「恐れをなくす」の版間の差分

(ページの作成:「人生の中で何かに恐れを抱くことは誰にでもあります。人間の脳は生まれた時から、恐れたり不安になる機能が備わっている…」)
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 人生の中で何かに恐れを抱くことは誰にでもあります。人間の脳は生まれた時から、恐れたり不安になる機能が備わっているのです。しかしだからと言って、絶え間ない圧倒的な不安に苛まれながら生きる必要はありません。これからご紹介する方法に従えば、恐れを失くすことができるでしょう。
 
 人生の中で何かに恐れを抱くことは誰にでもあります。人間の脳は生まれた時から、恐れたり不安になる機能が備わっているのです。しかしだからと言って、絶え間ない圧倒的な不安に苛まれながら生きる必要はありません。これからご紹介する方法に従えば、恐れを失くすことができるでしょう。
 
== ステップ ==
 
== ステップ ==
=== 瞬時に 恐怖心を抑制する===
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=== その場で 恐怖心を抑制する===
#状況を査定する 恐怖とは、脅威を感じた時の自然な反応であり、特定の状況下においては健全なものです。しかしながら 、恐怖心は 、脅威がない状況でも、闘争・逃走反応を引き起こす場合があります。少し時間をとって状況を査定し、その恐怖心が実際の脅威に基づくものなのか、あるいは単に馴染みのないものに対する反応として起きているのかを見極めましょう。<ref>https://www.artofliving.org/us-en/meditation/meditation-for-you/understanding-fear</ref>[[Image:Stop Being Scared Step 1 Version 2.jpg|center]] 
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#状況を査定する  恐れ( 恐怖 とは、脅威を感じた時の自然な反応であり、特定の状況下においては健全なものです。しかしながら、脅威がない状況でも、 恐怖が 闘争・逃走反応を引き起こす場合があります。少し時間をとって状況を査定し、その恐怖心が実際の脅威に基づくものなのか、あるいは単に馴染みのないものに対する反応として起きているのかを見極めましょう。<ref>https://www.artofliving.org/us-en/meditation/meditation-for-you/understanding-fear</ref>[[Image:Stop Being Scared Step 1 Version 2.jpg|center]] 
 
#*例えば、夜中に「バンッ」という音がきこえたとします。少し時間をとって、近所の住人が車のドアを閉める音かもしれない等、実際の脅威に基づかない別の可能性について考えてみましょう。
 
#*例えば、夜中に「バンッ」という音がきこえたとします。少し時間をとって、近所の住人が車のドアを閉める音かもしれない等、実際の脅威に基づかない別の可能性について考えてみましょう。
 
#*恐れの対象が実際的なものであれば、行動を起こしましょう。例えば、ほくろが悪性かどうか心配なら、医療機関に予約を入れて医者に診てもらう、あるいは不審者が自宅周辺をウロウロしているなら警察に連絡する等できます。
 
#*恐れの対象が実際的なものであれば、行動を起こしましょう。例えば、ほくろが悪性かどうか心配なら、医療機関に予約を入れて医者に診てもらう、あるいは不審者が自宅周辺をウロウロしているなら警察に連絡する等できます。
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#呼吸を意識する 怖がったり適切に物事を考えられなくなっている時は、過呼吸になりやすく、それによって恐怖が助長されます。大きく深呼吸して体をリラックスさせましょう。肩から始め、徐々に下へと移りつま先に至るまで、呼吸と共に各部位の筋肉を緩めていきます。<ref>http://wildgoddesslife.com/what-to-do-when-youre-freaking-out-and-scared/</ref>[[Image:Stop Being Scared Step 2 Version 2.jpg|center]]
 
#呼吸を意識する 怖がったり適切に物事を考えられなくなっている時は、過呼吸になりやすく、それによって恐怖が助長されます。大きく深呼吸して体をリラックスさせましょう。肩から始め、徐々に下へと移りつま先に至るまで、呼吸と共に各部位の筋肉を緩めていきます。<ref>http://wildgoddesslife.com/what-to-do-when-youre-freaking-out-and-scared/</ref>[[Image:Stop Being Scared Step 2 Version 2.jpg|center]]
 
