出産を待ちに待ったご両親や、乗客の妊娠を何も知らないタクシー運転手は、赤ちゃんのお産に直面して、専門家の助けを借りる事なく分娩の手助けを求められる状況に遭遇するかもしれません。でも心配はご無用。これはよくある事です。分娩時にすべき事の殆どは、妊婦さんにリラックスしてもらえるように付き添いながら自然に任せる事です。そうは言っても専門の助けが分娩の場に駆けつけるまで、できる限りお産をスムーズに運ばせるために自分達で出来る事があります。

パート 1 の 5:
出産に備える

  1. 1
    できれば電話で助けを呼びます。緊急医療サービスに連絡します。たとえ自分達で赤ちゃんを取り上げなければならない状況でも、母子が合併症を引き起こしている場合は専門の助けがすぐに来ます。緊急医療サービスのオペレーターは、電話口で出産の手順を説明してくれたり、専門の担当者に電話を繋いでくれます。
    • かかりつけの産科医や助産師がいる場合は連絡します。多くの場合、医療の専門家が出産が終わるまで電話口で助言してくれます。[1]
  2. 2
    分娩の進行状況を判断します。分娩の初期段階を「分娩第1期」と呼び、母体が子宮口を開大させながら分娩に向けて準備する段階です。第1子を出産する妊婦さんは、特にこの過程は時間がかかります。[2]分娩第2期には子宮口が全開大します。[3]
    • 妊婦さんは、この後に経験するような強い陣痛や不快症状をこの段階では感じる事はないかもしれません。
    • 妊婦さんの子宮口が全開になると、赤ちゃんの頭が会陰から発露し、分娩第2期に入った事を意味します。手を洗って次の項目を参考にし、赤ちゃんを迎える準備をしましょう。
    • 妊婦さんの子宮頚部を診察する訓練を受けていない限り、自分で触診してはなりません。赤ちゃんの頭部が会陰から見え始めるかを観察するのみにとどめましょう。
  3. 3
    陣痛の間隔をはかります。陣痛が来たら次に陣痛が起こるまでの間隔をはかり、陣痛の持続時間を記録します。分娩が進行するにつれて陣痛は強く一定し、陣痛間隔が短くなります。[4] ここで陣痛について知っておくべき事を説明しましょう。
    • 陣痛が10分間隔、またはそれより短くなった時は妊婦さんが分娩段階に入る兆候です。[5]産科医では、5分間隔の陣痛が60秒間続く状態が1時間継続する時点で病院に連絡する事を奨めています。[6]病院の近くに住んでいれば、この状況で分娩に間に合うでしょう。
    • 初産婦の場合は3分から5分間隔の陣痛が40秒から90秒間続き、陣痛の痛みや頻度が増す状態が少なくとも1時間続く時点で出産に至る傾向があります。[7]
    • 陣痛間隔が2分、もしくはそれより短い場合は、いよいよ赤ちゃんを迎える準備にとりかかります。以前の出産で分娩時間が短かった経産婦の場合、分娩時間がさらに短くなります。妊婦さんが便意を催すようであれば、恐らく赤ちゃんが産道を圧迫しながら降下しているでしょう。
    • 出産の兆候が表われて、出産予定日よりも早く生まれそうな場合、かかりつけの産科医と緊急医療サービスに連絡します。
  4. 4
    手と腕を消毒します。指輪や腕時計などの装飾品を外しましょう。抗菌性石けんを使ってお湯で手を洗います。腕を肘の上までこすり洗いします。時間がある場合は5分かけて、時間がない時には最低1分、手の隅々までしっかりと洗いましょう。[8]
    • 指間や爪の中をしっかりこすり洗いします。爪の間はネイルブラシや歯ブラシを使って洗ってもいいでしょう。[9]
    • 無菌手袋があれば使いましょう。キッチン用手袋などはバクテリアが付着している恐れがあるので使わないようにします。
    • 洗い上がりには(または石けんや水が無い場合は)手指用のアルコール消毒液やアルコールを擦り込んで皮膚に常在するバクテリアやウィルスをアルコールで殺菌消毒します。アルコール消毒で妊婦や赤ちゃんが細菌に感染しないように防ぎます。
  5. 5
    分娩する場所を準備しましょう。必要なもの全てが手の届く範囲に置かれ、お母さんが快適に出産できるよう整えましょう。分娩後は散らかるので、分娩する場所は散らかっても構わない場所を選びましょう。[10]
