新しく革製品を作ったり、あるいは古い革製品を修復する際、正しい方法で染色を行えば、すぐに製品を完成させることができます。革を染色する方法をしっかりと理解していれば、みなさん自身の手で製品の色を簡単に変えることができるのです。注意すべき点は、全ての革にはそれぞれ特性があり、色の付き方も少しずつ異なることです。では、ステップ1からご説明しましょう。

方法 1 の 3:
市販の染料を使う

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    染料を準備しましょう。ほとんどの市販の染料は、肝心の染料とともに、脱色剤と艶出しまたはその他の仕上げ塗料がセットになって販売されています。染料にはアルコール系のものと水性のものがあります。
    • アルコール系の染料は、革製品を硬くゴワゴワした手触りにしたい場合には最適です。一方、水性の染料は製品を柔軟でしなやかな仕上がりにするのに向いています。水性の染料は、多くの場合コーティングで、革の色を完全に変えてしまいたい場合に向いています。
    • 容器の写真の色は必ずしも実際の製品の仕上がりの色と一致するわけではないため、注意が必要です。購入時に店に染色した皮革のサンプルがあれば、これから使おうとする染料で革を染めた時の色調がどのようなものか必ず確認しましょう。あるいは、製品を染める前に、小さな革の切れ端でテストしておくと良いでしょう。
    • 染料にはスプレータイプのものや、ブラシまたはスポンジを使って塗るタイプのものがあります。使いやすさに応じて最適なタイプのものを選びましょう。
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    染色しない箇所にはテープを貼っておきましょう。バックルやその他の金具など、染めたくない箇所にはカバーが必要です。まず外から見えない箇所にテープを貼ってみて、テープが表面を剥がすことがないか確かめましょう。粘着テープまたはペインターズテープと呼ばれるマスキングテープを使うとよいでしょう。
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    通気性の良い場所で作業をしましょう。多くの脱色液や染料は有害な蒸気を発生させます。必ず風通しの良い場所でそれらの薬品を扱いましょう。できれば、染色作業は屋外の直射日光が当たらず、あまり暑すぎない場所で行うのが最も安全でしょう。
    • たいていの染料は気温15℃で最高の発色をします。
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    手袋を着用し、床を養生しましょう。皮の染料が皮膚につくと1週間は落ちないことがあります。また、床などにつくと永久に取れません。ラテックスやニトリルの手袋を二重に着用し、床に染料が垂れないようにビニールシートなどを敷きます。
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    布を使って脱色液を塗っていきます。染料を革に染み込ませるためには、まず脱色液または艶消し剤を塗ってきれいな布でよく擦り、上塗り塗料を落とします。また、最初に脱色液で革の表面の汚れを落としておけば、その後染料を均等に塗ることができるでしょう。
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    つぎに革を湿らせます。水の入った霧吹きを使って革の表面を湿らせます。あまり水浸しにならないように注意しながら、均等に水をかけましょう。そうすることによって、染料が革に均等に染み込み、仕上がりが滑らかになります。
    • 染料によっては水をかける作業は必要ありません。使用上の注意を参照しましょう。
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    染料を塗っていきます。まずはペイントブラシを使って端から塗ります。最初に全ての端を塗りましょう。つぎにスポンジ、ウールのボールブラシ、ペイントブラシ、スプレーなどを使って残りの部分を塗っていきます。染料のラベルに記載された道具を使うか、以下の情報を参考にして道具を選びましょう。
    • スポンジは、革の表面に独特のきめや手触りを与え、革の外見や見た目の雰囲気を変えることができます。スポンジを使う時は、円を描くようにしながら均等に染料を塗りましょう。
    • ウールのボールブラシは小さな面積に液体染料を塗るのに適しています。ジェルタイプの染料は塗りにくいかもしれません。
    • ペイントブラシは通常細かい部分や端を塗る際に使います。大きな部分の染色に使うと、ブラシの跡が残ることがあります。最初の層は左から右へ塗り、二番目の層は上から下へ塗り、次の層は円を描くように塗れば、かなり均等に塗ることができるでしょう。
    • スプレーを使えば色の混合や染め分けが容易になります。エアブラシやタッチアップスプレーガンが使いやすいでしょう。染料の説明書をよく読み、スプレー使用に適しているか調べましょう。[1]
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    さらに染料を何層にも塗っていきます。最初の層を塗ってしばらく乾かした後、二番目の層を塗ります。納得のいく色に染まるまで、同じ要領で何層にも塗りましょう。 通常は3~6層ほど塗る必要があります。何度も薄く塗ることによって、楽に色を均一にできます。[2]
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    革が完全に乾くまでそのままにします。しなやかさを失わないように、手袋を着用した手で時折ほぐしましょう。仕上げの上塗りをする前に、少なくとも24時間はそのままにして乾かします。最初は革の表面がベタベタしているはずですが、乾かして磨いたり、あるいは艶出し剤を塗った後は、再び元の質感を取り戻します。
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    きれいな布で革を磨きます。あるいは、革専用の艶出し剤を塗ります。布で擦りながら染料の残りを取り除き、革の表面を磨きあげましょう。艶出し剤を使えば、さらに光沢のある仕上がりになります。
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方法 2 の 3:
酢と錆びた釘を使う

