親指が骨折しているかを知る方法

共同執筆者 Harrison Lewis

この記事には:親指の骨折を見分ける医師に診断を仰ぐ骨折した親指を治療する29 出典

親指の骨折といっても、単純骨折から手術治療を必要とする関節に沿った多発性骨折までさまざまな種類があります。ただし、親指の負傷は生涯にわたり食事や職業などすべてに影響を及ぼすこともあるので、深刻に受け止める必要があります。[1][2] 負傷した親指を適切に治すには、骨折の症状を知り治療法について理解することが重要です。

パート 1
親指の骨折を見分ける

  1. 1
    親指に激しい痛みがあるか確認します。骨折した直後には激しい痛みを感じます。痛むのは骨の周囲に神経があるためです。骨折すると周囲の神経が刺激を受け、圧迫されて痛みます。怪我の直後に激しい痛みを感じなければ、骨折ではない可能性もあります。[3]
    • 親指に物が触れたり、指を曲げようとすると激しい痛みを感じます。
    • 一般的に、痛みが親指の付け根の関節(親指と人差し指の指間腔に最も近い部分)に近いほど重症性が高く、深刻な怪我の可能性があります。
  2. 2
    患部の変形に注意します。親指が普通に見えるか確認します。変な角度で曲がっていたり、ねじれていませんか? また、骨が皮膚を突き破って出ていないか確認します。以上の症状に該当するものがあれば、親指が骨折している可能性があります。[4]
    • また、親指にあざができることも多くあります。あざは、組織の毛細血管が破れたことを表しています。[5]
  3. 3
    親指を動かしてみます。骨折していれば、動かすと激しい痛みを感じます。骨をつなぐ靭帯もうまく機能していないことが多いので、なおさら親指を動かすのが難しくなります。[6]
    • 親指を後ろ側に動かしてみます。もし痛みもなく動かせたら、骨折というよりむしろ捻挫の可能性があります。
  4. 4
    親指の麻痺や刺痛、冷たい感じなどがないか確認します。圧迫された神経は痛みだけでなく、親指を麻痺させることがあります。また、骨折や炎症により血管圧迫され、親指や周囲の組織に血液が届きにくくなるので、冷たい感じがすることもあります。[7]
    • 血液が届かなかったり、量が少ないと親指が青く変色します。
  5. 5
    親指の周囲にひどい腫れがあるか確認します。骨折するとその周囲は炎症により腫れが生じます。負傷してから5~10分くらいで腫れ始めます。親指が腫れると、こわばりを感じることもあります。[8]
    • 親指の腫れは、隣接する別の指にも影響を及ぼすことがあります。

パート 2
医師に診断を仰ぐ

  1. 1
    病院か救急外来などに行きます。親指が骨折したと思ったら救急外来を受診し、専門医に固定してもらいます。固定せずに時間がたつと、骨折による腫れが邪魔して骨を元の位置に再調整するのが難しくなります。その結果、親指が恒久的に折れ曲がったままになる可能性もあります。[9]
    • また、子供の親指の骨折は成長板を損傷する恐れがあり、その後の成長に恒久的な影響を及ぼしかねません。
    • 骨折ではなく捻挫や靱帯損傷だと思っても、医師の診察を受け正確な診断を仰ぎましょう。また、重症の捻挫の治療には手術が必要になることもあります。最終的な診断と治療は医療の専門家に委ねましょう。[10][11]
  2. 2
    医師の外診を受けます。症状を最初から説明し、親指の外診を受けます。怪我をしていない方の親指と比べながら、怪我した親指の力や動きを医師が確認します。また、親指の先を人差し指の先に付け、親指に圧力をかけて弱さを確認することもあります。[12]
  3. 3
    親指のレントゲン撮影をします。様々な角度からレントゲン撮影を行います。レントゲン撮影は診断を確認するだけでなく、指に何か所骨折があるかを確認し、最良の治療法を決定するのに役立ちます。レントゲン撮影の角度は以下の通りです。[13]
    • 側面。親指を上に手の側面のレントゲンを撮影します。
    • 斜め。手を斜めに傾け親指を上にした状態でレントゲンを撮影します。
    • 前後像。手のひらを伏せて上からレントゲンを撮影します。
  4. 4
    コンピュータ断層撮影(CTスキャン)について医師に相談します。CTスキャンはX線体軸断層撮影(CATスキャン)とも呼ばれます。CTスキャンは放射線とコンピューターを使用して体の部位(この場合は親指)の内部を画像化するものです。骨折の状態を詳しく見ることができるので、医師が最良の治療法を探ることができます。[14]
    • CTスキャンは胎児に害を及ぼす恐れがあるので、妊娠している場合は医師にその旨を伝えましょう。
  5. 5
    骨折のタイプを医師に診断してもらいます。検査を一通り終えると、医師が骨折の種類を判断し治療法を決定します。[15]
    • 関節外骨折は、親指の2本の骨のうちの1本が関節から離れた場所で縦に骨折したものです。痛みがあり完治するのに6週間ほどかかりますが、通常は外科的処置を必要をしない骨折です。[16]
    • 関節内骨折は骨折が関節の内部にまで及びます。治癒後に関節ができるだけ制限なく動くように、手術が必要になることがあります。[17]
    • 親指の関節内骨折でよくあるのがベネット骨折とローランド骨折です。両方とも親指の骨折(と脱臼)が手根中手関節(手に一番近い親指の関節)に生じたものです。[18] 大きな違いは、ローランド骨折は3つ以上の骨断面の再調整が必要となり、ほとんどの場合外科的治療が必要になるのに対し、ベネット骨折では場合によって手術を見送ることがあります。[19][20]