    • 清潔なタオルとシーツを用意しましょう。防水のテーブルクロスや清潔なビニールのシャワーカーテンは、家具やカーペットが出産時の出血や液体で汚れてしまうのを防ぐのに適しています。いざと言う時は新聞紙が使えますが衛生的ではありません。
    • 赤ちゃんを包む毛布や、柔らかくて温かい布を用意しましょう。出産直後の乳児は低体温にならないよう保温してあげる必要があります。
    • 枕をいくつか用意しましょう。枕はお母さんがいきむ際に必要になるでしょう。清潔なシーツやタオルで枕をカバーしておきます。
    • お湯を入れた清潔なボウル、はさみ、ひも2、3本、消毒用アルコール、脱脂綿、吸引用注射器を用意しましょう。生理用ナプキンやペーパータオルがあれば、分娩後の止血に困らないでしょう。
    • 妊婦さんが吐き気を催したり、嘔吐する際に使うバケツを用意しましょう。出産は体力を使うので飲料水も用意します。
  6. 6
    妊婦さんが落ち着けるようにしてあげます。妊婦さんはじっとしていられなかったり、焦ったり、どぎまぎする事でしょうが、妊婦さんが落ち着いて安心できるよう最善を尽くしましょう。
    • 下半身に身に付けている服を脱いでもらい、清潔なシーツやタオルでカバーしましょう。
    • 妊婦さんに呼吸してもらいましょう。気持ちが安らぐ低い声で、過呼吸に気を付けて息を吸うように言葉で伝えます。鼻から息を吸い、口から一定の長さで吐き出してもらいます。上手くいかない時は一緒に手を取りながら、ゆっくりと深呼吸してみましょう。[11]
    • 妊婦さんを安心させましょう。妊婦さんがイメージしていた出産体験とは違い、分娩時の合併症の可能性を恐れているかもしれません。専門の助けがすぐに来る事、その間はあなたが最善を尽くす事を伝えましょう。人は何千年も病院とは違う場所でお産をしているので、無事に出産できるであろう事を言い聞かせます。
    • 妊婦さんを認めてあげましょう。妊婦であるお母さんは怖くなったり、怒ったり、めまいがしたり、このような感情が交錯すると思いますが、どんな感情も認めてあげる事です。間違いを正したり、口論などは控えましょう。[12]
  7. 7
    妊婦さんが心地よく感じる姿勢を見つける手助けをしましょう。妊婦さんは特に分娩段階で子宮収縮の痛みを感じる時には歩き回ったり、しゃがんだりしたくなります。分娩第2期に入った時点では、分娩する格好や、いくつか他の姿勢を繰り返したりします。姿勢を変える事で分娩の進行を促しますが、妊婦さん自身がしっくりくる姿勢をしてもらいましょう。[13]次に典型的な4つの姿勢と、それぞれの長所や短所を説明します。[14][15][16]
    • しゃがんだ姿勢。この姿勢は他の姿勢に比べると、重力に任せて産道を20%から30%も開く事ができます。赤ちゃんが逆子で生まれそうな場合は産道を回転する余裕ができるので、この姿勢がお勧めです。この姿勢は、お父さんが後ろに膝立ちして背中を支えてあげられます。[17]
    • 四つんばいの姿勢。この姿勢にかかる重力は中程度で、背中の痛みを和らげるので、妊婦さんは本能的にこの姿勢を選ぶことがあります。妊婦さんが痔を患っている場合は痛みを緩和できるでしょう。お父さんは妊婦さんの後ろに構えてサポートします。[18]
    • 横たわった姿勢。この姿勢は赤ちゃんの産道の降下を遅くしてしまいますが、会陰が急激に伸縮しないため、分娩時に裂けにくくなります。[19] 膝を曲げた状態で横たわってもらい、上の足を持ち上げます。妊婦さん自身が片肘をついて体を支える必要があるでしょう。
    • あおむけの姿勢。病院でとられる最も一般的な姿勢で、妊婦さんはあおむけに寝て膝を曲げます。この姿勢は助産師による介助を受けやすいのが長所ですが、妊婦さんの背中にかなりの体圧がかかるため、理想的とはいえない姿勢です。[20] また、陣痛を遅くしたり痛みをより強く感じる姿勢でもあります。[21]妊婦さんがこの姿勢を望む場合には、背中に枕を入れて痛みを和らげてあげましょう。
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パート 2 の 5:
赤ちゃんの分娩

