運転恐怖症を克服する方法

共同執筆者 Tasha Rube, LMSW

この記事には:リラクゼーション法を練習する暴露療法を行う助けを得る12 出典

車を運転するのが苦手だったり、怖がったりする人はたくさんいます。苦痛になるほど運転に恐怖を感じていたら、それは運転恐怖症かもしれません。運転恐怖症は車の運転中や乗車中に、まるで自分の命が脅かされるほどの恐怖を覚える不安障害です。パニック発作、動悸、過呼吸が起こったり、激しい恐怖に襲われることもあります。[1]運転への不安感を抑えられない、落ち着いて運転ができない、あるいはまったく運転できないようであれば、この不安症と向き合うことが重要です。そうすると、またハンドルを握り、自分の人生をコントロールできるようになるでしょう。

パート 1
リラクゼーション法を練習する

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    車内を落ち着いた環境にする 車の走行中または停車中に関わらず、車内で快適に思えることが大切です。まず、心地よい衣服や靴を着用しましょう。座席に座り、運転する前にリラックスする練習をします。気持ちが安らぐ音楽をかけてもよいでしょう。パニックになりそうな心を落ち着け、他の車の騒音も消せるかもしれません。
    • 運転に自信のあるドライバーでさえ、騒がしい同乗者がいると落ち着きを失うことがあります。静かで清潔な車内を心がけましょう。
    • 車に必要な修理をし、安心できる環境を作りましょう。
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    腹式呼吸を練習する パニック発作の兆候や、首や胸の筋肉の緊張を感じたら、深呼吸をします。肺に空気が充満するように、鼻からゆっくりと息を吸い込みます。お腹を膨らませ、そのまま少しの間息を止めます。それからゆっくりと息を吐き出し、体全体をリラックスさせましょう。[2]
    • 息を吐くたびに10から逆に数え、この手順を10回繰り返します。これを3セット実践しましょう。
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    漸進的筋弛緩法(PMR)を試す 体の筋肉群を締めたり緩めたりして、緊張・弛緩を意識的に行う方法を習得します。まず、7~10秒間拳を握りしめ、次に15~20間掌を開きます。このとき、手の筋肉の緊張がほぐれるのを意識しましょう。そして、このエクササイズを他の筋群にも行います。腕、頭と上がっていき、それから背中、足、足の指へと下がります。[3]
    • パニックに陥っていなくても、PMRを毎日20分実行してみましょう。そうすると、自分の感情をコントロールできる自信がつき、パニック発作の頻度が減るとともに、集中力が高まります。
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    ポジティブアファメーションを実践する 自分は変われることを意識する手段として、短い肯定的な自己宣言をするのがアファメーションです。車の運転には、以下のようなアファメーションを試しましょう。
    • 安全運転を心がけ、制限スピードを守る。注意深い運転は安全運転につながる。
    • 車の運転は、一般的で日常的な活動である。私はごく一般的な活動に参加している、注意深いドライバーである。
    • 運転中にスピードを出す必要はない。他の車より遅いスピードで走りたければ、左側の車線を走行する。
    • 道を曲がる直前で車線変更をする必要はない。通り過ぎてしまっても、安全に引き返してやり直せる。
    • 私はこのドライブを始めから終わりまでしっかり計画した。向かっている場所、車線変更や曲がるべき場所を熟知している。準備は万全である。
    • たとえ助手席に乗っていても、私はドライブ中の感情をコントロールできる。落ち着かなくなったら、いつでもドライバーに車を止めてもらうように頼むことができる。