#*呼吸により、落ち着きと十分な酸素が得られるだけでなく、呼吸に集中し体をリラックスさせることで、怖いと感じている対象から注意をそらすことができます。
 
#*呼吸により、落ち着きと十分な酸素が得られるだけでなく、呼吸に集中し体をリラックスさせることで、怖いと感じている対象から注意をそらすことができます。
#*恐怖を感じると、脳の視床下部(闘争・逃走反応を司る部位)が交感神経系を活性化させるため、 私達 は緊張します。更に、副腎皮質系からは大量のホルモンが体内へ放出されます。パーティで初対面の人にたくさん会うのが怖いと感じる時ですらも、視床下部は、これを闘争・逃走の状況として解釈するのです。
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#*恐怖を感じると、脳の視床下部(闘争・逃走反応を司る部位)が交感神経系を活性化させるため、 は緊張します。更に、副腎皮質系からは大量のホルモンが体内へ放出されます。パーティで初対面の人にたくさん会うのが怖いと感じる時ですらも、視床下部は、これを闘争・逃走の状況として解釈するのです。
 
#*従って、深呼吸をして、視床下部に刺激を与えないことが大事です。
 
#*従って、深呼吸をして、視床下部に刺激を与えないことが大事です。
 
#恐れていることを書き出す 怖いと感じているその瞬間に、紙とペンを取り出してその対象を全て書き出しましょう。そうすれば、自分の恐れを意識下に引き出すことができます。恐れを認めれば、手放しやすくなります。<ref>http://www.pickthebrain.com/blog/how-to-not-be-afraid-of-anything-ever-again/</ref>[[Image:Stop Being Scared Step 3 Version 2.jpg|center]]
 
#恐れていることを書き出す 怖いと感じているその瞬間に、紙とペンを取り出してその対象を全て書き出しましょう。そうすれば、自分の恐れを意識下に引き出すことができます。恐れを認めれば、手放しやすくなります。<ref>http://www.pickthebrain.com/blog/how-to-not-be-afraid-of-anything-ever-again/</ref>[[Image:Stop Being Scared Step 3 Version 2.jpg|center]]
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#誰かに話す 恐怖の真っただ中にいる時は、誰かに電話をして話しましょう。相手は、信頼できる友人か家族が良いでしょう。不安に苛まれている人のための電話相談を利用するのも一案です。[[Image:Stop Being Scared Step 4 Version 2.jpg|center]]
 
#誰かに話す 恐怖の真っただ中にいる時は、誰かに電話をして話しましょう。相手は、信頼できる友人か家族が良いでしょう。不安に苛まれている人のための電話相談を利用するのも一案です。[[Image:Stop Being Scared Step 4 Version 2.jpg|center]]
 
#*誰かに話すことで人と繋がれるだけでなく、友人等との会話を通して、恐怖心が和らぐはずです。
 
#*誰かに話すことで人と繋がれるだけでなく、友人等との会話を通して、恐怖心が和らぐはずです。
=== 長期的に恐 れをなくす ===
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=== 長期的に恐 れをなくしていく ===
 
#考え方を変える 恐怖を感じるのは、脳内でどのような伝達経路が使われ、新しく形成されているかということに関わっています。恐れを失くすには、基本的に脳の思考回路を変える必要があります。神経の可塑性というものを利用すれば、それ程難しいことではありません。<ref>http://www.psychologytoday.com/blog/demystifying-psychiatry/201311/rewiring-the-brain-eliminate-fear</ref>[[Image:Stop Being Scared Step 5 Version 2.jpg|center]]
 
#考え方を変える 恐怖を感じるのは、脳内でどのような伝達経路が使われ、新しく形成されているかということに関わっています。恐れを失くすには、基本的に脳の思考回路を変える必要があります。神経の可塑性というものを利用すれば、それ程難しいことではありません。<ref>http://www.psychologytoday.com/blog/demystifying-psychiatry/201311/rewiring-the-brain-eliminate-fear</ref>[[Image:Stop Being Scared Step 5 Version 2.jpg|center]]
 
#*神経の可塑性とは、記憶の処理や学習に関わるものです。「脱感作」を実践することで、怖いと感じるものにビクビクした反応をするという脳の回路を変えることができます。「脱感作」とは基本的に、管理された環境で、恐怖の対象に徐々に自分を晒していくというものです。
 
#*神経の可塑性とは、記憶の処理や学習に関わるものです。「脱感作」を実践することで、怖いと感じるものにビクビクした反応をするという脳の回路を変えることができます。「脱感作」とは基本的に、管理された環境で、恐怖の対象に徐々に自分を晒していくというものです。
 
