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電気部品を接続するには2つの方法があります。直列回路は2つの端子を持つ部品を数珠つなぎに接続した回路です。一方で、並列回路は部品を並列に接続した回路です。抵抗の接続の仕方によって、電気回路の合成抵抗の値が決まります。
ステップ
方法 1
方法 1 の 4:直列回路
方法 1
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1直列回路であることを確認する 直列回路は電流の経路が1つで、分岐がありません。抵抗器や他の構成部品は全て数珠つなぎになっています。
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2抵抗の値を全て足す 直列回路において、合成抵抗は全ての抵抗の値を合計したものです。[1] それぞれの抵抗器を通る電流は同じなので、抵抗値は並んでいる抵抗を単純に足すだけで求められます。
- たとえば、2Ω(オーム)、5Ω、7Ωの抵抗器が直列接続されている回路があるとします。回路の合成抵抗の値は次の式で求められます。2+5+7=14Ω
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3
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4オームの法則の式にそれぞれの値を当てはめる 抵抗を求めるために、V=IRをR=V/I(抵抗=電圧/電流)と変形します。合成抵抗を求めるため、調べたそれぞれの値をこの公式に当てはめます。
- たとえば、直列回路の電池の電圧が12ボルト、電流が8アンペアであるとします。回路の合成抵抗RTは次のように求められます。RT=12V/8A=1.5Ω
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方法 2
方法 2 の 4:並列回路
方法 2
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1並列回路について理解する 並列回路は経路が複数に分岐して、最終的に全てがつながります。電流は分岐したそれぞれの経路を流れます。
- (回路が分岐する前後の)主経路に抵抗がある場合、または、2つ以上の抵抗が数珠つなぎになっている場合については、直列接続と並列接続が混在した回路の合成抵抗の計算方法が方法3に載っています。
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2分岐しているそれぞれの抵抗の値から合成抵抗を計算する それぞれの抵抗は回路を流れる電流の速度を遅くするだけなので、回路の合成抵抗には大きな影響を与えません。合成抵抗RTを求める式は、です。ここで、R1は1つ目の分岐の抵抗、R2は2つ目の分岐の抵抗を表します。同様に式をつなげていき、最後のn番目の分岐の抵抗をRnで表します。
- たとえば、3つの分岐を持つ並列回路があります。抵抗の値は10Ω、2Ω、1Ωです。
公式に当てはめるとという式になります。
この式を解いてRTを求めましょう。通分をして分母を合わせます。
両辺にRTを掛けます。1=1.6RT
RT=1/1.6=0.625Ω
- たとえば、3つの分岐を持つ並列回路があります。抵抗の値は10Ω、2Ω、1Ωです。
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3電流と電圧の合計値から合成抵抗を求める 個々の抵抗の値がわからない場合、代わりに電流と電圧の値を知る必要があります。
- 並列回路では、回路のどこを測っても、電圧の合計値が得られます。[4] 回路上のどこか1ヶ所の電圧がわかれば、計算を進めることができます。電圧の合計値は、たとえば電池のような、電源の電圧と同値です。
- 並列回路では、電流は分岐ごとに値が異なります。合成抵抗を求めるためには、電流の「合計値」を求める必要があります。
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4測定した値をオームの法則に当てはめる 回路全体の電流と電圧の合計がわかれば、オームの法則すなわちR=V/Iの式を使って、合成抵抗を求めることができます。
- たとえば、電圧が9ボルト、電流の合計が3アンペアの並列回路があるとします。合成抵抗は次の式で求められます。RT=9V/3A=3Ω
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5抵抗値0の回路もある 並列回路の電熱線に抵抗が付いていない場合、すべての電流が妨げられることなく流れます。このとき、回路の抵抗は0Ωです。
- 現実の場面では、抵抗器が故障したり、回路がショートするときに、たいていこの現象が起こります。大きな電流が流れるため、回路につながれた他の部品が損傷する可能性があります。[5]
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方法 3
方法 3 の 4:直列と並列を合わせた回路
方法 3
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1回路を直列接続と並列接続の部分に分ける 混合回路は、電池や電熱線などが一列に並んだ直列接続と、回路が分岐した並列接続がつながって構成されています。回路図の中の、直列接続の部分と並列接続の部分をそれぞれ探しましょう。接続された部分ごとに丸をつけると、回路図の把握がしやすくなります。
- たとえば、1Ωの抵抗器と1.5Ωの抵抗器が直列接続した回路があります。さらに2番目の抵抗器の後は、回路が2つに分岐して5Ωの抵抗器と3Ωの抵抗器が並列接続されています。
回路の残りの部分と区別するために、2つに分岐した並列接続に丸をつけましょう。
- たとえば、1Ωの抵抗器と1.5Ωの抵抗器が直列接続した回路があります。さらに2番目の抵抗器の後は、回路が2つに分岐して5Ωの抵抗器と3Ωの抵抗器が並列接続されています。
