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この記事の共著者 : Sari Eitches, MBE, MD. サリ・エイチェス医師はカリフォルニア州ロサンゼルス市にて「Tower Integrative Health and Wellness」を経営している総合内科専門医です。菜食食事療法、体重管理、女性医療、予防医療、うつ病治療を専門としています。カリフォルニア大学バークレー校にて学士号を、ニューヨーク州立大学アップステート医科大学にて医学博士号を、ペンシルバニア大学にてビジネスエンジニアリングの修士号を取得。ニューヨーク州にあるレノックスヒル病院にて臨床研修を修了。米国内科医学会と米国統合・ホリスティック医学会の指導医、そしてペンシルバニア大学の医局員を務めています。
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睡眠が不足していると心身共に疲労します。健康かつ幸せに日々の生活をおくるうえで睡眠は不可欠な要素です。幸い、睡眠の質を改善するためにできることがあります。まず、睡眠のスケジュールを固定し、寝つきやすい環境を整えましょう。次に、緊張をほぐすための習慣を就寝前の時間に取り入れましょう。また、生活習慣全体も見直すことで健康的な睡眠を実現し、翌朝も気分良く目覚められるようになりましょう。
ステップ
方法 1 の 4:
睡眠のスケジュールを固定する
方法 1 の 4:
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1就寝と起床時刻を決める 週末も含め毎日の睡眠時間を同じにしましょう。まず、遅刻せずに通勤や通学をするために何時に起床する必要があるのかを把握します。これを基準として必要な睡眠時間を逆算し、就寝時刻も決めましょう。[1]
- 例えば、8時に職場に到着できるようにするために6時に起きる必要があるとしましょう。7~9時間の睡眠を確保するためには前日の午後9時~11時の間に就寝する必要があります。
- 早い就寝時刻に慣れていない人は、15~30分ずつ早めてみましょう。体が慣れてきたら、さらに15~30分早めましょう。[2]
- このように慣らしていくことで、就寝する時刻を脳に教え込むことができるので、なかなか寝つけないという問題も回避しやすくなるでしょう。
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2週末に睡眠を取り戻そうとしない このようなことをすると睡眠習慣が崩れ、睡眠の質が低下します。平日と同じ睡眠スケジュールを休日も維持するよう心がけましょう。よく眠れたという実感が徐々に生まれるはずです。[3]
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3十分な睡眠時間を確保する 必要な睡眠時間は年齢によって変わります。成人は一般的に7~9時間が必要です。10代の若者は8~11時間、子供は毎日10~13時間の睡眠を必要としています。
- 小さな子供は昼寝も必要です。例えば、2歳児は1日に合計1~2時間昼寝し、1歳児はそれが最大4時間とさらに長くなります。[6]
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5夕食後の時間を活動的に過ごす 夕食後に疲れが出るのは自然なことです。ソファに座り、ゆっくりとテレビを見たいと思うかもしれませんが、この時間はむしろ体を動かしましょう。休むと、本来緊張をほぐし眠る準備をするべき時間帯に、体が元気を取り戻してしまいます。[9]
- 夕食後は散歩に行ってみましょう。友達やペットがいると、より楽しめるかもしれません。
- 夕暮れの時間は散歩に最適です。ストレスが和らぎ、体内時計も整います。
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6寝つけなくても焦らない 睡眠のスケジュールを定着させることは大切ですが、どうしても眠れない日もあります。そのような時はゴロゴロと何度も寝返りを打つのではなく、思い切って起き上がり、気持ちが落ち着くこと(読書など)を試してみましょう。眠くなってきたと感じたらベッドに戻りましょう。[10]
- 気を紛らわすことは大切である一方で、スマホをいじる、テレビを見る、パソコンで作業をするといった行動はさらに目が覚めてしまうので控えましょう。
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方法 2 の 4:
快適な睡眠環境を整える
方法 2 の 4:
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1部屋を片づけておく 部屋が散らかっていると、ゆっくりと寝づらく感じます。部屋が片付いていると満足感が得られるのであれば、満足しリラックスできている状態で就寝したいと思いませんか?
