, Deutsch: Die Übersäuerung des Magens natürlich behandeln, 中文: 治疗胃酸过多, Nederlands: Hyperaciditeit op natuurlijke wijze genezen, Čeština: Jak se zbavit překyselení přírodními metodami, العربية: علاج زيادة الحموضة بطرق طبيعية, Tiếng Việt: Điều trị Tăng Tiết Axit dạ dày Một cách Tự nhiên, 한국어: 위산과다증 자연적인 방법으로 치료하기, ไทย: รักษาภาวะกรดเกินด้วยวิธีธรรมชาติ

このページは 514 回アクセスされました。
この記事は役に立ちましたか?