  1. 1
    いきむタイミングをリードします。妊婦さんが無駄に体力を消耗して早々に疲れてしまわないよう、いきまずにいられないと妊婦さん自身が感じるまでは無理にしません。いきむタイミングになると妊婦さんは腰部、会陰、直腸の辺りに強い圧がかかるのを感じます。排便時に似た腸の蠕動運動を感じる事もあります。[22] この状態になったらお母さんのいきみをリードしてあげましょう。
    • 妊婦さんに前に丸くなるような姿勢で顎をひいてもらいます。この丸まった姿勢は赤ちゃんが骨盤を通り抜け易くします。[23] いきむ時は、膝や足を手で抱えて足を引くと良いでしょう。
    • 赤ちゃんの頭頂が会陰から顔を出す(発露)までは、会陰周辺が張ったような感じになります。赤ちゃんが発露したら、お母さんは本格的に赤ちゃんを押し出しましょう。
    • 腹筋に集中し、素早く排尿や排便をする時と同じような感覚で赤ちゃんを押し出すように、お母さんに試してもらいます。こうすると、いきみやいきむ力がお母さんの首や頭の方に来てしまうのを防ぎます。[24]
    • 陣痛一回に対して、いきむのは3度か4度で、6秒から8秒かけるのが適切です。ただし、妊婦さん自身が自然にいきみたくなったタイミングにいきむ事が大事です。[25]
    • ゆっくりと深呼吸するよう働きかけましょう。動揺したり、周りに気を取られたりしないで精神的にリラックスし、深呼吸に集中する事で、お母さんは分娩痛の度合いをコントロールする事ができます。精神をコントロールできる度合いは人それぞれですが、深呼吸をゆっくりする事は分娩時に役に立ちます。[26]
    • 妊婦さんは分娩時に排尿や排便をしてしまう事もあるのを理解しましょう。これはよくある事で、大した事ではありません。妊婦さんが恥ずかしくならないよう、口にすらしない事です。[27]
  2. 2
    赤ちゃんの頭が出たら支えてあげます。この手順は難しくありませんが、とても重要です。ここで説明する内容に留意してください。
    • 赤ちゃんの頭やへその緒を引っ張ってはなりません。神経損傷を起こしてしまう可能性があります。[28]
    • よくある事ですが、へその緒が赤ちゃんの首に巻き付いている時は、頭の方へそっと持ち上げて首に巻き付いているへその緒を慎重に外します。へその緒を引っ張ってはなりません。
    • 赤ちゃんが頭を下にしてお母さんの骨盤を通り抜けるのは、自然で理想的な事です。赤ちゃんの顔がお母さんの背中側を向いていたら心配する事はありません。実はこの状態は分娩するのに最適だからです。[29]
    • 赤ちゃんの頭の代わりに最初に足が見えたり、お尻が出たりする場合、赤ちゃんは逆子で産まれます。この場合は以下の説明を参考にしてください。
  3. 3
    赤ちゃんが体から出る際の準備をします。赤ちゃんの頭が一方向に回転した(赤ちゃん自身が頭を回転させて)いる状態では、お母さんが次にいきんだら赤ちゃんがお母さんの体から出るので、それに備えましょう。
    • .赤ちゃんの頭が一方向に回転しない場合は、お母さんにいきんでもらいます。赤ちゃんは自発的に頭を回転させます。
    • 赤ちゃんの頭が助けを借りなければ回転しない時、そっと一方向へ回転させてあげます。こうすると、次にいきむと赤ちゃんの肩が見えるようになるはずです。抵抗感を感じたら、いきんではいけません。
    • もう一方の肩を出します。赤ちゃんの体をお母さんのお腹に向けてそっと持ち上げながら、もう一方の肩を出します。この後は体がすんなりと出ます。
    • 赤ちゃんの頭を支え続けます。赤ちゃんの体は滑りやすい状態です。首は座っておらず、赤ちゃんは自分で頭を支られないので首をきちんと支えてあげてください。[30]
  4. 4
    難産に対応します。願わくば全てがうまく運び、ここで元気な赤ちゃんを無事に産む事が出来ていればいいのですが、それでも出産が長引くようであれば、次に説明する事を行ないます。
    • お母さんが3回いきみ、赤ちゃんの頭が出てきても体が出ない場合、お母さんに仰向けになってもらいます。膝をつかんで腿を自分のお腹や胸の方に押しつけてもらいます。これはマックロバートの体位と呼ばれ、難産の赤ちゃんを分娩する際に大変効果があります。[31] いきむ時は、お母さんに強くいきんでもらいましょう。
    • 妊婦さんの腹部を押して難産の赤ちゃんを産ませる事は決してしてはなりません。
    • 赤ちゃんの足が先に出てきた場合は、逆子出産の項目を参考にして下さい。
    • 難産が続いて赤ちゃんがこの時点でも産まれず、緊急対応してくれる人が近くにいない場合、赤ちゃんの頭部をお母さんの腸に向けて、そっと下向きに誘導してみます。これはあくまでも最終手段としてのみ試し、分娩の介助をしてくれる人が直ぐに来る場合は絶対に行わないようにします。
  5. 5
    赤ちゃんを抱えて口と鼻から粘液を取り除きましょう。片手は首と頭を支えるようにしながら両手で赤ちゃんを抱えます。口と鼻から粘液が流れ出るように、赤ちゃんの頭を45度の角度に傾けます。赤ちゃんの足は頭の高さよりも若干高くします。(赤ちゃんの足を掴んではなりません。)
    • 鼻や口の周辺に付いている粘液や羊水を清潔な滅菌ガーゼや布で拭き取ってあげましょう。[32]
  6. 6
    赤ちゃんをお母さんの胸元で抱かせましょう。赤ちゃんとお母さんの肌を完全に触れ合わせ、清潔なタオルや毛布を掛けます。肌が触れ合う事でオキシトシンと呼ばれる胎盤を娩出する働きをするホルモンの分泌を促進します。[28]
    • ここでも赤ちゃんの頭は体より少し低くし、口や鼻から液体物が流れるようにします。お母さんが横たわり、赤ちゃんの頭をお母さんの肩にのせて、体がお母さんの胸元にのっていれば、自然に液体は流れるでしょう。[33]
  7. 7
    赤ちゃんが呼吸しているか確かめます。赤ちゃんは、かよわい産声をあげるはずですが、そうでない時は、赤ちゃんの気道の不要物が取り除かれているか確認する方法を試してみましょう。
    • 赤ちゃんの体をこすってみます。体に触って赤ちゃんの呼吸を促します。お母さんに抱かれている赤ちゃんの背中を毛布でしっかりとさすります。まだ呼吸していなければ、赤ちゃんが上を見上げるように反対向きにします。気道が真っ直ぐになるように頭を後ろに傾けて体をさすり続けます。赤ちゃんが泣く事はないかもしれませんが、こうすると赤ちゃんが必要な空気を得られるようになります。[34]
    • 清潔なタオルでしっかりさすれば、赤ちゃんの呼吸を刺激する事ができます。
    • 手で液体物を取り除きます。赤ちゃんの息が詰まったり青ざめたら、清潔な毛布や布で口と鼻から液体を拭き取ります。それが駄目なら吸引用注射筒の筒の空気を抜き、鼻か口に先端を入れて注射筒で液体物を吸い取ります。注射筒がいっぱいになったら空にして、全ての液体物を吸い取るまで繰り返します。注射筒がない場合は飲用ストローを使いましょう。
    • どれを行なっても息をしない場合は、指で赤ちゃんの足裏を軽く弾いたり、お尻をポンと軽く叩いてみてください。赤ちゃんを平手打ちしてはなりません。[28]
    • それでも息をしない場合は乳児のCPR(心肺蘇生)を行います。
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パート 3 の 5:
逆子の分娩