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2ベッドを快適にする ベッドが快適であるほうが寝つきやすくなります。そこで、枕、布団カバー、シーツといった寝具にある程度の投資をしましょう。マットレスが古くなっているのであれば、買い替えも検討しましょう。[11]
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4騒音を遮る 騒音もまた眠りの妨げとなります。せっかく眠りに落ちても、突然の大きな音や音の変化で目が覚めてしまうかもしれません。そこで、ホワイトノイズマシーン、扇風機、あるいは携帯用空気清浄機などを使用することで、一定の音が聞こえているような状態を作ると良いでしょう。[16]
- 様々な種類の音から選ぶことのできるホワイトノイズマシーンもあるので、購入を検討してみましょう。扇風機や携帯用空気清浄機の方が安価かもしれません。
- 耳栓をするという選択肢もあります。
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5室温を調整する 人間の体温は眠る前に下がるものなので、寝室の室温は低めに設定したほうが寝つきやすくなります。どの程度下げるかは個人によって異なります。自分に涼しく感じられる温度に合わせましょう。[17]
- 個人差はありますが、16~20度が一般的です。[18]
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方法 3 の 4:
就寝前に緊張をほぐす
方法 3 の 4:
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1就寝の1~2時間前からは電子機器の画面をのぞかない テレビ、スマホ、タブレット端末もも含まれます。このような機器の画面が発するブルーライトを浴びると寝つきが悪くなり、眠りの質も下がります。
- 就寝前に読書をする場合はバックライト付きの液晶画面越しに読まないようにしましょう。[19]
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2入浴する 体の緊張をほぐす必要がある時、入浴はとても効果的です。温かな湯船に浸かったりシャワーを浴びると体は体温を下げようとするので、眠りを誘います。かなりリラックスできるでしょう。[20]
- ラベンダーといった気持ちを落ち着かせる香りを加えてみるのも良いでしょう。
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3長い髪は乾かし、邪魔にならないようにする 眠ろうとしている時に髪が顔にかからないようまとめておきましょう。
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5穏やかな音楽を聴く 穏やかな音楽を聴くと心が安らぎ、眠りに適した精神状態になります。また、睡眠の妨げとなる騒音をかき消す効果もあります。テンポが速い元気な曲ではなく、ゆっくりとしたリズムの穏やかな曲を選びましょう。[23]
- 例えばクラシック音楽を試してみましょう。その他にも、スロージャム、フォーク、ブルーグラス、ゆっくりとした曲調のカントリーミュージックも合っています。好きなジャンルを見つけましょう。
- ダンスチューンや心拍数が上がるような曲は避けましょう。
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6優しい明かりの下で読書をする 就寝前の読書は心を穏やかにする方法として効果的です。読むことで緊張がほぐれると感じる人は少なくありません。ベッドサイドランプや読書用ランプに照明を切り替えて読書をしましょう。[24]
- 一気に読みたくなる人は上限を設定しましょう。例えば、毎日1章ずつと決めておくと良いでしょう。
- 読みながら心が穏やかになる本を選びましょう。ドキドキして目が覚めてしまうような話ではなく、話の流れがゆったりとしたものが適しています。
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8就寝前を趣味の時間にする 例えば、座り心地の良い椅子で編み物をしてみましょう。座って行うことができて、心が落ち着ける効果のある作業が適しています。
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9瞑想する 瞑想もまた就寝前に心を落ち着かせる方法として有効です。5分間だけでも効果はありますが、15~30分ほどかけて行えると尚良いでしょう。目を閉じて呼吸に意識を集中させるだけのシンプルな瞑想から、アプリや動画の指示に従って行う瞑想まで様々な方法があります。 [27]
- 瞑想のアプリを試してみましょう。
- インターネットやiTunesで指示付きの瞑想を探してみましょう。
- 単純に目を閉じて呼吸に意識を集中させても良いでしょう。気が散りそうになった時は、再び意識を呼吸に戻します。
- 祈りを捧げる行為にも瞑想と似た効果があります。[28]
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方法 4 の 4:
生活習慣を変える
方法 4 の 4:
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2お昼以降はカフェインの摂取を控える 起床後にカフェインで目を覚ます習慣に問題はありません。ただし午後の摂取は控えたほうが良いでしょう。カフェインは摂取した後、何時間も体に残ります。就寝時間になる頃にはカフェインが効いているという自覚がなくなっているとしても、まだ目が冴えているかもしれません。昼食後はカフェインを含まない飲料を摂取しましょう。[31]
- 午後の時間帯に目を覚ましたい時は、15分程散歩をして気分転換をしましょう。外に出たほうが良いでしょう。
- カフェインの効果には個人差があるので、自分の体に合わせて調整しましょう。
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3就寝前のアルコールは控える アルコールを摂取すると眠くなるかもしれませんが、眠りを妨げる要因にもなります。つまり、お酒を飲んで寝ると夜中に目が覚めやすくなります。[32]
- お酒は夜遅くの時間帯に飲まないよう気をつけ、1~2杯で止めておきましょう。
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5日中に日光を浴びる 昼食時間に公園を歩いたり、昼間にカーテンを開けるなどして、十分な日の光で脳を刺激しましょう。太陽は起きて活動する時間だということを脳に知らせる働きもします。
- 自然の中を歩いたり、犬の散歩に出かけましょう。
- 日照時間が短くなる冬の間は、太陽の代わりにライトセラピーを取り入れてメラトニンの分泌を調整しましょう。[34]
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7夕食は軽めにする 満腹の状態は睡眠の妨げとなるので、空腹を防ぐ程度の軽い食事にしておくと良いでしょう。午後6時頃、早めの夕食を済ませましょう。就寝する時間までには消化されて落ち着いているはずです。[37]
- 夜遅くに小腹が減ってしまった場合は、シリアル、ヨーグルト、バナナといった軽食に留めましょう。
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8単糖と単炭水化物を制限する 砂糖と炭水化物は血糖値を激しく上下させ、体力と空腹感に左右します。また、覚醒させる効果もあるため、寝つきにくくなるだけでなく眠っても目が覚めやすくなります。[38]