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2並列回路の抵抗をそれぞれ求める 並列回路の抵抗を求める公式を使って、合成抵抗を求めることができます。
- 例題の回路はR1=5ΩとR2=3Ωの2つの抵抗があるので、次の式のように計算をします。
Ω
- 例題の回路はR1=5ΩとR2=3Ωの2つの抵抗があるので、次の式のように計算をします。
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3回路図を簡単にする 並列回路の合成抵抗がわかれば、回路図の並列接続の部分を消すことができます。並列接続を消した部分は抵抗の付いた1本の電熱線とみなすことができます。抵抗値は並列回路の合成抵抗です。
- 上の例題では、2つに分岐した並列接続を消して、1.875Ωの1つの抵抗器とみなしましょう。
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4直列接続の抵抗を合計する 並列接続の部分を1つの抵抗に置き換えると、回路図は数珠つなぎに並んだ回路、すなわち直列回路になります。直列回路の合成抵抗は、それぞれの抵抗値の合計です。それゆえ、全ての抵抗の和を求めるだけで答えが出ます。
- 簡単にした回路図では、1Ωと1.5Ωの抵抗器と、計算して求めた1.875Ωの抵抗がつながっています。直列接続されているので、次のように足し算をしましょう。Ω
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5わからない数値を求めるためにオームの法則を使う 回路の中に抵抗値のわからない部品があるときは、計算の方法を考えましょう。その部品の電圧Vと電流Iがわかっている場合、オームの法則R=V/Iを使って抵抗値を求めることができます。広告
方法 4
方法 4 の 4:電力を使った公式
方法 4
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1
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2電力と電流から抵抗を求める 電力と電流の2つの値が与えられた場合、2つの公式を結びつけて抵抗を求めることができます。
- P=VI(電力=電圧×電流)
- V=IR(オームの法則)
- はじめの式のVにIRを当てはめると、次のようになります。P=(IR)I=I2R
- Rについて解きます。R=P/I2
- 直列回路では、回路を流れる電流は全体の電流と同値です。並列回路では、電流は同値ではありません。
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3電力と電圧から抵抗を求める 電力と電圧の2つの値が与えられた場合、同様の方法で抵抗を求めることができます。ここでは回路全体の電圧値、すなわち電源の電圧値を使います。
- P=VI
- オームの法則を変形して、Iについて解きます。I=V/R
- 電力の式のIにV/Rを当てはめると、次のようになります。P=V(V/R)=V2/R
- Rについて解きます。R=V2/P
- 並列回路では、回路のどこを測っても、電圧の合計値が得られます。直列回路では、電圧の値は測る場所によって異なるので、電圧の合計と同値ではありません。
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ポイント
- 電力はワット(W)で表されます。
- 電圧はボルト(V)で表されます。
- 電流はアンペア(A)もしくはミリアンペア(mA)で表されます。1mA=A=0.001A
- 公式の電力値Pは、実際に負荷で消費されるときの、瞬間的な電力を表しています。交流回路では、電力値は周期的に変わっています。電気技術者は交流回路の有効電力Pを、公式P=VIcosθを使って計算します。このcosθは回路の力率を表しています。[8]
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出典
- ↑ http://www.bbc.co.uk/bitesize/higher/physics/elect/resistors/revision/1/
- ↑ http://www.bbc.co.uk/bitesize/higher/physics/elect/resistors/revision/1/
- ↑ http://www.physicsclassroom.com/class/circuits/Lesson-4/Combination-Circuits
- ↑ https://www.swtc.edu/ag_power/electrical/lecture/parallel_circuits.htm
- ↑ http://www.allaboutcircuits.com/textbook/direct-current/chpt-5/component-failure-analysis/
- ↑ http://www.physicsclassroom.com/Class/circuits/u9l2d.cfm
- ↑ http://hyperphysics.phy-astr.gsu.edu/hbase/electric/elepow.html
- ↑ hyperphysics.phy-astr.gsu.edu/hbase/electric/powfac.html#c1
- Allan H.Robbins、Wilhelm C.Miller、Circuit Analysis:Theory and Practice、第4版、 Thomson Delmar Learning
このwikiHow記事について
他言語版
Bahasa Indonesia:Menghitung Hambatan Total pada Rangkaian
Tiếng Việt:Tính điện trở toàn mạch
العربية:حساب المقاومة الكلية في الدوائر
中文:计算电路的总电阻
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