パート 3
骨折した親指を治療する

  1. 1
    整形外科医の診察を受けます。レントゲン写真や検査の結果を考慮して最適な治療法を決定します。骨折のタイプ(関節内、関節外)や、複雑さ(ベネット骨折、ローランド骨折)なども考慮されます。[21]
  2. 2
    手術をしない治療法について相談します。比較的単純な場合(関節外骨折など)は手術をせずに、手で骨片を元に戻すことができるかもしれません。[22] 麻酔をかけて骨断端の再調整を行います。
    • この方法(徒手整復)は骨折部位を引っ張り、X線透視撮影(継続的にX線を用いてリアルタイムに映し出す方法)を使用して骨片が元に戻ったかを確認しながら行います。[23]
    • ローランド骨折の中でも、折れた骨片が多すぎてボルトや留め針を使用できない場合などにこの方法が用いられることがあります。手術で骨片をできる限り成形(観血的整復法とも呼ばれる)します。[24]
  3. 3
    手術での治療を検討します。関節内骨折(ベネット骨折、ローランド骨折など)では、整形外科医師は手術を勧めます。骨折の複雑さ次第で手術の方法が異なります。典型的な方法は以下の通りです。[25][26]
    • X線透視撮影をして、皮膚から鋼線を挿入し骨片を元に戻します。創外固定とも呼ばれます。この方法はベネット骨折に用いられることが多く、骨片がそれぞれ近くにまとまっている場合に行われます。
    • 外科医師が手を切り開いて、小さいボルトや留め針で骨を固定する方法もあります。創内固定術という方法です。
    • 手術によって起こる可能性のある合併症は、神経や靭帯の損傷、こわばり、関節炎のリスクの増加などです。[27]
  4. 4
    親指を固定します。手術の有無にかかわらず、治るまで骨片が適切な位置にとどまるようにギプスで固定します。
    • 2~6週間、標準的には6週間に近い間、ギプスを装着して生活することになります。[28]
    • この時に再診の予約をしましょう。
  5. 5
    理学療法を受けます。ギプスを着用していた期間や、外した後の動き具合にもよりますが、理学療法や作業療法を医師に勧められることがあります。曲げたり握ったりするリハビリを行って、固定されていた間に委縮した筋肉に力を取り戻します。[29]

ポイント

  • 骨折や捻挫いずれの場合にも病院で適切な治療を受けるのが最良です。

注意事項

  • この記事は親指の骨折に関する医学的情報であり、医学上の助言に代わるものではありません。重症の怪我の可能性があれば、必ず医師の的確な診断と治療を受けましょう。
  • 妊娠している場合は、レントゲン撮影の前に医師に伝えます。乳児はレントゲンの影響を受けやすいので、親指の骨折を確認するのにレントゲンを用いるのは避けるほうが無難です。

出典

  1. Brian Carlson MD and Stephen Moran MD. American Society for Surgery of the Hand, May June 2009 Volume 34 Issue 5 945-952
  2. Skinner, H, Current Diagnosis and Treatment of Orthopedics 5th Edition, Chapter 9, Hand Surgery, 2008
  3. Ashkenaze DM, Ruby LK. Metacarpal fractures and dislocations. Orthop Clin North Am 1992; 23:19.
  4. http://orthoinfo.aaos.org/topic.cfm?topic=a00011
  5. http://www.seattlechildrens.org/medical-conditions/bone-joint-muscle-conditions/bone-conditions-treatment/hand-fractures-symptoms/
  6. http://orthoinfo.aaos.org/topic.cfm?topic=a00011
  7. Stark, C. D., & Bowers, E. S. (2010). Living with sports injuries. New York: Facts On File.
  8. http://orthoinfo.aaos.org/topic.cfm?topic=a00011
  9. Plancher, K. D. (2006). MasterCases Hand and Wrist Surgery: Hand and Wrist Surgery. New York: Thieme Medical Publishers.
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記事の情報

この記事はHarrison Lewisが共著しています。 ハリソン・ルイスはカリフォルニア州在住の救急救命士です。2014年にNREMT(救急救命士の国家資格)と、CPR/First Aid for Professional Rescuers(心肺蘇生と応急処置を行う資格)を取得しています。

カテゴリ: 救急処置・緊急医療

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