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    革を黒く染めたい場合は、酢と錆びた釘を使いましょう。「ビネガルーン染め」と呼ばれるこの昔ながらの方法を使えば、安上がりで、簡単に革を黒く染めることができ、長期にわたって色落ちすることもありません。また、自然な褐色を出すことができ、指や布で擦っても剥がれることはありません。使い残した染料を後で使うこともできます。
    • この方法は、タンニンなめし(昔ながらのピットなめし)の皮に適しています。皮がすでに染まっている場合は、おそらくクロムなめしで薬品が使われているため、ビネガルーン染めではうまく染まりません。
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    錆になるものを選ぶ 塗装のない鉄釘、鉄の削りくずなど、錆びるもの(すでに錆び始めているもの)であれば何でも構いません。最も早く錆びる素材として細かくちぎることのできるスチールウールがありますが、スチールウールは錆予防のために油でコーティングされています。まずアセトンに浸して表面の油分を落としましょう。その後、しっかり絞って完全に乾燥させましょう。[3]
    • アセトンは肌に刺激を与えますが、多少の接触ならば長期的な害にはなりません。[4]それでも、ラテックス製の使い捨て手袋を着用したほうがよいでしょう。 [5]
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    酢を温めましょう。2リットルの穀物酢またはリンゴ酢を手で触れる程度の温度まで温めます。[6] 温めた酢を購入時の容器に戻すか、使いやすい容器に入れます。
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    釘を酢に入れましょう。時間の経過とともに、錆(酸化鉄)が酢(酢酸)と反応を起こし、酢酸鉄が生まれます。この酢酸鉄が革の表面のタンニンと反応し、革を黒く染めることができるのです。[7]
    • 加える鉄の量は酢の濃度次第です。最初に約30本程度の釘を加えて、それ以上鉄が溶けなくなるまで少しずつ鉄を足していくとよいでしょう。[8]
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    少なくとも一週間、釘を酢に浸けたままにします。容器にふたをして、暖かい場所に1~2週間置いておきます。ただし、ふたに穴をあけてガスを逃がさないと、容器が爆発する可能性があります。鉄が溶けて強い酢のにおいがしなくなれば、ビネガルーン染料の出来上がりです。
    • まだ酢の強いにおいが残っている場合は、鉄をさらに加えましょう。まだ鉄が残っている場合はコンロで加熱して化学反応を早めましょう。
    • 酢酸がなくなれば、残りの鉄は正常に錆びて液体を赤く染めます。こうなれば、数日間ふたを外して、残りの酢酸が早く蒸発するようにできます。
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    液体を漉しましょう。ペーパータオルやコーヒーフィルターを使って液体を漉します。液体が透明になるまで何度も繰り返しましょう。[9]
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    革を紅茶に浸します。特別濃い紅茶を淹れ、冷まします。革をその中に浸して紅茶に含まれるタンニン(渋)を付着させることで、後でビネガルーン染料を使って革を黒く染める作業がしやすくなります。
    • 革細工の専門家はタンニン酸やログウッドの抽出液を使うことがあります。
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    革製品を30分間ビネガルーン染料に浸します。染料が深く浸透し、革を染め上げます。グレーや青っぽい色になっても驚くことはありません。作業中にだんだんと黒ずんでいき、オイルを塗ればさらに黒っぽくなるはずです。
    • 染めたいものと同じ革の切れ端か、端の方でテストしてみるとよいでしょう。数日後にひび割れるようであれば、ビネガルーン液を水で薄め、再度浸してみます。
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    革に付いた酢を重曹の溶液で中和します。小さじ3杯分の重曹を1リットルの水に溶かします。革製品をその溶液に浸して、その後水で洗い流します。酢酸を中和することで、革製品の酸化を防ぎ、この先型崩れがしにくくなります。
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    オイルを塗って革を保護しましょう。まだ革が湿っている間に、お好みのオイルを表面に塗ります。確実に革を保護するために、オイルは二度塗りしておくとよいでしょう。試しに小さな切れ端でテストをして、自分の革製品に最適なオイルを選びましょう。
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方法 3 の 3:
ミンクオイルを使う

