過呼吸を止める方法

共同執筆者 Victor Catania, MD

この記事には:過呼吸症候群を理解する紙袋を使う呼吸の再練習をするパニック障害が誘発する過呼吸症候群の治療を受ける過呼吸症候群を起こしている人を助ける16 出典

過呼吸症候群は、浅く速いペースで吸気と呼気を繰り返し、必要以上にその回数が増えると起こる症状です。一般的にパニック障害や不安障害の発作が過呼吸を引き起こしますが、深刻な疾病が原因になっている可能性もあります。過呼吸状態に陥ると平静さを失い、パニック状態や不安感に拍車をかけ、過呼吸を悪化させます。過呼吸の原因や症状を理解すると、呼吸のリズムをもとに戻す役に立ちます。

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過呼吸症候群を理解する

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    症状を見出す 過呼吸症候群を発症していても、過剰な呼吸をしている自覚がない場合があります。過呼吸は通常恐怖、不安、パニックが引き起こすため、この症候群に特有の症状に気付くのは難しいかもしれません。過呼吸症候群を起こしている疑いがある場合は、下記の症状に注意を払い、過呼吸症候群の兆候であるかどうか確かめましょう。[1]
    • 呼吸が短くなる、もしくはペースが速くなります。
    • 過呼吸症候群の発症中には混乱、眩暈、ふらつきが起こります。
    • 過呼吸症候群には体の衰弱、腕や口の無感覚状態やしびれ、手や足の筋萎縮が伴うことがあります。
    • 動悸や胸痛をはっきりと感じることがあります。
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    原因を理解する 過呼吸症候群を起こす主な原因は、パニック障害や不安障害の発作が引き起こす呼吸ペースの上昇にあります。この過剰な呼吸が体内の二酸化炭素を異常なレベルにまで下げます。二酸化炭素のレベルに変化が加わると、典型的な過呼吸症候群の症状が現れます。[2]
    • 呼吸を過剰に繰り返して、意図的に過呼吸症候群を引き起こすこともできます。
    • 心臓や肺の疾患、血液の喪失、感染症などの疾病が過呼吸症候群の原因になっていることもあります。
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    病院を受診して詳しい知識を得る 過呼吸症候群を安全に、そして確実に診断するためには病院を受診し、過呼吸症候群についての詳い知識を得る必要があります。医師は原因と誘発要因を突き止めることを助け、それぞれの患者の状況に応じた最良の治療方法を見つけてくれます。[3]
    • パニック障害や不安障害が原因の場合、医師は直接その治療を行うこともできます。
    • 過呼吸が別の疾病の兆候である場合は診断の後で治療を開始します。

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紙袋を使う

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    使用する紙袋を見つける 過呼吸状態にある時に、紙袋に息を吹き込む方法を使うと症状を抑える役に立ちます。紙袋に息を吹き込み、通常では呼気によって失われる二酸化酸素を再利用します。こうして体内の二酸化炭素を正常なレベルに維持することで、過呼吸症候群の症状を抑えます。[4]
    • ビニールの袋を使用してはいけません。窒息を起こす危険性があります。
    • 清潔な紙袋を使いましょう。間違って吸い込まないように、袋の中に小さな異物が入っていないことを確認しましょう。
    • 紙袋方法についての説明を医師からしっかりと受けましょう。怪我や身体的な疾病が過呼吸の原因である場合、この方法は体に危害を与えることがあります。
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    鼻と口を紙袋で覆う 正確に紙袋方法を実行するには、鼻と口を完全に紙袋で覆う必要があります。こうすることで紙袋から二酸化炭素を逃がさないようにします。袋内の二酸化炭素を再び吸い込み、過呼吸症候群の症状を抑えましょう[5]
    • 袋の口付近を片手で持ちます。
    • 袋の口を軽く絞って口と鼻にフィットしやすいようにします。
    • 袋の口を直に当てて、口を鼻を完全に覆います。
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    袋の中の空気を吸って吐く 紙袋で口と鼻を覆ったら、袋の中に息を吐きだして吸い込む動作を始めます。落ち着いてなるべく自然なペースでしっかりと呼吸しましょう。[6]
    • 紙袋方法で呼吸するのは6回から12回までにとどめましょう。
    • できるだけゆっくりと、余裕を持って呼吸しましょう。
    • 6回から12回繰り返した後で紙袋を離し、普通に呼吸しましょう。