#*自分は何を恐れているのか等、内省的な問いを自分に投げかけるところから始めましょう。例えば、その恐れは現実的なものだろうか?その状況下で自分に起こりえる最悪のことは何か?最悪の結果から自分の身を守るために何ができるか?等と自問してみます。
 
#*自分は何を恐れているのか等、内省的な問いを自分に投げかけるところから始めましょう。例えば、その恐れは現実的なものだろうか?その状況下で自分に起こりえる最悪のことは何か?最悪の結果から自分の身を守るために何ができるか?等と自問してみます。
#*恐怖を感じさせる物理的刺激や環境に対する、自分の感情的な反応を図に表してみましょう。例えば、蜘蛛が怖い場合、物理的刺激となっているのは蜘蛛の外見です。それに対する感情的な反応は怖いという気持ちであり、その度合いによって、パニック状態になるまで感情が高まることもあり得ます。これらを図に描いて表すことで、蜘蛛の外見に感情的に反応するのではなく、 客観的 に反応する術を身につけやすくなります。
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#*恐怖を感じさせる物理的刺激や環境に対する、自分の感情的な反応を図に表してみましょう。例えば、蜘蛛が怖い場合、物理的刺激となっているのは蜘蛛の外見です。それに対する感情的な反応は怖いという気持ちであり、その度合いによって、パニック状態になるまで感情が高まることもあり得ます。これらを図に描いて表すことで、蜘蛛の外見に感情的に反応するのではなく、 冷静 に反応する術を身につけやすくなります。
#恐れの対象に 客観的 に反応する術を学ぶ  客観的 に反応するとは、恐怖の対象に感情的にではなく、観察に基づき反応するということであり、それには訓練が必要です。また、自分の思考パターンを図式化することにより、いかに自分が、恐怖の対象に感情的に反応しているかが分かります。[[Image:Stop Being Scared Step 6 Version 2.jpg|center]]
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#恐れの対象に 冷静 に反応する術を学ぶ  冷静 に反応するとは、恐怖の対象に感情的にではなく、観察に基づき反応するということであり、それには訓練が必要です。また、自分の思考パターンを図式化することにより、いかに自分が、恐怖の対象に感情的に反応しているかが分かります。[[Image:Stop Being Scared Step 6 Version 2.jpg|center]]
#*自分が今、恐怖の対象に直面していることを認識したら、それに対し、感情的に反応する(結果的に恐怖や不安を増大させる)か、 客観的 に反応するかを自分で選択できることに気づきましょう。
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#*自分が今、恐怖の対象に直面していることを認識したら、それに対し、感情的に反応する(結果的に恐怖や不安を増大させる)か、 冷静 に反応するかを自分で選択できることに気づきましょう。
#*身体的な反応を観察しましょう。それには、震え、感情の停止、動悸、吐き気、胃痛、目まい、号泣、睡眠障害、浅いまたは早い呼吸、不安感や恐怖感 などがあります
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#*身体的な反応を観察しましょう。それには、震え、感情の停止、動悸、吐き気、胃痛、目まい、号泣、睡眠障害、浅いまたは早い呼吸、不安感や恐怖感 などが含まれます
 
#*マントラを唱える マントラを2、3個選んで、いつも持ち歩けるように紙に書いておきます。恐怖に対して感情的に反応し始めたら、マントラを繰り返し唱えて反応を抑えましょう。例えば、「思っているほど悪くない」、「結果は自分でどうすることもできないから、恐怖を手放してきっと大丈夫だと信じよう」等と自分に言い聞かせましょう。
 
#*マントラを唱える マントラを2、3個選んで、いつも持ち歩けるように紙に書いておきます。恐怖に対して感情的に反応し始めたら、マントラを繰り返し唱えて反応を抑えましょう。例えば、「思っているほど悪くない」、「結果は自分でどうすることもできないから、恐怖を手放してきっと大丈夫だと信じよう」等と自分に言い聞かせましょう。
 
#*肉体的に快感を得られることをしましょう。可能ならお茶を1杯飲み、その温かさ、湯飲みから立つ湯気、香り等に全神経を集中させます。肉体が快感と感じることに意識を集中するのは、マインドフルネスのひとつの在り方です。それはつまり、今この瞬間を生きているということを意味し、恐怖とは対極にあるものです。
 