  1. 1
    骨盤位の分娩(逆子)の可能性は低い事を理解しましょう。逆子出産とは、お母さんの骨盤に赤ちゃんが頭から入る代わりに、足やお尻が先に入る出産を指します。[35]
  2. 2
    お母さんに姿勢を構えてもらいます。ベッドの隅や平らな場所に座ってもらい、胸部の方に足を引きます。万一に備えて枕や毛布を赤ちゃんが産まれ落ちそうな所に敷きましょう。
  3. 3
    頭が出て来るまでは赤ちゃんに触れてはなりません。赤ちゃんの背中とお尻が垂れ下がるのが見えて掴みたくなりますが、やめましょう。まだ赤ちゃんの頭は羊水に浸かっており、触ると刺激で赤ちゃんが息をのみ込んでしまうので、頭が出て来るまでは触れないようにします。[28]
    • 部屋の温度が低くなると赤ちゃんが驚いて息を飲みこむ原因となるため、部屋が温かく保たれているか確かめます。[28]
  4. 4
    赤ちゃんを受けます。頭が出てきたら、赤ちゃんの脇の下を掴んでお母さんの元へ運びます。腕が出てきた時点でお母さんがいきんでも頭が出てこない場合は、しゃがんでいきんでもらいます。
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パート 4 の 5:
胎盤の娩出