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呼吸の再練習をする

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    仰向けに横たわってリラックスする 呼吸の練習を開始する前に、心地の良い状態で仰向けに横たわり、体をリラックスさせる必要があります。体全体がリラックスすると、呼吸に全ての集中力を向けることに役立ち、この練習からより多くの効果を得ることができます。[7]
    • ベルトやネクタイなどの体を締め付けるものを外しましょう。
    • 膝や背中の下にクッションを挟んでより快適な体勢をとるのも良いアイデアです。
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    腹部に物をのせる 過呼吸症候群を起こすと、ほとんどの場合急速で浅い胸呼吸になります。この練習では腹部と横隔膜を使って息を完全に吸い込み、一定の呼吸のリズムを維持する練習をします。腹部に重しをのせると、のせた部分に集中しやすくなり、また腹式呼吸をつかさどる筋肉の強化にも役立ちます。[8]
    • 練習の間は電話帳のようなものを腹部にのせましょう。
    • 重すぎるものや特異な形のものは避けましょう。腹部の上でバランスをとる事が難しく、怪我の原因にもなります。
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    腹部を使って呼吸する 心地の良い状態で仰向けになり、適切な重しを腹部にのせる準備が完了したら、呼吸の練習を開始します。腹部を風船の要領で膨らまし、重しを上下に動かすことが目標です。この新しい呼吸方法の練習中には下記の事柄を心がけましょう。[9]
    • 練習中は鼻で呼吸しましょう。鼻呼吸ができない場合は、口をすぼめて呼吸しましょう。
    • ゆったりとリズムの整った呼吸をしましょう。
    • スムーズな呼吸をします。吸気と呼気の途中で息を止めないようにしましょう。
    • 体全体がリラックスした状態を保ち、腹部だけが動いていることを確認しましょう。
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    練習を続ける この新しい呼吸方法を最大限に生かすには、定期的に練習する必要があります。練習を重ねると容易にできるようになり、ストレス状況下で過呼吸症候群を起こさずに済むようになります。[10]
    • 1日に最低限5回から10回以上練習しましょう。
    • 徐々に呼吸の速度を弱めていきましょう。
    • 座っている時や歩いている時に練習することを始めましょう。
    • 最終的にはパニック障害発作が始まる前や、発作の最中にこの呼吸方法を使えるようになることが目的です。

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パニック障害が誘発する過呼吸症候群の治療を受ける

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    投薬治療を思慮に入れる 過呼吸症候群の原因がパニック障害や不安障害である場合、医師によって不安神経症用の薬が処方されることがあります。これらの処方薬はパニック障害と不安障害の発作を抑えることにより、過呼吸症候群が起こりにくくします。パニック障害と不安障害の発作用の処方薬について、医師に相談して詳しい情報を得ましょう。[11]
    • 一般的には抗鬱薬のSSRI (選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が処方されます。
    • SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)もFDA(アメリカ食品医薬品)が抗鬱薬として認証しています。
    • 処方薬が効果を見せるまで、数週間かかる場合がある事を心にとめておきましょう。
    • ベンゾジアゼピンには習慣性があるため、短期間処方されます。
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    心理療法士の治療を受ける パニック障害や不安障害が過呼吸症候群の発症と関係している場合は、心理療法士によって治療が行われることもあります。心理療法士は過呼吸を誘発するパニック障害や不安障害の底にある心理的な問題を突き止める力になってくれます。[12]
    • 心理療法士は通常、認知行動療法を使います。患者がパニック障害や不安障害によって起きる身体的感覚を受け入れ、前に進むことができるように手助けしてくれます。
    • 心理療法士とのカウンセリングに効果が見えるまで、時間がかかることがあります。カウンセリングを数か月間続けると症状の寛解や完治を確認することができます。
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    緊急事態には医師に助けを求める 過呼吸症候群が深刻な疾病の兆候として起こることもあります。その場合は救急医療機関に連絡する必要があります。過呼吸状態の最中に下記の症状がみられる場合は直ちに救急医療機関に助けを求めましょう。[13]
    • 呼吸が速くなり、今までに同様の症状を経験したことがない。
    • 過呼吸と痛みが同時に起きている。
    • 怪我や高熱がある状態で過呼吸を起こしている。
    • 過呼吸が悪化している。
    • 過呼吸に伴って他にも問題のある症状が起きている。