パート 2
暴露療法を行う

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    恐怖と向き合うことを検討する 恐怖症を克服するには、恐怖の対象と対峙する必要があると言われたことがあるかもしれません。パニック発作を起こすのが怖くて運転を避けている場合は、その恐怖に向き合うことは特に大切です。暴露療法(エクスポージャー法)は恐怖症を克服するうえで重要な治療法のひとつとされています。ただし、この治療を始める前に、リラクゼーション法をマスターする必要があります。そうすると、セッションの最中に自分をコントロールする自信が持てるでしょう。
    • 恐怖の対象を避け続けると、時間とともに恐怖心は増し、他の恐怖症も招くことがあります。[4]
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    恐怖心に評価尺度をつける 不安感を尺度で評価し、最も重度のパニック発作に達する前に対処できるようになりましょう。また、不安を尺度で評価できるようになると、暴露療法の際、軽いパニックを起こす前に中止すべき時を把握できます。不安の尺度は、肉体的および精神的な特徴を基に決めます。例えば、以下のように評価します。[5]
    • 0 – 完全にリラックスした状態:緊張感がなく、心は落ち着いて平穏である。
    • 1 – ごくわずかな不安感:多少緊張感があり、心がより敏感になっている。
    • 2 – 軽度の不安感:筋肉が緊張し、胃がチクチクまたはシクシクと傷む。
    • 3 – 中度の不安感:鼓動と心拍数が増し、自分をコントロールできるけれど少々不安である。
    • 4 – 著しい不安感:明らかに筋肉が緊張し、落ち着きがなくなって感情のコントロールに自信がなくなる。
    • 5 – パニックの初期段階:鼓動が早くなったり、不規則になる。めまいやコントロールを失う恐怖を感じ、逃げ出したくなる。
    • 6 – 中度のパニック発作:動悸、呼吸困難、混乱が生じる。
    • 7~10 – 重度のパニック発作:恐怖感や死への恐れがあり、中度のパニックから悪化していると感じる。
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    恐怖の対象を書き留める 運転に対して何が怖いのかを詳細に書き出します。そして、リストに目を通し、恐怖の程度が最も低いものから高いもの(重度のパニック発作の原因)へとランクをつけます。こうすると、程度が低いものから徐々に向き合うことができます。ただし、感情のコントロールを失わないように、ゆっくりと進めていきましょう。
    • 例えば、車の鍵を握って車庫まで歩くのは最も恐怖の程度が低く、高速道路の運転はパニック発作の原因になるほどに程度が高いかもしれません。
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    徐々に段階を踏む リストの中で最も恐怖心が低いものから始め、怖くなくなるまで少しずつ向き合っていきましょう。リストのひとつの項目を克服したら、次の段階に進みます。例えば、リストには以下のような項目があがるかもしれません(恐怖の程度が低いものから高いもの順)。[6]
    • 車の鍵を握り、アプローチから車を見つめる
    • 運転席に最長5分間座る
    • 近所の一区画を回る
    • 近所を左折、次に右折しながら運転する
    • 主要道路を運転し、交差点や一時停止で右折する
    • 高速道路の左車線を、次の出口または2番目の出口まで運転する
    • 高速道路の右車線を、2番目の出口まで運転する
    • 高速道路を車線変更・追い越しをしながら、3~5番目の出口まで運転する
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    信頼できるドライバーと同乗する 助手席に乗るのでさえ恐怖を感じるなら、暴露療法の手順に従いましょう。運転する代わりに、信頼できるドライバーに同乗し、徐々に恐怖心と向き合うのが得策かもしれません。ドライバーには細心の注意を払う知り合いを選びます。そのドライバーの運転する車に慣れたら、他のドライバーの車に乗るか、さらに難易度の高い(高速道路など)ドライブに挑戦しましょう。
    • 同乗者として車に乗る際、最も落ち着く座席をみつけましょう。後部座席のほうが安心するかもしれません。または、助手席に座るのが最もストレスが少ない場合もあります。違う席に座って実験してみましょう。
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    運転を習う 大抵の人は初めてハンドルを握るときは恐怖を覚えます。恐怖心を和らげるには、多くの初心者に教えた経験がある、知識が豊富なインストラクターを選びましょう。優秀なドライバーは生徒に自信を与えたり、運転席でも落ち着いていられるように教えることができます。[7]
    • 自動車教習所の教官に習うことも検討しましょう。運転を習うことへの不安は、実は過去のインストラクターに起因しているかもしれません。特に家族や親類に運転を習ったのであれば、それが原因かもしれません。

パート 3
助けを得る

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    医師の診察を受ける時期を見極める 運転への恐怖が生活に支障をきたすようであれば、医療的または精神的な治療を受ける必要があるでしょう。尋ねる場所が分からなければ、主治医に相談して専門家を紹介してもらいましう。[8]一般的に主治医、精神科医、恐怖症治療に精通したカウンセラーなどが治療にあたります。
    • 運転ができないことへの落胆が激しくなってきたら、助けを求めましょう。運転ができない恐怖に単に順応しようとしてはいけません。別の恐怖症を招く恐れがあります。[9]
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    セラピーを試す カウンセラーやセラピストによる個人セッションを受けてもよいでしょう。リラクゼーション法と暴露療法に加え、カウンセラーはあなたの話を聴くだけの場合もあります。恐怖について話すのは、脳が恐怖に対処するうえで重要なことです。話をすることで、恐怖の背後にある理由を探る機会になり、運転恐怖症を克服できるかもしれません。[10]
    • カウンセラーから助言をもらえるとは限りません。あなたが深く考えて答え、また恐怖心を探る機会を与えるために、ただ話を聴いたり、質問をするだけのカウンセラーはたくさんいます。
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    サポートグループに参加する 恐怖症についてグループで話し合いたい場合は、お住いの地域で運転恐怖症のサポート―グループを探しましょう。または、オンラインで同じような症状を持つ人たちのサポートグループが見つかるかもしれません。似たような悩みを抱える人たちがいると知るだけでも、恐怖症を克服する助けになるでしょう。[11]
    • 友人や家族と話してもよいでしょう。恐怖心を友人や家族と共有し、自分の抱えている問題を説明してみましょう。悩みを理解してくれる人たちがいることが分るはずです。

ポイント

  • 自動車教習所や防衛運転のクラスを取りましょう。運転に不安を抱えるドライバー向けに、最初は安全な場所で実践的な教習を行い、慣れたら公道や恐怖を感じる場所で練習するクラスもあります。
  • 様々な治療法を試しましょう。何かを試してみるまで、自分に適した治療法は分かりません。
  • 他の治療法として、催眠療法や眼球運動による脱感作と再処理法(EMDR)などがあります。ただし、治療の有効性については立証されていません。[12]

記事の情報

この記事はTasha Rube, LMSWが共著しています。 ターシャ・ルーブはミズーリ州在住の認定ソーシャルワーカーです。2014年にミズーリ大学にて社会福祉学の修士号を取得しています。

カテゴリ: 心の健康・心理バランス | 自動車

他言語版:

English: Overcome a Driving Phobia, Français: vaincre sa phobie de conduire, Italiano: Superare la Fobia di Guidare, Español: superar la fobia a conducir, Deutsch: Eine Autofahrphobie überwinden, Русский: преодолеть фобию вождения, Bahasa Indonesia: Mengatasi Fobia Mengemudi, Nederlands: Rijangst overwinnen, ไทย: เอาชนะความกลัวการขับรถ, العربية: التغلب على الخوف من قيادة السيارات, 한국어: 운전 공포증 극복하는 방법, 中文: 克服开车恐惧症, Tiếng Việt: Vượt qua chứng sợ lái xe

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