  1. 1
    胎盤の娩出に備えます。胎盤の娩出は分娩第3期に起こります。赤ちゃんを産んで数分後から1時間のあいだに胎盤を娩出します。[36] お母さんは胎盤を娩出するために数分後にいきみたくなる感じがするはずで、これが娩出に役に立ちます。[37]
    • 膣の近くにボウルを用意します。胎盤が出る直前には膣から出血があり、臍帯が長くなります。
    • お母さんに体を起こしてもらい、ボウルに胎盤を娩出してもらいます。
    • 痛がるかもしれませんが、お産の出血を弛緩するためにお母さんの下腹をしっかりさすります。子宮の状態が、大きなグレープフルーツが下腹部にあるような感じになるまでさすり続けます。[38][39]
  2. 2
    赤ちゃんに母乳を与えましょう。へその緒がきつく張っていなければ、出来るだけ早く赤ちゃんに母乳をあげるようにします。母乳をあげる事は子宮の収縮に刺激を与えて胎盤の娩出が促されます。更に娩出時の出血が弱まります。[40]
    • 母乳を与える事を選択しない場合は、お母さんの乳首を刺激する事で胎盤の娩出を促す助けになります。[28]
  3. 3
    臍帯を引っ張ってはなりません。胎盤が娩出される時に急いで臍帯を引っ張らないようにします。お母さんがいきみ、臍帯が自然に出てくるようにします。臍帯を引っ張ると重度の損傷を起こしてしまいます。[41][28]
  4. 4
    胎盤を袋に入れます。胎盤が娩出されたらゴミ袋や蓋付きの容器に入れます。お母さんが病院に行く機会に、胎盤に異常がないかを医師が検査する事があります。
  5. 5
    臍帯を切るか決めます。臍帯(へその緒)を自分で切るのは専門医療の世話が得られるまで時間がかかる時だけにします。[42]さもなければ、切らずに臍帯がきつく張っていないか確認しましょう。[43][7]
    • 自分でへその緒を切る必要がある場合は、まず初めにへその緒の拍動を感じてみます。10分程すると胎盤が剥離して拍動は停止します。この状態になる前にへその緒を切ってはなりません。[44]
    • 痛みの心配はありません。臍帯には神経終末はなく、お母さんも赤ちゃんもへその緒が切られる時に痛みを感じる事はありません。それでもへその緒は滑って持ちづらいでしょう。[45]
    • 赤ちゃんのお腹から約7.6㎝辺りでへその緒の周りを糸やひもで結びます。きつく二重結びにしましょう。
    • 初めに結んだ箇所から約5㎝の所を、もう一本のひもで二重結びにします。
    • 滅菌済の(お湯で20分以上煮沸、または消毒用アルコールで殺菌)ナイフやはさみを使い、2本のひもの間を切ります。ゴムのように硬くて切るのが大変でも驚かずに時間をかけて切りましょう。
    • へその緒を切ったら赤ちゃんを再び包んであげます。
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パート 5 の 5:
お母さんと赤ちゃんのケア

  1. 1
    お母さんと赤ちゃんを温かく心地よくしてあげましょう。二人に毛布をかけ、赤ちゃんをお母さんの胸の上に乗せてあげます。濡れたり汚れた寝具は取り替えて、清潔で乾いた場所へ移動させます。
    • 痛みを管理しましょう。出産後1日目はお母さんの膣の上に氷枕をあてて痛みを緩和します。アレルギーでなければアセトアミノフェン・パラセタモールやイブプロフェンなどの鎮痛剤を服用してもらいます。
    • 軽食と飲み物をお母さんに出しましょう。炭酸飲料と脂肪分・糖分の多い食べ物は、嘔吐の原因になるので避けます。トースト、クラッカー、軽いサンドイッチなどが良いでしょう。お母さんは電解質のスポーツ飲料で水分補給しても良いでしょう。[46]
    • 赤ちゃんにおむつを履かせましょう。履いているおむつがへその緒に被っていないか確かめます。へその緒が臭う時(感染症の疑い)、臭いがしなくなるまでアルコールで清潔にします。赤ちゃんが風邪をひかないように小さな帽子があれば被せてあげます。
  2. 2
    子宮から腹部にかけてマッサージします。予想外の出産では分娩後に出血を起こす事があります。出産の18%にこのような出血が見られます。止血には子宮をしっかりマッサージします。胎盤を娩出した後に大量の出血がある場合は以下を行います。[47]
    • 清潔な片手を膣に入れ、もう一方の手はお母さんの下腹部にあてます。下腹部にあてた手を子宮に向かって圧迫し、もう片方の手は膣内から押し上げて止血します。[48]
    • 膣内に手を入れずに、お母さんの下腹部に手を乗せ、強く繰り返し絞り出すように止血する事もできます。[49]
  3. 3
    お手洗い時に感染症を防ぎましょう。下半身を清潔に保つために、必要に応じて排尿時には毎回、膣をお湯で洗うようにします。清潔なスクイーズボトルを使って洗浄します。[50]
    • お母さんが排便の必要がある時は、いきむ際に清潔なパッドやタオルを膣にあてがいます。
    • お母さんの排尿時に手を貸しましょう。膀胱を空にするのは良い事ですが、失血しているので、お母さんが用を足した後で片づけられる受け皿や布に排尿してもらえれば、起き上がる必要がなくて済みます。
  4. 4
    できるだけ速やかに医師の診察を受けましょう。出産が済んだら、最寄りの病院に連れて行くか、連絡した緊急医療サービスが来るのを待ちます。
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ポイント