#*肉体的に快感を得られることをしましょう。可能ならお茶を1杯飲み、その温かさ、湯飲みから立つ湯気、香り等に全神経を集中させます。肉体が快感と感じることに意識を集中するのは、マインドフルネスのひとつの在り方です。それはつまり、今この瞬間を生きているということを意味し、恐怖とは対極にあるものです。
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#*恐怖の対象に直面できるようになるには、小さなところから始めましょう。例えば、蜘蛛が怖いのなら、自宅にいる小さな蜘蛛に対処するところから始めて、徐々に大きな蜘蛛に対処できるように努力しましょう。
 
#*恐怖の対象に直面できるようになるには、小さなところから始めましょう。例えば、蜘蛛が怖いのなら、自宅にいる小さな蜘蛛に対処するところから始めて、徐々に大きな蜘蛛に対処できるように努力しましょう。
 
#*高所恐怖症の人は、いきなりパラシュートに挑戦するのではなく、安全性の確保された高所を歩くことから試してみると良いでしょう。
 
#*高所恐怖症の人は、いきなりパラシュートに挑戦するのではなく、安全性の確保された高所を歩くことから試してみると良いでしょう。
#*恐怖の対象を避ければ避けるほど、恐怖心は更に強まり、それによって、もっと身動 きできなくなってしまいます 。恐怖を感じることは、人間の持つ生理的な特性ですので避けることはできませんが、その対象への反応の仕方を変えることはできます。私達が想像するほど怖いものは実際には存在しないのです。
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#*恐怖の対象を避ければ避けるほど、恐怖心は更に強まり、それによって、もっと身動 きがとれなくなってしまいます 。恐怖を感じることは、人間の持つ生理的な特性ですので避けることはできませんが、その対象への反応の仕方を変えることはできます。私達が想像するほど怖いものは実際には存在しないのです。
 
#専門家の助けを得る 自力で恐怖心をなくすのは不可能なこともあります。パニック障害、不安障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、強迫神経症等がその例です。不安や恐怖に対処できるように取り組むには、専門家に助けを求めるのもひとつの良案です。[[Image:Stop Being Scared Step 8.jpg|center]]
 
#専門家の助けを得る 自力で恐怖心をなくすのは不可能なこともあります。パニック障害、不安障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、強迫神経症等がその例です。不安や恐怖に対処できるように取り組むには、専門家に助けを求めるのもひとつの良案です。[[Image:Stop Being Scared Step 8.jpg|center]]
 
#*薬の服用も効果がありますが、それは恐怖心を克服する計画の一部でしかないことを念頭に置いておきましょう。脳を再訓練するにはカウンセリングが必要となります。
 
#*薬の服用も効果がありますが、それは恐怖心を克服する計画の一部でしかないことを念頭に置いておきましょう。脳を再訓練するにはカウンセリングが必要となります。
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== 注意事項 ==
 
== 注意事項 ==
 
*就寝前は特に、怖い映画やホラー映画を観ないようにしましょう。悪い夢を見るのを避けるためです。
 
*就寝前は特に、怖い映画やホラー映画を観ないようにしましょう。悪い夢を見るのを避けるためです。
*映画を観たり読書をする際に、自分自身が恐ろしいシナリオの中にいるかのように想像するのは止めましょう。人によっては 厄介なことになり得ます
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*映画を観たり読書をする際に、自分自身が恐ろしいシナリオの中にいるかのように想像するのは止めましょう。人によっては 恐怖心の抑制が困難になることがあります
 
== 出典 ==
 
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2019年8月15日 (木) 09:18時点における最新版

人生の中で何かに恐れを抱くことは誰にでもあります。人間の脳は生まれた時から、恐れたり不安になる機能が備わっているのです。しかしだからと言って、絶え間ない圧倒的な不安に苛まれながら生きる必要はありません。これからご紹介する方法に従えば、恐れを失くすことができるでしょう。

