重心は物体の質量分布の中心で、重力の合力の作用点として定義される点です。この点を中心にすれば、物体をどのように回転させても完璧なバランスが保たれます。[1] 重心を計算するためには、その物体やその上に乗っている物の質量を求める必要があります。また、基準点を定め、与えられた値を、重心を求める数式に当てはめます。重心の算出方法については、以下を読み進めましょう。

方法 1 の 4:
質量を求める

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    物体の質量を計算します。重心を求めるには、まずその物体の質量を知る必要があります。30kgのシーソーの質量を計算するとします。シーソーは左右対称なので、何も乗っていない状態であれば中心が重心となります。しかし、シーソーに異なる体重の人が乗っている場合には、問題が少し複雑になります。[2]
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    追加の重さを計算します。2人の子供が乗ったシーソーの重心を求めるには、それぞれの子供の体重を知る必要があります。1人目の子供の体重は20kgで、2人目の子供の体重は30kgだとします。
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方法 2 の 4:
基準点を定めます

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    基準点を選びます。基準点は任意の点として、シーソーの片方の端に定めます。[3]基準点はシーソーのどちら側の端にしても問題ありません。シーソーが4mだとします。そして、基準点を1人目の子供がいる左側に設定します。
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    本体である物体の中心から基準点までの距離と、2つの荷重点から基準点までの距離を測ります。子供たちがそれぞれシーソーの端から0.5mのところに座っているとします。シーソーの中心は、4÷2=2なので、基準点から2mのところにあります。本体である物体の中心から基準点までの距離と、2つの荷重点から基準点までの距離は以下のとおりです。
    • シーソーの中心=基準点から4m
    • 子供1=基準点から0.5m
    • 子供2=基準点から3.5m
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方法 3 の 4:
重心を求めます

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    各物体の基準点からの距離と重さを掛け合わせてモーメントを求めます。この計算により、各物体のモーメントが分かります。各物体の基準点からの距離と重さを掛け合わせると以下のとおりになります。
    • シーソー:30kg×4m=120m×kg
    • 子供1=20kg×0.5m=10m×kg
    • 子供2=30kg×3.5m=105m×kg
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    3つのモーメントを足し合わせます。単純に足すと、120m×kg+10m×kg+105m×kg=235m×kgなので、合計モーメントは235m×kgです。
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    全ての物体の質量を合計します。シーソーの重さと2人の子供の体重を足し合わせます。この計算は、30kg+20kg+30kg=80kgとなります。
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    合計モーメントを合計質量で割ります。この計算により、基準点から重点までの距離が求められます。単純に235m×kgを80kgで割ります。
    • 235m×kg÷80kg=2.94m
    • 重心は基準点から2.94mの位置にあります。つまり、シーソーの左端から2.94m測った位置が重心の場所です。
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方法 4 の 4:
答えを確認する

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    図で重心の位置を確認します。求めた重心が物体の外に出てしまう場合は、答えが誤っています。[4]複数の点から距離を測ってしまったのかもしれません。基準点を1つにして再度求めてみましょう。
    • 例えば、シーソーに座っている人たちの場合、重心はシーソー上にあるはずで、シーソーの左右に外れることはありません。ただし、必ずしも人の位置と重なるわけではありません。
    • これは平面の問題でも同様です。問題で示された全ての物体を囲む大きな四角を描くと、重心はこの四角内にあるはずです。
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    小さすぎる値が求められた場合は、計算を見直しましょう。物体の端に基準点を設定した場合、小さな値では重心が物体の端近くにあることになります。これが正解の場合もありますが、大概は誤りです。モーメントを計算する際、質量と距離を「掛け算」しましたか?それが正しいモーメントの求め方です。誤って「足し算」してしまった場合、大概正しい答えよりも非常に小さな値になります。
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    重心が複数求められた場合は見直しましょう。どの物体も重心の数は1つです。複数の重心が求められた場合、全てのモーメントを足す作業を飛ばしてしまった可能性があります。重心はモーメントの「合計」を質量の「合計」で割って求めます。それぞれのモーメントをそれぞれの質量で割る必要はありません。その解は単純に各物体の位置を示す値です。
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    答えが整数ではない場合は基準点を変えて確認します。例題の答えは2.94mでした。その他の基準点からも求めた結果、1.94、3.94等、「.94」で終わるその他の数になったとします。これはシーソーの左側に基準点を置き、右端やその他の点は基準点から整数値の距離に位置するようにしているからです。実は、基準点をどこに置いても正しい答えが求められます。基準点は必ず「x=0」となることだけ覚えておきましょう。以下が例です。
    • 例題ではシーソーの左端に基準点を置きました。答えは2.94mだったので、重心は左端の基準点から2.94mの点です。
    • 新たに基準点を左端から1mの位置に設定すると、重心の答えは1.94mになります。重心は「新たな基準点から」、つまり左端から1mの位置から1.94mの点だということです。重心は「左端から」1.94+1=2.94mであり、最初の答えと等しくなります。
    • 注意:距離を測る際、基準点の「左」に向かう場合はマイナス、「右」に向かう場合はプラスになります。
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    全て直線上で測れることを確認します。「子供が乗っているシーソー」の別の例で、1人の子供だけ他の子供よりずっと背が高かったり、シーソーに座るのではなく、ぶら下がっている子供がいるとします。しかし、その違いは無視し、全てシーソーの一直線上にあるとみなします。角度も配慮して距離を測ると、答えが若干ずれます。
    • シーソーの問題では、左右一直線に伸びたシーソーのどこに重心があるのかを考えれば解くことができます。さらに上級になると、平面上の重心の求め方を教わるかもしれません。
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ポイント

  • 通常の質量分布における重心の数式は(∫ r dW/∫ dW)と書くことができます。dWは質量の微分、rは位置ベクトルです。また、この積分は物体全体に対するスティルチェス積分と呼ばれています。しかし、より一般的な分布の表現方法としては、密度関数に使われるリーマン積分やルベーグ積分があります。この定義に基づくと、この記事で解いた例題を含む全ての重心の積分特性は、スティルチェス積分の積分特性から得られます。
  • 平面の重心を求める場合、Xcg = ∑xW/∑W という数式を用いてX軸の重心を求め、次にYcg = ∑yW/∑W という数式を用いてY軸の重心を求めます。これらが交わる点が重心です。
  • シーソーのバランスを取るためにどれだけの距離を動く必要があるかは、(動いた重さ)÷(合計の重さ)=(重心が動く距離)÷(重さが動いた距離)という数式で求めます。この数式を書き換えると、重さ(人)が動かなければいけない距離は、重心と支点の距離に体重を掛け、合計の重さで割った値と等しくなることが分かります。つまり、1人目の子供は-0.94m x 20kg ÷ 80kg = -0.24m(シーソーの端側に)動く必要があります。または、2人目の子供が-0.94m x 30kg ÷ 80kg = -0.35m(シーソーの中心側に)動く必要があります。 [5]

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注意事項

  • 理論を理解しないで機械的に数式を使うと誤りが生じやすくなります。まずは根本的な理論や原則を理解しましょう。
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このwikiHow記事について

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カテゴリ: 物理学
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