  • 生まれた赤ちゃんが少し青ざめていたり、直ぐに泣かなくても心配しないでください。泣きだせば赤ちゃんはお母さんと同じような顔色になります。
  • 手元に何もない場合はシャツやタオルを使ってお母さんと赤ちゃんを保温します。
  • 出産を控えたお母さんやお父さんは、出産の可能性が予定日の前後になる可能性を考慮した上で、旅行計画や行事の予定をたてます。石けん、滅菌ガーゼ、滅菌済のハサミ、清潔なシーツなどの応急用品を車に入れて携帯しましょう。(必要なものの項目を参照して下さい。)
  • へその緒を切る道具を滅菌するには、消毒用アルコールで拭くか、充分に熱湯消毒します。
  • お母さんが分娩段階に入ったら、排便を催してもお手洗いに行かせないようにします。お手洗いに行かずにいられないと思いますが、それは大抵赤ちゃんが移動して、お母さんの腸を圧迫しているからです。分娩直前の赤ちゃんが産道を降下する動きに伴い、お母さんがお手洗いに行きたくなる感覚を覚えるのは普通にある事です。

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注意事項

  • 石けんと水が使えない状況で、お母さんや赤ちゃんに外傷がある場合以外は、消毒剤や抗菌効果のある製品を使って消毒してはなりません。
  • ここで説明している内容は、熟練した医療専門家の代替や、自宅出産の為の手引きを意図したものではありません。
  • 分娩の際にはご自身と妊婦さん、そして分娩場所をできる限り清潔で無菌状態に保つようにしましょう。
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必要なもの

  • 赤ちゃん用の吸引用注射器(柔らかいプラスチック製で耳洗浄器とも呼ばれます。赤ちゃんの鼻に先が入らない鼻吸い取り器ではありません。)
  • 小瓶のイソプロピルアルコール
  • 使い捨ての箱入りプラスチック手袋、またはラテックス手袋
  • 清潔な靴ひも(へその緒を結ぶ為の)
  • よく切れるハサミ(へその緒を切る為)
  • 冷湿布(搾って冷やせるタイプ)
  • 使い捨てオムツ6枚
  • アセトアミノフェンやイブプロフェン配合の鎮痛薬
  • 小さな抗菌石けん、または液体の殺菌ハンドソープ
  • 赤ちゃん用の綿の毛布4枚
  • 新生児用の帽子
  • タオル4枚
  • 手ぬぐい
  • 胎盤を入れるボウル
  • 妊婦さん保温用の毛布
  • 洗濯物を入れる大型ごみ袋5枚
  • 胎盤を入れる中型ごみ袋2枚
  • 成人と乳幼児に施す心肺蘇生の取扱い説明書
  • 緊急医療サービスの連絡先

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  41. http://www.mayoclinic.org/healthy-lifestyle/labor-and-delivery/in-depth/postpartum-care/art-20047233

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Lacy Windham, MD
共著者 by
学会認定産婦人科医
この記事の共著者 by Lacy Windham, MD. ウィンダム医師はテネシー州在住の認定産婦人科医です。メンフィスにあるテネシー大学医学部に学び、2010年にイースタン・バージニア大学医学部にて臨床研修を修了。同大学より最優秀母体胎児医学科研修医賞、最優秀研修医賞、最優秀腫瘍学科研修医賞を受賞しました。 この記事は11,002回アクセスされました。
カテゴリ: 妊娠期
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