- 炭水化物を完全に断つ必要はありません。複合糖質と全粒の炭水化物を意識的に摂取することが大切です。例えば、白米でなく玄米を選択しましょう。
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9マグネシウムのサプリメントを摂取する マグネシウムを摂取すると、睡眠時間が長くなり、よりしっかりと休息がとれるようになります。就寝前に200~400ミリグラム摂取してみましょう。[39]
- マグネシウムに限らず、サプリメントを取り入れる際はまず医師に相談しましょう。既に他のサプリメントを摂取していたり薬を服用している時は特に重要です。
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10一時的な対処法としてメラトニンを摂取する 人間の体は自然にメラトニンを分泌して眠りを誘発します。従って、メラトニンをサプリメントとして摂取すると寝つきやすくなります。ただし、不眠症気味、酷い時差ボケ、シフト制勤務による睡眠スケジュールの崩れといった事情で何時間も寝つけずに困っている時に限って摂取するようにしましょう。長期的に摂取すると依存してしまい、メラトニンが自発的に分泌されなくなります。[40]
- 医師に相談してから摂取しましょう。
- 短期間でメラトニンの使用は止めましょう。
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11ストレスと上手に付き合う 残念ながら、ストレスは人間の日常生活の一部です。ストレスが原因で寝つけなくなることもあります。つまり、ストレスと上手に付き合えるようになることが不可欠です。様々な方法があるので検討してみましょう。 [41]
- ヨガをする。
- 心が穏やかになる趣味を見つける
- 呼吸法を身につける。
- 大人の塗り絵を試してみる。
- 自然の中を散歩する。
- 湯船につかる。
- 読書を楽しむ。
- 日記を書く。
- セラピストに相談する。
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ポイント
- 寝る前は、あまり考え事をしないようにしましょう。気になってパソコンを開いてしまうと眠れなくなります。
- 枕元に筆記用具を置いておきましょう。夜、何かひらめいた時はアイデアを書き留めておきましょう。
- 就寝前に本を読むとまぶたが重くなり、眠りに落ちやすくなります。
- 暑過ぎず寒過すぎず、明る過ぎない快適な環境で眠りましょう。寝つきやすくなり、目も覚めにくくなるでしょう。
- 就寝前に怖いことを考えたり、ホラー映画を見ないようにしましょう。また、大きな問題ごとについて考えないようにすることも大切です。寝つけなくなったり、悪い夢を見る原因となります。
- 就寝前に温かな湯船に浸かって緊張をほぐしましょう。ストレスも緩和されます。
- 就寝前に甘いものを食べないようにしましょう。糖分は体にエネルギーを与える成分なので、寝つきにくくなります。どうしても何かを食べたい時は、バナナといった軽めのものにしましょう。
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注意事項
- 睡眠導入剤はかなり中毒性が高いので注意が必要です。まず、その他の方法を試しましょう。
- しばらく睡眠が改善されない場合は、不眠症にかかっている可能性もあります。医師に自分の症状を説明し相談しましょう。
- サプリメントを摂取する際は必ず事前に医師の了解を得て、1回1錠のみとしましょう。それ以上の量を摂取すると副作用を起こす恐れがあります。
- 色々と改善を試みても眠れるようにならない場合は、医師の診察を受け、より深刻な健康問題が原因となっていないことを確認しましょう。
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出典
- ↑ https://www.helpguide.org/articles/sleep/getting-better-sleep.htm
- ↑ https://psychcentral.com/blog/7-tips-to-shift-your-sleep-schedule/
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/adult-health/in-depth/sleep/art-20048379
- ↑ https://sleep.org/articles/get-sleep-schedule/
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- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/adult-health/expert-answers/how-many-hours-of-sleep-are-enough/faq-20057898
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/adult-health/in-depth/sleep/art-20048379
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/adult-health/in-depth/napping/art-20048319
- ↑ https://www.helpguide.org/articles/sleep/getting-better-sleep.htm
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/adult-health/in-depth/sleep/art-20048379
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- ↑ https://www.apartmenttherapy.com/cold-weather-bedding-essential-136029
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- ↑ http://www.sleepfoundation.org/article/how-sleep-works/the-sleep-environment
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- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4443384/
- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22894890
- ↑ http://www.apa.org/helpcenter/sleep-disorders.aspx
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- ↑ https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23853635
- ↑ https://nccih.nih.gov/health/melatonin
- ↑ https://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/adult-health/in-depth/sleep/art-20048379
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