パート 1
その場で恐怖心を抑制する

  1. 1
    状況を査定する 恐れ(恐怖)とは、脅威を感じた時の自然な反応であり、特定の状況下においては健全なものです。しかしながら、脅威がない状況でも、恐怖が闘争・逃走反応を引き起こす場合があります。少し時間をとって状況を査定し、その恐怖心が実際の脅威に基づくものなのか、あるいは単に馴染みのないものに対する反応として起きているのかを見極めましょう。[1] 
    • 例えば、夜中に「バンッ」という音がきこえたとします。少し時間をとって、近所の住人が車のドアを閉める音かもしれない等、実際の脅威に基づかない別の可能性について考えてみましょう。
    • 恐れの対象が実際的なものであれば、行動を起こしましょう。例えば、ほくろが悪性かどうか心配なら、医療機関に予約を入れて医者に診てもらう、あるいは不審者が自宅周辺をウロウロしているなら警察に連絡する等できます。
    • その反応を引き起こしているのは恐怖心か恐怖症かを考えてみましょう。恐怖症は恐怖反応を誘発し、実際の危険性に比べて大げさな反応をします。恐怖症は、状況への対応能力に支障をきたすため、セラピストや医者の助けが必要となることがあります。
  2. 2
    呼吸を意識する 怖がったり適切に物事を考えられなくなっている時は、過呼吸になりやすく、それによって恐怖が助長されます。大きく深呼吸して体をリラックスさせましょう。肩から始め、徐々に下へと移りつま先に至るまで、呼吸と共に各部位の筋肉を緩めていきます。[2]
    • 呼吸により、落ち着きと十分な酸素が得られるだけでなく、呼吸に集中し体をリラックスさせることで、怖いと感じている対象から注意をそらすことができます。
    • 恐怖を感じると、脳の視床下部(闘争・逃走反応を司る部位)が交感神経系を活性化させるため、体は緊張します。更に、副腎皮質系からは大量のホルモンが体内へ放出されます。パーティで初対面の人にたくさん会うのが怖いと感じる時ですらも、視床下部は、これを闘争・逃走の状況として解釈するのです。
    • 従って、深呼吸をして、視床下部に刺激を与えないことが大事です。
  3. 3
    恐れていることを書き出す 怖いと感じているその瞬間に、紙とペンを取り出してその対象を全て書き出しましょう。そうすれば、自分の恐れを意識下に引き出すことができます。恐れを認めれば、手放しやすくなります。[3]
    • 一見怖いと思われることの多くは、死への恐怖(例えば、癌の疑いのある黒子を発見した時の怖いという感情)や、誰からも好かれないことへの恐怖(例えば、パーティで初対面の人達に会うことが怖いという感情)等、根源的な恐怖に由来しています。
    • 恐れを認めても、それらが魔法のように消滅することはありませんが、より明確化することができます。
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    誰かに話す 恐怖の真っただ中にいる時は、誰かに電話をして話しましょう。相手は、信頼できる友人か家族が良いでしょう。不安に苛まれている人のための電話相談を利用するのも一案です。
    • 誰かに話すことで人と繋がれるだけでなく、友人等との会話を通して、恐怖心が和らぐはずです。