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    単に革の色を暗くしたい場合は、ミンクオイルを使いましょう。ミンクオイルは天然素材で、革の表面を滑らかにするとともに、内側に浸み込んで保護剤としての役割も果たします。また、ミンクオイルは防水性に優れ、塩分、カビ、細菌などから革を守ることができます。
    • 注意: ミンクオイルには賛否両論があります。ミンクオイルは革の表面に油脂層を作り、他の製品(皮磨きや強化製品)が使用できなくなるからです。[10] さらに、ミンクオイルには規制がなく、シリコンや、その他の革製品に有害な成分が含まれている可能性があります。[11]良質の革製品に使う場合には、事前にミンクオイルの品質について調べたほうがよいでしょう。
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    まずは革をきれいにしましょう。染色する前に、埃や泥あるいはその他の異物が付着していないか確かめます。ブラシまたは少し湿らせた布を使って埃やゴミを取り除きましょう。
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    革を日干しにします。太陽の下で軽く温めましょう。革を温めることによって、ミンクオイルは染料をより内部まで染み込ませることができるようになり、色落ちがしにくくなります。
    • 決してオーブンで革を温めてはいけません。革製品そのものを傷めることになります。
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    ミンクオイルを温めます。ミンクオイルの容器を熱湯の入った鍋に浸して、優しく温めましょう。温めたミンクオイルは革に均等に塗ることができ、革の内部に染み込みやすくなります。[12]
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    ミンクオイルを塗りこみます。ミンクオイルを浸み込ませた布を使って、しっかりと滑らかなストロークで端から端まで塗っていきましょう。オイルを均等に塗ることで、滑らかな仕上がりになります。革がお好みの色調になるまで、何度か塗る必要があるでしょう。
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    30分から1時間乾燥させます。時々、前後に動かして革をほぐしましょう。そうすることでさらにオイルが革に浸み込みやすくなります。
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    布または靴磨き用のブラシで革を磨いて光沢を出しましょう。温度の下がった革を清潔なブラシまたは布で磨くことで、見事な光沢を出すことができます。布を使って、円を描くように磨いていきましょう。
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    磨き終わった革は慎重に扱いましょう。染色して最初の2、3週間は、革製品を手に持ったり身に着けたりする際に、塗ったばかりのオイルが服や肌やその他のものに接触して色がつくことがあるので注意が必要です。
    • 染色が終わった革製品は、完全に乾いて汚れが付かなくなるまで、安全な場所で保管しておくのが良いでしょう。
    • 仕上がりに満足できない場合は、必要に応じて何度でも上記の作業を繰り返して、さらに暗い色合いに染めましょう。
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ポイント

  • オイルは染色が終わってから塗りましょう。オイルの上から染料を塗ってしまうと、均等に染まらなくなります。

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注意事項

  • 革製品を台無しにしないためにも、外から見えない箇所の小さな範囲で染色方法をテストするようにしましょう。
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必要なもの

  • 革染めキット、酢と錆びた金属、ミンクオイル、ティーバッグ(染色方法によって)
  • 清潔な布2枚
  • スポンジまたはウールのボールブラシ
  • 霧吹き

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