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過呼吸症候群を起こしている人を助ける

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    過呼吸症候群のサインを見つける 過呼吸症候群のを起こしている人を助ける前に、その人の状態を見きわめる必要があります。一般的に兆候は明らかですが、的確な処置をとるためにも、下記の症状を確認する必要があります。[14]
    • 過呼吸症候群は、速くて浅い胸呼吸の症状から判断できます。
    • 一般的に患者はパニック状態にあります。
    • 患者は話すことに困難を覚えます。
    • 患者の手に筋けいれんが起こる場合があります。
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    患者を安心させる 過呼吸症候群を起こしていると思われる人には、その人が大丈夫である事を伝えて安心させましょう。過呼吸の状態に陥ると、パニック発作にさらに不安要因が加わり、症状が悪循環を辿ることが多くあります。落ち着いた口調で安心させる言葉をかけると、パニック状態にある患者の心の負担が軽くなり、正常な呼吸を取り戻すことに役立ちます。[15]
    • 患者が命に関わりのある心臓麻痺のような発作ではなく、パニック発作を起こしているという事を理解させましょう。
    • 落ち着いて、やさしい、リラックスした声の調子を保ちましょう。
    • 自分が傍にいること、またその患者を置き去りにしないという事を伝えましょう。
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    患者の二酸化炭素レベルを上げる手伝いをする 過呼吸状態に陥ると体内の二酸化炭素レベルが下がり、過呼吸症候群に特有の症状が現れます。下記の方法に従って患者が二酸化酸素のレベルを維持する手伝いをしましょう。[16]
    • 唇をつぼめてそこから呼吸する。
    • 口と片方の鼻孔を防ぎ、もう片方の鼻孔のみを使って呼吸する。
    • 苦痛のサインがみられる、血の気を失っている、または患者が痛みを訴える場合は、救急医療機関に助けをもとめ、救急医療室で検査を行う必要があります。

ポイント

  • 浅い胸呼吸ではなく、腹式呼吸をする練習をしましょう。
  • 紙袋を使って二酸化炭素の再利用をする方法は、過呼吸症候群の症状を抑える効果があると考えられています。
  • 医師に相談して過呼吸症候群についての詳しい知識を得ましょう。
  • 過呼吸症候群を起こしている人には、落ち着いた口調で、その人が大丈夫であることを伝えて安心させましょう。

注意事項

  • 代謝性アシドーシスが過呼吸を誘発している場合は、深くゆっくりとした呼吸は逆に体にダメージを与えます。代謝性アシドーシスの診断は医師によってのみ行われます。
  • この記事に書かれた方法が自分に適しているかどうか、医師に相談して助言を求めましょう。

記事の情報

この記事はVictor Catania, MDが共著しています。 カターニア医師はペンシルバニア州の家庭医です。2012年に南北アメリカ大陸医科大学にて医学博士号を取得後、ロバート・パッカー病院にて臨床研修を終了。米国家庭医療委員会会員。

カテゴリ: 健康

他言語版:

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