パート 2
長期的に恐れをなくしていく

  1. 1
    考え方を変える 恐怖を感じるのは、脳内でどのような伝達経路が使われ、新しく形成されているかということに関わっています。恐れを失くすには、基本的に脳の思考回路を変える必要があります。神経の可塑性というものを利用すれば、それ程難しいことではありません。[4]
    • 神経の可塑性とは、記憶の処理や学習に関わるものです。「脱感作」を実践することで、怖いと感じるものにビクビクした反応をするという脳の回路を変えることができます。「脱感作」とは基本的に、管理された環境で、恐怖の対象に徐々に自分を晒していくというものです。
    • 自分は何を恐れているのか等、内省的な問いを自分に投げかけるところから始めましょう。例えば、その恐れは現実的なものだろうか?その状況下で自分に起こりえる最悪のことは何か?最悪の結果から自分の身を守るために何ができるか?等と自問してみます。
    • 恐怖を感じさせる物理的刺激や環境に対する、自分の感情的な反応を図に表してみましょう。例えば、蜘蛛が怖い場合、物理的刺激となっているのは蜘蛛の外見です。それに対する感情的な反応は怖いという気持ちであり、その度合いによって、パニック状態になるまで感情が高まることもあり得ます。これらを図に描いて表すことで、蜘蛛の外見に感情的に反応するのではなく、冷静に反応する術を身につけやすくなります。
  2. 2
    恐れの対象に冷静に反応する術を学ぶ 冷静に反応するとは、恐怖の対象に感情的にではなく、観察に基づき反応するということであり、それには訓練が必要です。また、自分の思考パターンを図式化することにより、いかに自分が、恐怖の対象に感情的に反応しているかが分かります。
    • 自分が今、恐怖の対象に直面していることを認識したら、それに対し、感情的に反応する(結果的に恐怖や不安を増大させる)か、冷静に反応するかを自分で選択できることに気づきましょう。
    • 身体的な反応を観察しましょう。それには、震え、感情の停止、動悸、吐き気、胃痛、目まい、号泣、睡眠障害、浅いまたは早い呼吸、不安感や恐怖感などが含まれます。
    • マントラを唱える マントラを2、3個選んで、いつも持ち歩けるように紙に書いておきます。恐怖に対して感情的に反応し始めたら、マントラを繰り返し唱えて反応を抑えましょう。例えば、「思っているほど悪くない」、「結果は自分でどうすることもできないから、恐怖を手放してきっと大丈夫だと信じよう」等と自分に言い聞かせましょう。
    • 肉体的に快感を得られることをしましょう。可能ならお茶を1杯飲み、その温かさ、湯飲みから立つ湯気、香り等に全神経を集中させます。肉体が快感と感じることに意識を集中するのは、マインドフルネスのひとつの在り方です。それはつまり、今この瞬間を生きているということを意味し、恐怖とは対極にあるものです。
  3. 3
    恐怖の対象を避けない 恐怖の対象を避けてしまうと逆にそのものへの恐怖が増し、体が慣れて恐怖心がなくなるということもありません。[5]
    • 恐怖の対象に直面できるようになるには、小さなところから始めましょう。例えば、蜘蛛が怖いのなら、自宅にいる小さな蜘蛛に対処するところから始めて、徐々に大きな蜘蛛に対処できるように努力しましょう。
    • 高所恐怖症の人は、いきなりパラシュートに挑戦するのではなく、安全性の確保された高所を歩くことから試してみると良いでしょう。
    • 恐怖の対象を避ければ避けるほど、恐怖心は更に強まり、それによって、もっと身動きがとれなくなってしまいます。恐怖を感じることは、人間の持つ生理的な特性ですので避けることはできませんが、その対象への反応の仕方を変えることはできます。私達が想像するほど怖いものは実際には存在しないのです。
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    専門家の助けを得る 自力で恐怖心をなくすのは不可能なこともあります。パニック障害、不安障害、PTSD(心的外傷後ストレス障害)、強迫神経症等がその例です。不安や恐怖に対処できるように取り組むには、専門家に助けを求めるのもひとつの良案です。
    • 薬の服用も効果がありますが、それは恐怖心を克服する計画の一部でしかないことを念頭に置いておきましょう。脳を再訓練するにはカウンセリングが必要となります。

ポイント

  • 恐れを感じたら、絵を描くことで、再び地に足をつけることができるという人もいます。ペンやペンタブレットを用いて絵を描いたり、コラージュを作るのも良いでしょう。詩や短編小説(怖い話ではなく軽快なもの)等を書くのも一案です。創造的になることで、恐怖心が消滅しやすくなります。
  • 怖い映画が好きだけど夜に観たくないという人は、早朝に観るようにして、その日は一日中楽しいことをしましょう。クッキーを焼いて、歌の歌詞を書き、サッカーの試合に出て、庭に植物を植えたら、もうその怖い映画のことは考えなくなっているでしょう。
  • 可能であれば、自分の恐怖心を覆すために証拠となるものを探しましょう。
  • 助けが必要な人は、こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)等、相談できる機関に連絡しましょう。
  • 就寝時には、常夜灯をつけておきましょう。
  • 大好きなもののことを考えたり、お気に入りのバンドの音楽を聴きながら眠りにつきましょう。
  • 落ち着きましょう。幸せを感じることを考えて、自分に「私は恐れない」と言い聞かせましょう。
  • 物事は、私達が思うほど常に悪い訳ではありません。思考に騙されて、物事を実際よりもずっと悪く捉えてしまうことがあります。肝を据えて全ては大丈夫だと信じましょう。
  • 携帯電話を持ち歩くようにしましょう。恐れが最高潮に達した時は誰かに電話できる、という安心感が得られるはずです。
  • お気に入りのぬいぐるみや枕をぎゅっと抱いて、翌日何の映画を観たり、どんなゲームをして遊ぶか考えましょう。

注意事項

  • 就寝前は特に、怖い映画やホラー映画を観ないようにしましょう。悪い夢を見るのを避けるためです。
  • 映画を観たり読書をする際に、自分自身が恐ろしいシナリオの中にいるかのように想像するのは止めましょう。人によっては恐怖心の抑制が困難になることがあります。